ちなみに雲鶴さんは。
胸部装甲が豊かな黒髪の翔鶴さんと思っていただければ。
鎮守府の正面にある訓練海域にたくさんの艦娘が詰めかけていた。
異世界から来た空母の実力を見ようと詰めかけていた。
「はーーい!加賀さんと雲鶴の対決予想!!皆さん!!勝つと思うほうに投票お願いしまーーーす。」
ピンク髪で首からカメラをかけた艦娘がそんなことをしていた。
表は加賀さんにしかついていない。
「何やってんだ?青葉?」
青葉はキラキラした目を天龍に向けると
「予想表です!面白そうですから!」
「あら~~~。今どっちが優勢なのかしら~~~。」
「加賀さん一択です!やっぱり加賀さんしかいない!て感じですね~~。天龍さんたちもどうですか。」
よく見ると天龍の後ろには第六駆逐隊の4人がくっついて来ていた。
:ほうほう、これは後で写真を撮らねば・・・見出しは天龍幼稚園とでも・・・
「あら~~青葉さん何考えてるの~~?」
{いえ!!なんでもありません!!で、どうですか。」
「あ~~。・・・雲鶴に入れといてくれ」
「わたしも~~」
「なのです!」
「うん、雲鶴さんだね」
「加賀さんには悪いけど」
「雲鶴さんしかないわ」
「おおっと、おおあないきましたね~~~!さ、そろそろ締め切りますよ~~~!」
なんかとんでもないことが起こってる気がする。
「雲鶴さん大丈夫ですか?」
「大丈夫です。」
「全力航行をして、的を攻撃して加賀さんと戦うだけですから。加賀さんをぼこぼこにしてもいいですよ。使うのは演習弾ですから。」
「・・・どんなことしてもいいんですか?」
「体術を使おうが砲撃しようがなんでもありです!お好きなように」
「んじゃ好きにさせていただきます。」
<雲鶴試験を開始せよ>
「機関始動!モーター全速!水素電池スタック出力最大!」
雲鶴のその声に反応して艤装がうなり始める。
初めは小さかった音が少しずつ大きくなり甲高い音を上げる。
そして鳳翔が後ろに離れていく。
「おおっと、始まりました!初めは速度試験です。さあ、どれだけはヤ・・・嘘!速すぎません!?」
見ている艦娘からもありえないなどの声が上がる。
加速力は駆逐艦真っ青の速さだ。
さらに
「25・・27・・30・・」
速度が明石によって読み上げられる。
「33・・35・・38・・・39・・40・・・」
最速の島風に迫る。
「41・・43・・・46・・・47・・・」
さすがにこれ以上は・・・なんて思っていると。
「48・・・49・・・50・・52・・・55・・・55.34!?」
皆が初めて聞くような速度に明石の声だった。
「はっやーーー・・・・い・・・・・・・」
{島風ちゃーーーーん!!しっかり!衛生へーーい!!」
大混乱だった。
雲鶴はそんなことは知らぬ。とでもいうように弓を構えていた。
「連星、天水、発艦目標、ただの的」
矢が放たれる。発光すると分裂し航空機になる。
その機体は、漆黒に塗装されていた。
まだ開発されていない彗星や天山のような機体だ。
その機体はそれぞれ高空と低空に分かれ的へ向かう。
そして高空にいた連星が空を切り裂き急降下する。
その動きは一航戦の二人のようの動きだ。
全弾命中、その的をさらに天水が雷撃を仕掛ける。
またも全弾命中。
「動かない的に当てられなっ方ら恥だよね。」
さて、お次は、あの青い空母様かな。
次回は加賀さんとの演習です。