予定ない日は仕事終わって帰って掃除して風呂入ってご飯たべて酒飲みながら
深夜アニメをひま動で見て、一時間ほど打ち込む、なんかそんなサイクルになってきている。
作業用BGM良いですよね、捗ります。
ぶりの照り焼きうまいんじゃあ~~
大根おろしと醤油が合うんですよね。
関係ないことすみません。では続きです。
感想、批評お待ちしております。
春。桜の木が咲き誇り暖かな風が桜の枝を揺らし髪をくすぐる。
そんな四月、私は今日から高校一年生!念願が叶って先輩と同じ学校になりました。
もちろん先輩というのは貴一先輩のことです。お姉ちゃんも通う凡矢理高校。中学のときは女子校だったけれど今回から共学の所に行く訳で男性が苦手だとつまずくかもしれませんがそんなの気にしないくらい今は楽しみです。
新しい生活に期待に胸をふくらませているところです。別に、胸が大きくなったわけではないですけどね。うーー、何言ってるんだろう私。
今日はちなみに風ちゃんと待ち合わせです。晴れやかな気分で楽しい事が起きそうだななんて待ち合わせ場所に向かっている最中に、早速男の人達に囲まれてしまいました。これは一言で表すならピンチ!超ピンチです!
「お嬢ちゃんかわいいねー高校生?」
「学校なんていいからオレらとあそぼーぜー」
「ほら。こっちに…。」
あわわわわわ、どうしよう。怖いよー誰か~貴一先輩助けて~!!
そして肩先に男の人の指が触れて内心ひぎゃあぁぁあ!!と叫び声を挙げています。内心ですけどね。ああダメだ、だんだん意識が遠のくよ…。
「あっちゃあ、その子嫌がってるじゃん、やめなよお兄さん方!」
「あ?んだよてめーは。」
「楯突くと容赦しねーぞ坊主。」
「まあまあクールにいきましょうよ。」
うーー、誰か助けてくれたの?あ…でもダメだ意識が遠のいていくよ。
「二見の坊ちゃんじゃないですか。どうしたんです?」
「あ、どうも。おはようございます。ちょっとこの人達に絡まれちゃいまして。」
「げっ、こいつらは…に、逃げるぞお前ら!!」
楽の家のヤクザさんたちを眼に入れるとすぐさま逃げ出す男達。
「助かりました。あまり手は出したくなかったので。制服でしたし。」
危うく鍛え上げた通信空手の実力が世間の眼に炸裂するところだったよ。危ない危ない。ちなみにその実力は定かではないのだけれども。
「なら良かったですよ。ありゃ?後ろの子気絶しちゃってるな。よっぽど怖かったんでしょうな。」
「この子は自分の知り合いなんで後は任せてください。じゃあ、ありがとうございました。また遊びにいきますので。」
「ええ、坊ちゃんも喜びますしね。それでは。」
そして気絶している小柄で可憐な少女の身体を持ち上げて背中に乗せておんぶをする。次に携帯電話をポケットから取り出し風ちゃんに連絡する。
「もしもし風ちゃん、今大丈夫?」
「いいですよ。貴一先輩朝からどうしたんです?」
「なんか成り行きでね春ちゃん気絶しちゃって。」
「いや、全く状況がわからないんですけど。」
「まあそれはおいといて春ちゃんを学校の保健室に送っていくから風ちゃん先に学校向かってて。待ち合わせとかしてた感じでしょ?」
「よくわかりましたね。了解です、じゃあ春を頼みますね。」
「はいよー!じゃあまたね!」
「はい!」
そして学校まで春ちゃんをおんぶしたまま登校する私。周りからの視線が突き刺さりますがスルーの方向で気にしないようにするよ。
「おはよー二見くん。」
「おはよー!」
「後ろの子どうしたの?」
「緊張しちゃって気絶したみたいなんだ。保健室まで運びにね。」
「優しいね二見君は。」
「いえいえ。ではまた。」
隣のクラスの子やクラスメイトと挨拶しながら保健室に向かうのであった。男子からはなんて役得なんだと言わんばかりの視線があったが無視することに決めた。そして保健室に到着して、養護教諭に春ちゃんを任せてベッドにゆっくりと背負った春ちゃんを降ろして教室に戻る。本当は眼が覚めるまで傍にいてあげたかったのだけどね。
今更な気がするが新しい2年度のクラスはいつものメンバーが揃っており、誰かがはぶれたりとかはなかったのだ。何か作為的な何かを感じる。まるで運命がそれを許さないような、なんて難しい事は考えずにラッキーって思うくらいだった。
同じクラスだってことで万里花がなぜか喜びを表現するかのように急にひしっと抱きついてきたので、おもわず心臓の鼓動が早まり、お互い顔が赤くなったところをクラスメイトに見られ男子たちの怒りを買ったのは言うまでもないだろう。
あとヒューヒューってなんだよ、恋人同士じゃああるまいし。そんなことがあったなあと思い返しながら教室の扉を開く。窓際のベストプレイスの我が席に座ろうかとしたところで横から声がかかる。
「よお貴一、朝から大変だったそうだな。」
「まあな。女の子おんぶして登校だからね。周りの視線が痛かったわ。」
「ぷぷぷ。遠目から見てたけどちょっと笑ったわ。」
「こいつめ。なあ、そのメガネに指刺していいかな?」
「やめてくださいまし。」
「誰だよ。」
そう、こいつとの付き合いも長くなったものだな。クソメガネこと舞子集だ。
「それにしても二年でも同じクラスとはな。」
「お前だけはぶれると思ってたけどな。」
「ひどいっすよー貴一の旦那ぁ。でも本当は嬉しいだろ?」
「いや、別に。」
「うわ、今のマジのトーンのやつだ。」
「よくわかってるじゃん。さすが集だな。」
「喜べねえよ!」
その後、楽達も学校に到着して朝のホームルームまで雑談に花を咲かせるのだった。相変わらず賑やかな奴らだとしみじみと思いながら過ごすのであった。
「おはようございます、貴一さん!」
「ああ、おはよう万里花!」
そう、いつもと同じ、変わらない日常だな。
「んっ。」
ガバっと身体を起こす。一体ここはどこなのだろう。周りを見渡してみるとどうやら保健室っぽいところのようです。今までベッドで寝ていたみたいだ。誰がここまで私を運んでくれたのだろう。きっとあのときに助けてくれた人なのだろうか。保健室の先生に聞いても正確な名前を教えてくれなかったです。自分の教室を確認して自分の教室に向かう。
「え?王子様?なにそれ春、ぷぷっ。」
「もう風ちゃん何で笑うかなあ~。」
「いや、だってねえ。」
そう、春を運んだのは貴一先輩だから。あの人が王子様って言われたら笑っちゃいます。悪い意味ではないけれど王子様ってタイプではないですよね。
「私がからまれている所に颯爽と現れて「やめなよ!」って。かっこよかったなあ!先輩みたいな人もいるんだなって。その上気絶した私を保健室まで運んでくれて!あーなんて優しい人なんだろ~!」
「まあそれ貴一先輩なんだけどね。」
「え!?えぇぇえええ!?」
「先輩から連絡あってね、それで。」
「私の王子様は貴一先輩だったのか。なんか初めて先輩に会ったときと似てるなあ。」
「デジャブってやつだね。でも良かったよ春が無事で。」
「ありがと。でも気絶している顔を見られたのか…、うぅ~恥ずかしいよぉ~。」
「結構学校の人に見られてたよ。おんぶしてたら目立っちゃうよね、やっぱり。」
「うわ~~~ん、穴があったら入りたいよぉ~!」
朝から恥ずかしくて1日の始まりがこんなに慌しくなるなんて私の高校デビューは平穏とはいかないのであった。
クラスメイトに外人さんの凄い美人がいてびっくりしたり、なぜか手榴弾を持っていたポーラ・マッコイさん。ちょっと態度が冷たかったりおもちゃとは思えない手榴弾と謎が多い人だったけど、仲良くできたらいいな。
貴一先輩には後でお礼を言わなくては!あと、そうだ。怖い人と言えば私大切な人を忘れるところだった。そう一条先輩だ。以前貴一先輩にどんな人なのか聞いたことがあったけれど曖昧な返事しかしてもらってなくて、いまいち人物像がわからなかったので近いうちに自分の目で確かめていきたい。
そして今はプリント類を運んでいる途中に男子の肩がぶつかりプリントが散乱してしまった。ちょっと!当たったなら少しは手伝いなさいよ男子!と内心毒づいていると後ろから男の人の声が耳に入った。
「大丈夫か?」
そう声をかけてきたのは、あー、なんか貴一先輩と一緒にいるのを見かけたことは何度かあったけど名前とかそういえば聞いてなかったな。そのヘアピンなんなんだろうと突っこまなかった私はきっと優しいのだろう。あれ、一体何を言ってるのやら。
「え?」
「手伝うよ。」
そしてプリントをすべて回収して分担して運ぶ事に。さりげなく男性の方がプリント量が多い。まるで貴一先輩と同じようなさりげない優しさでした。
「すみません、手伝ってもらっちゃって。」
「いいって。ただのついでだし。」
「そのタイの色。君一年生?」
「あ、はい。あの先輩は?」
「オレは二年、わからないことあったらなんでも聞いてくれ。というか君って小野寺の妹だよね?貴一から聞いてたけど。」
「はい、そうです!先輩は貴一先輩の友達ですよね?」
「まあな。」
「でも正直助かっちゃいました。私まだ職員室の場所とかうろ覚えで…。私中学が女子校で共学って不安だったんですけど、先輩みたいな優しい人がいるってわかりましたし。」
「へー、そりゃ良かったな。なんかちょっと照れるな。」
「ふふっ、先輩は二年ってことは。」
「どうしたの?」
「えっとですね、二年で探さなくてはならない人がいまして先輩はご存知ないかと思いまして。噂によればこの学校では有名な方なのらしいですが…。」
「有名?そいつの名前は?」
「おーい一条~!!さっきキョーコ先生が探してたぞー。」
「サンキュー、すぐ行くわ!」
ん?一条だと!?まさかこの人があの…
「で?なんだって?」
「…………。」
「一条……?」
おもわず後ろにズザアアア!!と後退してしまいました。
「ん!?」
「失礼ですがこの学校の中で一条って苗字の方はいますか?」
「いや、多分おれだけだけど。」
「……じゃあ、あなたがあの一条楽先輩…?」
「あの…?」
「ヤクザ集英組の組長の息子で!超絶美人の彼女がいるにも関わらず多数の綺麗な女の子を従えて!噂では親の権力で学校を裏から牛耳っているという…あの一条楽~!?」
「待て待て待て!!なんだその噂は!!」
「ひぃ、近寄らないでください!!ソースは貴一さんです!」
「あいつかよ!なんて奴だ!」
「ハッ…!じゃあまさかさっきのも…あれも女の子に取り入る手口の1つだったんですね!優しい人だと思ってたのに…!」
「待て待て、ちょっとは人の話を…」
「…私、あなたに1つ言っておくことがあるんです!これ以上私のお姉ちゃんに…」
その時だった。運命の悪戯というのかなぜか急に強風が巻き起こりなぜか私のスカートが捲くし上げられ私のパンツがこんな人の視界に晒してしまったのだ。
先輩風の言葉で表すと、スケベな風だな、でしょうか。クマさんパンツを見られてしまった。関係ないですがちょっとこどもっぽくないかなと風ちゃんに言われてました。良いじゃないですか!クマさん可愛いですもんっ!
慌ててスカートを押えて羞恥で顔を赤く染めながら一言告げる。
「見ました?」
「…いや、高校生にもなってクマさんは無いかと。」
そう言われて思わず手が出てしまいました。ビンタですビンタ。
「最低っ!最低ですこの女の敵―!」
「いや、俺のせいでは…。」
「どうしたの一条君?」
「お姉ちゃん!!」
「あれ春?どうしてこんなところに…。」
「安心してお姉ちゃん!私が来たからにはもう大丈夫だからねっ!」
「え?え!?」
「私の名前は小野寺春!小野寺小咲の妹です!あなたにお姉ちゃんは渡しません!」
「「え!?」」
身体をのけぞらして首を傾け片腕の間接を無駄に曲げて指を何本かピンと伸ばしてポーズを取る。貴一先輩が相手に対して優位に立ちたいときはこうするんだと享受されていたのだ。そうして告げる私、なにこれカッコいいなんて思うのであった。
ふと改めて相手の容姿を確認してみる。パッと見そんなことができそうな感じには見えないのだけれど実際に会ってみてよく分かった。この人は危ない人だ。きっとお姉ちゃんは騙されているんだ、私が守らないと。
「近づかないで!絶対お姉ちゃんは渡しませんから!」
「「え!?」」
大事な事なので二度言う私。先輩がそうすべきだって前言っていた気がするのだ。
「ちょっと春何言ってるの?」
「お姉ちゃん目を覚まして!騙されてるんだよ!」
「そんなことないよー!」
「どうしたのさっきから騒々しいけど…。」
そう一条先輩の肩からひょいと現れる金髪美人が1人。
「あれ?誰?その子?」
「千棘…!」
うわっ、何この綺麗な人。噂で聞いていたより実物で見てみるとびっくりだ。すごい…まるでモデルさんみたい…まさかこの人が超絶美人の彼女!?噂は真実だったのか!
「へー、小咲ちゃん妹いたんだ…!よろしくねーお名前は何て言うのかな?」
「あ、あの…」
「ん?」
「弱みでも握られてるんですか…?」
「え?弱み?えーと、なんの話?」
「だって変ですよ!先輩みたいな超絶美人でスタイル良くて人当たりも良さそうな方が…!こんな見るからにダメそうな!軽薄で性格悪そうな人と付き合ってるなんて…絶対おかしいです!」
「こらこらこらこら」
「なんてこと言うの春~!」
「いくらなんでも言い方ってもんがあるだろ!千棘も何か言ってやってくれ!」
「そっか~、春ちゃんって言うのかー春ちゃんは可愛くて良い子だね~。」
そう言って顔をスリスリして抱きしめられる。なんかすごいいい香りする~!
すると、向こうから歩いてこちらにやって来る二人組が。
「だが、的を射ている。」
「いえいえ、楽さんは優しい人ですよ?」
万里花さんと貴一先輩の二人だ。なぜだろうこの安心感はと。しみじみ思うのだった。
「おい貴一お前か、小野寺の妹に変なこと吹き込んだのは。」
「そんな訳ないじゃないですかー。真実をありのままに報道する。ジャーナリストとして当然の仕事をしただけさ。」
そう言って両手で肩をすくめて何言ってるんだこいつはハハって感じな態度を取っている。あれは完全に煽ってますね。
「誰だよ、なんか誤解してるからどうにかしてくれよ。」
「無理だな。」
「即答かよっ!諦めんなよっ!」
「松岡さんかっ!」
「あ、先輩朝はすみません!ありがとうございました!」
「まあ、いいってことよ。無事で何より。」
「本当怖かったんです~!」
そう言って先輩の胸に泣きついて飛びつくのだった。だって仕方ないよね?
衝動的に行動したせいか周りのことに意識を忘れてて後々恥ずかしくなるのだった。
とりあえずここまで。
日間ランキングにまた載ってました!
感謝、感激であります!
これはやはり黒の剣士の力なのか…ビーター様様だね。
感想、批評お待ちしております。
では、また!