ナルトに転生しちまった!?   作:みさごん

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~第九話~

 俺は綱手に連れられて広い野原に来ていた。忍術見たいって言ってたけど何するんだろう。綱手と組手とかいったら…死にそう。少なくともどっかしらの骨もっていかれそうだ。

 

「さて、お前の忍術を見たいんだが…ただ見るだけじゃ面白くない。実戦で使いこなせてなくては意味ないからな」

 

 うん、この流れは怪我確定かな。絶対組手だもん。九喇嘛がいて回復早いとはいえ…やだなぁ。

 

「なので今からシズネと実戦形式の組手を行ってもらう」

 

「えぇ!?わたしですか!?」

 

 やった! まだ綱手が直接やらないなら大怪我の確率はかなり減る。これなら無事に帰れそうな気がしてきた。

 

「なんだい? 文句あんのかい?」

 

「ありますよ!!綱手様が修行を見るといったんですから綱手様が直接相手するんじゃないんですか!?」

 

「いや、修行するためにはまずこいつの実力が分からんと話にならん・・・それに私がやったらこいつを大怪我させてしまう恐れがある・・・そしたら意味がないだろう」

 

 なんだ自分でも怪我させるかもって思ってたのか。よかった。

 

「それにお前最近実戦修行なんてやってないから動きが鈍ってるんじゃないか? お前の勘を取り戻すのにもちょうどいいと思ったのだが…」

 

「な、なるほど。そこまで考えていらっしゃったのですね。わかりました、引き受けましょう」

 

 そういえばシズネって上忍クラスだったっけ。綱手に比べれば劣るだろうけど気を抜けば大怪我だな…最悪飛雷神使って避ければいいや。

 

「ナルト、お前もそれでいいな?」

 

「はい!!」

 

「それでは両者構えて…」

 

 シズネの雰囲気が変わった。やっぱさすが上忍クラスだな。最初から全開でいかなきゃな。

 

「では、始め!!」

 

 その声を聞いた瞬間俺はバックステップをしながら手裏剣を投げ、印を結んだ。

 

「手裏剣影分身の術!」

 

「えっ!?」

 

「あの術は、猿飛先生の…上忍クラスの忍術だぞ!?」

 

 シズネと綱手は驚いているようだ。まあいいや今のうちに回り込もう。

 

 シズネはクナイを取り出し手裏剣を弾き、俺がいたほうを見ていた。

 

「あれは陽動…にしても本当に気を引き締めないとまずいわね…」

 

 まだ隙がある。今のうちの保険をかけたい。

 

「隙ありっ!」

 

 俺はシズネの後ろに回り込んでいたので踏み込んで掌底打ちを背中に向けて打った。

 

「っつ!?後ろに回りこんでいたのね…」

 

 よし、これで保険はかけられた。でもこれ以降はシズネもきっと本気で来る。こっからが本番かな…

 

「やるわねナルト君。次はこっちから行かせてもらうわ」

 

 シズネが印を結んでいく。とりあえず何の術か分からない。離れて様子を見よう。

 

「忍法 毒霧!!」

 

 吸い込んだら一貫の終わりか。なら吹き飛ばせばいい!!

 

「風遁 烈風掌!!」

 

 霧の方にはもういないはず。どこだ。上、後ろ、右、左…って

 

「霧の方にいたままだったんですか。いつまでもなめて…」

 

「残念ね。そっちこそ少し舐めてるんじゃない?」

 

「!?」

 

 突然横から声が聞こえた。そんな飛雷神でもないのに…早すぎる。

 

「やあ!!」

 

「ッちぃ!!」

 

 シズネからの攻撃を咄嗟に腕でガードした。危なかった。それにしてもさっきの速さはなんだ。瞬身にしても速すぎる。もしかして…

 

「影分身ですか? ちょっと気づくのに時間が掛かりましたよ…」

 

「ナルト君こそよくガードしたね。だけど今の攻撃は避けたほうがよかったわね」

 

 なんだって!?目立った外傷はないけど…ってあれ?右手が…

 

「チャクラのメスで少し筋肉を切らせてもらったわ。これでしばらく右手が使えないわよ…」

 

「なるほど。だけど術が使えないわけじゃないですよ…」

 

 片手でとなると…あれを使うしかないか。左手にチャクラを集中して…

 

「な!?その術はまさか…」

 

「あれは四代目の…螺旋丸!!まさかこんな子供が…」

 

 なんか聞こえるけど関係ない!!この距離ならいける!!瞬身で…

 

「えっ!?」

 

「螺旋丸!!」

 

“ボフン”

 

 変わり身!?いつの間に!?じゃあ本体は何処に…

 

「おしかったね」

 

 足元から声が聞こえると同時に両足に激痛が走った。思わず膝をついてしまった。まさか…

 

「両足の筋肉を切断したわ。しばらくは立てないと思うよ。ここまでかな。私の…」

 

「負けですよ」

 

「!?」

 

 シズネの首にクナイを突きつける。結局、保険使っちゃったな。別に勝負とかじゃなかったはずだけど…シズネはその気になってたみたいだし。ここまできたら勝ちたかったからいいか。

 

「ど、どうやって…確かに筋肉を切断したのに…いや切断されてなかったとしても速すぎる」

 

「戦闘中はいろいろと気をつけた方がいいですよ。特に背中とかね…」

 

「まさかその術をまた拝むことができるとは思わなかったよ。飛雷神の術だろ?」

 

「その通りです」

 

 そう保険には飛雷神のためのマーキングをしておいたのだ。保険なかったら負けてたな。

 

「にしてもシズネ。あんた結構本気だっただろ?」

 

「ええ。本気出さないと怪我しそうでしたし…チャクラも結構使っちゃいました…」

 

「ハハハ…そのおかげでしばらく歩けなくされちゃいましたけどね」

 

 やっぱり怪我した。まあ九喇嘛のおかげで明日にはなんとかなるだろうけど…

 

「ふん、まあいいさ。私が直々に治してやるから感謝しな!!」

 

 そうだ、この人達医療忍者だったんだ。しかもスペシャリスト…今の今まで混乱とか自分の身の安全の事に気を取られててど忘れしてたな。そんなこと考えていると…

 

「ほら、治療は終わったよ。立ってみな」

 

 言われたので立ってみると…おお!!痛みがない!!

 

「あ、立てます。ありがとうございました」

 

「そうかい。それにしても、お前忍術を誰から習った?」

 

 やっぱり聞かれたか。まあ、この人に話しておいて損はないかな。この先火影になるだろう人だしな。

 

「えっと、アスマさんとか紅さん、ヒアシさんとかに習ったのもありますけど…殆どは父ちゃんと母ちゃんが残してくれた巻物からです」

 

「そうか。ってお前両親を知ってるのか!?」

 

「ええ。まあ知ってますよ」

 

「どうやって知ったんだい?」

 

「実は…」

 

 俺は今までの経緯を話していった。実力をあまり晒さないようにしてることも。なるべく分かりやすいように気をつけながら…話を聞いている綱手とシズネはどこか悲しそうな様子だった。

 

「そうだったのか。大変だったな…」

 

「辛かったんだよね。でもよく頑張ったね…」

 

 綱手は俺の頭を撫で、シズネは俺を抱きしめてきた。恥ずかしいけど嬉しかった。俺のこと認めてくれてる気がしたから…

 

「もうすぐ昼時だな。シズネ、ナルトさっきのところまでいくよ」

 

「はい」

 

「わかりました」

 

 そう言って三人でシカク達のいるところに向かっていった…




話がなかなか進みませんが・・・ご了承下さい
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