2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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どうもこんばんは。
久しぶりにグレンラガンを見て涙を流している二見です。

神兄貴…
ヤモリの兄貴…違うか。

では続きです。

感想、批評お待ちしております。



36話

それから時間が流れ数日が経ちましたが、変わりないいつも通りの日常を過ごしています。

 

3学期も残りわずか。補習のテストも貴一さんに勉強を教わったおかげで安心して受けることができました。もちろん無事にクリアしまして平穏な春休みを過ごせることが確定しましたわ。やればできる私!

 

「やりましたわ!貴一さん!」

「そっか、当然だけどな。まあ、おめでとう万里花。」

「ありがとうございます。ふふ、これで春休みも安泰ですわ。」

「良かったな。それで春休み予定あるん?」

「いえ、特には。時間が合えば遊びに行っていいですか?」

「もちろん良いけどさ、俺さ、春休みは中型バイクの免許取ろうかなって思ってるんだよね。」

「バイクですか!?それはまた急ですわね。」

「なんとなく今のうちに取っとこうかな、なんてね。合宿なら日数短く済むからね。安いしいろんな人に会えそうだし楽しいかななんて。」

「むーー合宿ですか。ってことは留守が多くなりますね。」

「まあ春休み中時間あるから家にいる日はまた連絡するわ。」

「ええ。よろしくですわ。」

「やっぱりお前ら、本当仲良いなおい。」

「確かになー、なんか波長が合うんだよな、知らんけど。」

「そうなんですよね、気付いたらこんな感じでしたわ。知らんけど。」

「なんなのこの二人。」

「とりあえず今日で3学期も終わりだもんな。」

「本当に早いよな。次は俺たち2年生になる訳だ。」

「後輩ができますわね。」

「春ちゃんや風ちゃんも入学してくるし楽しみだわ。」

「この女垂らしめ~このこの~」

「うっせえよ。俺ほど誠実な奴いないよ?」

「一度ちゃんと辞書で意味を調べるべきですわね。」

「言ったなこのやろ~。」

「きゃ~~」

「なんなのこのバカップルみたいなやり取りは。」

「まあまあ落ち着いて集さんや。これでもお飲み?」

 

そして暖かいお茶を淹れた水筒からコップに注いで集に渡す。

 

「おう、ありがとな。あったまるわー。」

「どういたしまして。」

「実は春休みに桐崎さん達と女子会を開きますの。」

「女子会だと!?」

「な…んだ…と!?」

「食いつきすぎですわ貴方たち。」

「ねえねえ俺も行っていいかなー?」

「ふふっ、家に帰って母ちゃんの乳でも吸ってなっ!。」

「ひどい、万里花ちゃんの口が悪い件。どこで覚えたのやら。」

「わしが教えた。」

「お前かよっ!」

「まあ集は置いといて、女子会はどこでやんの?」

「桐崎さんの家でしますわ。パジャマパ-ティーですわ!」

「あの豪邸かぁ。」

「広すぎんだよなあ、まあ楽しんできなよ。」

「ええ、そうしますわ。」

 

そして、3学期の最後の授業も終わり先生から今日で3学期が終わりだけどハメを外しすぎるなよとかそんなありがたいお言葉を言ってたりしたのだがあまり聞いていないですわ。

 

「次はもしかしたらクラスが違う可能性もある訳か。」

「クラス離れたからって泣かないでくださいよ?」

「こどもかっ!」

「でもまあ出来たら一緒のクラスがいいですけどね。」

「そうだな、俺もそんな感じかな。」

「ふふっ、まあ後は天に祈りましょう。」

「なにそれかっこいいな。」

「私もなんかちょっとしっくりきましたわ!」

「じゃあ、またな。」

「ええ、またですわ。」

 

そう言って教室から出て行く貴一さん。合宿免許かあ、春休みもっと家にお邪魔しに行こうと思っていたのに。仕方ないですけどちょっと残念ですわね。

あ、そうだ、小野寺さん達と女子会の日取りなどを確認しなければ。

 

「じゃあこの日に桐崎さん家で集合で。女子会という名のお泊り会ですわ!」

「なんかこういうのいいね、うちの妹もちょいちょい外泊しに行ってるから私もしてみたかったんだぁ。」

「私も楽しみだなあ!」

「お嬢もそう思いますか。お泊り会だなんて私も初めてでちょっと緊張します。」

「私も着いて行っていいのかな?」

「当たり前だよるりちゃん!」

「そう、ならいいのだけれど。」

 

このお泊り会のときに貴一さんのことが好きだと皆に伝えようと思うのだ。

中々言い出せないですからね、こういう機会がないと。

 

「ではまた女子会で。」

「「「「じゃあねーー!!!」」」」

 

そして教室を出て本田に迎えの車を手配してもらい車に乗り込みことに。

「本田さんは何も言わないのですね。」

「私はあくまで監視でいるだけですから。」

「そうですか。貴一さんのことは本田さんから見てどう思いますか?」

「見る限り悪くはないですね。お母様に認めてもらえるか気になるところですね。」

「そんなの関係ないですわ。期限が過ぎるまでに自分の結婚相手が見つかればなんの問題もないはずですわ!」

「それまでに見つからなければ母親様が決めた相手と結婚するという約束ですから。お嬢様次第ではありますね。」

「ええ、ですから必ず射止めて見せますからっ。」

「一条の倅はもう踏ん切りついたということでしょうか。」

「ええ。」

「なら私から言う事はありませんね。」

「母上様には連絡されるのですか?」

「一応お耳に触れた方が宜しいかと思いますので。」

 

 

「それにしてもお嬢様も変わられましたね。」

「そ、そうですかね?」

「こう何度も男の人の家に泊まりに行くとは思いもしませんでしたよ。父上様の説得にも骨が折れたのですからね。」

「その節はありがとうございましたわ。」

「お嬢様の身に万が一何かありましたら大変ですからね。」

「貴一さんはそんな人ではないですから。」

「そうですね。失礼ながらずっと見させて頂きましたから。」

「やはり見ていたのですね。さすが忍者ですわ。」

「ええ、お泊りのときのお嬢様の照れた表情は今でも覚えております。」

「え!?」

「良いものを見させてもらいました。」

「本田ぁ!!」

「そう声を荒げないでください。お身体に障りますよ。」

「鬼鮫ぇ。」

「きさめ?」

「な、何でもないですわ!とにかく期限までは私の好きにさせてもらいますから。」

「ええ、後悔のないように。」

 

 

橘家は先祖代々女性の方が身体が弱く短命な者が多かったせいか、はやく結婚して子どもを産んでくれという意向があるらしく、期限付きで結婚相手が見つからなければ母親の決めた相手と結婚すること。そして今後二度とお母さんの意向に逆らわない事なんて盟約を交わされているのだ。病弱でいつ体調が悪くなるかわからない。それが不安に思うこともよくあります。そのせいで焦る気持ちもあります。あぁ、叶うならば最後まで…出来る限り長く傍にいたいなぁなんて願うのだった。

 

 

 

そして春休みに入り、貴一さんは他県に合宿免許へ出掛けていきました。前日に電話で話していたのですが、とても楽しそうに話しておりました。どれだけバイクに乗りたかったのか、そんなに良いものなのだろうか。でもバイクの後ろに乗せてもらってその背中に腕をまわし抱きつきながら海岸沿いを走るのはなんか気持ち良さそうだななんて想像したりしましたわ。そしてそのままどこかに連れ去ってもらいたい、なんてね。私ったら何を言っているのだろう、でもそういうシチュレーションにも憧れくらい抱いたっていいじゃないですか。だって女の子だものっ。

 

それで今日はお泊り会の日なのです。泊まりの準備を済まし本田に車を手配してもらい桐崎さん宅に向かいます。門の前に到着して車から降りたところで見知った人物と遭遇する。

 

「小野寺さんと宮本さんも今来たところですの?」

「そうだよー。」「ええ。」

「今日は楽しみですわね。」

「うん!」「まあね。」

 

3人で桐崎さん宅に入りギャングの皆様の熱烈な歓迎を受けたり、執事服の鶫さんに案内をしてもらったり、その日の夕食はとても豪華で美味しかったですわ。夕食後にみんなでお風呂に入る事に。

予想通りめちゃくちゃ広かったですわ。そして忘れてはならないことみんなのスタイルチェックですわね。

鶫さんはやはりでかい、でかすぎて埋めてみたくなりますね。胸は女の武器だなんて御影が言っていたっけ。ちなみに御影というのは私の中学時代から友人です。かつては私をいじめようとした実行犯でしたがいじめを返り討ちしたのち、気付いたらすごく仲良しになっていたのだ。なんでそうなるんだよと、女の子ってわかんねーななんて言っていた貴一さんの気持ちもなんとなくわかりますわ。

 

 

桐崎さんはすらっとしたモデル体系で胸もやはり大きい、中身はゴリラですが女性から見てもかなり美人ですわ。認めたくないですが。認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを。はっ!あれ私何を言っているのでしょう。

 

次に小野寺さん。なんていうか美人系というよりとにかく可愛い、可愛すぎるでしょ!これはモテますねと改めて再認識。貴一さんが言っていましたからね、小野寺ファンはかなり多いと。ファンクラブがあるとかないとか。

 

最後にるりちゃん、水の抵抗が少ない身体ですが細くてスッとしたスタイル。漫画でよくあるメガネを外すと実は美人ということを体現していますわ。

めがねキャラがめがね外してどうするんだよ、唯一のアイデンティティだろ?退けてどうするんだこの野郎ってあの人が言っておりましたわ。あの人というのは貴一さんですね。キャラとか何か良くわからないことを言っていましたわ。

 

 

林間学校のとき以来ですわね、こうやってみんなでお風呂に入るなんて。

「く~~~温まる~~~。」

「ですわね~。」

「お風呂ほんとおっきいなあ。」

「泳げそうね。」

「私いつも泳いでるんだ。」

「お嬢!今日は泳ぐの禁止です!いえ本当はずっと禁止です!」

「鶫の意地悪~~。」

「愛故にです。」

「サウザー系女子ですわねっ!」

「「「「サウザー?」」」」

「万里花殿は時々わからない事を言いますね。」

「二見君の影響だろうね。」

「「「あー。」」」

「うちの妹も時々わからないこと言うんだ。」

「「「あー。」」」

「それにいつの間にか妹は二見君に懐いちゃってね。」

「妹が取られて寂しい~って感じなの?」

「そ、そんなんじゃないよぉ!なんかさ二見君の話ばかりなんだよね最近は。」

「もしかして小野寺殿の妹さんは貴一のことが好きなのですか?」

「うん、そうみたいなんだよね。」

「あいつなんだかんだモテるのよね、謎だわ。」

「でも二見君良い人だよねー。」

「まあそれもそうですね。」

「万里花は特に仲が良いわよね。」

「そそ、そ、そうですわね。」

「ん?」

「変な万里花ちゃん。ふふっ。」

「笑わないでくださいましっ!」

 

そして女子たちの甘美なお風呂空間がしばらく続くのであった。ちょっとのぼせそうになりましたわ、不覚でしたわ。

みんなでお風呂から出た後にパジャマに着替えて桐崎さんのお部屋でふとんを敷いて談笑中。桐崎さんの部屋はとても広くぬいぐるみが多く見られますね。本当は可愛いものに眼がないということなのでしょうか。

カーテンや内装も女の子らしい感じで何かポカポカしますわ。貴一さんの部屋はどちらかというとシンプルでしたからね。シンプルながらこだわりを感じさせる大人な印象を与えてきましたからね。そういった部屋に慣れていたため逆に女の子って感じだと意外と落ち着かないのでした。

 

 

「そういえば万里花、私たちに話があるって言ってたわよね?」

そう桐崎さんからの言葉を頂きました。ここがいいタイミングですね話すことにしましょうか。

「ええ。それはですね…私、好きな人が出来ましたの!」

「「「「!?」」」」

「楽以外にってこと!?」

「ええ。」

「「「「あー。」」」」

「あれ、なんか意外な反応ですわ。」

「二見君でしょ?」

「みなさん、そんなに驚かないってことは薄々気付いていたと?」

「橘殿は貴一にべったりでしたからね。」

「まあ私はなんとなくそうだろうとは前から思ってたけどね。」

「私もそんな感じかなあ。」

「みなさんはともかく桐崎さんまで察せられるなんて。」

「ちょっとそれどういう意味よ万里花!」

「さあ、なんでしょうね。」

「なんかいらっとくるわね。」

「私の中ではみなさんびっくりしてひっくり返ると思っていたんですけど。」

「「「「それはないわ。」」」」

「最近楽に抱きつきに行ってるの見てなかったしね。」

「そこであれ?って感じですか!」

「でも正直びっくりだよ、あんなにスキンシップしてたのに。」

「私もびっくりでしたわ。いつの間にか愛していましたから。」

「なんかのろけてきたんだけど。」

「るりちゃん、ここは我慢だよ。」

「そういうことなので私は貴一さんを落とすことにしますので!」

「「「「おーー!!!」」」」

「二見君は強敵だよ。」

「実はこの前告白されているの見かけたわ。」

「なんですとー!?」

「違うクラスの子と喫茶店でケーキ食べてたのも見かけたような。」

「吹奏楽部の人達とも楽しそうに話していたな。」

「クラス委員長の仕事を手伝っているのも見かけたな。二人の距離が近くて親しそうだったな。」

「ぐはっ!」

「もうやめて!万里花ちゃんのライフはゼロよ!」

「ずっと俺のターン!」

「るりちゃんまで乗らないで!」

 

 

「全くみなさんひどいですわ。あの人は多分コミュ力が高いだけで特に何も思っていないでしょう。告白にも答えてないでしょうし。」

「なんか私わかってます感すごいわね。」

「でも実際二人とても親しいですしね。」

「もはやクラスで馬鹿ップル認定受けそうね。」

「やだもー、馬鹿ップルなんて。」

「まんざらでもない感じね。」

「必ずものにしてみますので。皆さんは二見さんのこと好きとかはまあないですよね?」

「良い人止まりかなあ。」

「私もまあ親友みたいなものだな。」

「私もそこまでは思わないかなあ。」

「私も同じく。」

「なら良かったですわ。それで皆さんは好きな人はおられますか?」

「え!?いないこともないけど…、誰かは言わないけどいるわ!」

「わ、わたしにもそんな、す、好きな人だなんていないですよ!ハハハ!」

「私は…いるよ。誰かは言わないけどいるよ。」

「私はいないわ。」

「舞子さんは?」

「怒るわよ?」

「すみませんですわ。」

「みなさんが誰を好きなのかわかりませんがお互い成就するようにがんばりましょう!」

 

まあ、みなさん楽さんのことが好きなんですけどね。私は知っている、桐崎さんも小野寺さんも鶫さんもどこか鈍いんですよね。宮本さんはそういったのは機敏ですけども。予想外だったのは私の告白にそこまでおどろかなかったことですかね。

 

もしかして自分の中では普通でも周りからはわかりやすかったのか。自分のことは意外に見えていなかったって事なのですかね。てか、貴一さん告白なんてされていたのか、これまた不覚ですわ。でも断っているということは実は好きな人がすでにいたりとか?でももしいるのなら誰なのだろう、私であれば最高なのだけれどもそんなに世の中甘くないですからね。

 

それから日にちが変わるまで女子の女子だけの女子によるガールズトークが続くのであった。おもに恋愛話で。鍵のこととかも話しましたが今となっては私には鍵の重要性は薄くなってきているんですよね。大事なのは今とこれからです。

過去のことも少しは気にはなりますけどね。

 

みんなで川の字で寝ることになり朝起きて食事を取り、美味しかったですし楽しいお泊り会になりましたわ。

ふと思うのだ。3人とも同じ人が好きな訳だからそれをお互いが知ったとき果たしてどうなるのか。こう言ってはなんだけれど仲が悪くなることはないはずだと思う。私と風ちゃんは春ちゃんのような関係になるのだろう。

 

楽さんが最終的に誰を選ばれるのか。その行く末は見届けたいですわね。

まずは自分のことをしっかりやりましょう。

 

 

 

 

なにせ私には時間が限られているのだから。

 

 

 

そう考えながら、みんなと別れを告げ、桐崎さん宅から自宅に向けて車で帰るのであった。

 




とりあえずここまで。
いつもより少し長くなりました。

明日仕事かぁダルいなあ。日曜も仕事とかナメてるわ笑

それではおやすみなさい。
感想、批評お待ちしております。

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