2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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ノラガミ面白くなってきた、原作読んでいないので先が楽しみ。

結局買ったまままだ読めていない小説がずらり・・・・

社会人はなかなか時間が取れなくなるのが苦ですね。

では、続きです。


18話

「一人では少し寂しいので、こちらで……」

 

そう今の状況、後ろからシャツを摘まれているこの状況、ドキドキするやないか!なんだこれ、ひょっとしてワカメ酒とかもやっていいわけ?ワカメどころかアワビの踊り食い、栗拾いまでアリなんですか?・・・・・ちょっと待て、栗拾いはまずいだろ~っ!

と、脳内で突っこみを入れるくらい動揺していた。

 

「いやいや一緒の部屋はまずいだろ。」

「どうしてもダメですか?」

 

上目遣いで表情も少し火照っていて涙目と来たもんだ。こんなの断れる訳ないじゃないか。

「わかった。この部屋で寝ることにするよ、床に布団敷くから。」

そう言って布団を他の部屋から拝借しようと思ったのだが、手を引かれベッドのほうに連れて行かれて、ベッドに腰掛けた。

「こっちで一緒に寝ます、わかりましたか?」

「はいはい、わかりましたよお嬢様。」

 

しぶしぶ従う。本当は心臓バクバクしているのだがカッコつかないのでなんとか冷静さを装っている。

 

そして照明を消してベッドに転がり二人並んでいる。

「なあ、今日のお前どうしたんだよ、橘らしくない。」

「私らしいって、二見さんは私のこと、どんな風に思っているのですか?」

「うーん、そうだなあ、一直線な馬鹿とか。楽に対してよくあそこまでいけるなあって、無駄にスペック高いし、一周回ってやっぱお前馬鹿だわ。ククク」

「全く私のことそんな風に言うなんて二見さんはひどい人ですわ。」

「俺の優しさがわからないとは橘、お前ダメだわ。てか、楽のことが好きなら違う男と。こんな状況になるのはまずくないのか?」

「それは……そうですけど。」

「まさか楽に彼女がいることに実は引け目になっているとかまさか違うよな?」

「………」

「積極的にいってもかわされたりして、自分がもしかしたら選ばれないとか思っているのか?でもそれを態度に見せないように健気にアタックしたけど、つい辛くなってきたとか?」

「………」

「んで自分に女として魅力があるのか確かめるために風呂に乱入したが反応が望んでたものと違っていて、自分にはやはり魅力がないのかと不安になってきたとか?」

「もうやめてくださいまし!どれだけズケズケ言うんですか!?」

「え?違うの?」

「いや、まあそんなところだったりするのですけども!もうっ!!」

 

と、プンスカしているが、ようやくいつも通りの橘に戻ったな。

「やれやれようやくいつものお前に戻ったか。全く女ってやつは簡単だが面倒だ。全く、恋愛そのものが無駄からできていることを知らないのか。無駄に胸をざわめかせ、無駄に不安になり、無駄にあがき、無駄に終わってく、だがそれが無駄な事だと誰が言えようか、いやその無駄にこそ人生のすべてが詰まっていると、俺は思う訳だ。無駄を重ねてきた奴のほうが、生きるのが上手くなる。お前の楽に対する想いは決して無駄なことではないはずだろう?」

「なんかすごい熱いこと言われてますけど、無駄無駄言い過ぎですわ、全くこの人は。でも心にズンと響きましたわ。」

「まあ、もし万が一、振られたときは愚痴くらいは聞いてやるよ。」

「ええ、その時はお願いしますわ。」

「おいおいそこは私がフラれるなんてありえまえせんけどね、と言うところだろ。」

そして髪をクシャクシャする。

「ちょ、やめてくださいまし!」

ついでに脇の下をちょこちょことくすぐりをする。

何分間か続けていたのだが

「ハハハハハ!!ちょ、やめっ……」

あれ?やり過ぎたかな。これなんて事後?という感じになっている。

 

 

「よし、明日のためにももう寝るか。」

「散々いじった挙句この開き直り、鬼ですかあなたは!」

「ん?どうかした?」

「しかもさっきまでのことをなかったことにするような態度、許せませんわ。次はあなたが語る番ですわ!!」

「えー面倒だし話す事ないんだけど。」

「まあまあそう言わずに。聞きますけどそういうあなたは好きな相手とかいないのですか?」

「お前」

「え!?私ですか!?」

「いや、嘘だけど。」

「どりゃあ!!」

 

腹パンくらった。解せぬ、ちょっとした茶目っ気も通じないとは。

「全くもう、全くもうですよ、女心の分からない人は馬に蹴られればいいのですわ!」

「じゃあ真っ先に楽が蹴られるな、ククッ」

「あ・な・た!もですわ!こほん。ではあなたから見て私は女としてどう思いますか?」

「うーん、顔と身体も好みだし性格も良いんだけど、友達ならともかく恋人となると尻に敷かれすぎてこっちが何かダメになりそうなんだよな。まあそもそも他に惚れている奴がいる時点で攻略対象ではないし。」

「妙に俗っぽくリアルな意見、最後ちょっと怪しかったですが、ありがとうございますね!」

「いたっ、つねることないじゃないか、折角褒めてやってんのに。」

「全然嬉しいと思わないんですけど、主に後のほうで。」

「いや、知らんし。」

「全く。では今は恋をされてないということですか?」

「してないかな。仲の良いガールフレンドはいるけどね。」

「どんな子なんですの?」

「小野寺の妹。」

「もしかしてロリコン?」

「こらっ」

「てへぺろっ」

「こいつ腹立つなその顔。」

 

 

「本当だいぶ心が軽くなりましたわ、……ありがと。」

「別に俺は何もしてないさ、橘が勝手に悩んで勝手に立ち直っただけさ。」

「そんなことありません、二見さんのおかげで!」

「仕方ない。そういうことにしておくよ。」

「何かお返しできればと思うのですが」

「んじゃ、一発…ゲフンゲフン!なんでもない、そういうのはいいよ。貸しってのは、返してもらわない方が大きな利益を産むのさ。覚えとくんだな。」

「は、はあ。」

 

 

 

 

「結構話こんじゃったな。」

「全くですわ、ですが良い機会でした。今日で二見さんのことよくわかりましたし。」

「へー、どんな事わかったの?」

「良い人ではあるけど下種ですわ。」

「まー、万里花さん、ひどいですわ。」

「良い意味ですよ、良い意味で、です。」

「下種の時点で良い悪い関係ないだろうに。」

「まあ、これはお礼として受け取ってください。」

 

と、スルスル真横まで寄ってきて頬にキスをしてきた。

「ふぁ!?」

「フフ。」

してやったり顔で覗き込んでくる。

「全く、惚れた男がいるのにそんなことするとは、このビッチ。」

「ビッチ!?酷いですわ!ほっぺにキスですよ。嬉しくないんですか!?」

「そりゃ嬉しいけど。」

「な!?う、嬉しいんじゃないですか!どれだけ私をかき回したら気が済むのですか!」

「飽きるまでだけど?」

「おい貴一コラ。」

「キャラ壊れてるよ、橘。」

「だれの!せいだと!」

「ちょ、痛い!地味に痛いから。」

 

 

「もういいからさっさと寝ようぜ。」

「そ、そ、そうですわね。」

「おやすみいぃ…zzzzz」

「もう寝てるし!」

 

 

 

私だけなんで、こんなに緊張して、寝れなくなってしまうなんて不覚ですわ。

二見さんの寝顔はとても安らかな表情しています、起きてたら基本的にからかって人で遊ぶ人ですが、本当はとても優しい人。楽様のことをずっと愛しているハズなのに、なぜかチクリとしました。もしかして迷っているのですか!?こんな人を好きに?そんなはずはないですわ、きっと。そっと、頬っぺたをつつきながら、自問自答を繰り返したが答えは出ませんでした。

 

ちゅんちゅん。

朝の明るみが果てしない遠方からにじむように広がってくる。朝ポエム、今日も快調だな、知らんけど。

そして翌朝目覚めると、腕の中で橘が眠りの世界に飛び立っていた。無邪気な寝顔、睫毛長い、こうしてまじまじと見ると本当にかなり美人だよな。絶対に本人には言わないけどね。

 

指先でそっと頭を撫でる、なぜこんなことをしているのだろう。なぜか吸い寄せられるように無意識にしてしまった。解せぬ。

「んっ…」

おっと。危ない危ない、ばれる所だったよ。

「だめばい。」

「ん?」

「ああ、こんな所で、だ、だめですわ。」

「お前、起きてたのかよ。ああ、くそっ」

「ほらほらーもっと撫でていいんですよ?」

そう、胸板にスリスリ頭を寄せてくる。まあここは撫でておくことにするよ。

ゆっくり優しく、頭を撫でつつ、離しぎわに軽くおでこに、でこピンをする。

「痛いじゃないですか!せっかくリラックスしてたのに。」

「ちょっと、何言ってるかわかんないです。」

「もうっ!!」

「いいからさっさと起きるぞ。」

「むう……布団から出れないですわ。」

「ほら、はやくいくぞ。」

と、手を引っ張って布団から放り出す。

「あ~~~れ~~~」

「おい。」

 

そして二人で朝食を作り食べて学校に登校。まあこういう外泊も悪くないものだな。

「まあ今日のテストはなんとかなるだろ。」

「おかげさまで。まあ見ててくださいね!」

「はいはい、期待してます。」

「棒読みじゃないですか!」

 

 

そして学校に到着。そして教室に入ると。

「おはよう貴一。万里花ちゃん、テスト大丈夫そう?」

「まあみっちり教育してやったから問題ないだろ。」

「ほうほう、さぞかし昨日は長い夜だったのかな?」

「もちろんです、プロですから。」

と、集と雑談を交わすのであった。

 

そしてテストも無事乗り越えたみたいだ。良かった良かった、教えた甲斐があったな。

放課後、さあ帰ろうかな、

 

「貴一さん!」

「あ?」

「追試にならずに済みましたわ!」

「はいはい、おめっとさん。」

「ほら、もっと喜んでくださいまし。」

「わ、わーーーい?」

「ノリが悪いですわよ!」

「いや、当然だし、わざわざ時間を割いたんだ。これで追試になんてなったら」

「なったら?」

「知らないほうがいいわ。」

「一体何を!?まさか!?」

「なんだろーね。」

と、どこか楽しそうにはしゃいでいる二人。

 

 

 

「どうした、楽?」

「なんかあの二人、ずいぶん親しくなってんなと思って。」

「ほうほう、楽さん気になりますかね。」

「集、そんなんじゃねえよ。」

 

と、男二人で語っている場面もあったり。

 

女子陣も、二人の雰囲気がなにか変わったとかんじるのであった。

 

いや、橘さんは一条君にべったりのはず。でも、なぜだろう、何か橘さんの雰囲気が昨日と違うんだよね。まさか昨日の勉強会で何かあったのか、ライバルが減ると小咲にもまだチャンスが増えるとは思うけど。やっぱりここは様子見ね。

と、思考に耽るるりちゃんもいたり。

 




とりあえずここまで。
だんだんオリジナル要素が増えてきそうです。
ここからが自分との戦いになっていくのかわかりませんが
続きを書いていけたらと。

感想、批評お待ちしております。

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