第三次スーパーロボット大戦α外伝 危機なる地球から アースゲート戦記 地球連邦地上軍極東部隊 彼の地にて斯く戦えり   作:溶けない氷

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何で?ダンバインとかF91とかノーマルV2とか弱い機体しかでてこないん?
最初の頃は何故かいろんな理由で(オーバーホールとか封印してるとかで)弱い機体から始める。
スパロボの伝統です


イタリカの戦い 参上! 光翼の騎士V2 幻影の騎士F91

盗賊達・・・・だったものが東門へと押し寄せる。

もはや作戦も何もない、ただ生きるものがいる方向へ向かう。

目につく者は全て喰らう、目につく物は全て壊す。

「ば、化け物だぁぁ!」

壁の上で見張りに立っていた男の絶叫が響き渡る。

市民軍は恐怖に震える手で弓を力の限りつがえ放ち、

化け物達の体にぶすりぶすりと矢が突き刺さる。

だがそれだけだ。

化け物達は矢を気にもとめずに街へと進み続ける。

盗賊だったものが門に体当たりをする、それだけで閂をかけ板や木材で補強した門が大きく軋む。

まるで破城槌の一撃だ。

壁にも化け物達が取り付く。手と足を壁に突き刺して登る化け物達に対して

民兵も騎士も矢を放ち、熱湯に岩を雨あられと浴びせる。

矢はともかく岩を食らって落ちていった化け物達の中には動かなったものもいた。

市民は小さな勝利に「やったぞ!」と歓呼の声を上げるがすぐにその声は恐怖に変わる。

「く、食ってやがる!あいつら死んだ仲間を食ってるんだ!」

落ちて動かなくなった化け物の死体にはすぐに他の化け物達が群がりあっというまに平らげる。

恐怖から必死で壁によじのぼる化け物を振り落とそうと岩や石を投げつける民兵に兵士。

だがそれも長くは持たなかった。

化け物の一匹が壁の上についに辿り着き、虐殺が始まった。

「このぉぉ!化け物が!」

騎士の一人が大剣を振りかぶって力の限り化け物の頭頂部に叩き下ろす。

鍛えた膂力を持って頭から剣が腸まで届く、人間なら即死だ。

だが不幸なことに相手は人間ではない。

『Aghgafhhghgh!』

奇声を発しながらほぼ真っ二つになった化け物が騎士に組みつき

「な!がはっ!」

喉笛に食らいついた、別々になった頭で。

そして喰らい始め、騎士は生きたまま頭からあっという間に喰われた。

見れば剣が腹に埋まったままだというのに気にもとめずに食い動き回っている。他の騎士も助けようと剣や槍を化け物に突き刺すがまるで食事の邪魔にもならない。

他の騎士やそもそも戦なれしていない民兵はその光景を見ただけで怯んでしまう。

攻撃が効かない、生きたまま喰われる。

恐怖のあまり、まずは民兵が次に騎士達までもが皆逃げ始めた。

 

_________

一方で南門

「この!うぞうぞと湧いてきやがって!」

「ショウ!こいつらオーラが無いよ!何これ、気持ち悪い!」

ダンバインが敵を近づけまいと剣を振るいオーラショットを撃ち化け物達を近づけまいとする。

栗林のザクもマシンガンを連射しギャロップ・ホバートラックも弾幕を張る。

こちらではダンバイン・ザク改・ギャロップ・ホバートラックがそれぞれ防衛戦を張っておいたのだがこちらにまで化け物達はやってきたのだ。

大きさ自体は2mから3mと小さめだが力も速さも人間とは比べ物にならない。

もっとも数自体は東に比べると少なかったが,その強靭さと再生能力は

ザクのマシンガンにギャロップ・ホバートラックの機銃の集中射撃で粉微塵にしてようやく死ぬことから驚異だった。

「ようやく終わったか。それにしてもなんなのこいつら?盗賊団?

この世界の盗賊ってこんな化け物がやってんの?」

伊丹はげんなりとした表情で手に入れていた力を緩める。

「知らないわよぉ、長いこと亜神やってるけどこんな奴ら今まで見たことも聞いたこともないわよ。」

あまりにグロテスクな外観にロウリィもげんなりしている。

ティカも今まで弓矢を放っていたが気分が悪そうだ。

レレイも冷静を装っているが青い顔をして今にも倒れそうだ。

「それと、あ〜何これぇ?」

ロウリィが不思議そうにうんうん唸っている。

「どうしたんだ?まぁ気分が悪いのはわかるが・・・」

伊丹が心配するが・・・

「違うの、気分が悪いとかそうじゃなくって普通すぎるの。

東で人が死んでくのはわかるんだけど・・・無いのよ。」

「無い?って何が?」

「気分の高揚って言えばわかるかしら・・とにかく戦場ならあるはずのものが無いのよ。」

「戦場で倒れていく戦士の魂が彼女の体を通してエムロイの元へ召されていく。亜神にして使徒の彼女には魔薬のように作用する・・・本来は」

レレイが説明する。

「つまり東門でも何か起こってるのか・・・よし、これよりギャロップ・ホバートラックはザクを収容しだい城壁を迂回して東門に向かう。

ダンバインは飛んで直接向かってください。」

「わかりました。チャム、まだいけるな。」

「うん!大丈夫!。」

そういって飛んでいくダンバイン、その先で見たものは・・・・

「これは・・ひどいな。」

そこで見たものは地獄絵図だった。

門はメチャクチャに破壊され城壁の上でも内側でも化け物達が人間を貪り食っている。

生き残った民兵や騎士達はバリケードの内側に退避しているが、それも化け物の食事が終われば逃げ場もなく殲滅されるだろう。

「アデリア!」

バリケードのなかの青年が叫ぶ、見れば無残にも殺された女性が恋人だったのだろう。

「ダメだ!そいつを出すな!。」

ピニャ姫殿下は民に青年を掴んで柵に出ないようにする。

ピニャ姫は絶望していた、勝てない。

皆ここで死ぬ、あの化け物達に食われるという絶望感が身を包んでいた。

そして無残な死体となった女性を化け物が貪り始める。

バキバキむしゃむしゃバリごっくん。

その光景にショウの中の何かが切れる。

「このぉぉ!そこをどけぇ!」

「やっちゃえショウ!こんなお化けバババァーッってやっちゃえ!」

ダンバインがオーラソードを振りかざし城門付近のインベーダー・・・ではなく化け物に斬りかかる。

ダンバインのオーラ力が雷のようにはね、ソードがはしるたびにインベーダーもどきが切り裂かれるが敵の数は圧倒的な上に城壁の外からも続々とやってくる。

「ショウ!こいつらキリがないよ!」

「伊丹中尉!このままじゃ民間人の被害が拡大します!急いでください!」

「こちらギャロップ!東門外に到着した。援護射撃を開始する。」

到着したギャロップから栗林のザク改が降り立ちマシンガンを撃ちまくる。

一撃で小さな化け物達はバラバラに吹き飛ぶがそれでも向かっていくのをやめない。

するとインベーダーもどきはイタリカの人間に向かっていたのが一転してギャロップに目標を変える。

だが、これは街の被害が減るということと同時に伊丹達では支えきれ無い量の化け物達を相手にするということになってしまった。

今はダンバインが剣を振るって支えているが、バリケードの中に入り込まれれば被害は激増するだろう。

すると本部からの連絡が無線機に届く

「伊丹中尉!要請を受けてMSが2機今こちらから発進しました、後3分でそっちに到着します!それまで持ちこたえてください!」

インベーダーもどきの発生を受けて本部から援軍が出されたというのだ・・・

だがMS2機では・・・

しばらくは射撃しつつ後退しながら化け物を近づけまいとする伊丹小隊。

と、その時上空からミノフスキークラフトの音が響き・・・

光が降ってきた・・・・

「ショウさん!援護します!連邦軍の方も射戦上から退避してください!」

V2ガンダムのビームライフルの正確な射撃が次々と化け物達を駆逐する。

「こんな人を食う化け物が相手なら遠慮はいらないな!」

キンケドゥのF91が空からVSBRの連続射撃で密集していた化け物達を消し飛ばす。

「ウッソ!シーブック!援軍は君たちか!」

「うわぁ!お久しぶり!カルルもシャクティも元気?」

「ええ、おかげさまで。こっちに来てるんですよ。それよりなんなんです?こいつら?」

「ううん、全然わかんない!気をつけて!生半可な攻撃じゃ再生しちゃうし取り付かれたら面倒よ!

それにしても流石はファンタジー世界よね。物理法則も何もあったもんじゃないわ!」

とはチャムのインベーダーもどきの感想だが・・・

「チャム・・・君がそれを言うか?」

シーブックが呆れたように言う。

今、イタリカの運命はダンバイン・F91・V2・ザク改にかかっていた・・・

後、偵察隊とついでにイタリカ守備隊も


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