IS~科学と魔術と・・・   作:ラッファ

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第113話

一夏達が学園の外で待機しているとジュノンからの合図が有りそれを確認した後敷地に侵入する

内部に侵入し問題なければそのまま海に飛び込みそこで天草式と合流する予定だ

一応彼らは付近の物陰に隠れながら移動しているが敷地内の様子を見た一夏は

 

「これは…酷いな」

 

「えぇ、負傷者は居ないようですがこれだけ荒らされると復旧に時間がかかりそうですよね」

 

一夏の言葉に少年も続く。

彼らは移動中にも数機の無人機が近くを通りかかろうとしたがカメラに映る前に一夏が高速召喚爆撃で破壊しており、今のところ見つかっていない

そうして彼らは歩き続けるが、敷地には戦闘の傷跡が残っており、無人機の残骸のほかに、所々に穴が開き、付近には小さな炎が上がっている

様子を見た限り学園の校舎や寮に飛び火していないのが不幸中の幸いであろう

現に学園の方ではIS同士の戦闘が彼らの肉眼でも確認できる

 

「襲撃犯は消耗戦を仕掛けているんでしょうね。残骸の様子からしてかなりの数の敵が襲撃してきていますよ」

 

「だろうな」

 

彼らはそう言いながらも歩き続ける

すると一夏は何かを感じたのか後ろを振り返ると遠くの方で大きな光の柱が上がっているのが僅かにだが確認できる

 

「あれは…一体?」

 

「織斑さん、どうしました」

 

「ん、いやなんでもない」

 

 

その後一夏達は歩き続けるのであった

 

 

 

 

そして鈴とフォルテはと言うと敵の尽きぬ増援を前に機体のエネルギーが限界に近づいてきていた

彼女たちの機体は燃費は良い方であるが、これだけの敵を相手に補給なしでは限界が近づくのも無理はない

そんな状況でも彼女たちは防衛線を維持しているあたり、流石と言った所であろう

 

「鈴ちゃん、あとどのくらい持ちそうッスか?」

 

「持って後数分って所ですね。」

 

「補給に戻る暇も与えてくれないとは敵さんも考えてるッス」

 

「そうですね」

 

鈴たちはそんな事を言いつつ敵を迎撃する

エネルギーがヤバいのは何処も同じ状況であり、彼女たちに限った事ではない

このままいけば間違いなく彼女たちはやられるであろう…約一名と一機を除き

 

「こっちも増援、欲しいッス」

 

「学園は国に援軍を呼んでいないんですか!?」

 

「ジャミングでつながらないらしいッス」

 

「IS以上に通信環境の整備が必用なんじゃありません…ここ!!」

 

鈴はそう言いながらも接近してきた無人機を撃墜する

ヤバいのは機体のエネルギーだけで搭乗者の体力と気力は尽きていない

 

そして彼女たちは戦闘を行うのであった

 

 

 

そんな中ジュノンはと言うと、学園の敷地を移動しつつIS学園の目をかいくぐり降下してきた無人機を背後から瞬殺すると言う作業を繰り返していた

 

「それにしても多いわね…敵さん、この学園の地形を把握してる?」

 

「そう言う貴様も地形を把握しているのではないか?」

 

そうして彼女の背後に現れたのは一人の女性、正体は一夏の姉である織斑千冬だ

彼女の両手には日本刀が装備され、傷がある事から今まで戦闘を行っていたのであろう

 

「さぁ、どうでしょうね?それよりもいいのこんな所で雑談して、学園勢押されてるよ?」

 

「分っている、だが貴様を倒せばこの騒ぎも収まるのであろう。こんな所で一人でいる、かつその槍。部分展開なのだから自分から正体を明かしていると思うんだが?」

 

「(ありゃりゃ、私襲撃犯だって勘違いされてる。この先に海が有るからそこに向かってただけなのに。)」

 

彼女は苦笑いしつつ、ポケットから小さな玉を三つ取り出すとそれを上空に放り投げ爆発させる

これは彼女から一夏達に向けての魔術的な信号であり意味は敵と遭遇、急いで避難するようにと言う意味だが、千冬にはその意味は分からない

 

そしてジュノンは千冬に槍を構えると

 

「さて、ちょっと私と遊んでもらうわよ。」

 

「余裕だな、貴様」

 

そう言い二人は激突するのであった

 

 

 

 

 

 

 

そして信号を見た一夏と、少年はと言うと

 

「ジュノンの奴、学園の人に見つかったな…」

 

「そうみたいですね」

 

そう言い一夏と少年は海岸部に到着する

奇しくもここは一夏が学園から脱走する時と同じ場所だ

 

するとそこに

 

「全く、学園で魔術信号使うなんて…ここに魔術師居たらどうするの?」

 

そう言いながら現れたのはティナである

 

「おぅ、ティナ。避難しなくていいのか?」

 

「避難も考えたんだけど、一夏が爆撃で暴れないか不安になって見に来たのよ」

 

「えぇ…」

 

一夏とティナがそんなやり取りを行っている中、少年は

 

「天草式の船が来てます。後はジュノンさんだけですね」

 

少年がそう言い、しばらくするとジュノンがやってくる

 

彼女は

 

「ゴメン、ちょっと遊んでたら遅くなった。飽きたし適当に巻いてきたわ」

 

「そうか、じゃ行くか」

 

一夏はそう言い船に乗ろうとするとティナが

 

「一夏、その…」

 

「どうした、ティナ?」

 

「気を付けて…位しか言えないわ。これ以上言うと一夏の身が危ないし」

 

「どういう事だ?」

 

「いや、マズイじゃない。死亡フラグ建てるの」

 

ティナはそう言うと後ろの少年も納得する

ちなみにこの手のフラグと言うのは魔術業界に限らず色々な業界で有ると言われている物であり、例えば、戦闘中の婚約や告白、任務前の女性関係の決意を口にした男性魔術師は必ず、死亡もしくは大怪我をすると言うものである

 

「どうでもいい情報ですけど、我が必要悪の教会でもこの手のフラグを立てて盛大に回収した男性魔術師が過去に相当数いたらしいですよ」

 

「それ。本当?」

 

「はい。資料に書いてあります」

 

ジュノンの質問に少年はそう言う

そしてそれを聞いていた一夏はと言うと

 

「まっ、向こうでも怪我しないように頑張るからさ、心配するな」

 

一夏はそう言うと船に乗り込み学園を去るのであった

 

一夏が学園を去って数分後、学園の戦力が無人機をすべて撃墜し増援も無い事でようやく騒ぎは終わるのであった




更新遅れてスイマセン
今回は駆け足気味に終わらせました。もしかしたら番外編で補足…するかもしれません
次回はテッラ編かなぁと思ってます

そろそろ学園都市に居る楯無さんの出番かなぁと考えています

最近私生活が忙しすぎて時間が取れないです

後、随分前の話ですがこの小説がランキングに入っていました
呼んでくれている皆さんのおかげです。ありがとうございます

更新速度が遅いですが、これからもよろしくお願いします

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