うん眠いなあ。
プチっと鍋の実用性が半端ない件。
最近鍋物ばかりになってきたなあ。
では、続きです。
感想、批評お待ちしております。
桃太郎電鉄、通称桃鉄。
かつて小学生時代に経験した、いろんな物件を買い漁り資産を増やしていくゲームだ。
基本的にすごろくに近いルールで、目的地を目指しながら物件を買っていくスタンスだ。
ゲームを進めながら、いろんな都道府県を周るため、地名や特産品など地理の勉強にもなるので、遊びながら学習できる立派な教材ともいえるのだ。
だが、それはほんの一面に過ぎない。本質は収益を競い合い、他を蹴落としていく生存競争の一面を持つ、ある意味現実を投影したゲームでもあるのだ。
ゲームの中には厄介な存在がいる。ボンビーというやつだ。赤ん坊になったり貧乏神になったり、キングボンビーという最終形態があるのだ。
基本的にこいつらはお邪魔虫なのだ。赤ん坊状態では小遣いをせがむが、害は少ないのだが貧乏神だと、なにかと足を引っ張ってくるのだ。しかもかわいくないし、むしろうっとおしくて排除したいと思うくらいだ。キングボンビーになるともうめちゃくちゃ。破産まっしぐらだ。
大体こいつらの所為で破産するのだ。借金を抱えて物件を売り払うときのBGMがあるのだが、悲壮感を漂わせており、とてもせつなくなり涙を誘うのだ、もしくはライバルが堕ち行く様を見届ける際、腹を抱えて笑うことで友情にひびが生じてしまうこともあるのだ。
そういうことがあるので友情崩壊ゲームといわれているのだ。
「桃鉄したことある人ー?」
「「「………。」」」
「ないんかいっ!橘はあると思ってたよ。」
「聞いたことあったくらいなのですわ。」
「まあ簡単にいうとすごろくさ。」
「なるほど。」
「簡単そうですね。」
「運の要素もありますね。」
「まあ、このままだと俺の1人勝ちかな。」
「そう簡単にはいきませんわ。」
「「負けませんっ!」」
「あ、そうだ!せっかくだしさ罰ゲームつけようぜ!」
「「「罰ゲーム!?」」」
「1位はベッド、2,3位は予備布団、4位はソファーみたいな感じで寝床を決めると。どうかな?」
「まあ、いいですわ。」
「ベッドはいただきますね。」
「負けませんから!」
ということでゲームを起動することに。あえて古いやつでPS時代の桃鉄だ。ハリケーンのやつとかはいないボンビーが3種類のやつだ。
「まずは名前を決めようか。」
「自分の名前を誰かに決めてもらうのはどうでしょう。」
「いいですねそれ!」
「じゃあ貴一さんはきいち(笑)ですね。」
「「ぷっ。」」
「おいっ。なにが(笑)だよ。」
「でもなんかしっくりしますね、アハハ。」
「じゃあ、橘はマリっぺね。」
「なんですかそれ!!」
「じゃあ春は春です、で。」
「アホみたいじゃないですか!じゃあ風ちゃんは風太郎で。」
「「風太郎とか。ククっ。」
「春め、やりおるな。」
「なんかきいち(笑)がマシに見えてきましたね。」
「だな。じゃあ始めますか。」
「まあ3年でいいでしょう。」
「「「はい!」」」
そして始まった桃鉄。始めの目的地は高松だ。
「高松というと香川県ですわね。」
「香川といえばうどんですか?」
「だね。あんま知らんけど。」
そしてゲームが進んでまず最初にゴールしたのは私だ。
「やはり俺の独壇場か。かかってきたまえハハハハハ!」
「(笑)がなんか言ってますね。」
「(笑)のくせに生意気ですわ。」
「(笑)とか。」
「くそ、お前ら後で絶対泣かしたるからな、(笑)なめんなよ!」
そう思っていた時期がありました。春ちゃんにボンビーが張り付いて、このまま独走状態を貫けるかと思いきや、こいつのせいで流れが狂ってしまったのだ。
その犯人の名前はスリの銀二。こいつのせいだ。それからがひどかった。台風で被害を受けたり、かに養殖場がトラブルに遭遇し出費がかさみ、キングボンビーになっていじめられたりと散々な結果に。終わってみれば1位が春ちゃん、2位が橘、3位が風ちゃん。そしてビリッケツが私というまさかの展開になってしまった。
「こんなはずでは…。」
「やっぱり(笑)でしたね、先輩。」
「ざまあ。」
「おいこら橘。」
「あら?敗者が何を言っても負け犬の遠吠えですわ。」
「ちっくしょーー!うわーーーん。風えもんーー!」
そう言って風ちゃんの太ももにしがみつき泣きついていく私。ちょっとこの悔しさをごまかしたかったのだ、大人だってね泣きたい時があるのさ。どうせ泣くなら女の子の太ももで…なんてね。
「よしよし先輩。まあそういう時もありますよ。」
「風ちゃん!ああ、天使はここにいたんだねっ!!」
「天使だなんてそんな…、いえ女神です。」
「「なんでやねんっ!!」」
「気付いたら結構時間経ってましたね。」
「ですね、そろそろ歯ブラシして寝ましょうか。」
「ですわね。」
「そうしようか!」
ということで4人は歯磨きを終え部屋に戻るのであった。
「じゃあ私はベッドに!」
「わたしと万里花さんはこっちの布団ですね。」
「ですわね!」
「そして私はソファーに。それじゃあ電気消すよー?」
「「「はーい」」」
「いい返事だ。」
「うるさいですよ、(笑)さん。」
「ちっくしょーーー!!」
とうことでソファーに寝る私。毛布で身体を包んでいる。少しそのままの体勢でいるとトイレから戻ってきた春ちゃんが、膝をおりしゃがみこんで耳元で、
「貴一先輩、やっぱりソファだと疲れ取れないと思うのでこっちに来ていいですよ?」
「え?いいの春ちゃん?」
「はい。じゃあこちらへ。」
そう言って手を引きベッドまで誘導される。そのまま一緒の布団に入る事に。
「いいんですか、風ちゃん。」
「ええ、万里花さん。今日は春に譲ります。」
「今日は…なんですね、ふふっ。」
「ええ。もちろん。」
仰向けにベッドに入り横に並んでいる私と春ちゃん。ちょっとドキドキするなあ。
「今日は楽しかったです、こういうお泊り会もいいもんですね!」
「だね!俺も楽しかったわ。」
「先輩の負けっぷりが最高でした。」
「もう風ちゃん、傷口をこれ以上広げないで、もうライフはゼロよ!」
「まあ(笑)ですからね。」
「ぐはっ!!」
「万里花さんがトドメをさした…なんて恐ろしい子っ!」
「明日は学校かあ、まあがんばりますか。」
「ですね、ちゃんと朝起きないとですね。」
「私たちは休みですね、やったね!」
「へへんっ!です!」
「じゃあそろそろ寝ようか。」
「「「「おやすみなさい。」」」」
ということで寝る事に。隣の春ちゃんに手を急に握られたのでびっくりした。
顔は暗くてよくみえないがその表情はどこか赤いような気がしたのだった。
こっちからも握り返したりして反応を楽しんだりしていたのだがいつの間にか寝てしまっていた。相変わらずすぐ寝てしまう体質だななんて思ったり。
隣で寝ている貴一先輩。まさかこうやって一緒のベッドで寝るなんて予想していなかったなあ。急に決まったお泊り会、勢いで決まったがとても楽しかった。
みんなで買い物したりご飯作ったりお風呂にみんなで入ったり、ゲームをしたりと。先輩との出会いがきっかけでこうなったんだよね。
横で安らかに寝ている貴一先輩。でもしっかりと握った手は離さない、その温もりを感じながら、するすると傍に転がっていく。
なぜ近づくかですか?そこに人がいるからです!山があれば登りたくなるように、海があれば泳ぎたくなるように。こうするのは自然なことなんです!
今日の風ちゃんを見て感化された訳じゃないですからね!ただ傍にいて腕の中で眠りたいなんて願望があるわけではないですからね!
ああ、万里花さんの言ってた通り胸筋ありますね、なぜだろうここに身体を寄せると落ち着くんだ、安心できるというかなぜなんだろうね。それはきっとこの人だから、好きな人だからそう思うのだろうか。
前まで男の人が苦手だと思っていたけれど、今ではむしろ近づきたいって願望が出てきたりなんて…。
って言っても、まあ先輩限定ですけどねっ、男の人にはまだ、若干苦手意識は残っているようですが、そのうちなくなりそうな気がします。
先輩に会ってから少し大人になったのでしょうか。身体的にではないですよ?あくまで精神的な意味ですからね?
身体的なことでいえばもっと大人の女性になりたいなあなんて思ったり、身長が低いのはやっぱり少し気にするんですよ、あと…胸とかもですね。万里花さん大きかったなあ、うらやましい!うらやましいです!
そして身体を摺り寄せたままいるといつの間にか夢の世界に旅立つのであった。
そして、時間が経ち、朝6時ごろ。
「んっ!?」
急に何かに強く抱きしめられて目が覚めてしまいました。ってなんですかこれ!先輩って結構寝相悪いのかな?やばいです身体が熱くなって心臓の鼓動が速まってきています。というか先輩の心臓の鼓動がどくんどくんとこちらに響いてきます。
朝から忙しいですね全く。嫌じゃないですけど体がもたないですよ。困った先輩ですね。まあ、このまま身を預けておきましょう。私は空気の読める女、ここで先輩を起こすなんてことはしないのだ。それにまあ、幸せそうに寝てますしね。起こすのは可哀相だなんてね。
と、思っていたのですがこの人、そのまま両手でお尻を触ってきたんです!これにはさすがに許容オーバーということで、頭が沸騰しそうでおもわず先輩を突き飛ばしてしまいました。相撲でいうツッパリですかね、あの要領です。
この時になぜか火事場の馬鹿力を発揮したのです。そしてベッドから落ちる先輩。改めて思うとちょっとかわいそうかなとは思ったり。ちょっとだけですが。
「ぐへっ。」
そうドスンと音をたて、そう間抜けな声でベッドから落ちた先輩。ちょっと笑ってしまったのは仕方ないだろう。
「あ痛あ~」
「ふふっ。」
「もお春ちゃん、突き飛ばす事ないじゃないかー。」
「すみません先輩。でも先輩が悪いんですよ?」
「あり?俺何かしたの?」
「抱きしめてさらにお尻を触ったんですよ?」
「ふぇ!?そ、そりゃ完全に俺が悪いわ。すまなかったね春ちゃん。」
「いえ、まあ許してあげます。」
「優しいねえ。さすが春ちゃん。」
「んぅ~~~」
「んーーー、朝ですの?」
残りの二人も先ほどの墜落の音で目が覚めたようだ。
起き上がっては来ないですが。
「とりあえず朝ごはん作ってくるわ。」
「私も手伝います!」
「そう、ありがと春ちゃん。じゃあご飯炊いてくれないかな?」
「はいっ!」
二人で朝食を作る。ごはんと海苔、味噌汁と鮭の塩焼きというメニューだ。
今日は和食の気分というやつなのだ。
「ほら二人とも起き上がりなよー。」
「うーー、貴一先輩、起こしてくださーい。」
そう言って仰向けで両手を広げている風ちゃん。脇の下に両手を通し、だっこをして身体を一気に持ち上げる。
「ひゃあっ!?」
「お?軽い軽い。」
「力持ちですね!」
「まあねい。はいよ、顔洗ってきな。」
「はーい!」
「橘も起きなさい。」
「私もだっこしてくださいな。」
「甘えん坊さんか!まあ良いけどさ。」
そして風ちゃんと同じように持ち上げるのであった。二人とも軽いなあ、あと良い匂いするなあ。朝から良い感触味わえたなあ、ジュルり、おっとっと。
そして4人で朝食を食べ、制服に着替え俺と橘は学校に、風ちゃん春ちゃんは帰宅することに。
「「では、じゃあまたねー!!」」
「「はい、お邪魔しました!」」
二人で並んで学校へ登校中。
「泊まり楽しかったな。」
「ええ。とても。」
「また、こういうのもアリかもな。」
「お願いするならまたしてあげてもいですわよ。」
「ふふっ、そうか。じゃあまた頼むわ。橘。」
「ええ。それと呼び方ですが、万里花でいいですよ。」
「お?せやったか。じゃあ万里花、またお願いね。」
「ええ。」
そう言って向ける笑顔は言葉でうまく言い表せないくらい綺麗な表情だったのであった。
それに、どこか吹っ切れたような表情でもあった。
何か思うところでもあったのだろうか。
その真相は万里花のみが知ることだろう。
とりあえず学校かあ、今日はゆるく省エネで過ごす事にしよう。
そう考えながら、校門を潜るのであった。
とりあえずここまで。
原作に戻るのだろうか…。
ちょっとした転機が訪れるかもしれません。
感想、批評お待ちしております。
あー、軟式globe最高だわ。
おやすみなさいです。