IS~科学と魔術と・・・   作:ラッファ

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第116話

左方のテッラがその場を去ってしばらくすると瓦礫が勝手に崩れていく

そして出てきたのは一夏である

彼はギロチンが当たり建物が崩壊する瞬間魔術を発動し瓦礫をコントロール、自身を守るようにしたのだ

 

「全く、死体の確認ぐらいすればいいのにな」

 

一夏はそう言いながら服に着いたほこりを払う

幸いなことに近くに人はおらず見つかるという心配は無い。

 

「とはいえこの後どうしようか…?」

 

敵を振り切ったとはいえ彼はこの後どうすればいいのか分からない

無暗に街を歩けばデモに巻き込まれる

一夏は陰に隠れつつ方法を考えていると携帯が鳴る

 

そして聞こえてきたのは

 

<おぅ、一夏派手にやりあったみたいだな>

 

<土御門…見てたのか?>

 

<まぁな、奴の攻略法にも気づいたみたいだな。タダではやられないってやつか>

 

<もうちょっと早く気づきたかったけどな>

 

<まぁ終った事はしょうがない。一夏お前は一足先に教皇庁宮殿に向かえ。地図は直ぐに送ってやる>

 

土御門がそう言い電話を切るとすぐに地図が送られてくる

 

「ここからだと結構遠いな…!!」

 

一夏はそう呟きながらも教皇庁宮殿へと足を進めるのであった

 

 

 

 

一方日本のIS学園では授業が終わり放課後になったことで生徒たちは部活動に参加したりISの整備を行ったりと様々であるがティナは教室に残りテレビでニュースを見ていた。近くにはクラスメイトの鈴もいる

 

「なになに、フランス・アビニョンにて宗教団体が国際法に触れる兵器を所持。学園都市とフランスの学園都市協力団体が制圧掃討作戦を開始する事を決定…なーんかデモ鎮圧が随分と大がかりになってきたんじゃない?」

 

「そう…ね(魔術的に重要な拠点の一つを科学サイドの学園都市が攻撃。はたから見れば大事件よね、コレ。場所はローマの管轄だし…いよいよ雲行きが怪しくなってきたかしら)」

 

「でも宗教団体が所持する兵器って何?普通の重火器とかじゃない訳?」

 

「私に聞かれてもねぇ…私そんな宗教団体に入ってないし」

 

今の言葉を一夏が効いていたら小声で突っ込みの一つでも入れそうなセリフである

その後流れてくるニュースはフランスからの最新情報が続いたためテレビのスイッチを消す

ティナは自室へ、鈴は生徒会室へとそれぞれ向かうのであった

 

 

 

 

 

そして教皇庁宮殿へと向かう一夏もしばらくして異変に気が付き始める

足を進めていると突然周囲で爆発が起こる

最初は敵襲だと思い近くに建物に身を隠し様子をうかがっているとそこから現れたのは人間ではない

現れたのは全身を金属の鎧で覆った機械

学園都市では駆動鎧”パワードスーツ”と呼ばれているものである

全長は2.5メートルほどその手にはリボルバー方式の対隔壁用のショットガンが握られている

 

「(おいおいおい、良いのかよ。学園都市がこんな所に出しゃばってきて)」

 

そう言いつつも一夏はその場を動かない。下手に動けば弾丸の餌食になる事は明白

魔術を使えば防ぐことは可能ではあるがその後の戦いに備えて力を温存しておきたいのも事実

ここは建物の陰に隠れ逃げるのが正解であると考え足音を消し逃走を試みるがそうはうまく行かない

向こうのパワードスーツにもIS同様ハイパーセンサーが搭載されており人がいる事は認識されてしまう。

とは言え影だけで姿は認識されておらず、さらに操縦者は戦闘意欲なしと判断するとすぐに視線をそらす

そしてパワードスーツは攻撃を始める

 

そしてある程度離れたところで一夏はその状況を見つめ、今後どう動くかを整理する

 

「(とりあえずあれに見つからないように教皇庁宮殿を目指すとなると大分遠回りになるなぁ。けど無駄な戦闘で状況をややこしくしない為にもここは遠回りをするか)」

 

そう考えていると彼の近くに今度は別の集団が現れる

最初は逃げてきた街の人たちかと思ったが、彼らの手には杖や剣と言った武器が握られており服装も独特な宗教服である事からローマ正教の魔術師であることが伺える

 

「魔術師を倒しつつ宮殿に向かう…かなかなかにハードな作戦だな!!」

 

一夏はそういうと霊装を構え戦闘を行うのであった




どうも、かなり久しぶりの更新となりました
3月になったことで”あの活動”が本格化しなかなか時間が取れませんでした。

これから更新速度は遅くなると思いますがよろしくお願いします。
次から文字数は増やせるよう頑張りたいと思います

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