2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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どうもこんばんは。
明日は祭日ということで書くことに。

今日は特に冷えましたね。
気付けば今年もあと2ヶ月で終わりですね。本当に年が過ぎるのが
年々早くなってるように感じます。まだ20代前半ですがこのスピード
となると老後になったらどれだけ早く感じるやら。
すみません、関係のないことばかりで。

それでは続きです。
感想、批評お待ちしております。



32話

まだ外は薄暗く、冷気があたりを包んでいるころ。

「く、う、うーーん。まだ暗いですわね。」

 

 

これからようやく日が明けてくる早朝の五時くらいに眼が覚めました。なぜこんなに早く目覚めてしまったのかその原因は隣の人物にありました。何かに触られているような気がしてふいに眼が覚めたのです。その魔の手は私のお尻にあったのです。

正面には幸せそうな表情で眠っている貴一さん。前はこんなことなかったのにどうやら寝相があまり良くないのですね。何かこう触られると、相手の意識がないとはいえ恥ずかしいですわね。おもわずちょっと変な気持ちになりそうですわ。

 

「マシュマロ…。にしし柔らかいなあ。」

 

そう呟く貴一さん。あなた本当は起きてるんじゃないですよね?って、まるでリトさんみたいですわね!

 

「マシュマロ…むにゃむにゃ。」

 

そう言って両手でお尻を揉んでくるこの変態もとい貴一さん。ねえ、わざとじゃないですわよね?

 

「ひゃぁ!?」

 

おもわず変な声を出してしまいましたわ。こいつめ、ちょっと仕返ししますわ。

ほっぺたをつまんでやりましたわ、えっへん。

 

「マシュマロに噛まれた。」

 

そうぼそぼそと言って離れたスケベ男爵もとい貴一さん。マシュマロが噛むわけないでしょうに。どんな夢ですか全くもう。

べ、別に嫌じゃないですけどそういうのはちゃんと起きている時にしてくださいと…、あれ私何を言っているんだろう、ハレンチですわっ!

まだ時間も早いですしもう一度寝る事にしましょう。

 

 

ベランダからカーテン越しにかかる太陽の日差しで眼が覚めた。ゆっくりと瞼を開こうとしたのだが、なぜか両手にこう柔らかくそして弾力のある何かが手に包まれていた。でもなぜだろう手を離せない、いや離したくない。

 

そんな衝動にかかれる謎の何かを。とりあえず何なのか眼を開いて確かめてみよう。そして眼を開くとそこには桃源郷が。両手でそのたわわに実った果実を掴んでいる己の両手が。

やばいぞ服越しとはいえブラを着けていないからか柔らかさがほぼダイレクトに伝わってきた。理性という名の壁があるがおもわずそれを超えてしまいそうだったが、そこは精神は大人の私、なんとかこらえるのであった。もう少し若ければどうにかなっちゃいそうだぜ。いやいやまさかもう触ってしまうとは。役得ではあるけれども後でばれたらこわいなあと思うのであった。

 

「んっ…、あんっ。」

 

喘ぎ声に似た何かを感じる。そして正面にいるお嬢様が頬を赤く染め、眼をぎょっと見開いてこう告げるのだ。

「……なんしよっと?」

そうジト目でこちらを覗いてくる。

「ごめん、ちょっと寝ぼけててつい…。」

「つい?」

「すみません!衝動的に触ってしまいました!」

「そうですの。そんなに触りたかったと?」

「はい!いけないことだとわかっておりましたが、ついその弾力と柔らかさに惑わされ、ずっと堪能していたいなどと煩悩を浮かべてしまいました!まことに申し訳なく思います、謝罪とならばなんなりと命じてくださればと!」

「やけに硬い口調ですわね。まあ私は優しいので特別に許してあげますわ。まあ昨日胸を触っていいという対価もありましたし、仕方なくですが許してあげますわ。」

「そういえばそうだったよ、ちぇっ、謝り損かよ。」

「おいこらっ。この変態。」

「変態じゃないよ!言うなら変態という名の紳士だよっ!」

「結局変態じゃないですか!」

 

 

「いやはや朝からとんだトラブルだったな。」

「貴方がそれを言いますか!」

「まあ役得だけども。」

「あーー触られたーー穢れを知らない乙女の胸を触られたー。」

「まあ、ドンマイ。でも最高だったぜ、自信持ちなよ。」

 

そう肩に手を置き、ちょっと低めのダンディぶった声で告げる。

 

「そういえばなんとかなると思ってますわね。まあそれは素直に受け取ってあげますわ。」

 

顔を俯かせ赤い表情を隠しながらぼそぼそと答えるのであった。

 

 

そして二人ベッドから起き上がり顔を洗って朝食を一緒に作る。今朝は簡単なサラダとトーストで済ませる。

橘は紅茶、自分はホットコーヒーを飲んで一息つく。

 

 

「なんかこう、そうですね。」

「どした?」

「なんか落ち着くなあって思いまして。」

「おばあちゃん?」

「だれがおばあちゃんですか!

「なんか同棲してるみたいだよな。」

「急に何言っとっとよ!!」

「同棲ってこんな感じなのかなあって、経験ないからさ。」

「まあ確かに、こんな感じじゃないですかね。」

「てか同棲って恋人同士のものですわよっ!」

「まあそうなんだけどね。そうだ、いっそのこと付き合っちゃう?」

「な!?急に何いうばい!てか、さりげなく言いましたね。」

「冗談だよー、そんなむきになっちゃって可愛いなあ橘は。」

 

そう言って髪をわしゃわしゃするのだがやはり反応が昨日から違うなあ。なんというかそうだな…もしかしてデレたのか?デレ期でも来たのだろうか。

 

 

「こう普通に男の家に泊まりに行くのは親父さんとか本当に大丈夫なのだろうか。」

「ええ、父も貴一さんのことは信用してらっしゃいますしね。」

「マジか、親公認かよ。喜ぶべきなのかな。」

「そうですわね!すごいことですよ!」

「ふーん。ならそういう事にしとくか。」

「とりあえずもう少ししたら家に帰ろうと思います。」

「そっか。また学校でな。テストしっかりとクリアするんだぞ。」

「ええ。まかせてください!私がいなくて寂しいでしょうけど我慢してくださいね?」

「はいはい、まーた、きーてね。」

「酷い棒読みですわね。」

そう雑談を交わしていると、ピンポンの音が鳴った。

 

「ありゃ?朝から何かなー。」

「私が代わりに出てきますわ。」

「そっか、じゃあまかせたよ。」

その時モニターフォンで確認すべきだった。来客が誰なのかを。

 

そう、橘が玄関の扉を開き

「どちらさまですかーー?」

「二見先輩……?じゃない!!」

「え!?女の人!?先輩の部屋じゃないの!?」

 

そう、後輩コンビの春ちゃん、風ちゃんと橘の初対面の日となるのであった。

 

 

後輩二人を室内に招待し、部屋で適当にくつろいでもらうことに。春ちゃん風ちゃんはソファーに、橘はベッドにちょこんと座っている。自分はクッションの上に座って3人を眺めている。さて、どうなることやら。

 

「はじめまして小野寺春といいます。小野寺小咲の妹です。」

「彩風涼です、貴一先輩にはいつも仲良くさせてもらってます。」

「橘万里花ですわ。貴一さんと同じクラスで友達ですわ。」

「そっか、2人ってまだ橘に会った事なかったんだっけ?」

「それはまあ後でいいです。あ、そうだ貴一さん。」

「どしたの風ちゃん?」

「お手数かかるんですけど良かったら飲み物買ってきてくれませんか?」

「…うん、わかったよ。何が飲みたい?」

「私はオレンジジュースで。」

「じゃあ私はりんごジュースで。」

「なら私はいちごオレですわ!。」

「果実系多いな、最後にいたっては若干違うし。」

「了解した。じゃあお留守番よろしくね。」

「「「はーい。」」」

 

 

まあ、女子だけで話したいことがあるのだろう。まあ空気を読んでここはゆっくりと買出しに行ってきますか。オレはおせっかいやきのスピードワゴン、クールに去るぜ。そして玄関の手すりを捻りコンビニへと足を運ぶのであった。

 

 

 

「先輩、行きましたね。」

「あの橘さん!」

「何でしょう?万里花でいいですよ。」

「前にお姉ちゃんから聞いたんですけど万里花さんって二見先輩とは違う好きな人がいるって聞いたんですけど本当ですか?」

「え、えっと、そ、それはですね…。」

 

実はもう貴一さんのことが好きなんですとすぐには言えないなあ、恥ずかしくて。そう思いながら少し顔を赤くしていると。

 

「これは怪しいですね。」

「風ちゃん!?」

「洗面台のはぶらし、化粧品とか…これはまさか…泊まってますね。」

「!?」

「え!?本当ですか万里花さん!」

「え、ええ。泊まりましたわ。」

「う、うらやましい!」

「え!?風ちゃん!?」

「いいなあ。万里花さんもしかしてなんですけど貴一先輩の事好きになったりとかしてないですよね?」

「ちょ、風ちゃん、いいのかな。そんなに踏み込んで。」

「いいのよ、春。ここははっきりさせるべきよ。」

「実は…」

「「実は??」」

「す…、」

「「す??」」

「好きになったっとよ!!」

「やっぱり!」

「うわあ!!」

「いつからなんですか?好きになったのは。前は違う人が好きだったんですよね。」

「ええ。」

「つまり乗り換えたと?」

「風ちゃん、そんな言い方はまずいよ!」

「確かにそうかもしれません。ですがこの…貴一さんを好きだと!いえ愛しているという気持ちには偽りはないですわ!」

「そうなんですね、すみません失礼な事を言いまして。」

「いえかまいませんわ。私はさしずめ泥棒猫というところですし。」

「でも先輩とはまだ付き合ってないわけですよね?」

「ぐ、そ、それはそうですけど。」

「あー、私自信なくなってきちゃったかも。」

「どうしたの春?そんな弱気になって。」

「だってこんなに綺麗な人まで二見先輩を好きだなんて、それに泊まりに行く間柄みたいだし。」

「た、確かに。なにかあってもおかしくない。貴一さんスケベだから。」

「やっぱりなにかあったんですか万里花さん!!」

「ええ……まあ。」

「やっぱりうらやましい!そ、そうだ春!」

「どうしたの風ちゃん。そんなにテンション高くなって。」

「今日ここに泊まろう!!」

「「ええーーー!?」」

「万里花さんはもう帰られるんですよね?昨日泊まられて親も心配されてるでしょうし。」

「風さん、あなたも中々やりますわね。」

「抜け駆けはダメですよ万里花さん。」

「二人ともこわいです。」

「でも明日は月曜で学校の方は?」

「私たちは卒業式終わって受験も終わって時間ありますしね。」

「だねー。」

「な、なるほど。」

「先輩なら多分了承してくれそうですし」

「確かに。」

「着替えとかはどうするんですの?」

「一旦家に取りに帰ろうかなと思います。春もそれでいい?」

「うん!今日は風ちゃんの家に泊まるって親に伝えるからよろしく。」

「私もそうするね。」

「やっぱり今日も泊まろうかな。」

「「万里花さん!!」」

「いえ、なんだかみんなで泊まるのって楽しそうだなって思いまして。」

「「それは…確かに。」」

「私たちは同志、いやライバルですが万里花さん良い人ですし出来たら仲良くしてもらいたいですし。」

「私もです!!」

「ありがとう。私も二人とは仲良くしたいと思っていたので良かったですわ。だって二人ともこんなに可愛いですもの。」

「可愛いだなんてそんなあ。」

「そう言われるのは嬉しいですね。」

「まずはこの部屋の主に承諾を得ないとですわね!」

「まあ大丈夫そうですね。今頃貴一さんは修羅場キタコレ退散しようって感じでしょうし、お互いぎくしゃくしてないので問題ないと思います。」

「ですね!なんだか楽しくなってきました。」

「今日はにぎやかになりそうですね。」

 

 

初めはどうなるかと思いましたが、後輩2人組みと打ち解ける事ができてよかったですわ。修羅場はちょっとって感じですからね。お互い同じ好きな人がいる。貴一さんのくせにこうも可愛い後輩達からも好かれるなんて生意気ですわ。

 

 

「ただいまーー。」

「「「おかえりなさい!」」」

「ありゃ?なんか3人とももう仲良くなってるね。」

「ええ、良い子達ですぐ親しくなりましたわ。」

「「ねー。」」

「なら良かった。でも突然でびっくりしたよ。」

「すみません、ちょっと驚かしたかったので。」

「えへへ、私もそれに乗っかりました。」

「いいよいいよ。でもおもてなしはそんな期待しないでね。」

「それでですね貴一先輩!」

「どうしたの?」

「今日泊まっていいですか?」

「ふぇ!?ちょちょ!!」

「すごい慌ててますわね貴一さん。」

「そりゃそうだろ橘よ。さすがに緊張するわ。」

「ちなみに私もまた泊まりますわ。」

「え?大丈夫なの?」

「ええ。テスト勉強もばっちりですし日数もまだですし明日朝一緒に登校すればいいでしょう。」

「制服は?」

「一旦取りに家に帰りますわ。そしてまた来ます。」

「なんでさっ!」

「後輩とじゃれるためですわ!!」

「ああ、わかったよちくしょう。好きにしな。」

 

 

「それで春ちゃん風ちゃんも大丈夫なの?」

「「はい!!」」

「お互いの家に泊まるってことで親に伝えるんで。さすがに男の人の家とは言えないですし。」

「だよねー!」

「でもさ、自分の部屋でもこう男一人って中々…。」

「実は内心すごいドキドキしてるんですか?」

「そりゃそうだよ。緊張しないわけがないさ。」

「まあ気楽に行きましょう先輩!」

「貴一先輩、顔赤いですよ?」

「こらっ、風ちゃんめっ!」

 

 

「わかった。でもさすがに4人となると寝るとき狭そうだな。」

「まあ工夫すれば大丈夫ですわ。」

「お泊りって楽しいですよね。」

「だねー、そういえばもうすぐお昼ですね。ご飯どうします?」

「そうだね、じゃあ炒飯でも作ろうかな。スタイリッシュに。」

「スタイリッシュて。」

「こら橘、笑うんじゃあない。」

「ふふっ、失礼。」

「私たちも手伝いますよー??」

「いいよ、お客様ですからゆっくりしててね。」

 

そしてキッチンに一人向かう貴一であった。

 

「春!ここは恒例の。」

「恒例の??」

「エッチな本探しです!」

「うかつ!私、それはまだしていなかったですわ。」

「でもあるんですかねそんなの。」

「高校生男子ならほぼ持っているらしいですからね。」

「ここはベッドの下か引き出しとかが怪しいですわね。」

 

そう言って部屋の中をエロ本探しという名目で漁る三人組がいたりしたそうな。

 

炒飯を作った後に部屋に向かうと三人でアルバムを覗き込んでいて、かつての自分の写真を見ていた。かなりちいさい年齢のときの風呂場での裸の写真もあったのだが、それを見られてその頃の記憶はないのだが、無性に恥ずかしくなってしまったのは仕方がないことだろう。小さい頃の自分のかわいらしい小さな息子が見られた。羞恥にもだえるのは必然だっただろう。

 

 

4人でテーブルにすわり炒飯を食べ、それぞれ一度家に帰り泊まりの準備をしてまたここに戻ってくるようだ。

せっかくの休日なので羽を伸ばしたい所だがそうは言ってられないようだ。まあこういうのは嫌いじゃないのでまあ良いかと考える事にした。

 

こうなったら精一杯楽しもうじゃないか。そう期待に胸を膨らませ部屋の掃除にかかるのであった。

 




とりあえず3人混ぜちゃいました。
どうなるのかこれから先!
見切り発車ですがなんとか進めていきたいと思います。

あー眠くなってきた。ではおやすみなさい。

感想、批評お待ちしております。

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