2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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初投稿です。稚拙な文章だったり、時系列が曖昧だったりしますがなんとか
書いていけたらと思います。

よろしくおねがいします。


1話

「知らない天井だ」

 

眠気で中々開かない瞼をこすりながら寝起きにつぶやいてみる。ありきたりな始まりであるがこれが事実というのが驚きだ。

そう、よくある2次創作である神様転生物のように神様に会ったわけでなく何か特別な力がある訳でもない。

 

毎朝通勤電車に揺られながら家と会社を行き来して過ごしていたが、唐突になぜか知らない場所、土地、家族など変化がありすぎて当初は大層慌てたものだ。

もしかすると就寝前にベッドで転がりながら「あ~親父がトムクルーズならいいのになあ」なんて感じにやり直したいと鼻をほじりながらつぶやいていたのが原因かもしれない。まさかこうなるなんて予想外だった。

 

それに1番の変化が外見だ。アラサーから10代の肉体に変化していたのだ。

いわゆる若返り。原因も不明、だが以前の肉体は同じ、例えるならば世界線だけがズレて別次元に迷い込んでしまったといえるのだろうか。

 

まず、しなければならないことは情報収集だった。分かったのは自分の名前は二見 貴一(ふたみ きいち)。

凡矢理高校に通う高校1年生だ。なぜ、わかったのか、都合よく机の上に学生手帳が置いてあったからだ。この時点でこの世界がどのなのかなんとなく予想できた。

まあロアナプラや吸血鬼の旦那や悪魔などにあふれた世界じゃないことを願っていたのでひとまず最悪な状況は回避できたといえる。

 

まだ、確定ではないがニセコイというジャンプのラブコメ漫画だろう。完結していない物語だったり、うろ覚えだったりであれだが、なんとなく内容はわかっている。

 

やくざの息子とギャングの娘の偽者の恋人関係を演じるなかで、いろんなキャラのヒロインがいりみだれるいわゆるラブコメハーレム物だ。

一条楽という主人公は嫌いではないが、客観的に見ると個人的にはあまり好きではなかったりする。根は善人なので憎めないけどね。

 

だが、日常系に見えて意外に物騒な一面もある物語なので注意が必要だろう。自分の立ち位置はまだ不明だが、せっかくの機会だから介入するのもありだと思うし、傍観者としてみるのも楽しめそうだ。

 

ちなみに住居だが1人暮らしをしていて、両親は海外赴任のようだ。ここだけ聞くとよくあるライトノベルの主人公みたいだ。そもそも普通ってなんだろうと突っ込みたくなるがスルーしておこう。

 

ベッド横にあった携帯電話の履歴を見てみると一条楽と舞子集の名前が並んでいた。

どうやら自分は主人公たちと面識があるみたいだ。だが、自分が迷い込む前の記憶がある訳ではないのでボロが出ないように対応を考えないといけないな。

 

 

深く考えすぎて固くなるよりはいっそ気楽にいくか。そう頭を切り替えて朝食を食べ学校に向かうのであった。

 

念のために携帯で学校の住所を調べ地図を頼りになんとか目的地に到着することができた。

 

この世界に迷い込んで初めての凡矢理高校。多少気持ちが重くなるがなんとかやっていけたらと切に思う。さて、今日も1日がんばるぞい!

 

 

 

「おーーーーい!」

 

後ろから大きな声で誰かを呼んでいるようだ。朝から元気がいいのね最近の若い子は。

 

 

「無視すんなって!!」

 

急に後ろから肩を捕まれる。振り返ると馬鹿っぽい顔をした見覚えのある茶髪のめがねの舞子集だった。ここは適当に話をあわせてみるか。

漫画のキャラ的に適当な対応でも問題ない気がしたのだった。

 

「え…っと、確か舞子だっけ?」

 

「おいおい、大親友の名前をうろ覚えとはどういうことだよ」

 

「大親友?わりぃメガネで覚えてたから。メガネが本体みたいのところあるし」

 

「何故メガネが本体なんだよ」

 

なんて、くだらない会話をしながら教室まで向かう。どこの教室とか靴箱とか学校の中身とかわからなかったから助かったぜ。ありがとうとメガネに内心を吐露した。

どうやら同じクラスである。良かった、うん、ほんとうに。

 

まずは原作においてどの時期なのかの確認だ。これまで自分がどう過ごしていたのかわからないので、墓穴を踏まないよう考えていると主人公君が現れた。

 

「どうしたよ、その怪我」

 

「塀の上から女の子が降りてきたんだよ」

 

舞子が一条に話している。わー主人公だぁ!

 

「そこは、親方!空から女の子が!!」っていうフレーズが頭に浮かんだがどうにか言葉にするのを抑える。

 

「まあ、いいか。おはよう貴一」

 

「ああ、おはよう、楽」

 

自然な感じでいけたかな、よし。

ちなみに自分の席は後ろの窓側の席だ、ベストプレイス、グッジョブ。

 

そして、ガラガラと黒板側の扉が開かれる。担任の白原 教子先生、キョーコ先生だ。

前の人生では同じ同士くらいかな、実際に見てみてると中々美人だ。舞子が惚れたのも

わかる気がする。

 

「さっそくだが、今日は転校生を紹介するぞー」

 

さて、いよいよ原作が始まるわけか。

これからの展開に胸を躍らせて顔をあげるのであった。

 

 




とりあえず、プロローグ的な位置。
やっぱり、読むことはかなりあっても書くのが初めてだと中々スムーズには
いかないですね。スラスラ面白く書ける人って本当にすごいなと改めて思いました。

では、また。

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