2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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ニセコイ決着しそうだと思ってたけどそうではなかったみたいだ。

ワーキング良かったな本当に。

では続きです。

感想、批評お待ちしております。




小話2

番外編3「体力テスト」

 

 

 

学校の帰り道に途中で書店に立ち寄り、ちょうど新巻が出ていた漫画を何冊か購入して先が楽しみなわくわく顔で自宅に帰り、早速新巻を読みにかかる。そして新巻を読み終えてほくほくとすごしながら少し前にあった行事のことを思い返すのであった。

 

 

 

そうそれは高校2年に進級して確か4月の終わりごろだったかな。その時はまだ万理花とは恋人の関係になっていない時だな、ああ…今となっては懐随分となつかしいな。

 

誰もが学生時代に体験したことがあるだろう行事、そう体力テストだ。我が凡矢理高校も普通にこの行事が年に一回行われるのだ。大体身体測定も兼ねて体力テストが行われるのだ。

 

種目は握力、長座体前屈、反復横飛び、立ち幅飛び、ハンドボール投げ、50m走、1500m走、腹筋の合計8種目だ。

地域によってシャトルランに変更だとかで大体この種目で行われるだろう。ちなみに大人になってから全力疾走する機会というものは滅多になく50m以上全力で走る機会はかなり減るというか同好会とか社内のスポーツでもあるかないかくらいだろう、というか走れる気がしないし絶対タイム遅いだろうし絶望するのが目に見えているので気にしないようにするのだ。運動不足でだらしない師匠ですまない…じゃない、だらしない姿は見られたくないものだな。誰にとかは特にないけれども。

 

ちなみにだが体力テストの判定はまあ普通にA判定だろう。だいぶ基準、判定がゆるいので運動部の人ならまず普通にA判定な気がするなあ。

 

まず手始めに50m走で靴はあの説明があれだがなんというか軽い運動靴で気合充分で測定。何人かで一斉にスタートして1位でゴールでした。さて気になるタイムは6秒7だったのでやるじゃん俺!今は帰宅部だからってこれなら体育祭でも活躍できるんじゃないかなって飛び跳ねていた。

 

その勢いで立ち幅跳びは2メートル50とまずまず。握力は50でちょっと微妙な所でりんごはちょっとつぶせそうになく、1500m走は5分をなんとか切り、ハンドボール投げは40mと中々の強肩ぶりを発揮して、腹筋はきっちり35回で辞めて、反復横とびは63回で10点にぎりぎり届かなかったので少しへこみ、長座体前屈は固い身体を無理やり伸ばしてまあまあの結果となったのであった。

 

もちろん判定はA判定である。意外になまってなかったなこの身体も。今の生活は帰宅部で、かつては運動部に所属していたころと比べてみても握力以外は今の方が全体的に運動能力が上がっていて狂喜乱舞だ。

 

身体測定のほうも身長は変わらず178cmと、やはり180の壁は果てしなく高いのであった。体重は秘密である。女子かよだって?ちょっとお前黙ろうか?ということだ。

 

「よお貴一、体力テストはどうだったよ?」

 

そう後ろから声が聞こえてきて肩を組んでくる馴れ馴れしいメガネもとい集さんである。

 

「まあまあかな。」

 

そして結果表を集に見せる。

 

「どれどれ…俺1つも貴一に勝ってないんだが。」

「まあそんなもんだろうな。」

「こいつめっ!」

 

遠くに桐崎さんたちがいた。あっちも測定終わったみたいだしちょっと記録を聞きにいこうか。ここだけの話ちょっと気になるんだよなあ。鶫とかも人間辞めてるからなあ…もしこれが聞かれてたら殴られそうだから口には出さないが。

 

「ちょっとあの子らんとこ行こうぜ。」

「ああ。いいね、楽もあっちにいるみたいだし。」

「桐崎さーん!」

「ん?二見君じゃない。どうしたの?」

「良かったら体力テストの記録見せてくれない?」

「いいけど。…あ!体重は見せないからね!」

「楽じゃないから俺。」

「おい!」

「楽~~~~!」

「おい千棘!っていうか貴一コラ!」

「んー何も聞こえなーい。」

「うぜえ。」

「じゃあ二見君。私の記録はコレね。ちょっと持っててね。楽を絞めてくるから。」

「おう、行ってきな!」

「お前ら!ぎゃあーーー!」

 

遠くから男の悲鳴が聞こえてきたが無視することにして桐崎さんの記録を拝見しようと思う。果たして勝っている種目はあるのか。女子だからとか関係ないと思うけど果たしてその実態はいかに…喉をごくりと鳴らしながら記録を見るぞ、よし!

 

まずは50m走…6秒3.あれ…?速すぎだろ。

握力…75。ぐ、ぐぬぬ。良かった200じゃなくてよ、ラスカル。

立ち幅跳び…3m。はい。

1500m走…4分30秒。すげーー!

腹筋…45回。ふぁ!?

反復横飛び…75回。もう、勝てないよこんなの。

長座体前屈…52.良かった、これは普通だった。

ハンドボール投げ…47m。なんなの、ほんと、ほんと。

結論。まるで勝てる気がしない。ちなみに鶫も桐崎さんと似たような記録だった。

これが女子力か。ちなみに小野寺に関しては普通だった、万理花に関してはまあね、運動神経が皆無だからね。ゼロだからね。「なめないでくださいまし!」なんて声も聞こえてきたような気もするが、気にしない。

 

「二見君意外に大したことないのね。」

「あのね桐崎さん。貴方が異常なんすよ。」

「異常ってなによ!」

「ゴリラだからな!」

そして楽の余計な一言でドガンと音が鳴り空の彼方に飛んでいくばいきんまんもとい楽さん。あんた言葉には気を付けなよ。せめてチンパンジーと、

 

「二見君…?」

「どどどどしたの桐崎さん!」

「いや、なんでもないわ。」

 

危ない危ない。あやうく寿命が何秒か縮まるところだったよ。

 

「貴一もまだまだ修練が足りないみたいだな、だらしないぞ!」

「鶫ぃ…。」

「誠士郎だ。今日は特訓だな。」

「やれやれだぜ…。」

 

それからみっちり特訓という名の教官ごっこが始まるのだが割愛しようと思う。

 

 

 

 

 

番外編4 「美人教師襲来」

 

とにかく暑かった夏休み、夏祭りに万理花と浴衣デートをしていたのは最近の記憶で新しい。屋台などを一緒に周り楽しく夜空に煌く花火のように熱く燃え上がったのが脳裏に浮かんでくる。手をつなぎながら花火を二人でゆっくりと眺めたりと楽しい時間だった。夏祭りの後そのまま家に来て少し汗ばんだ浴衣を脱がそうとしたときを思い出しているとおもわず鼻血が出そうだったので自重しようと思う。

 

しかも今いるのは教室だ。今日から2学期が始まる。2学期早々に変態のレッテルは貼られたくないからね。もう遅いって?あ?殴るよちくしょうめっ!

教室の扉が開き中に入ってきたのはいつもの担任のおっさんではなく、大層美人なお姉さんが教室に入ってきた。まさかこの人は…。

 

「というわけで今日からこのクラスの担任となった奏倉羽です!皆さんよろしくね!」

『わーー!』

 

教室中に拍手喝采が鳴り響く。男子の熱狂がすごい、気持ちはよくわかるよみんな!

あ、万理花の目がなんか点になってる。あいつこんな顔芸もできたのか。器用な奴だな。

さてさてまずは容姿をチェックしていきましょうか。綺麗な黒髪を結び、後ろ髪は編まれていて二つにわかれている。ポニーテールっぽい感じだな。ぱっちりした目とメガネをかけていて知性とどことなくエロさを感じる。というかすっごい美人。優しそうな天使のような微笑であるが、個人的には蔑んだ目を向けられ踏まれてみたいなどどよこしまな事を考えていたりした。

 

しかもスタイルに関してもぼんきゅっぽん。身長も高いし本当に大人という感じを前面に出してくる。これは男子高校生には刺激が強いぜ全く。

 

「おお~ようやくクラスも担任決定かあ。」

「しかも美人。このクラス本当についてるな~。」

 

あのおっさん副担だったのね、興味なかったから知らなかったよ。

 

「ちょ!ちょっと待って姉ちゃん!でも俺たち二つしか歳違わないはずじゃ!」

『姉ちゃん…?』

「も~楽ちゃん。今は教師なんだからちゃんと先生って呼ばなきゃダメだよ?」

 

そう言ってウインクしてダメなこどもをあやすような返事を返す羽先生。

一度は聞きたい台詞ベスト20に入る「今は教師だから先生って呼ばなきゃだめだよ、ぷんぷん」がまさかここでくるとは、楽に対して怒りを覚えてしまったよ、これが若さか。

 

『どういうことだ一条!』

『てめーちょっと説明しろ!』「死ね。」

「おい貴一ぼそっと言うな。」

「なぜそこだけ音拾ってんだよ。」

 

案の定、男子たちからヘイト稼いでますなあ。

 

 

 

「つまり、この美人の先生と先生は幼馴染であると。」

「そういうことになるな。」

『いいかげんにしろよてめー!』

『毎度毎度世の中ナメてんのかあ!?」

「知らん知らん俺はしら~~ん!」

 

ほらこんな感じ。だがまあすごくうらやましいですその設定。

それから話を聞く限り二つ違いで今は19歳で飛び級しまくって教員資格も四年前に大学卒業とともに取ったそうだ。なんだその高スペックぶりはと驚嘆に値するよ。

先生の胸元をちょいちょい見ていると集のやつが先生のところに向かっていって、あいつ知り合いだったのね。おすわりして犬のように振舞っているメガネに対して内心引きながら、様子を眺めているとどうやら主従関係みたいな感じらしい。

 

それから桐崎さんに声をかけた後に万理花のところにいく先生、やっぱり知り合いだったのね。さっきの変顔は何かあるなとにやにやしている私。

万理花が先生に声をかけられてびくッとしているのを可愛いなあと遠目で眺めてる。

 

「こんにちは万理花ちゃん。私のこと覚えてる?」

「…はて、どちら様でしょうか?人違いでは…?」

「あなた橘総監の娘さんの万理花ちゃんでしょ?ちゃんと覚えてるよ~。」

よし、ここらへんで存在感をアピールしにいこうか。初対面のインパクトは大事だからね。かっこいいところを見せましょう。

「おいおい万理花よいつものお前らしくないじゃん。奏倉先生初めまして、私二見貴一と申します。以後お見知りおきを。」

『だれ…?』

「いやいやいつもの二見さんですよー。」

「なーに猫被ってんだか。」

「こいつら…。」

「二見貴一君ね。よろしくね。」

「はい!いやはやこんな美人の先生が担任だなんて最高ですよー。」

「うふふ、ありがとうね。」

「貴一さん?」

「ま、万理花。ちょっと顔が怖いよ?」

「別にいつも通りですが。いささか鼻を伸ばしすぎですわ。」

「いやー、そんなことないっすよー万理花さん。」

「まあそういうことにしてあげますわ。」

「さす万理!」

「それはやめなさい。」

「はーい。」

「あらあら二人とても仲良しね。万理花ちゃん。もしかして二人付き合ってるのかななんて?」

「誠に遺憾ですがこれが私の恋人ですの。」

「ひどいよ万理花さーん。」

「え!?恋人!?わー、今年一番びっくりしたあ!」

「ふふ。びっくりでしょ?」

「びっくりしたよー。二見君、万理花ちゃんをよろしく頼むよ。」

「我が命に代えても。」

『うぜえ』

「アハハっ!いいね二見君!ちょっと君のこと気に入っちゃったよ。」

「ぬへへ。自分も先生が担任で気分上々ですよ!授業楽しみです!」

「ありがとうね。授業楽しみにしててね!じゃあね万理花ちゃん、二見君!」

「はーい!」

「ですわ。」

「貴一さん後で覚えておくように。」

「いや仕方ないって、若さゆえの…な!」

「便利な言葉ですわね。もうこどもではないでしょうに。」

「おいおいここではそういうのはなしよ。」

「ふふっ、そうですね。」

 

 

「…後でね。」

「…はい。万理花姉さん。」

「よろしい。」

 

 




やっぱり美人なお姉さんって良いですよね、なんちって。

感想、批評お待ちしております。

ちなみに今日今年の仕事は終わり!
帰省が楽しみです。

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