目指せ自営業!社畜局員のミッド暮らし   作:この世全てのゴミ

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ウッヒャー、書くぜー!

って感じで執筆したらこんなのになりました。おかしい、こんなはずじゃなかったのに…


第十二話 最アーーッ!くの終わり方

 世の中には…色んな奴がいる。イジメられると喜ぶヤツ、イジメて喜ぶヤツ、異性が好きな奴、同性が好きな奴、そもそもそんな欲求が無い奴…ホントに様々だ。ミッドではその辺結構フリーな所があるのでその手に関する偏見なんかは無いが、別の次元世界ではこれまた違うとか。まあ、それはどうでもいいとしてだ。

 つまり何が言いたいのかっていうと…面白い奴は結構そこら辺に居る。例えば、学生時代の友人とか――

 

「あー、もしもし?今平気?」

 

 あの後、神谷優を引き摺りメチャクチャになった部屋に帰ってきた。道中、階段で引き摺るときに目を少し覚ましたが頭に蹴りを入れておいたので大丈夫。大丈夫じゃないだろってつっこまれると思うが大丈夫だ。だって蹴った時にこっちの方が足痛めたくらいだから。…少しは運動すべきか。

 で、部屋に着いた俺は備え付けの電話を使いある奴…友人に電話を掛けていた。覚えてる人は少ないかも知れないが喫茶店をやっていて今度チェーン店を出すと言っていた勝ち組の友人だ。

 

『平気だけど…どうしたの?こんな時間帯に』

「仕事があったんだよ」

『管理局、大変そうだね…家で働く?』

「絶対にヤダ。お前の所で働くなら俺は管理局で過労死する道を選ぶね」

『酷いなー』

「それで、要件だが…突然だがお前に『プレゼント』をやろう」

『…マジで?もしかして君ついにめ「安心しろ、俺はノーマルだ」…チッ』

 

 今舌打ちしたよね、コイツ…相変わらず怖い。友人だけど現実じゃ会いたくはないな。うん。

 

「…まあ、もう十二時だがそうだな…二時頃にお前の所に『プレゼント』を持って行くから煮るなりヤルなり好きにしてくれ」

『分かったー。あ、君も一緒に――』

 

ガチャッ

 

 電話を切る。きっとこれが正しい判断だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 神谷優は気が付けば薄暗い空間に居た。

 

「…ここはどこだ?」

 

 疑問を口にし、そして周囲を確認しようと体を動かそうとするが全く動かない。どういうことだと思い自分の体を見てみれば縄でキツク縛られていた。それを見て、段々と彼は気絶する前の事を思い出す。

 

「そうだ…俺はアイツに…」

 

 彼が思い浮かべるのは彼の理想郷を汚した男の姿。彼の端正な顔が歪む。

 

「クソ…こんな屈辱を俺に…周囲に奴は居ないみたいだな、どうにかしてこの縄を外さなければ…」

 

 しかし、もがけばもがくほど外しづらくなると彼は既に嫌と言うほど学習した。魔力は使えば電流が走る。ならどう脱出するか、彼の聡明な頭は高速で思考をする。

 そんな折だ。ぎぃぃと扉が開く音がした。その音の方に視線を寄越せば薄暗いこの空間に光が差しているのが見えた。そしてその光を背にして見える人影も彼の視界に納まった。

 アイツか、そう思う彼の予想は当たりで部屋に入ってきた人影は確かにピースだった。

 

「…機嫌はどうですか?」

 

 先ほど、彼が気絶する前に聞いていたピースの口調とは違う口調。彼は知らないがピースのオンモードの口調だ。ピースに機嫌を聞かれた彼は不機嫌そうに歪んでいた表情を更に歪め最悪だ、と言った。しかし、それを聞いてピースは愉快そうに笑う訳でもなく何の反応も取らずにただ彼を見ていた。

 不意に、ピースが口を開く

 

「貴方…最初に剣を私に向けて放ちましたよね?」

「ああ、貴様を殺そうと放ったな」

「それ、何処に当たったと思います?」

「お前の真後ろにあった物だろう」

 

 ピースの問いに淡々と答えていく。彼は今こうしてピースと話しながらもどう脱出するかを冷静に考えていた。流石、修羅場慣れしている実績のある魔導師と言うところか。こんな時でも彼の思考は波を起こすことなく静かだった。

 しかし、それに波を起こす事が起きる。ピースが顔を歪めたのだ。怒りの形相に。それに彼は少しながら驚いた。

 そんな彼の様子を構うことなくピースは口を開いた。

 

「私の真後ろには机がありました。ええ、書類仕事をするための机で終わってないのも終わってあったのも全てそこにありました。私が必死に頑張ってやったお仕事の書類もです」

「あの…すいません」

「別に構いませんよ、精々私が怒られる位なんで。あ、壊した分の備品の弁償代も入るかもしれないですからもしかしたら給料は天引きかもしれませんね」

 

 神谷はとても申し訳ない気持ちになった。神谷も少し前はなんとなく似たようなことばかりやっていたので自分が殺そうとした相手の事でもかなり申し訳なく感じたのだ。

 

「まあ、私の分だけならそう問題なんですけど…実は、高町なのはがやった分の書類やらもあの中にあったんですよね~。私は書類補佐官として高町なのはについているので…高町なのはの分のノルマが出来てないっていうのはかなり問題なんですよ、分かります?」

「何か…ホントスイマセン………」

 

 情けなく縛られた姿が落ち込んだことで更に情けなく見える。きっとこの姿を見たら誰しもが有名で人気な神谷優とは思いもしないだろう。それぐらい、今の姿は情けなかった。…そしてそんな彼に追い打ちを掛けるようにピースは口を開いた。

 ――先ほどまでの怒りの形相とは違い、冷たく、人を嘲るような顔へその表情を変化させ言った。

 

「それじゃ、ケジメつけましょうか?あ、怯えなくてもいいですよ?私HEIWA主義なんで」

「…へ?」

 

 ピースは扉の方へもういいよーと声を掛ける。別の誰かを呼ばれた、何かされる、そう判断した彼の脳味噌はマズイと警告を上げる。

 ピースの声に反応したのか、扉の方から誰かが歩いて来た。カツカツと足音を立てて呼ばれた人物がピースと神谷優の方へ歩き出す。神谷優にはその歩いてくる人物が不自由な体制と薄暗い空間の所為でうまく見えなかったが大分近づいて来た事によってその姿が見えてきた。その見えた姿とは――

 

「…女の子?」

 

 何ともぽわぽわした服を来た女の子だった。彼の目からはただの女の子にしか見えず、またそれは第三者から見ても普通に女の子にしか見えなかった。

 女の子が来たことを確認したピースは再び神谷優に顔を向ける。そして、神谷優が気絶する前に言っていたことの裏付けを取るかのように聞いて来た。

 

「…貴方は、男が嫌いなんですよね?」

「…ああ、嫌いだな。そもそもモノがついてる時点で汚いようにしか見えない」

「それで、純粋な物が好きなんですよね?」

「ああ、そうだよ!純粋な物は美しいからな!それがどうかしたのか!!」

 

 ピースの質問の仕方にイラついたのか、最後には怒鳴り声で返す神谷優。そんな彼を見てピースはその笑みを更に濃く変えた。――――その言葉を待ってましたと言わんばかりに

 

「そう、ではきっとこれから貴方に送るサービスは一体どうなるんでしょうね?」

「な、どういうことだ!」

 

 ピースはもう用が済んだかのように神谷優と女の子を残して扉に向かって歩いていく。歩いていくピースの後姿に向かって神谷優は叫ぶがピースはそれを無視していた。

 ピースはもう既に薄暗い部屋の外で扉のすぐ前に立っている。そして開いたままの扉を閉める際に、最後に一つ言い残していった。

 

 

 

「よし、じゃあヤっていいよ……程々にね?」

 

 

 

 

 どういう意味、そう神谷は口に出そうとするがそれは背後からの衝撃によって妨害された。

 何事かと思い彼はキツイ体勢から後ろへ振り向く、するとそこには…

 

 

「暴れるなよ……暴れるな………………」

 

 

 目を血走らせて彼にのしかかる先ほどの女の子が居た。

 いきなり何だと文句を言おうとするも、女の子の指が強引の口にねじ込まれたことによってできなくなる。その時、のしかかっていた女の子の体は更に彼に密着した。

 

グリッ…

 

 そんな感触が、彼には感じられた。瞬間、彼の体は総毛立つ。ブルブルと震え始め、口に指を入れられながらも彼は呟いた。

 

「ほ、ほのふぁんひょく…まひゃか……ッ(この感触…まさか……ッ)」

 

 それを聞いたのしかかっていた彼女…いや『彼』は口の端を三日月の形に曲げ、こう言った。

 

「…安心して?ボク、刺されるのも平気だから……あ、けど刺しはするよ?」

「ムグーーーーーッ!!!!!」

 

 

 

 

 それから数分後、ア――ッと言う叫び声がピースの耳に届いたそうな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…自分でやっといてアレだけど…最悪なことしたよな」

 

 荒らされた部屋の片づけをしながら呟く。思い浮かべるのはきっと今もお楽しみ中であろう友人と神谷優の事。何をお楽しみなのかは…まあ、ご想像にお任せします。

 

「アイツ…パッと見女にしか見えないからまだマシだと思うけど…少なくとも神谷はもうまともな世界に戻ってこないな」

 

 俺の友人…あの喫茶店を営んでいる友人は単直に言ってホモだ。それも結構見境が無いアブナイ奴。アイツの容姿は本当に女にしか見えない為喫茶店でアイツを女と勘違いして悲劇を被った男は数知れない。…たまに、俺も狙ってくるから本当に怖い。学生時代に何度かヤられそうになった。

 

「あ、このメモリーと書類は生きてそうだな…ん?これ高町なのはのだ!よし、これで怒られるのは最低限で済むし高町なのはにも被害は行かないな」

 

 神谷優は百合男子だ。数時間前の演説を聞くに間違いないだろう。で、純粋な物が好きってその時言っていたので純粋なモノ(ホモォ…)にしたわけだ。因みに学生時代のうろ覚え知識だが遺伝子の接合体の中で同じ形質同士が接合したものをホモ接合体と言ったりする。形質を性別に変換して例えたとするならばホモの語源はこの辺から来てるんだなと推測。百合?知らんな。

 しかし、百合男子にあんなことを強制させる…うん、本当に我ながら鬼畜だ。まあ、殺されかけたんだから仕方ないよね?きっとこれが一番HEIWA的だ!

 

 

 まあ、クッソ濃厚なオスプレイをしているであろう人たちの事は置いておこう。今はこのバラバラになった備品をどうするか考えなければ…机は…うん、傷は何とか隠せるから…やっぱり問題は破れたりしてる書類だな。なんとか分かる部分はパソコンにうってコピーすれば行けるか…時刻は既に三時…出社時間は九時だから六時間の猶予があるな。その間に終わらせなければ……ッ!

 

 あ、そうだ。明日上司に怒られるのとついでに高町なのはに幼い頃が漫画化されてたのか聞いてみよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日、書類の工作は済んでいたのだが狸上司にあっさりばれた。後、高町なのはの書類がよくよく見れば欠損していた部分があり、それも狸上司に見つかり、更には机や備品の破損などもばれて――

 

 

――――高町なのはの書類補佐官を外れることになった




お目汚し失礼しました…

感想やら色々募集中です。後、これからまた番外編に移ります。

ついでに補足

神谷優:転生者、色々なアニメの能力を持っている。容姿はAUO。…極度の百合好きである。その性癖による己の願望のためなのは達に近づく異性を悉く遠ざけ、その異性に布教するという行為を繰り返す。そしてしばらく仕事のためなのは達から離れるがその後ピースについて知り、もはや教育は不可能だと知り殺そうとするが、マヌケなミスにより返り討ちにあう。その後の仕返しによって目覚めた(ナニカに)

…また、前世は女である。そして性癖は前世からのものである。つまるところガチレズ。男は毛嫌いしていた。が、今世では男も悪くないと思っている(意味深)
尚、転生時に特典を頼み過ぎた為に神様に自分の理性と価値観、その他諸々を多少奪われていたりする。

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