白き妖犬が翔る   作:クリカラ

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本編の会話が上手く出来なくて、ムシャクシャして書いた

後悔はしていない!


番外編 予告-第3弾-

 

 

 

 

 

――――――舞台は、霊子虚構世界『SE.RA.PH(セラフ)

 

 

 

 

 

――――――聖杯『ムーンセル・オートマトン』を求めるは、総勢128人の霊子ハッカー

 

 

 

 

 

――――――実在したか否かを問わず、地球上の歴史に記された過去の英霊(サーヴァント)の使役

 

 

 

 

 

――――――主人公は原因不明の記憶喪失に陥った少女

 

 

 

 

 

――――――彼女に選ばれし使い魔(サーヴァント)、『赤い外装に身を包んだ武人』

 

 

 

 

 

――――――二度の闘争を経た彼女たちの前に立ち塞がる、白き少女と黒き少女

 

 

 

 

 

――――――此れは、少々配役が替わった物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西暦2032年、月面で発見された太陽系最古の物体、聖杯『ムーンセル・オートマトン』。

そして、聖杯が創り出す霊子虚構世界SE.RA.PH(セラフ)

 

SE.RA.PH(セラフ)で開催される聖杯戦争の戦闘形式はトーナメント式である。

第一回戦で半分の64名になり、第二回戦で更に半数の32名にまで減少した。

 

このお話は、記憶を失った少女が三回目の戦いに挑んだ際に起こった出来事。

 

 

 

 

 

―――第三回戦、一日目。

 

参加者の一人である主人公の名は、岸波白野。

そして彼女に付き従う、赤い外装のサーヴァント(アーチャー)

 

二度の勝利を得て計三回目になる聖杯戦争に挑んでいた。

彼女たちの次の対戦相手はおそらく10にも満たない少女『ありす』。

 

ありすの容貌に岸波白野は戸惑いを感じたが、自身のサーヴァントに諭され気持ちを入れ直した。

彼女もマスターとして此処まで勝ち上がって来たのだ、油断は出来ない。

 

だが白野は基本的に心優しくお人好しの部分が強い為、ありすを完全に敵だと断言出来なかった。

そんな矢先に、敵である筈のありすから誘いが掛かる。

 

内容は鬼ごっこと子供らしいモノであった。

彼女の要望に応じ、白野はありすを捕まえようとする。

 

ありすは逃げる舞台をSE.RA.PH(セラフ)が用意したダンジョンであるアリーナに設定。

彼女を追ってアリーナの最奥に進んでいく主人公たち。

 

逃げるありすをアリーナの最後で漸く捕捉する事に成功する白野。

そんな彼女にありすは嬉しそうに話し掛ける。

 

「見つかっちゃったけど、楽しかったよ! お姉ちゃん!」

 

そんな楽しげな表情を少し悲しげにしながら、ありすは話を続けた。

 

「ねえ……あたし(ありす)のお話聞いてくれる?」

 

お話?

一体何の話だろうか?

 

「あたし《ありす》はむかしね、こことはちがう国にいたの……」

 

その時、ありすの傍に彼女にそっくりな黒い少女が突如として姿を現した。

ありすに似た少女は、ありすが話す内容の続きを語った。

 

「戦車とか飛行機とか、鉄のかぶとと鉄のてっぽう、黒いしかくの国がやってきたの。

 空はまっか、おうちはまっくろになって気がついたらまっしろの部屋にいたの。

 そして、おともだちもママもパパもいなくなって……」

 

此方がもう一人のありすの存在に困惑している間に話は進む。

ありすが語り出す。

 

「あたし、ころんでもけがしてもおぎょうぎ良くがまんできるの。

 いたいっていうとパパがおこるから。

 でも、がまんできないぐらい、いたいコトがあって気づいたらここにいたの。

 でもいいんだ。だって、ここはとっても楽しいもの。

 いろんな人がみんな、あたしにやさしくしてくれるの」

 

黒いありすが語る。

 

「ええ、そうねありす(あたし)。ここでなら力いっぱい遊べるとおもったでしょう?」

 

「でも、思いっきり遊んだら壊れちゃうかも。

 くびもおてても取れちゃうかもしれないから大変だわ」

 

「壊れちゃったら直せばいいよ。ママからもらった針と糸があるもの。

 ちゃちゃっと縫ってはいおしまいよ。

 ママみたいにお上手じゃないけど、ちゃんとくっつくわ」

 

「ふふっ、くっつければだいじょうぶだもんね」

 

「ふふっ、だいじょうぶじゃない?」

 

「よかったーっ! またママに怒られるかとおもった」

 

「じゃあ、力いっぱい遊びましょう。このお姉ちゃんは、ようやく出会えた仲間(・・)だもの」

 

「前の二人とはちがって、今度はちゃんと触れあえる。真っ赤な血もあたたかいもの」

 

白いありすと黒いありすは交互に語り合いながら話を進める。

 

―――何かがオカシイ

 

白野は、彼女たちの話を聞きながらそう感じた。

見た目は可愛らしい少女だが、彼女たちと普通の人間を比べた場合、

その違いをはっきりと認識出来るであろう。

 

―――人として、大事な何かが欠落していると……

 

二人のありすが笑顔を浮かべながら告げる。

 

「さあ―――『あの子』を呼ぶとしましょう?」

 

「うん! それがいいよ!」

 

ありすがその手を振り上げる。

すると―――

 

 

 

 

 

―――アリーナから、音が消えた。

 

床・壁・空―――アリーナに存在する全てがその対象にひれ伏す。

規格外、圧倒的等の言葉ですら生温い。

世界(アリーナ)が悲鳴を上げているのでは無い、其処に存在する絶対者にただ服従する。

 

空間すら自身の支配下に置くその化け物は、ありすの合図と共に召喚されたモノ。

白い毛並に大きな体格をした狼?……いや、コレは犬であろうか?

 

其の白い犬は召喚されてから、此方をずっと見詰めている。

……コレがありすのサーヴァントと云う事になるのだろうか?

 

―――勝てない

 

考えなくても、本能が全身の感覚を刺激して伝えてくる。

アレにはどんな強大なサーヴァントで挑もうとも、戦いにすらならない。

 

王者であるレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイの従者(サーヴァント)、太陽の騎士ガウェイン。

アジア屈指であるゲームチャンプである間桐シンジの姉御(サーヴァント)、星の開拓者フランシス・ドレイク。

イングランド女王陛下の懐刀であるダン・ブラックモアの騎士(サーヴァント)、森の反逆者ロビンフッド。

 

岸波白野が観た、英雄豪傑の猛者たち。

その他にも沢山の英霊が存在する筈だが、コレと見比べたら数段は劣るだろう。

 

彼女が絶対の信頼を寄せる、まだ名も知らぬ赤き弓兵。

自身に勝利を奉げてくれる頼もしき存在も、コレの前では無に等しい。

 

其れほどまでの絶対強者。

生物の頂点に君臨する存在。

 

今の彼女がこの様に思考していられるのも、感覚が麻痺を起しているに他ならない。

その隣では、相棒のサーヴァントが彼女に何かを伝えていたが無駄であった。

 

逃げると云う思考にすら至れない程のショックを受けた彼女を、

アーチャーは無礼を承知しながら抱きかかえて逃走する。

 

そんな彼女たちの後ろから、無邪気な声が聞こえてくる。

 

「あれー、お姉ちゃん。行っちゃうの? つまんないの……

 この子は、分けてあげた魔力がなくなるまでここにいるから、また遊んであげてねー!」

 

彼女たちがありすの言葉を正しく理解できるのは、もう少し後である。

今はただ、あの存在から逃げ出したかった……

 

 

 

 

 

――――――一つの配役が違うだけで大きく変わる歯車

 

 

 

 

 

――――――彼女たち(主人公)はこの難関に如何立ち向かうのか……

 

 

 

 

 

――――――其の結果は、君自身の眼で確かめると良いだろう

 

 

 

 

 

――――――『Fate/EXTRA 番外編-第3弾- 運命の悪戯』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『マスター、此処が正念場だっ! 踏み止まれ!』

 

『うんっ! お願い、アーチャー!』

 

『―――諦め無いのだな、人の子よ』

 

『『諦めるのはそっちの方だっ!!』』

 

『―――フッ、コレが人間の強さ……か』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――決死の覚悟を抱いた、策

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえねえ! お外で遊ぼうよ!』

 

『待ってありす(あたし)! 走ったら転んじゃうよ! ほらっ! シロも一緒に来て!』

 

『(―――何時までも、この夢が続くのか……)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――止まらない砂時計

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『―――マスター、私は……いや()殺生丸(オリジナル)には遠く及ばないけど、君たちの希望で在りたい。

 ―――生きてくれ、ありす(アリス)

 君らが既に終わっている存在だとしても……それでも僕は君たちに生きていて欲しいんだ』

 

『―――シロ……何をするつもりなの?』

 

『―――シロ……貴方まさか……』

 

 

 

 

 

『―――最初で最後の大仕事だっ! 派手に逝かせてもらうよっ!』

 

 

 

 

 

『―――全く……世話が掛かる息子(ヤツ)だ』

 

『―――如何して……貴方(殺生丸)此処()に?』

 

『―――我が名は、殺生丸。

 理由は―――其れだけで十分では無いか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――希望の光が、月面に届く!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………ネタ、第3弾だね!

 

 




一発限りのネタはやっぱり良いね!





【クラス】不明
【マスター】ありす?
【真名】白イヌ(通称シロ)
【性別】雄
【身長・体重】自在に変化可能
【属性】不明
【ステータス】筋力EX 耐久EX 敏捷EX 魔力EX 幸運EX 宝具-

【宝具】
誰かの為の物語(ナーサリー・ライム)
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
由来:ナーサリーライムは童歌。トミーサムの可愛い絵本。マザーグースのさいしょのカタチ。
   寂しいアナタに悲しいワタシ。最期の望みを、叶えましょう
固有結界。サーヴァントの能力ではなく、固有結界そのものがサーヴァントと化したもの。
マスターの心を鏡のように映して、マスターが夢見た(カタチ)の擬似サーヴァントとなって顕現する。
本来は特定の名などなく『ナーサリーライム』という絵本のジャンル。
結界の内容はマスターの心を映したものとなるため、
ありすが愛読したであろう『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の影響が現れている。

 『白イヌ』
 由来:『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』に登場する、白くて大きな犬。
 『不思議の国のアリス』では、大きな子犬と称された。
 『鏡の国のアリス』では、物語の中で叙事記『白き妖犬』が語られる。
 この二つは本来別物だが度々混合される。
 故に白イヌを召喚した場合、『白き妖犬』を模した存在が召喚される。
 尚、人間形態をとった際はある人物の幼年期と瓜二つな見た目になる。
 とある時空に存在する、英雄の王様のちっこいverとは仲良くなれるかも知れない。





設定
殺生丸(オリ主)の伝承と世間一般が考える子犬のイメージが合わさって生まれた存在。
作中に於いて二人目のオリジナルキャラ。
外見は殺生丸をそのまんま小さくした容姿。

オリ主と違い中身が子犬…つまり、まだ真っ白なキャンパス状態なので
根本的にオリ主とは別種の存在。
最後に殺生丸(オリ主)が息子と呼んでいる様に彼の物語を元に生まれた存在である為、
オリ主が言う事は強ち間違っていない。
……シロを誕生させたのはキャスター(アリス)であり、元となったのは殺生丸(オリ主)……
つまりはパパとママのかんk……グチャ(この先は血が邪魔で観覧不能)

シロの感覚では、殺生丸(オリ主)の記憶は絵本で呼んだ様に認識。
ですので、彼のはっきりした自我は召喚された際に構築されたもの。
召喚された当時は殺生丸(オリ主)を真似て口調が子供らしくないですが、
段々と子供っぽくなる予定。
性能はオリ主をより野生に特化させた様なもの。
可能性としてはオリ主を越えるポテンシャルを秘める。
だが、生まれたばかりである故に基本的は大きく劣る。
其れでも、並のサーヴァントを凌駕する。

本当はオリ主を使おうとしましたが、ネタを書いている内にコッチに変更。
元は誕生させることすら考えていませんでした。
でも、作者的に設定を練るのは中々に楽しかったです。

ジナコさんなどが彼を見つけた場合、お持ち帰りされるので取扱いには注意が必要。

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