2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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すべてがFになる、
これからどうなっていくのか楽しみです。
ルパン安定の面白さ。

ごちうさ4巻買いました。二期楽しみだなあ。


9話

林間学校、この言葉を聞いてあなたは何を考えるだろう。キャンプファイヤーにカレー作りに肝試しなどだろうか、かつての学生時代、小学校のときにそんなことがあったなと過去の記憶がある。中学高校の時にはそういうのはなかったなあ、あれ思い出せないや。

 

 

そして林間学校の班決めはクラスの人数のキリを合わせるのに1班だけ7人のグループ、そう楽たちのグループにおまけとして集と自分の班員である。

ただいまバスの中、後部座席に楽が真ん中でサイドを固められている、そのままつぶれてしまえばいいのに………ついつい毒を吐いてしまうのは仕方がないだろう。

 

 

カーブの度に遠心力だーこれは仕方なーいとるりちゃんが棒読みでおしくらまんじゅうをしていた。女の子ってなぜかわからないけど良い匂いするんだよなー思春期男子には刺激が強いのだろう、楽のドギマギを見ているには一興だが許せないな、こればかりはな。

 

 

なんやかんやで目的地に到着。移動中は集と女性の好きな部位はどこかと世俗的な会話を繰り広げていた。集は妥当な胸ということ、自分はうなじと太ももの魅力について力説してまった。周りもわいわいやっていたから聞かれてないはずだ。

 

 

まずは近くのキャンプ場で飯盒炊さんとカレー作りだ。小野寺と桐崎さんの料理スキルは把握していたので楽もかなり慎重に役割決めしていた。まあ無難な出来のカレーが出来た。個人的にはいろいろスパイスを試してみたかったんだけどね。

 

 

そして今日寝泊りする部屋はふすまごしとはいえ同じ部屋なのだ。普通は男女別だろう、こいつらいい年した高校生なんだぜ、獣なんだよ、紳士という名の変態紳士だっているのかもしれないのに。

 

 

「思ったより広いねー」

「女子と同じ部屋で寝られるなんて……オレ、この学校に入って本当に良かったよ」

集の奴、感涙………正直な奴だよ本当に。

「まあゆうてもふすまあるから同じではないぜ」

「…ところで、舞子君はベランダと廊下どっちで寝るの?」

「あれ!!?部屋で寝ちゃダメ!?」

「悪いな、集、お前のことは忘れないぜ」

「二見君もベランダ?」

「ぐはっ!!」

楽もどきどきしてんなあ、気持ちはわかるけど、そんなんじゃこれからもたないぜ。

「そうだ、千棘ちゃんて温泉入ったことある?この旅館温泉あるんだって!」

「!温泉!?」

林間学校、温泉とくれば……そう覗きだよねイベント的に。若さゆえの過ちで許してもらえるだろう、なんて甘い気持ちで集とテレパシーでもつながったような気がしてきた。

 

 

「さーて、どうするよ、まだ時間あるしせっかくだからトランプでもやんない?普通にやってもつまんねえし負けたやつは罰ゲームなんてどうよ?」

「いいじゃん、やりましょかー」

「負けた人は自分のスリーサイズ」がしっ

「すいませんウソです」

よし、ここは俺も「じゃあ初体…」ドカッ

解せぬ、初体験と言っただけでジャンルはまだわからないのに、全く卑猥なことだと思うその心がダメなんだよるりちゃんとは言えず、床つめて~と呟いていたのだった。

ぼこぼこにされた自分と集、最近こんな感じが増えてきた、もういっそこの路線でも・・・

「…じゃあ初恋のエピソードを語るとか……」

「……まあそれくらいなら」

「「「えっ……」」」

そして表情にかなり動揺が見られる四人組、まあ誰かはわかるだろう。初恋かあ幼稚園のときのお姉さんかなあ、いやーいいですよね。今は恋愛感情なんてないしな、もし負けても脚色した黒歴史でも語っていこう、負けないけどな。

 

 

そして始まったババ抜き。トランプといえば大富豪だろう、地域によっては地方ルールなんてものがあるがやはりこっちのほうが良いのになあ。まあ表情に出すぎてポーカーフェイスなにそれって面子が多いから楽勝だった。

で、残った二人、楽と桐崎さんだ。勝負が決まるかそのとき楽に電流が走る!

「こらーーー!!集合時間はとっくに過ぎてるぞーー!!」

と、キョーコ先生に中断させられたのだった。

 

 

「はー食った食った」

刺身美味かったわ、なかなか有意義であった。

「んじゃ風呂行こうぜ」

「のぞきしようとか言わないよな」

「言わないって!俺もいつまでもガキじゃねーし、それに男子と女子の入浴時間は違うんだし」

「ここは覗きってのがテンプレだと思うのだが」

「おい貴一、のぞきなんて絶対しないよな、絶対だぞ!?」

「フリかなあ、言わせてもらうと楽のほうこそ覗きすんなよな」

後の楽のイベントを知っている分ニヤニヤとしながら肩を軽く叩いた。

 

 

「おーい一条、フロントに電話かかってるぞー」

「え?」

「いってらあ」

クロード、良い仕事するよなあ……楽、死ぬなよ。

 

 

「はあーーーーーーーー生きかえるわあ」

「貴一、なんかおっさんみたいだぞ」

こいつ中々鋭いな、まさかニュータイプなのか。

「それにしても楽の奴どうしてるんだろな」

「まあどっかでラッキースケベでもしてるんだろよ」

「辛辣だなおい」

 

 

「キャハハハ」「鶫ちゃん、おっきい~」

隣の女子風呂からは女子たちの甘美な空間が…艶かしい音色も聞こえたりと

覗きはせずにあえて音で楽しんでいる男ども。まったく……こういうの嫌いじゃないぜ

なかなかすばら、楽の奴はむこうにいるんだよね、嵌められているわけだがなんかいらっとするのは仕方ないよね。

 

「曲者かーーーーー!!」

ボッ!!ズガン!!

すごい音がしたぞ。そして

「ぷはあーーーーーーーーー!!」

「……楽、何やってんのお前そこで」

「女子風呂につながる穴でも探してたんだろ、このスケベ」

「な!?貴一てめえ」

「「………まさかお前本当に……」」

「な訳ないだろ!!」

よく生きて帰ってきたな

 

「ふすま開けたら殺すからね」

「開けない開けない大丈夫だって^^」

そして開ける集、目潰しくらってやがる。なぜか楽もそこに。

「あなたも開けないでしょうねえ」

「しねえよ、野暮じゃないし、興味ないしな」混ざりたいよね本心では

「それはそれでなんかあれね」

「鶫ちゃんこっち来る~~?」

「お前もベランダに行きたいようだな」

「やだなあ冗談だよ……ところで鶫ちゃんて好きな人いるんだよね?」

「な!?な!?……そんなわけがなかろう!!」

「相手はたぶんら…」

「違うわああーー!!」

そのあとのことは覚えていない、いつの間にか日の光が差しているようだ。

 

 

女湯の事件から一夜が空け

 

「……ところでお前ら今夜のイベントって知ってっか?」

「あ?」「ん?」

「今日山から帰って来たらよ毎年恒例の肝試しをやるんだよ」

「肝試し?」「本当に怖いのは生きてる人間なんだよなあ」

「貴一、なに悟った顔で言ってんだよ」

「それでよ、なんとくじを使って男女別のペアに組まれるんだ」「説明乙」

「茶々いれんな。そして……ペアになった男女は必ず手を繋がらなければならない!!」

こういうのって拒否られたら中々のトラウマ物になるよなあ。

「小野寺とペアになれたらいいな」「バッ、そんな都合よくいくわけ…」

「俺、小野寺とのペア券引いたらいくらで買うよ?」

「誰が買うか!2000円でどうだ!!?」

「現金なやつだなお前は」

「2000も出すのかよ、必死さやばいな」

 

 

「………よーし全員注目!」

「これより恒例の肝試し大会を始める!準備はいいか野郎ども!」

「「「「「「おーーー!!!」」」」」」

「じゃあ先生たちはここで一杯やってるんで、生徒の自主性を重んじて?後は適当にうまくやってくれ」

おい先生あんたなあ……俺もお酌したいです。あ、未成年だったよちくしょう。

くじ引きが始まって楽はなんと小野寺とのペアを引き当てた!実際に見るとその執念、幸運値は計り知れないな、暴食セイバーと並ぶんじゃないかなきっと。ちなみに自分のペアの相手はなんとるりちゃんだった。鶫は別の女子と組んでいるみたいだ。

「よろしくるりちゃん」

「二見君……あなたか。ええ、よろしく」

と、お互い手をつなぎ肝試しスタート

「小野寺のこと気になるの?」

「まあね、ちょっと軽く押し倒すとかしてもらいたいところなのだけれども」

「それは厳しいんじゃないかな、恥ずかしがり屋さんだしね、お互い」

「前から思ってたんだけどあなたって妙に達観してるというか」

「るりちゃんもそんな感じに見えるけどね」

「そっか。それと一条君と小咲って両思いだと思うのだけど」

「イグザクトリー、その通りでございます」

「急ににどうしたの?まあそうよね」

「はやくくっ付いとけやコラって感じかな?」

「まあおおむね合ってるわね。……キャッ」

と、急におどかし役のおばけに驚くるりちゃん。自分?基本ポーカーフェイスなのでちょっとしか反応していない、ちょっとだけだぞ。

「なんだ、かわいいとこあんじゃん」

「なによ、それ失礼ね」

と、会話をしながらゴールまで一直線、安定した二人だった。

「るりちゃんはさ、恋とかしてないの?」

「突然ね、してないわ、あなたは?」

「してないね。本当楽たち見てたらねえ恋してるの丸分かりじゃん?いい表情するんだよねー、見る分として面白いんだけどね」

「確かに。それは一理あるわね」

「なのにこっちは枯れてるね、それでいいの華の女子高生さん」

「その言葉、そっくりあなたに返すわ」

「いや自分女子高生じゃないんで」

「あら失礼」

ちなみにずっと手を繋いでいた。余裕でゴールでした。

 

ゴール地点に小野寺の姿が見えた。

「あれ、小野寺一人?楽は?」

「えっと、一条君はお化け役の桐崎さんを探しに行ったんだよ」

「そっか」

「うん」

「じゃあね、るりちゃん。まあ肝試しも中々楽しめたわ」

「ええ、私も」

と、手を離して集たちのところへ向かった。

 

今頃楽は桐崎さんを見つけデレバン、いやデレ桐崎さんが誕生しているころだろう。ああ見えて怖がりだったりキャラ付けも中々細かそうだな、あんまり覚えてないけどね。

 

と、慌しくも楽しかった林間学校が終わり、また時を刻み始めるのであった。

 

 

 




林間学校編とりあえずここまでです。

感想、批評お待ちしております。

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