ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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2章「偉大なる航路突入」
8話「気ぃつけろ…奴は海賊王の船医だった男だ(キリッ」


 〜東の海?〜

 

 

 〜クロside〜

 

 

 

「う〜ん…麦わらの船見えねぇな…」

 

「一足先にグランドラインに行ったか?」

 

「…嵐の中で見つける気とは…無謀な事を。」

 

ローグタウンを出港した我々はお嬢様の指示した方角に向け進んでいる。そして現在舵輪を握るクリーク、辺りを見渡すアーロンの脳筋コンビが意味の無い事をしているのだが…こんな視界じゃ話にならん。

しかし、クリークが操舵手とはな…そういえばお嬢様も専門職が足りんと嘆いておられた。私の事は参謀、経理などの中枢を担う存在とおっしゃってくださったが…

医療はアイテム頼り、航海士はなぜかアーロンが詳しく、料理はクリークの部下のパールや、時々ギンが手伝っている。…確かに間に合わせだな。必要なのは船医、船大工といったところか。

 

「お嬢様が起きられたら、今後の進行について纏めたものを話し合うぞ。」

 

昨日お嬢様がお出掛けにならろている間に今後の進行ルートなどを書いた書類を引き出しから出す。

お嬢様は進水式の後、休息を取っておられるが…妙に長いな…と、その時。

 

 

 

「ああ?嵐が止みやがった…」

 

「?…げっ!まさか…」

 

どうした?アーロン。

 

「凪の帯(カームベルト)に入っちまった!誰かカシラを呼んでくれ!」

 

「ドンを起こしてくる!」

 

「待て待て、私が行く。」

 

クリークは毎回お嬢様の部屋に行きたがるがその都度殴られている…下心を出すからだ。ギンはその気は全く感じず、アーロンにいたっては崇拝している感がある。

そういえば…お嬢様はほとんどそういった事をお見せにならないな…

 

 

「あ〜?うるせぇな…なんだよ〜?」

 

騒ぎが五月蝿かったらしく自室である船長室から出てきたお嬢様。…寝癖が…

 

我々戦闘員全員が甲板に集まったその時!!

 

 

ドォォォッッ…

 

ザバアァァァ…

 

 

辺りを揺らす轟音の後、巨大な物体が水から上る音が響いた。…ん?目の前が暗く……!!??

 

ななななんだっ!?…こいつらはっ!?…

 

 

目の前に現れたのは無数の海王類。しかもどれもが巨大サイズ…中には体長1キロ近い化け物じみたものまでいる。

 

「ダメだあああ!〜死んだあああ!?」

頭を抱えるギン。

 

「やれやれ…めんどいな…」

 

お嬢様が前に出た。

 

 

「はあっっ!!」

 

 

どんっっっ!!

 

 

何やら気合を入れた…すると…

 

 

「「「!!??」」」

 

 

次々と失神していく巨大海王類達。…これは確かこの前の鷹の目の……

 

 

 

「ん!?……お前ら今なんか言ったか?『我らの神』とかなんとか…」

 

「は?いえ…4人共に絶句してましたから…」

 

アーロンとかは言いそうだがこの場では喋る余裕はなさそうだったしな。

 

「……………クロ、すぐ戻って……リヴァースマウンテンに入るぞ。」

 

「…は……はっ!」

 

改めてお嬢様の強さを確認した我々はしばし呆然としてしまった…しかし…なにか複雑な表情をしておられるが…お悩みでもあるのだろうか…

 

 

 

 

 

 〜東の海・西の果て〜

 

 

 〜シオリside〜

 

「て事は山を登って、で、頂上からまた降りるって事ですかい?」

 

「そうなるな…かなり…破天荒なルートではあるが…他に道が無いらしい。」

 

「カームベルトを縦断するにゃちょっと体力が持たん…そのルートしかねぇよ。」

 

覇王色は何十連発もできるもんじゃねぇからな…ここはおとなしくルフィと同じで行くしかねーか…

いちいち一体ずつ倒していくのも時間かかるし…しっかしさっきの…なんだ?幻聴か?

 

色々話してるうちに…赤い土の大陸(レッドライン)が見えてくる。

 

「…!てっぺんが見えねぇとは…」

 

見るからに断崖絶壁。大陸の向こう側の景色は全く見えない。

 

「そろそろ入口に吸い込まれるぞ〜うっかり落ちないようにしろよ?」

 

舵をクリーク、周りを残りが固め、俺は船の前方に陣取り…リヴァースマウンテンに突入した。

 

 

 

 

「なんて海流だっ!」

 

「げぇっ!?ぶつかる!?」

 

四人があたふたしているうちに目の前には入口を飾る門の一つ。ぶつかりそうになるが…

 

「ウォーターバズーカ!!」

 

水の大砲を門に放ち、角度を変える。

その後も問題なく進んでいく。まぁ、メリーよりはるかにでかいし、アダム製だからな…

 

 

「…なんてデンジャラスな道だ…」

 

冷や汗かく四人。この程度でビビッてちゃ命がいくつあっても足りんがな。?ん?そういやクリークらはどうやってグランドラインから帰還したんだ?

 

「後は下るだけだ。」

 

たしか、出口に岬があったな。なんとかクジラのラブーンだっけか……

 

「!?壁が黒色のに変わった!?」

 

違うぞ。

 

「!?な…なんだありゃ!?」

 

「…く…クジラぁぁ??」

 

「にしたってでかすぎだろ!?」

 

……うわあ…実際に見るとデカすぎだろ、ラブーン…

 

 

赤い壁に左右からはさまれる位置にそのクジラは頭を上にしていた。

あの鳴き声が聞けないのが残念だが、ま、なんかうれしい事がありゃ鳴くだろ。

 

とまぁ、俺はそう感慨に耽っていられるんだが…

 

「あ…ありゃあ麦わらのマーク!!??」

 

ラブーンの額にはお世辞にも上手いといえない落書きが…

 

「麦わらの奴…先に来てやがったのか…どこにいったんだ?」

 

『………………』

 

ん?なんだラブーンの奴こっちをじっと見やがって…

…俺達の騒ぎを聞きつけたのか灯台から老人が出てきた。あの頭どうなってんやら…髪の毛なんか飾りなんか…いや、髪の毛なわけないわな。どうかしてるぜ俺も。

 

「!!??」

 

どうでもいい事を考えてる俺をよそに老人を警戒する4人だが…

 

 

「………」

 

老人は何事もないようにテーブルの椅子に座り込み、茶を飲み始めた。

 

 

「シカトかよっ!」

 

ツッコミするクリーク。ツッコミはクリークが上手なってきたな。

 

「敵か!?」

 

「……止めておけ…死人が出るぞ。」

 

「!!…シャーハッハッハッ!!誰が死ぬってぇ!?」

 

笑うアーロン。……そういや笑い方か……どうしよ。

 

「私だ。」

 

「!?てめぇかよ!」

 

こんな人間は初めてなのか面食らっとるな。

……たしかクロッカスさんだっけか…海賊王の船医だった…

て事はレイリーさんにゃ及ばんだろうがかなり強ぇかもな…

 

 

※シオリはクロッカスが3年間しか居候していないゲストだという事を忘れている。

 

 

 

「やめとけ…たしかアンタは…クロッカス。海賊王ゴール…ド・ロジャーの海賊団の船医だろ?」

 

「ほう…私も有名になったもんじゃな…」

 

それを聞いて驚いてる四人。

 

ゴゴゴゴ…とジョジョ空間が発っせ…はしなかった。さっきのやり取りでとてもそんな空気にならない。

 

「ところでさ、俺らウイスキーピークって島に行きてぇんだが…

あそこのログポースはこれで合ってるかな?」

 

エターナルやログが全種類あるんで念のため確認してもらう。一応、島の名前が書いてるけど念のためね。

 

「うむ。それで合っとるぞ。…その言い方だと他の島のも持っておるのか。」

 

「まぁね…サンキュークロッカスさん。」

 

「…………ん〜…おぬし…どこかで会わんかったか?」

 

?…いやいや会ってたらこんな人忘れんて。

 

「フ〜ム…気のせいかのう…ブツブツ…」

 

ボケてきたんかな?さすがにそれ考えるとくれはばあちゃんマジ人外。

 

「そういやここに麦わら帽子かぶった奴が船長の海賊団が来なかったかい?」

 

「知り合いか?ついさっき出港していきおったぞ。…なんというか…変な連中じゃったのう。それにあの坊主…あやつに…ん?いやおぬしにも…う〜ん…なんじゃこりゃあ…」

 

……どうしよう痴呆症が始まったっぽいんですけど。

 

「じゃ、じゃあ、お邪魔しました〜」

 

リトルガーデンに入る場合、薬とか必要だろうが倉庫に解毒効果があるアイテムがわんさとあるしもらう必要はないだろ。とにかく早く出よう。俺らのせいで痴呆症が発症したなんて言われたら…

 

 

「者共!次の島に全速で行くぞ!」

 

「「「はーい!」」」

 

なんか引率してるみてぇ…

 

 

さ〜てと…ウイスキーピークでは大変な目に合ってもらうぞ〜

そのためにゃルフィ達より速く着かねぇとな…

 

Mr5とキャハハ女さんよぉ…お前らにゃウチのモンの経験値になってもらうぜぇ?

 

 

 

「ブオオオオオオオオ〜!」

 

「なんだ?ラブーン…今まで聞いた事がない類の鳴き声だが…あの者らが気になるのか?」

 

「………………………」

 

 

 

 

 

 

 


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