士気を取り戻した陽泉の面々は、4人にも関わらず強気にOFを展開。
「バッチ来い!」
岡村を中心に勝利への意思を高めていく。
外に開いて展開している福井と氷室は、強いプレスに凌ぎながらシュートを狙っている。岡村と劉のインサイド、特にリバウンドを用いたOFであれば、チャンスは充分にある。
ボールは氷室へと渡り、火神が迫る。
「氷室...。」
「なんだその顔は...。もう勝ったつもりで、俺を哀れんでいるのか?」
実際問題、陽泉がどれだけ粘って得点しようが、常にアウトナンバーが成立してしまっている現状で誠凛のOFを止める事などできはしない。
出来ても、ただ点差がスライドするだけ。
「図星か...。勘違いするな。俺はお前と同じ土俵に上がっただけだ。初めてできた、頼りになる先輩達。それも3人もだ。負ける気がしないな。」
「...そうか。でも!遠慮はしないぜ!!」
「望むところだ。」
多少強引なシュートでも、あの2人ならリバウンドを取ってくれるという安心感は、今までに無く心強い。アメリカで誰よりも強くなる為にたった独りで研鑽を積んできた氷室にとって、久しく無かったものであり、不思議と力が溢れてくる。
「(この人に報いるには、このままじゃ駄目だ!もっと...)」
背中を後押しされたかの如く、ドライブのキレも冴え渡る。
「っぐ!(圧される...!?)」
その気迫を受けながらも食らいつき、ブロックタイミングを計る火神。
「(まだ足りない。もっと..もっと....)もっとだ!!」
不意にバックステップし、ジャンプシュートで3Pを放つ。
「ここだ!」
火神は堪えに堪え、ドンピシャでブロックショットに跳んだ。
---アメリカで研鑽していた時点では、それは出来なかった。その技のあまりな繊細さ故に、成功率は全く上がらず、一定以上ゴールから離れた場所以外では使い物にならなかった。
アレックスからは、【別のベクトルからの力が必要だ】と言われ、火神のような天性の才能の事だと思った。
だから、使える距離をギリギリまで伸ばしてきた。それを間違いだとは思っていない。
「(でも今なら分かる。俺に必要だったのは、才能なんて言い訳染みた言葉じゃない。共に戦ってくれる、仲間。)」
氷室は、第2のスナップで放った。
「そんな...この距離で...!?」
ロングレンジによる、ミラージュシュート炸裂。
これまでは、ミドルレンジまでが精々だった。それは2回目のリリース時のボールに触れている時間があまりにも短く、コントロールにも限界があったからである。
それを氷室は、ミスを覚悟で行った。ではなく...。
「心から信頼したから、か。....良い顔になったな。」
客席で見守り続けたアレックスは、氷室に起きた心境の変化を読み取り、プレーヤー以前に人として成長したその姿が、嬉しくて堪らなかった。
ロングレンジによるミラージュシュートの恩恵は大きい。
誠凛はインサイドへのパス同様に、シュートへの警戒を強めなければならなくなった。ミラージュシュートならば、確実にリングまで到達できる。
「気にすんな火神!取られたら取り返す!!」
日向も今の氷室のプレーの危険度は直ぐに理解した。
それでも、圧倒的有利なのは誠凛。失点など、されて元々。
パスワークを武器にOFを展開。木吉の後出しの権利を活かし、ゴール下のスペースへとパスを出す。
「ナイスっす木吉さん!!」
十八番のランニングプレーで切り込み火神のダンクが炸裂し、点差を戻す。
「(やはり強烈じゃの...なんとか止めんと...。)」
体力的にしんどくなる時間帯で、岡村は膝に手をつきながら頭を巡らせる。
「...むっくん。」
試合を立ち見していた桃井は、ポツンと立ち止まっている紫原を見て、表情を沈めていた。
「つか、陽泉はこの状況でよくやってんな。特にあの4番。終わったと思ったが、少々意外だったぜ。」
青峰も同じ気持ちであるが、今も直ゲームに集中している4人を見て、青峰なりに賞賛を送った。
「...意外か。まぁ、今年のしか知らんのんならそう思うてまうやろな。」
「あぁ?どういう意味だ?」
岡村と同年代である今吉は、ふと岡村に対する評価を口にした。
「知らんと思うが、岡村は中学から数えて全国大会の常連中の常連や。ベスト8には必ず残っとった。顔に似合わずエリートっちゅうやっちゃ。」
今吉だけでなく、海常の笠松や小堀、秀徳の大坪達。この世代で岡村を下に見ているものはいない。
岡村のチームとの試合をするには、覚悟しなければならないからだ。
「は?覚悟?なんだそりゃ。」
圧倒的な天性による才能をもつ青峰には、恐らくそれを理解する事は出来ない。自身で体験する以外には。
「選手として、華はない。得点能力もそれほどでもない。それでも、ただ高いだけの選手な訳はない。見てて分からんか?」
実力的に見れば、紫原がCポジションでプレーするのは当然の選択だ。それでも、岡村がゴール下に居ると居ないとでは、違うのだ。
「....精神論はあんま好きやないけどな。岡村という選手はそこが強い。どれだけ不利な状況でも最後まで粘ってくる。しかも、その粘り強さがまわりにまで伝染するから厄介なんや。」
もつれ込んだ試合では、モチベーションなど気持ちの部分が強いチームが最終的に勝利する。そもそももつれ込む時点で、技量は同等。そこで優劣をつけるのは、メンタルの強さしかない。
「特にこういった開き直った時ほど、わしはやりたない。なんせ、あまりあるガッツが多少の技量の差を打ち消してくるんやから。」
事実、4対5という絶望的状況においても誰一人として勝利を諦めていない。
「今年に関しては、それが無かった。初めてポジションを奪われたショックかどうかは分からんが、らしくはなかったな。」
脅威の粘り腰をもつC岡村をそんな風に見ているは、やはり今吉だけでなく、大会側の都合により試合の開始時間が変更となり、この試合を見に来ていた海常の3年生達も同様だった。
「....岡村。」
「どうしたんスか?小堀先輩?」
「うるせぇな。黙って見てろ。」
寡黙な小堀が珍しく想いの募った言葉はいた事に、黄瀬が疑問を持ったが、笠松により強制的に黙らされた。
「ひっで!素朴な疑問だったのに~。」
「どうせ聞いたって、おめぇにはわかんねぇよ。」
キセキの世代や無冠の五将達が集結した今年、同じ3年としてはつい共感を覚えてしまう。
岡村がポジションを奪われて事も、正直ショックだった。
あれほどの男でも駄目なのかと。
そして今、再びチームの中心となり、奮起している姿に感銘してしまっている。
「(おい、分かってんのか...。俺達3年なんだぞ。1年も2年も年下の奴等に生意気な面させていいのかよ!)」
笠松はかねてから思っていた、高校バスケット界の現状について。
確かに、各々が選手としての特色を確立し、誰よりも早くそれを伸ばし続けている。
それでも、無冠の五将より1年、キセキの世代よりも2年も早くから高校で頑張ってきたのだ。
笠松も黄瀬を海常のメンバーとして本当の意味で認めてはいる。それでも直、たかが新人に勢いづかれている事が気に入らない。
「(俺達3年がふんばれねぇで、チームが強くなるかよ!)」
「(今止めるべきは、オカケンさん。)鉄平さん!」
岡村が良いリズムを作っている以上、直ちに止めなければならない。英雄は、木吉にアイコンタクトで伝える。
その大変さを理解しておきながらも。
「氷室ぉ!」
「(くそ!これは...外れる。)」
先程は華麗に決めたが、何度も決められるほど簡単なシュートではない。火神のチェックにより、精度を欠いてしまう。
リバウンド争いに持ち越され、岡村に対して英雄と木吉で当る。
「(1人がボックスアウトをし続けてわしを跳ばさせない気か....。)劉!お前しかおらん!!」
「一々うるさいアル!」
もはや劉にもやるべき事は理解できている。それなのに、どうしてそんな不安そうな顔で見ているのだと。
「(大体!なんでアゴリラに2人で俺には誰もつかない!?毎日誰と競り合って来たと思ってるアル!!)」
劉は中国からきた留学生である。
バスケットの為に態々遠く離れた日本にまで来て、生半可な覚悟では残せる結果等はない。
陽泉に入学してからは、毎日の様に岡村とポジション争いに明け暮れた。
未だに勝ち名乗りをした事はないが、負けているとも思っていなかった。だから誰よりも、紫原にポジションを奪われた岡村の姿はショックだった。
そのゴリラに勝つ為にどれ程苦労しているかも、知る由も無く。
その頃からだろうか。噛み付く事を忘れたのは。足掻く事をしなくなったのは。現状に甘んじるようになったのは。
「(でも、もう終わりアル。お前がまた不細工なプレーをするんだったら。)お前を倒すのは俺アル!!」
「うぉおおお!!」
「邪魔アル!!」
ファウルスレスレで火神を強引にどかし、荒っぽくリバウンドをそのままダンクで得点に繋げた。
「ファウルじゃないのかよ!」
日向が審判に目で確認するが、主審は首を振り、試合続行を促した。
「ふん。これくらいでごちゃごちゃ言うくらいだったら、端からインサイドに来ないほうが身の為アル。もう、容赦はしない。」
その目は変わったという次元ではない。劉の目から放たれているのは、殺気。霧崎第一の悪意が可愛く思えてしまうくらいに強烈な殺気が突き刺さる。
学生の大会でこんなものを向けてくる選手はいないだろう。
第4クォーター残り4分を切った。
陽泉高校 84-88 誠凛高校
誠凛は2Pを積み上げていたが、福井と氷室の3Pが1本ずつ決まっており、逆転を狙えるところまで来ている。
どうにも陽泉のリズムが良くなる事や火神の体力をを考慮して、リコは残されたTOを使った。
「(あちらのベンチも騒がしくなったか...。やっぱ、粘ってみるもんじゃの。)」
1度は終わったかに見えたゲームの行方は、岡村にとって良好な方へと向かっている。
しかし、
「(少々無茶し過ぎたか....足がついて来んようにならんといいが...。)」
4人で5人を相手取るのは、いくらなんでも体に堪える。ベンチまで歩いていると、何もない場所で転んだ。
「おい!大丈夫かよ!?」
「すまんすまん。ちょっと気を抜きすぎたみたいじゃ。」
それを表に出さないように振る舞う。今、岡村がチームを抜けるわけにはいかない。岡村が担っていた負担は恐らく、他の誰にも背負えない。
気合を入れて立ち上がろうと顔を上げると、異様に大きな手が伸ばされていた。
「ん。立ちなよ。」
「紫原、か...。どうした、退屈か?」
「分かってんなら、さっさとベンチに戻してよね~。」
紫原が岡村に手を貸して起こしていると、横から福井が言葉を投げかけた。
「なんだてめぇ。今更なんか文句でもあんのかよ。」
先程の行動を未だに許してはいないと、断固抗議の意を示す。結果として、ここまで盛り返す事ができたが、先の行動含め紫原への不満をもらす。
「別に。ただ、やっぱ偶には老い先短い人を労ろうかと思っただけ。」
「んだ?....監督。流石に紫原を代えるんですよね?」
4点差まで粘った事を考えると、戦力にならない紫原などいないほうが良いのは当たり前。荒木の指示を仰ぐ形式だが、YES以外を言わせるつもりも無い。
「....そうだな。岡村のパフォーマンスを活かす為には....。」
「待った。それで勝てるの?」
「お前はすっこんでろ。少なくともお前がいない方が遥かにマシに決まってる。」
劉も福井に賛成し、紫原に比べてどれだけ技量が下だとしても、突っ立っているだけの選手よりも役に立つ。
何より、自分達の力でインサイドを建て直した今、紫原にポジションを奪われるのも気に入らない。
「みんな、少し待ってくれ。...アツシ、試合に出たいのかい?」
紫原の交代は賛成多数になっている最中、紫原の様子に変化が見られている事に気が付いた氷室は、改めて紫原の意志を確認した。
「別に。俺がいなくても勝てるんなら....そうじゃないなら、俺を使いなよ。誠凛のOF止められるの?」
紫原は、正に陽泉の1番の問題を持ち上げた。
OFリズムが良くなり点は取れる。だが、この間での失点を抑え切れていない。ここ1番でブロックを決める事が出来るのは、紫原をおいていない。
だからこそ、荒木は決断できないでいる。
「岡村、お前の意見も聞きたい。」
決断するのは荒木だが、実際に行うのは選手。今、チームで中心となっている岡村の意見も重要と考え、意見を募った。
他の選手も今岡村の意見に反対などしない。固唾を呑んで、岡村に視線を集めていく。
「...紫原よ。勝ちたいか?」
岡村は真意を探るべく、ただ一言問うた。
「ん~。やっぱり負けたくはないな。」
紫原の返答はどこかはっきりしない。
恐らく本人もその気持ちの整理が出来きっていないのだろう。
「そうか...。とりあえず、利害の一致はしとるようじゃの。」
「おい!岡村!!」
どこか腹を括ったような言葉に福井が問い詰める。
「じゃがな、最後まで足掻き続けられるという自信はあるか?」
福井の反論を右手で止め、再び問う。
「ん~。用は捻りつぶせばいいんでしょ?」
「まぁ、ええじゃろ。...決まりじゃ。」
遺恨は全く改善されておらず、不満顔のベンチメンバー含めて紫原を一瞥する。
「ええ。気にするな。どうせこいつらも本音では分かっとる。じゃからの、バスケでやらかしたんなら、バスケで帳消しにしろ。」
「で。どうすればいい?今までのままじゃ不味いでしょ。何かあるなら言ってよね。」
今までに無く積極的に指示を仰いだ紫原の様子は、やはりどこか新鮮で、少しだけ可愛げがあった。
決まった事にグジグジということも無く、劉や福井、そして氷室も明確な打開策を模索する。
「満遍なく守るのは、正直厳しい。ウチの持ち味であるインサイド、特にリバウンドで勝負したいところだ。」
荒木としては第1にゴール下のスペースを何とかしたい。ゴール下をがっちり固めて、ロングシュートを落とさせられれば、優位な試合運びが実現できる。
「高校生が出来るようなOFではないのだがな...。」
自身がやろうとも思わなかったOFを達成した誠凛に対して愚痴を零す始末。
「....!がっはははは!!」
突然、岡村が大声で笑い出し、周りを怪訝な表情にしていった。
「急にどうした?」
「きっと、あまりにモテなさすぎて精力が頭にいってしまったアル。もう2度と近寄らないで欲しいアル。」
福井の横で、本格的に容赦がなくなった劉が毒を吐く。
「なぁ。そんなにわしの事嫌い?」
きっと泣いても許される。それくらい、さらっと劉から来る毒はキツイものがある。
「キャプテン、何か思いついたのか?」
氷室が話を本題に戻し、岡村がふんと鼻を鳴らした。
「やっぱ、今日のわし結構キテるぞい。こんな事思いつくなんてな。」
「強い。これが、陽泉の本来の実力か。」
誠凛ベンチでは、戻ったメンバーにタオルやドリンクが手渡されており、それぞれが一息ついていた。
日向は、全くの別チームになりつつある陽泉に感嘆の声を漏らしていた。
「プレイスタイルは違うけど、鉄平さんに似てるんすよね。」
横で相槌を打つ英雄は、岡村の奮闘を少し笑いながら話した。
「あの人の背中って、なんでこうカッコいいのかなぁ。」
「英雄あんた...。」
リコはそんな表情の英雄を心配し、声を掛ける。
今行われた数分の岡村のプレー、これこそが英雄が見たかったもの。何度も問い掛け、伝えようとぶつかり、ファウルすら犯してしまっている。
「違うよリコ姉。俺は別に負けても構わないなんて思ってない。俺が勝ちたいのは今のオカケンさんなんだ。高い塔を支えるふっとい柱、そんなあの人に勝ちたい。」
顔面の汗を拭きながら、リコの疑念に答えを返す。その返答自体もなかなかの爆弾発言なのだが、試合開始前からマッチアップを希望して、リコの許可をとっている以上、止め様が無い。
「分が悪いのも、厳しいのも分かってる。だから、やりたいんだ。憧れっていう最大級の目標を超えるには今しかない。...それに、今日ずっとやってきて、手ごたえが無い訳でもないし。きっとイケるよ。」
真顔で、目的を言い切った直後に雰囲気を元に戻して、楽観的な発言。
「まぁいいわ。どっちみち、反対するつもりもないし。後気になるのは、火神君。」
英雄の話を切り上げて、1番の不安要素である火神に焦点を当てた。
これまでのプレーでは、OFの要としてよく走っていた。英雄同様、途中で休む事無くである。
その体力の残量しだいで、後の展開に大きく響く。
「問題ねぇっす!やれます!!」
気合が充分なのは良く分かったが、それとは話が違う。現在、誠凛ペースであるので火神に疲労感がないのであろう。だから不安が拭えない。
「そう言うからには信じるわよ。後で弱音なんか言ったらひっぱたくから!」
「うっす。」
残った時間は回復に当てて、コートに向かった。
同様にベンチから出てきた陽泉にメンバーチェンジは無く、紫原は毒気の抜けた顔で登場した。
「まさこちん。ヘアゴム貸してよ。」
「監督って呼べよ。」
DFポジションに向かいながらだらしなく伸ばしていた髪を後ろで纏めていく。
「紫原君...。よかった。」
何処と無くうれしそうな黒子は、直後に真剣な面持ちに変化していく。
「火神君。これは、本格的にやばそうです。」
「ああ、チームそのものからでる雰囲気がこれまでと全く違う!」
これまで、陽泉高校は紫原のチームという前提で戦ってきた。
状況としては、秀徳戦とよく似ている。チーム内の主導権を上級生に渡し、自身のバスケットを飛躍させたあの緑間との試合。
「全員よく聞け!今ある点差は1度忘れろ!あくまでもウチが挑戦者だって事を忘れるな!!」
日向は、秀徳との試合で得た経験を活かし、一時的な優勢に惑わされないように、己も含めて言い聞かせていく。
誠凛ボールで再開。
そして、陽泉が仕掛ける。
ぶっつけ本番だが、起死回生とも言える会心のDF。
それは、今までどおり岡村・劉・紫原でインサイドを支配する為のものである。
この試合での反省を全て盛り込まれているものである。
陽泉高校というチームの特徴を最大限に活かせるものである。
ボールを運ぶ英雄に氷室がマークし、3Pを狙う日向には福井。大胆にも火神には、決まったマークを付けなかった。
「...思い切ったな~。」
素直に英雄が感心しているが、この時点でその威力は窺える。
「目には目を、じゃ。」
目には目を。トライアングルにはトライアングルを。
陽泉高校、渾身のトライアングル・ツー。
今回も、選手それぞれのバックボーンを捏造しております。
ご了承下さい