魔法少女リリカルなのは -転生者共を捕まえろ- 作:八坂 連也
本日はエイプリルフールなのでw
「う~む」
「どうされました? お兄様?」
俺は自室のベッドの上であぐらをかいて座っている。
そして、腕を組んで考え事をしている。
そこへエヴァがやってくる。
おっと、状況を言ってなかったな。
俺は今年で30歳を迎えた。
そして今は夏休み。
なのは達は久しぶりの休みで家族サービスで出掛けている。
俺の分身体が連れてな!
さて、ソレは良いとして。
娘達は今年の8月で15歳を迎えたのだ。
俺が15歳の時の子供、15年経ったから15歳なのは当たり前だよな。
娘達の名前を言っておこうか。
なのはとの子が『
フェイトとの子が『ディアナ』
アリシアとの子が『ミネルバ』
アリサとの子が『レア』
すずかとの子が『
はやてとの子が『
そして、妹に当たる娘が。
ギンガとの子が『スターシア』
ティアナとの子が『レナ』
スバルとの子が『サーシャ』
ん? 双子じゃないのかって?
何の話だ? それは平行世界の俺の事じゃないのか?
話が少しずれたな。
スターシアはなのは達の娘より2つ下の13歳。
レナは3つ下の12歳。
サーシャが4つ下の11歳。
……まあ、ぶっちゃけ言うとギンガ、ティアナ、スバルがそれぞれ14歳の時の子である。
……色々あったんだ、察してくれ。
まあ、なのは達の娘はすくすくと育って……。
母親とそっくりになったがな!
身長も体型も全く同じになってるんだが!
唯一、右目だけが俺と同じ蒼色なだけで目をつむったら見た目では全く母親と区別がつかない!
授業参観でも騒ぎになったものだ……。
まあ、病気もなく元気に育ったのは良い事だ。
問題は。
娘達は母親に似て思春期だと言う事だ。
悪く言えば変態淑女……と言う事だ。
しかも、
『パパのお嫁さんになりたい♪』
『パパの子供が欲しい♪』
この台詞でどれだけ恐ろしいことになってるか想像も出来るだろう。
近親相姦とかもはやシャレにならん!
そんなのはギリシャ神話だけで沢山だ!
……俺の名は某軍神と同じだが、関係は無いぞ?
着実に俺の寝床に入ってくる娘達。
こないだは……。
なのは達と入れ替わって。
ご丁寧に右目にカラーコンタクトを入れて色を誤魔化し。
全裸で待機していると言う始末。
……危うく娘と肉体関係を結ぶところだった。
見た目では全く気付かなかった。
決め手は気と魔力の波長と言うか、量と言うか。
さすがにそこは全く同じではなく全員微妙に違っているのだ。
微妙すぎて危うく見逃す所だったがな!
違和感を感じて問いつめたら娘達のボロが出て母親と入れ替わってる事が判明したのだ。
娘達のがっかり具合と言ったら。
……そんな訳で。
そのうち実力行使されたら敵わないので。
何とか解決策を考えているのだが。
「いい手が浮かばない」
「娘さん達の事ですか?もう諦めてしまっては……」
「恐ろしい事言うなよ……さすがに近親相姦がばれたら俺の立場が……」
俺はその光景を思い浮かべて背筋が凍る。
「手っ取り早いのは誰かを紹介すれば良いのだが……」
「……それは厳しいのでは?皆さん、お兄様みたいな小柄な子が好みですし」
そうなのだ。
俺の知り合いに俺みたいなショタっ子は存在しないのだ。
いたらとっくに紹介してる訳だ。
「ふぅむ、この世界はエターナル・ショタはごく僅かにしか存在しないのかもな」
「そもそも、お兄様みたいに成長しない方が珍しいですわよ?」
そりゃそうだ。
今年で30歳を迎えたが、なのは達と旅行に行って1人行動を取ると必ず迷子扱いされるからな。
ちなみに身分証明書を見せると全員が顎が外れんばかりに大口を開けて驚くが。
……身長135㎝なめんなよ。
「となると。神界の方から連れてくるか」
こうなったら俺かアテナ姉さんの配下にいる天使を1人……人じゃないから1体の方が良いのか?
まあ、1人にしとくか。
兎に角、1人こっちに転生させるか。
と言っても、ほとんどが元々は人間だったから前世の姿になる。
そして俺みたいに小柄でどう見ても子供にしか見えなかったヤツと言えば……。
俺は頭の中に思い浮かべる。
黒い髪でぱっちりした目でちょこんとした小鼻と小さな口。
ややたれ目で見るからに気弱そうな雰囲気が漂う顔。
目の色は右目はやや緑色で左目は黒のオッドアイ。
俺と同じ位の童顔で10~12歳位にしか見えない。
「そんな方がおられるのですか?」
「……ああ、いる」
俺が生まれてから1000年位先の未来で生まれた少年。
「
「……初めて聞きます。どういった方で?」
「そうだな。俺の1000年位先の子孫の旦那だ」
「1000年先の?ええっと……」
「美奈子の旦那だ」
「ああ、美奈子さんの。思い出しました!ちょっとたれ目のくりくりした目の可愛い方でしたね」
「そう、その俺と似た感じの子だ」
言っててなんだが、俺はややつり目で和也はたれ目である。
イメージ的にはエヴァンゲリオンの碇シンジを更に気弱に、そして童顔にさせた感じ……と言えば分かりやすいだろう。
「でも、お兄様よりは背が高かったかと」
俺が和也に唯一負けてたのは背である。
和也は155㎝、俺は135㎝であったのだ。
と言っても、和也の嫁である美奈子は身長が195㎝と
身長差40㎝!
そして、美奈子は自分では認めてはいないがショタの疑惑があったり。
俺みたいなやんちゃ小僧より和也みたいな気弱な子供タイプの方が好み……らしい。
……俺の子孫って一体。
「ま、この世界に来る時は俺と同じ135㎝にする予定だが?」
「……鬼ですね、お兄様」
「やるなら完璧にしないとな。下手に俺に矛先が向いても困る」
と言う訳で。
神界に念話を飛ばしてみる。
〈ゼルディア様、聞こえるか?〉
〈その声は……アレスか?〉
頭に響く透き通った女性の声。
俺の上司にあたる女神、ゼルディア様だ。
〈唐突だが。和也と美奈子はいるか?〉
〈む? ……うむ、任務から帰って今は休暇中だな〉
〈なら話は早い。和也をこっちの世界に転生させてくれ〉
〈何故だ?〉
俺は今の現状を説明する。
〈ふむ、別にアレスが嫁にしても大丈夫だろ〉
〈大丈夫じゃねぇよ〉
全く、神族って言うのはこう言うところが無頓着なんだからな。
〈私的にはアレスが嫁にした方が面白いのだが……〉
〈最近、ゼルディア様って身体がなまってるだろ?〉
〈……む?〉
〈大丈夫だ、俺とアテナ姉さんが引き締まった身体にしてやるよ。500年コースで〉
〈うむ! すぐ呼んでくるぞ!〉
初めからそうすれば良いのに。
〈呼ばれましたか、アレス様?〉
〈アタシまで呼ぶ理由が分からないんだけど……?〉
数分すると2人の声が聞こえる。
〈休暇中に悪いな。美奈子、和也を70年位貸してくれ〉
〈は?〉
〈単刀直入に言うと。こっちにいる俺の娘達の旦那にしたいんだ〉
〈へ?〉
〈ぶっちゃけて言うと。俺の娘は全員
〈……アレス様。何をやってるんですか〉
美奈子の呆れた声が聞こえる。
〈元凶はこの世界に転生者共を送ったボケナスに言ってくれ。この世界はショタが多いんだ〉
〈……分かりました、分かりましたよ! 和也は貸しますよ!〉
〈あれ? 僕の意見は?〉
〈……和也? 残念だが君の意見は自動的に却下されるんだよ?〉
〈酷いです! アレス様!〉
〈と言うか、何でアタシにわざわざこんな事を?〉
〈だって。真・魔竜神剣の血糊になりたくないから……〉
真・魔竜神剣とは美奈子が持つ竜と神を殺す概念を持つ剣である。
さすがの俺でもその剣で斬られたらシャレにならんのだ。
これで美奈子の言質は取った。
後は、和也とこっちに転生させるだけである。
その後、和也を娘達に紹介する。
娘達は1週間断食させた虎のごとく食い付いてきた。
「アレスさん! こんなに娘がいるなんて聞いてないですよ!?」
「言ってないからな」
「酷いです!」
「涙目になった和也ちゃん可愛い!」
「パパありがとー!」
和也は娘達にあっという間に連行されていった。
俺は和也に満面の笑みでサムズアップしておいた。
そして、初孫の顔を拝む事となった。
30歳で初孫とかもはや……。
9人の孫を眺める。
またしても全員女の子。
呪いか!
兎に角。
この孫達はショタで無いことを祈るとしようか。
孫達に幸あれ。
エイプリルフール関係無いだろと言う意見は却下しますw