異世界の鶴翼   作:アイレス

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かなり久しぶりの投稿となります。
これからのも投稿予定です。


第13話

朝からなにやらいやな予感がします。

もう、赤城さんを起こして執務室に行った方がいいかしら?

一人布団の中で加賀がそんなことを考えていた。

 

 

朝礼広場に行くと、提督の隣で、なにやら雲鶴が妙な動きをしていた。

落ち着きがなく、挙動不審というか、何というか・・・。

 

(最強空母がなにしているのかしら)

 

と加賀は思った。

 

しばらくすると、提督と鳳翔さんが出てくる。

珍しく10分ほど遅れて

 

「提督よ、仕事が忙しいのは分かるが朝礼の時間は守ってもらいたいのだが・・・」

 

横須賀から一時的な出向で呉に来ていた長門が言う。

 

「いや、すまない少し準備が遅れてしまってな。なんせ、彼女が起きなくて起きなくて。」

 

「「「「・・・・・?」」」」

 

((((彼女?))))

 

一人を除いて全員が首をかしげる。

 

鳳翔さんが話し始める。

 

「昨日翔鶴さんと瑞鶴さんが来ましたが、新しくまた空母の艦娘が着任しました。」

 

「「「「ええぇぇぇぇぇぇぇええええええええ!?」」」」

 

全員の叫びが響いた。

 

 

 

「今日は何事だろうな?」

 

「またなんかおきたんでしょ」

 

門番の憲兵さんたちは今日も平和である。

 

 

しばらく静かにならなかった。

3分ほどするとさすがに静かになった。

というより、雲鶴が黒いオーラを出し始めたからである。

 

「さて、雲鶴、連れてきてもらえるかな?」

 

提督がそう言うと

 

「了解です♪」

 

となんか、語尾に音符のついた声で答えスキップしながらその艦娘を迎えに行った。

 

「何人かはもう分かっているかと思うが来たのは雲鶴の妹だ。」

 

「「「・・・・うん、知ってた。」」」

 

そりゃ、あんだけ、気分がよけりゃ誰だって分かります。

 

二人ほど理解できていない方がいますがほっとかれています。

 

「翔鶴姉、どういうこと?」

 

「わからないけど、新しい娘が来たってことでいいんじゃない?」

 

「へえ、じゃあ私たちと同期ってことね!」

 

瑞鶴と翔鶴がそんか会話をしていると

 

「加賀さん、雲鶴さんの妹、どう思います?」

 

「最低でも・・・二航戦、最高で一航戦かもしれないわね。」

 

「そうですよね、雲鶴さん、着任当初から私たちを超えていましたしね・・・。」

 

「妹もそれなりだとおもうわ。」

 

赤城と加賀がそんな会話をしていた。

すると・・・

 

「ほら、しっかり歩いて!こっちによりかからない!まっすぐ歩く!」

 

「まだ眠いよぅ・・・ねぇ・・まだ寝さえてよぉ、雲鶴ねぇさん・・・。」

 

雲鶴とは違う、ふわふわした言葉が聞こえてきた。

しかもなんだか眠そうである。

 

全員が声のしてきた方を見ると・・・・

雲鶴とは真逆の少女がいた。

 

白を基本とし、所々に黒のラインの入った弓道着、色の薄い茶髪の髪。

雲鶴はまじめとするなら、真鶴はのんびりという感じだ。

反応もなんだかのんびりとしている。

 

さすがに、全員の前にまで来ると雲鶴から離れて一応まっすぐに立ち、敬礼をした。

目は開いていなくて眠そうだったが。

 

「皆さん、初めまして、帝政天ッ上海軍雲鶴型飛空母艦二番艦、真鶴です~。姉共々よろしくお願いします~。」

 

・・・こっちもトンでも性能なんだろうなぁ・・・・

 

2人除く全員がそう思った。

 

「どういうことよ~~!?」

 

瑞鶴の叫び声が響いた。

 

 

 

「提督さん!どういうことよ!」

 

「どういうこととはどういうことだ?」

 

「真鶴と雲鶴とか言う奴のことよ!」

 

瑞鶴と翔鶴が執務室の提督に怒鳴り込んでた。

翔鶴は瑞鶴の後ろの方でおろおろしているだけだが。

 

「ああ、そう言えば言っていなかったか雲鶴たちは君たちの世界とは別の世界、異世界から艦娘だ。」

 

「はあ!?」

 

「それに、雲鶴にいたっては空母艦娘において最強だ。」

 

「「はぁ!?」」

 

二人の声が重なる。

 

「雲鶴一人で一航戦の戦力より格上だ。」

 

「・・・・」

 

瑞鶴もさすがに黙る。いや、黙らざるをえない。

さらに提督は余計なことを話してしまった。

 

「雲鶴は着任当初からその実力がある。真鶴も元の世界の実力のままの可能性がある。」

 

瑞鶴がふらつく

 

「瑞鶴!?大丈夫?」

 

すかさず翔鶴が支えに入る。

そして瑞鶴の代わりに話しかける。

 

「じゃあ、真鶴さんもかなりの実力があると・・・?」

 

「今演習中だ、もうすぐ結果が来る。」

 

タイミングがいいのか悪いのかちょうどドアがノックされる。

 

「提督入っていいかしら?」

 

加賀の声だ。

 

「入りなさい」

 

「失礼します、あら、五航戦あなたたちなぜいるのかしら?」

 

「気にするな、で結果は?」

 

瑞鶴がかみつく前に話を始める。

 

「これを。」

 

加賀が資料を手渡す。

 

「ふむ、急降下爆撃の命中率95%雷撃命中率78%水平爆撃88%か。」

 

「制空は雲鶴より劣りますが私たちの制空隊と同格程度です。」

 

から次えと、とんでもない言葉が出てくる。

二人ほどポカンとしている。

 

「さて、真鶴の相手は翔鶴、瑞鶴にしてもらおう。」

 

「「はい?」」

 

とんでも発言が提督から出された。

二人は・・・・大丈夫なのだろうか?

 

 


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