魔法少女リリカルなのは -転生者共を捕まえろ-   作:八坂 連也

21 / 74
 
とりあえずは魔力蒐集しないと話になりません


第18話 魔力を蒐集しよう

 

 

 

 

 

 

と言う訳で俺達はとある世界にやって来た。

 

ちなみにこの世界のデータはエヴァの中に残っていたので全員のデバイスにソレを転送しておいた。

 

メンツはまずは下見と不測の事態を防ぐために戦える人全員だ。

 

つまり俺、なのは、フェイト、ヴォルケンリッター、ユーノ、ユナ、アルフ、恭也さんに美由希さん。

 

プレシアさんとリニスさんはアルハザードにいる。

 

これだけの手練れが居れば大抵のヤツに負けることはないと思う。

 

どんな世界なのかはエヴァが教えてくれなかったのでまだ分からない。

 

エヴァ曰く、「お兄様好みの世界ですわ」と嬉しそうに言っていた。

 

着いた場所は牧草みたいな草が生えた丘みたいな場所。

 

周りに居るのは草食恐竜みたいな動物……ってちょっと待て。

 

俺は牧草らしい草が生い茂ったところでモシャモシャと草を食べてる動物を見て唖然とした。

 

〈なあ、エヴァ?〉

 

〈どうされました?〉

 

〈俺の記憶が間違ってなければ……コイツ……アプトノスじゃねぇか?〉

 

〈さすがお兄様、きちんと覚えておられますか〉

 

〈ひょっとして……この世界って……〉

 

〈お兄様の予想通り、『モンスターハンター』の世界ですわよ?〉

 

〈おー……〉

 

何とも言えない気分になった。

 

リアルモンハン生活を送ることになるとは。

 

ちなみに前世でも、前世の前世でもモンハンシリーズのお世話になってる。

 

2Gとか3とか。

 

以降も出ていたがここでは割愛する。

 

「どうだ? こいつは」

 

モシャモシャと草を食べてるアプトノスを眺めつつ俺は聞いてみた。

 

「ん~……大した魔力じゃねぇな」

 

とヴィータが言う。

 

「そうだな。これでは1ページにもならないな」

 

シグナムの言葉になるほど、と返答する。

 

やはり最低でもクック先生並みのヤツが良いみたいだ。

 

上手い具合に見つかれば……と思ったら空を飛ぶ物体が。

 

「アレは?」

 

「……イケるな。よし、アレにしよう」

 

俺達は空を飛ぶ物体に目を付けた。

 

鳥の様な感じの竜種、鳥竜種と言う分類に入るモンスター、『イャンクック』2匹。

 

俺達はそれの後をつけていった。

 

 

 

 

 

草原みたいな開けた土地に着陸したイャンクック2匹。

 

見ると蒼色と桃色のコンビだ。

 

亜種と普通種のセットだ。

 

「なんか、はやてちゃんやすずかちゃんがやってるゲームで見たことあるの」

 

なるほど、モンスターハンターは存在するのか。

 

「そうか、今度はやてとすずかに聞いてみろ。多分、教えてくれるぞ」

 

「うん」

 

「さて、とりあえず俺が行ってみる。皆はあいつの行動パターンを記憶してくれ」

 

全員が頷くと俺は蒼色のイャンクックに向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いは15分位で終わらせた。

 

結果?

 

もちろん、頭を殴って気絶させましたが?

 

イャンクックとイャンクック亜種は気絶して倒れていた。

 

ちなみに動きはゲームと大差ない行動パターンでした。

 

まあ、実際の動きとゲームを一緒にしてはアレだが、大体似ていた。

 

「しっかし、あっさりと倒したな~」

 

ヴィータが少し驚いた顔で俺の方を見る。

 

「うむ。だが、アレスちゃんの動きは全て先読みしていた。まるで……知っているかのように」

 

顎に手を当てて考え込むように言うシグナム。ちゃん付けが雰囲気をぶち壊しているが。

 

「ああ、答えは簡単。この世界の奴らはな、俺達のとあるゲームに出てくるモンスターと一緒だから」

 

「何?」

 

「とりあえず、シグナム達ははやてに聞いてみろ。『イャンクック』と言う名のモンスターを知っておられますか?と」

 

「う、うむ」

 

「恭也さんは忍さん、なのはとフェイト達はすずか、美由希さんは……同級生の男子に聞けば良いんじゃね?」

 

「なんかあたしの扱いがテキトーに聞こえるけど?」

 

「気のせいじゃね?」

 

「ぶー」

 

頬を膨らませてる美由希さん。

 

シャマルが2頭のイャンクックから魔力を蒐集する。

 

「……4ページですね」

 

「おお、意外と魔力持ってるな」

 

「こんな調子なら早くいけるかもな」

 

「と言うわけで、次回は皆に戦ってもらおうかな」

 

 

 

「ゑ?」

「ゑ?」

「ゑ?」

「ゑ?」

「ゑ?」

「ゑ?」

「ゑ?」

 

 

 

全員が驚いた顔で俺の方を見る。

 

「いやいやいや、ヴォルケンリッター……守護騎士と呼ばれる腕前ならばいけると思うのだが?」

 

 

 

「ぬ……」

「く……」

「それは……」

「そう言われたら、やるしかあるまい」

「そう……だな。主の為、ここで引く訳にはいかぬ」

 

 

 

シグナム達のやる気が上がった。

 

「御神の技が通じないとか言わないですよね?」

 

「う……」

 

「そこまで言われてはとーさんの顔に泥を塗ってしまう。美由希、逝くぞ」

 

「ええ!? 恭ちゃん字が違うよ!」

 

その時、上に現れる物体。

 

「……ほぅ?」

 

俺の目には見えた。

 

正統派の竜の形をした……竜種。飛竜種のリオレウスとリオレイア。

 

クック先生の次にいきなりキツい様に思えるかも知れないが、このメンツなら大丈夫だろう。

 

「あ、次の目標はアレね」

 

俺は空を飛ぶリオレウスとリオレイアを指差した。

 

大きさは10m位の西洋風の竜だ。

 

リオレウスは赤い風貌でリオレイアは緑色の風貌だ。

 

「ねえ、私にはアレは竜に見えるんだけど?」

 

引きつった顔で俺を見るなのは。

 

なのはの火力なら充分戦えると思うのだが。

 

「ん~? 竜だねぇ」

 

「サラリと言ってるけど……」

 

「アレス……本来なら僕達も逃げたいんだけど」

 

ユーノが冷や汗を流しながら言う。

 

ってか、ユナが何事も無かったようにユーノの腕に抱きついてるのだが。

 

「大丈夫、大丈夫。俺の前世ので付けられた二つ名にこんな名があったんだぜ?」

 

「アレス君の前世……あ……」

 

なのはが思い出した様に呟いた。

 

「……どんな二つ名だよ?」

 

ヴィータが半目で訪ねてきた。

 

「『竜殺し(ドラゴン・スレイヤー)』だよ」

 

 

 

 

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

 

 

 

 

全員は沈黙していた。

 

【懐かしいですわね~。たまにお兄様、凶暴化した火竜とか素手で殴り倒していましたし】

 

「……1つ聞いて良いか?」

 

「どうした?」

 

「オメー、ホントに人間か?」

 

「失敬だな、ヴィータ。刺されたら血も出るし、大怪我負ったら死ぬぞ?」

 

「いや、オメーが怪我を負うシーンとか想像出来ない。何かあたしのアイゼンの攻撃喰らっても無傷そうだし」

 

流石にギガントとか喰らったらヤバいと思うんだが。

 

姉のアテナなら大丈夫だと思う。なんせ、耐久力とか俺の3倍はあるんじゃね?と思う時があるし。

 

もっとも、前世は『吸血鬼の真祖(ハイディライト・ウォーカー)』で身体能力が上がってたから出来た芸当だし。

 

普通の人間ベースの今ならそれなりに苦戦はすると思う。多分。

 

「いやいや、さすがにそんなハンマーで頭殴られたら血だって出るぞ?」

 

「ホントかぁ? シグナムもレヴァンテインで斬っても無傷そうなのが想像出来るよな?」

 

 

「……ヴィータ。私にアレスちゃんを斬れ……と言うのか?」

 

 

目が据わってるピンク髪の侍が居た。

 

「……悪かった」

 

ヴィータは頬に冷や汗を垂らしながらシグナムから視線を逸らす。

 

「大丈夫よ、シグナム。アレスちゃんが重傷を負っても私が即座に治癒しますから。命に代えても!」

 

……この2人は1度、フォーマットした方が良いんじゃね?と思う俺が居た。

 

「……とにかく。どういう連携で行く?」

 

ザフィーラが話を変えてくれた。ナイス!

 

「そうだな、シグナム達は空中戦と地上戦、どっちが得意だ?」

 

「む……? そうだな……どちらも大丈夫だが?」

 

「恭也さん達は?」

 

「俺と美由希は空中はまだ不慣れだな。出来れば地上戦だ」

 

「なるほど……なるほど……」

 

俺は頭で考える。

 

リオレウスは空の王者と呼ばれるくらい空中戦が好きなヤツだ。

 

まあ、『ワールドツアー』を開催する位だしな。

 

それに対してリオレイアは陸の王者と呼ばれる位、地上で戦う事が多い。

 

となると。

 

レウスはヴォルケンリッター4人にフェイト、アルフ。

 

レイアは恭也さん、美由希さん、なのは、ユーノ、ユナ。

 

俺は両方の後援支援と指示。

 

こんなもんだろ。

 

「それじゃあ、2組に分かれましょう。まず……」

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間後。

 

そこそこ苦労はしたが、無事にレウス・レイアの2頭を倒した。

 

2頭の傷は俺が癒しておいたから大丈夫だろう。

 

「ぜぇ……ぜぇ……」

 

「はぁ……はぁ……」

 

俺となのは、恭也さんと美由希さんを除く人達は全員息切れしていた。

 

なんで俺と高町兄妹は大丈夫か……だって?

 

念法を習得してチャクラを回しているから体力は尽きることが無いのだ。

 

チート街道まっしぐらだね!

 

「大丈夫か?」

 

「……何で……4人は……そんなに平気そうなの?」

 

フェイトがやや虚ろな目になって聞いてきた。

 

「うむ、簡単に説明するとだな。身体にあるチャクラを回して体力を無尽蔵状態にしてるのだ」

 

「……それって……かなりインチキみたいな」

 

「だろうな。何時間でも戦えるのだから相手にとっては悪夢としか言えないと思う」

 

「……あたしは絶対にアレスやなのはと戦わないぞ!」

 

座り込んでるヴィータが呟いていた。

 

「24時間戦えるのか……。それは素晴らしいな!」

 

息切れをしながらも目を輝かせているシグナムが居た。戦闘狂(バトルジャンキー)め。

 

「しかし、我らもソレが出来ればかなり楽になると思うのだが」

 

「アレスちゃん、私達はそれが出来るのかしら?」

 

ザフィーラとシャマルが聞いてくる。

 

「う~ん?」

 

ヴォルケンリッターの4人はプログラム生命体だ。

 

気と言う概念は無いと思う。

 

魔力のみだから……主のはやてからの魔力供給が無限になれば同じ様に戦えるだろう。

 

「残念だが、シグナム達はこの技法は使えないだろう」

 

「そうか……」

 

「だが、手はある。はやての協力を得られればシグナム達も俺や恭也さん達の様にいけると思う」

 

「本当か!?」

 

「ああ。今ははやての治療が優先だからちょいとキツイと思うが、いずれは出来るだろう」

 

「そうか。ならば早いところ魔力を蒐集しようか」

 

そんなこんなで俺達は魔力の蒐集を再開するのであった。

 

 

 

 

 

ちなみに、この日に蒐集した魔力は45ページであった。

 

 




 


 
モンハンやってなきゃ分からないネタですよね…



※リオレウスのワールドツアー

空中に飛んだまま降りてこない様子

コレに煮え湯を飲まされたプレーヤーは多い事でしょうw

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。