第三次スーパーロボット大戦α外伝 危機なる地球から アースゲート戦記 地球連邦地上軍極東部隊 彼の地にて斯く戦えり 作:溶けない氷
『アルビオン』にしました。
Q どうやって地球からとんできたん?
A ビアン博士に不可能はほぼ無い
新たに参戦したF91とV2の前に化け物達は次々と破壊されていく。
『ウッソ!テキデータヲショウゴウ。マシンセルニルイジヲカクニン!』
「マシンセルだって!それって未来世界の!」
「ウッソ君、データがあるなら弱点はわかるかい?」
「はい、マシンセルにはコアがあります。そこを破壊してください!」
といってもVSBRやビームライフルならば小型の化け物など一撃で消滅させられる。
現れた2機のMSとコアを見極めて破壊しろという伊丹中尉の指示で戦局は傾く。
ロゥリィのハルバードで市内に残った怪物も次々とコアを露出させられ、
ティカの正確な矢の射撃でコアを砕かれて次々とチリにかえる。
次々と現れる化け物も二機のMSの攻撃の前に次々と蒸発させられる。
が、それを遠目に見守る人物が・・・
?????「ほほう、ガンダムですか。やはりいつの時代、いつの世界でも因果の輪を超えて立ちふさがりますか。ですが、これでは興が冷めるというもの。次はびっくりどっきりとっておきを出しますか。」
唐突にギャロップの桑原から警戒がとぶ
「中尉!レーダーに反応!これは?数20!
距離20000!速度2000km!?音速以上です!」
そして姿を現した物とは・・・・・・
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イタリカ上空に姿を現した新たな物体の編隊
その姿に伊丹は驚愕する「メ、メカザウルス・バド!?」
現れたのは伊丹も因縁の深い恐竜帝国の航空兵器。
ちなみに伊丹は極東軍なのでしょっちゅう戦場で顔をあわせるが
こんな剣と魔法のファンタジー世界で顔をあわせるとは意外であった。
エコーズ所属時には量産メカザウルス・ダイに乗り込んで内部から破壊したこともある猛者でも空を飛ぶ相手には分が悪い。
武蔵が特攻した意味は一体……
?????「ふふ、彼らに借りたこの世界の飛竜にマシンセルを埋め込んでみたら思わぬ結果になりましたが。さて、性能のほうはどうなんでしょうねぇ?」
飛来したバドの編隊はイタリカの街にミサイルで爆撃を開始する。
人々の家も歴史ある建造物も次々と焼かれていく。
「やめろ!なぜ俺たちじゃなくて街を狙う!?」
ショウは街への爆撃を防ごうとオーラ力を発動させ一機のバドに斬りかかる。
オーラ力を増したダンバインのオーラ斬りに真っ二つになって落ちていくバド。
だが6500万年の時を超えた恐竜帝国の執念深さが宿ったのか、撃破されてなお被害を増やそうとでも言うのか街に墜落しようとするバド。
その間にも街の人に次々と攻撃を加えようとするバド。
「シーブックさん!こいつら街の人を狙ってます!」
「無防備な人間だけを殺す機械かよ!」
V2のそしてF91のVSBRが次々とバドを撃ち落とすが数が多い上にMSとは交戦せず(回避行動のみ)あくまでも回避に専念し人間だけを狙うよう命令されているのか数が減らない。
ザク・ギャロップ・ホバートラックも対空銃撃を加えるが高速で飛び回るバドには命中弾をなかなか与えることができない。
伊丹は呆然としているピニャに
「ピニャ姫殿下!住民をバラバラに避難させてください!奴らはイタリカの住民を狙ってます!」
「わ、わかった。皆の者散れ!固まっていると鉄飛竜のいい餌食だ!」
大慌てで分散する市民に騎士たち。
それを狙おうとさらにマグマ弾で攻撃を続けるバド。
だが、高度を落としたため対空射撃に捉えられる者が出はじめ、
それを回避しようとしたところにV2の光の翼でぶった切られる。
『ウッソテキハショウメンダ!』
「わかってる!」
F91のVSBRの連続射撃で数機のバドが並んで飛んだところを撃墜される。
「抵抗するんじゃない!いっちゃえよ!」
半分を撃墜したところで更に新たな敵が現れる
ゼン1号 やはり恐竜帝国の飛行メカザウルスである。バドに比べて耐久性が高いためリアル系中心のMSにオーラバトラーでは時間がかかってしまう
「ゼン1号だって!?くそっ!これじゃきりがない!」
キンケドゥが焦りの声を出す…そのセンサーが異常を感知する。
「なんだ!?この反応?大型の重力異常!?」
そしてその白い艦が空間を割って現れ、その艦から見知った艦長の通信が入る。
『MSとオーラバトラーは高度を下げろ!こちらアルビオン!メガ粒子砲の斉射を行う!』
『艦長!射線クリア!メガ粒子砲スタンバイ!』
『よぉし!目標大型メカザウルス!メガ粒子砲撃てぇ!』
ペガサス級強襲揚陸艦7番艦アルビオンから発せられた、強烈な戦艦の主砲の斉射を喰らって吹き飛ばされたゼン1号は街の外の平原に墜落していく。
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今の今まで陥落必至だと思われ絶望しきっていた市民達と騎士達の前にようやく化け物を殲滅し終えたガンダム二機とザク、ダンバインが警戒しながらも着陸し歓呼を受けている。
ショウも旧友二人に改めて声をかける。
「ウッソ!シーブック!久しぶりだが、なんでここに?」
「それはこっちのセリフですよショウさん。」
「俺たちはグローバル議長に頼まれて『トクチ』星での連邦の部隊の独断専行に対する抑止力になるよう頼まれたんですよ。」
と言ってちらと伊丹達の方を見るウッソとシーブック。
ショウは苦笑いして
「彼らの行動は正しかったと俺が保証するよ。彼らの戦力がなかったら戦線も保持できなかったろうしね。」
ウッソは「・・・そうですね。彼らからは悪意のようなものは感じません。どちらかというとお人好しなんですかね。」
シーブックも苦笑する「・・・・αナンバーズの同類って言いたいのかい?」
「・・・まぁそういうことです。」
わかり合う二人、さすがにニュータイプ同士だと理解も早いのだろう。
一方でギャロップのブリッジとアルビオンのブリッジでは…
「伊丹中尉。こちらは次元航行艦アルビオンのエイパー・シナプス大佐だ。
ウッソ君とシー…いやキンケドゥ君およびショウ君の支援を行うようグローバル議長からの命令を受けている。」
「はい!こちらは連邦派遣軍第3偵察隊の伊丹中尉です。
よろしくお願いいたします!」
流石に階級がはるか上の人物相手には緊張するのか、真面目になる。
「うむ、私は公式には謹慎中の身ということだからな…この中では唯一正規の士官の君に苦労をかけると思うがこちらこそよろしくたのむよ。」
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ピニャ姫殿下もハミルトンもグレイもミュイも目の前の戦いにあっけを取られていた。
騎士達も民兵もまったく歯が立たなかったあの化け物どもをあっさりと光の矢で片端から消しとばした2体の空飛ぶ巨人も蒼の精霊騎士もあのベージュ色の野武士にしても今イタリカの空の上を飛んでいる巨大な軍艦もそのひとつでもこちらにその武器を向ければイタリカなどあっという間に消し飛んでいたろうことがわかる。
なんとしてでもベージュ色の軍隊と講和しなければ・・・・
とは全員の一致した見解であったが・・・・
さて、肝心の伊丹中尉はというと
「いやぁ大したもんですよ。流石はαナンバーズの皆さんだ。
よろしかったら会談の場にも同席していただけないでしょうか?」
と言っている。会談に有名人を巻き込んで上に通じる既成事実をつくろうというのか・・・策士だな。
「かまいませんよ、でも伊丹さんの責任でお願いしますね。
今はまだ連邦と帝国は正式には戦争中なんですから。」
とはシーブックの厳しい言葉だ。正直、尉官にすぎない伊丹の約束など国家間の敵意の前では簡単になかったことにされるだろうとは彼の経験からである。むしろ何かの責任を伊丹が後で被らされるのではないかと心配いているのだが・・・
「僕も会談自体には賛成ですよ。でもあっちの方に実権がともなってるとは限りませんから、履行されるかどうかは不確定ですよ。」
とはウッソの意見。実際ジュピトリアンのマリア女王のように名目だけの君主など珍しくはないのだ。
「平和的解決法を模索するのは結構ですよ、でも今の状況で連邦が納得して矛を収めるとはとても思えませんけどね・・・」
とはショウだ。2年前のドレイクの乱からこのかたバイストンウェルの政治外交に関わらざるを得なかったショウにしてみればたかが前線の一部隊の指揮官の会談で紛争解決などあり得ないだろうというのが意見だ。
全員あのボドルザー戦争を終結に導いた立役者でもあるのだ。
こういう会談が『所詮は…短い平和でしかなかったか…!』というフラグだということも、権力者という人種の度し難いエゴも戦争が簡単に再燃するということも理解している。
地球では講和とは相手を文字通り全滅にすることが普通なので仕方ない。
シナプス大佐にも連絡したが、大佐は公式には謹慎中ということなので公式の条約締結ではないとはいえ敵との交渉は保護者のグローバル議長への攻撃材料にも繋がりかねないということで欠席するということだ。