ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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9話「イガラムさん自重しろ」

 〜ウイスキーピーク・港〜

 

 

メリーよりはるかに速いスピードを出すマザーバンガードでウイスキーピークを目指し…無事到着。うん、メリーは停まってないな。

ルフィ達はナミの勘違いで逆走したりグランドラインの天候に翻弄されたりでかなり遅れるはずと分かってたからな。

さて…あいつらが来る前に俺らは…Mr.8ことイガラム以外を叩いちまおう。イガラムは俺が無力化しといて…ザコ共と筋肉女は…アーロンとクリークに任すか。

Mr.5コンビはこの島じゃギャグ展開で倒されるからルフィ達に気をつかう必要はねーだろ。

で、クロとギンで当たらせるか…勝つか負けるかは微妙なとこだな…

スッとろいキャハハ女はクロなら相性的に瞬殺できるから…クロVS5、ギンVSキャハハだな。これならキツイ目遭うだろ。

 

 

 

「ドン!なんか住民が集まってきたぜ!」

 

「我々はどう動きます?素性がバレていたら…」

 

「全員ぶっ飛ばしちまえばいいじゃねぇか。」

 

「ああ。後で作戦を話す。とりあえず一休みすっから降りるぞ。」

 

「「「へい!」」」

 

 

 

「海賊だぁ♪♪」

 

「ようこそ!我が町へ!!」

 

 

「「「「はあっ!?」」」」

 

 

島につくなり住民達から予想だにしない歓迎ぶりを受け驚く4人。

 

そこに縦ロールが6つもついてる髪型のオッサンが出てきた。

 

「いらっ…ゴホン。マーマーマーマー♪…いらっしゃい。私の名はイガラッポイ。ここウイスキーピークの町長をしております。」

 

変装する気ゼロのイガラムさんがぬけぬけと偽りの身分を明かす。一方の4人は歓迎され宴にまで呼ばれる事に戸惑ってるな。

戸惑ったままの俺らをよそに話がどんどん展開していき…町民達に宴会の主役に祭り上げられ浮かれる三人。クロはさすがに疑っているようだが…されるがままだ。

 

 

そして…俺らは酔いつぶれた。

 

 

 

 

〜イガラッポイside〜

 

 

「今宵も…月光に踊るサボテン岩が美しい…」

 

まさか、あの二人がグランドラインに入ってくるとはな…どういう状況だ?

 

「ウップっ…ったくよく食う飲む奴らだね…しっかし、わざわざ歓迎する必要があったのかねぇ?」

シスター…いや、ミス・マンデーが宴会場から出てきた。

この者をも騙すのは心苦しいが奴らの手先である以上、情けをかけるつもりはない。私達は一刻も速く…

 

「まーまー落ち着け。とりあえずこれを見ろ。奴らについてはちゃんと調べておいた。」

 

ミス・マンデーに二人の手配書を見せる。

 

「!ノコギリのアーロンに…クリーク海賊団の首領・クリーク!?…けっこうな大物じゃない…

けど、クリークはともかく、アーロンは海軍に捕まったって聞いたけど。

しかし、明日にもMr.9ペアが来るんでしょ?一日延ばしたらどうだい?」

 

「アーロンは逃亡した様だな。あと、情報ではそのアーロン達を倒した麦わらのルフィとか言う海賊団と一緒らしい。さすがに両方同時は無理がある。」

 

「麦わらのルフィ?聞かないねぇ…さて、そろそろ今日の奴らの始末でもしとくかい?」

 

「うむ…意外にも警戒心がなく助かったよ。これでボスにも良い報告が出来るな。」

 

 

とりあえずは機嫌を伺わないとな…こちらはミスをするわけにはいかんのだ「悪ぃが…それは無理な話だ。あきらめな。」

 

突如、ガラの悪い女の声が響く。振り向くと女が不敵な笑みを浮かべ我々を眺めている。

…確か、アマクサ・シオリとかいう女だったか…?アーロンやクリークの女かと思ったが…どう考えても立場が上の様な振る舞いだった。

 

「おめぇらも早く来い。」

 

と、残りの4人が出てきた。…酔った気配がない…こちらが逆に嵌められたのか!?…だが…

 

ぞろぞろと現れる賞金稼ぎ達。彼らはバロックワークスの事をろくに知らない。ビリオンズよりも下っ端の連中だ。

だが…バロックワークスの中枢…フロンティアエージェントに我々は成り済ます事が出来た。後は奴らのボスを…

 

「ミス・マンデーはドン・クリークをやれ。アーロンは私がやる。後の3人はお前達に任せるぞ!」

 

アーロンといえど、陸では動きが鈍るだろう。蜂の巣にしてやろう。

 

「けっ!安く見られたな!ちょうど良いや、ストレス発散といくぜ!」

 

「アーロン、あのオッサンは俺がやる。ちょっと用があるんでな。ザコ共をやっといてくれ。」

 

「了解!」

 

「クロ、ギンは待機…なぁに、もうすぐ強ぇ奴らが来るから安心しろ。」

 

「安心してませんから〜!?」

 

何者だ?あの女…あの二人以上の強者とでもいうのか…?

 

「シャーハッハッハァッ!ストレス発散させてもらうぜぇ!!」

 

魚人の男アーロンが理不尽な程の暴力で賞金稼ぎ達を駆除してゆく。その一方では…

 

 

「でやあぁぁっ!」

 

「ぬおおおおっ!」

 

怪力を誇るミス・マンデーの力に負けていないドン・クリーク。…確か奴は全身の武器が取り柄だったはずだが…丸腰だと!?

 

「この!しつこい男だね!これでも喰らいな!」

 

ミス・マンデーがあの必殺技の構えに入る。

 

「カ・イ・リ・キ…メリケン!!」

 

メリケンサックをつけての全力パンチが奴の顔面を強打。鼻血が噴水の様に出る…しかし…

 

「効かねぇな!ドンの鬼みたいな一撃に比べりゃハエが止まったようなもんだぜ!…うおりゃああっ!!」

 

マンデーは腕を取られ、思い切り遠方へ投げ飛ばされ建物に突っ込んだ…。

 

 

…出てこない!?馬鹿な!?

 

「おーだんだん怠けがとれてきたなぁ〜こっからはどんどん強くなれるぜ〜♪」

 

恐ろしい笑みを浮かべる女…

 

 

「きゃ〜助けて〜!?」

 

一方では賞金稼ぎ達が滝涙を出しながらアーロンから逃げ出していた。

 

「歯ごたえがなさすぎるじゃねぇか!中途半端にストレスが残っちまったぜ!」

 

…な…なんという…

 

「じゃ、最後は俺らか。…来いよ…『イガラム』。」

 

!!??な…なぜ私の名を…まさかすでにバロックワークスに…

 

「ああ、そういう心配はせんでいい。」

 

「!こうなれば…死ね!イガラッパッパ!!」

 

自分の巻き毛に内蔵していた大砲を六基全て放つ。

 

ドォン!!

 

女は全く動かずに直撃を喰らった。…なぜ逃げなかっ…「よう。」!?

 

か…かわしたのか…いや、服が少し煤けているという事は…

 

「ど…どういう体を…」

 

「それをアンタが知る必要はねぇよ。」

 

その言葉と共に体中に強烈な痛みが生じ私は意識を失った。

 

 

 

〜クロside〜

 

「終わったんすかね…?」

お嬢様の元に4人が集まり辺りの気配を伺う。その時…

 

 

「ああ〜?なんだ〜?なんなんだよこのやられ様はよぉ〜」

 

「キャハハッカッコ悪いわね〜」

 

ドレッドヘアーのサングラスの男とレモン柄のワンピースを着た口が大きい女が現れた。

 

「まぁいい…我々に刃向かう者は死んでもらうだけだ。」

 

いきなりなんだというのだ?…何者だ!?

 

「クロはドレッドグラサン、ギンはキャハハ女をやれ。」

 

「お…女ですかい?」

 

戸惑っているギン。鬼人とか言われてたんじゃないのか?

 

「お前が女を殴りたくない主義ってのは何となく分かる。が…そんなんじゃここじゃ生きていけねぇぞ。本物の鬼になりたきゃやってみせろ。

あと、相性的にクロならキャハハを完封できるからな。それじゃ実力テストにならねぇ。」

 

訓練の成果を試すテスト…か…無様な姿をお見せになる訳にはいかんな…

 

「おれの相手がメガネ一人だけだと?…なめられたもんだ…ミス・バレンタイン。お前はそこの無精ヒゲを潰しとけよ?」

 

「キャハハハッ!まかせなさいよぉ♪あんなブサ男なんてすぐに潰してあげるわ♪」

 

指を鳴らすドレッドヘアーに傘を持った能天気そうな女ミス・バレンタインが返事を返す。

 

 

「奴らは強ぇのか?カシラ。」

 

「水を使えるお前なら…まぁ、圧倒できるな。で、テストに二人を選んだのはクリークはまだ武器を持ってた頃と強さが変わらんからな、テストはまだ先だ。

お前の場合はまだお前にふさわしい強敵がいないからな…さらに先かな?」

 

お嬢様とアーロンが暢気に会話している…

 

「じゃー始めるか…さっさと終わらせんとな…」

 

何故鼻をほじっている?やる気があるのか!?奴は鼻糞を出し指で丸め……ガキか?

 

「鼻空想砲(ノーズファンシーキャノン)!!」

 

ピンッ!

 

ドレッドヘアーが鼻糞を飛ばしてきた!?

 

ゾワッ

 

なんだ…嫌な予感が…

 

「!?…!」

 

勘を信じて避けると鼻…何回も連呼するのは耐えられんな…それが民家に触れた瞬間…

 

ドゴォォン!

 

爆発した…な、何?どういうトリックだ?超小型の爆弾か!?

 

「さっさとおれに殺されろ。」

 

奴が迫ってくる。…考えが纏まらんうちに…

 

「くっ!」

 

こちらがなんとか体勢を整えたと同時にラリアットを仕掛けてきた!

 

「!?」

 

寸ででかわすと空振りに終わった腕が岩に激突。岩の一部が爆発した。…さっきからどういう事だ?

 

「おれは全身を起爆できる爆弾人間。このボムボムの実によって遂行出来なかった任務はない!」

 

爆弾人間!?…こいつも能力者なのか……そうなると奴に触られるのは不味い…

 

「ちょこまかと…スピードだけはこちらより上とは…メガネ野郎。」

 

私の特徴はメガネだけか?クリーク達やアーロンも初対面ではメガネの事しか言わなかったしな…

いや、そんなことより…とてもじゃないが肉弾戦なんぞ出来ん!

 

「!逃げる気…速ぇ!?」

 

三次元的移動術で奴を翻弄する。…取った!爪を奴に突き刺…

 

「なんてな…見え見えだ、雑魚が!…足爆弾(キーキーボム!)」

 

ドゴン!

 

蹴りが私に触れた途端思いっ切り吹っ飛ばされてしまう…!。

 

「手間取らせやがって…そこで死んで…何!?」

 

起き上がる私を見て驚いている……私も驚いている。爆弾というので体がちぎれ飛ぶ程の衝撃が来ると思っていたが…

 

「どういう爆弾だ?殺傷目的ではなく衝撃を重視したものか?」

 

「!?」

 

感じた衝撃はお嬢さまに指一本で吹っ飛ばされた時よりはるかに弱い…

 

「て…てめぇ…どういう体を…見掛けによらずタフな様だが…」

 

奴がリボルバーを取り出した。あのモデルは知らんな…

 

「これならどうだ!そよ風息爆弾(ブリーズ・ブレス・ボム)!!」

 

!?シリンダーが空の様だが奴が息を吹き込むと何かが放たれた音がした。

 

見えない…仕方ない……剃!

 

お嬢様が言うには、スピードが抜き足と並びながらも制御可能な高速移動術らしい。それで不可視の弾丸を全て避ける!

 

「なっ!?何なんだ?そのスピードは!?」

 

見当違いの方向を向いて叫ぶドレッドヘアー。

 

「!…ちぃぃっ!…調子に乗るな!」

 

あてずっぽうでラリアットをかまそうとしているが…それはもう見切った!

 

「栄螺・散(さざえ・さん)!!」

 

爪で、突進してくる敵をカウンター迎撃する新技だ。

 

「!?ぐっ!へっ?…ば…馬鹿…な…」

 

どさりと倒れたドレッドヘアー…………勝てたか…

 

「おーようやったな。鉄塊の効果もちょびっと出てた様で安心したぜ。

今のお前はあん時より数倍頑丈になってるぜ〜」

 

「!?こっ…これが…訓練の成果…」

 

やはり…お嬢様は…世界一だ…

 

そして私は地面に座りこんだ…

 

 

 

 〜ギンside〜

 

しかし、まいった。女と戦うのがこんなにやりづれぇとは…昔から女は戦場に出るもんじゃねぇと常々思ってたのに……お嬢は全く別なんだが…今までアニキやパールに任せてたツケが来たのか?しかも相手は一見か弱そうな感じでとてもこの場に似つかわしくねぇ…

 

「キャハハハッじゃあ〜行くわよ〜」

 

不意にジャンプしやがった……なんだぁ!?軽く飛んだ様に見えたのに10メートルは飛びやがった!

あの傘に何か細工してんのか!?

 

「くらいなさい!5000キロプレス!!」

 

!?急に女が急降下しやがった!?

 

ドグァッッ!!

 

「ぐ…へっ……」

 

女が足から体ごとボディプレスしてきやがったが…なんだ!?この重さは!?

 

「キャハハハッ!驚いた!?ブサ男さん。私のこのキロキロの実は体重を1キロから1万キロまで自由自在に操れるの!

この力で大抵の敵は圧死するのよ!」

 

…な…なんて目茶苦茶な能力だ…これが悪魔の実の力…

 

「さあ、このまま潰してあげるわよぉ!…強くなる石(クレッシェンド・ストーン)!」

 

ぐぉっ!?さらに重く…?…ぐ…くそ…これだから女…は………

 

 

「がああああっ!」

 

「きゃ〜〜な…なによぉ〜!?

なんではい上がってこれるのよぉ〜!?」

 

なんか喚いてるが関係ねぇ!

 

「ど…どういう力なのよ!?ありえな〜い!?」

 

動転してるところわりぃが…

 

「うぅっ!?」

 

拳を女の腹にめりこます。これで十分だろ…男が相手なら最近編み出した十六連打で殴るコンボ技をお見舞いしたんだが…

 

「おーギンも勝ったか…10000キロは…使われてないか。5000キロはどうだった?」

 

「死ぬかと思いましたが…意外にダメージは無いっス。」

 

「効果早っ…ま、いいか。俺にとっちゃうれしい事だ。クロ同様間違いなく強くなってるよ全員。」

 

「そうっスね…」

 

確かに以前なら血ヘド吐いて内臓も潰れてたかもしれねぇ……アレ?毎日血ヘド吐いてるような…

 

するとお嬢はイガラッポイとか言うオッサンを港の方に運んだ後、ドレッドグラサンと女を肩に担いだ。

 

「見えない所に捨ててくる。…で、その後出港すんぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

〜ウイスキーピーク・港〜

 

 

〜ビビside〜

 

目の前にはウイスキーピーク。麦わらの一味を連れてきての帰郷…もっとも、かりそめのだけど。

この後は町長に扮しているイガラムとバロックワークスの連中と共にこいつらを始末して奴のご機嫌を伺う…

なかなかしっぽを見せないけどここまで来たんだ…最後まで………あれ?イガラム達や賞金稼ぎ達が歓迎に来ない?…どういう事なの!?

 

 

船着き場に船を停め、みんなで降りる……

 

「あれ!?Mr.8ぉっ!?」

 

……!?

 

「イガラムッ!?」

 

「イガラムぅ!?何言ってんの!?ミス・ウェンズデー!」

 

Mr.9が問い詰めてくるが…ごめんなさい…あなたには関係ないの…

 

「ゴフッ……!?わ…私は…!!ビビっ……マーマー、ミス・ウェンズデー…よく来た…」

 

「ちょっと待てぇ!ビビって誰だ!?」

 

Mr.ブシドーが滅多に見せない真剣な表情で聞いてきた。

 

「お前らバロックワークスじゃねぇのか!?どうなってんだ!?」

 

!?彼にはバレていたの!?

 

「…!ビビって確か…アラバスタの王女の名じゃ……ははぁ!そんな事は露知らず無礼な態度許してくださ〜い!」

 

「ちょっと止めてよ、Mr.9!」

 

彼とは敵だけど少しは情が湧いていた。私には同じ立場での仲間は出来ないのかしらね…

 

「ぐ…う…昨日…ビビ様達が到着する前…別の海賊達が来て…始末しようとしましたが…返り討ちに…Mr.5ペアも撃退されていました…」

 

!?あの2人を!?

 

「おいっ!お前!ウエンズデーなのかビビってのかハッキリしろー!!」

 

船長が叫ぶけど声が…

 

「あなたは…確か麦わらのルフィですね…貴方達に頼みがあります…」

 

結局、私達は私の事、目的の事を彼らに話した…

最初は信じられなかったけど、彼等の言葉を聞いていたら…なぜか安心していられる私がいて…

 

「8000万って、アーロンの4倍じゃないの!断んなさいよっ!!」

 

クロコダイルの事を聞いて絶叫して滝涙を流すナミさん。

イガラムの方を見ると……あれ?私に成り済ましているつもりなのかしら…昔からちょっと抜けているのよね…イガラムって…

アラバスタへのエターナルポースをルフィさん達に渡し船に乗りこもうとする…

 

「おれも…イガラムさんに協力するぜ。乗りかかった船だ。」

 

Mr.9…ありがとう…そんなあなたを疑ってしまった私は…

 

イガラム達が船に乗りここを出港する…どうか無事

ドオオオオンッッ!!

 

!?……え?…イガラ…ム…

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと、ナミさんが私を抱きしめてくれていた。…私は…私がしっかりしないと…みんなに迷惑なんてかけられない…

 

クロコダイル……あなただけは…絶対に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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