上忍2人、中忍6人、下忍2人、それに綱手によりもう1人伝説と呼ばれた忍が参加し、サスケの奪還を目指す。
この日火影執務室に集められた10人。班もばらばらなメンバーに上忍から下忍まで勢ぞろいである。
そして綱手の後ろにはもう1人の男。召集された10人のうちの2人。カカシとガイはその姿に驚き声を上げる。
「自来也様!?」「な、なぜここに!?」
二人の声に笑いながら応える。
「はっはっは、久しぶりじゃのう、カカシ、ガイ」
自来也と呼ばれた男がカカシとガイに声を掛けると綱手が話し始める。
「今回の任務の指揮を自来也にとってもらうためさ。今回の任務は本当に信用たるものにしか任せられない任務だからね」
そう言うと召集されたメンバーをじっと見渡す。
メンバーも固唾を呑み言葉を待つ。
「今回の任務はSランク任務」
その言葉にカカシとガイは驚き、他の8人も声にならない叫びを上げた。
「音隠れの里にある大蛇丸の隠し実験所を先日諜報部が見つけてきた。どうやらサスケもいるようだ」
その言葉にカカシとサイの目が開かれる。
「そこに行きサスケを回収してくるのが今回の任務だ。当然敵の戦力もいるし、間違いなく大蛇丸とも戦闘になる。そのために自来也にも参加してもらうこととなった。お前たちじゃまだ大蛇丸には勝てないからね、大蛇丸は自来也がとめる。その間にお前らはサスケを回収することが今回の任務だ」
この任務のないようにカカシは異議を唱える。
「待ってください5代目、回収と言うことは生死を問わないということですか?」
その言葉にガイ以外の8人はまたも固まる。
サイも珍しく言葉をぶつける。
「サスケは大蛇丸に連れ去られたんですよ!?それなのに」
「サスケは」
その言葉に綱手はかぶせるように話す。
「サスケは今や自らの意志で大蛇丸のそばにいる。そしてやつの力に染まりつつある。だが大蛇丸の目的はサスケの体に乗り移ること。それだけは許しちゃいけない。そのためにもサスケは絶対に取り返す。生死を問わず絶対木の葉につれて帰れ」
その言葉に皆が押し黙る。
そこに自来也の声がかかる。
「まぁ、まだ落ち込むときじゃないのう。まだサスケは生きているんだ。力づくでも生きたままサスケを連れ帰ることができればいいんじゃ。殺してでなければというのは最後の手段じゃ。だが覚悟しておけ。サスケはもう抜け忍。お前達が邪魔するなら全力で殺しに来るぞ」
その言葉に8人は覚悟を決めたような表情になる。
「仲間として連れ帰りたいなら全員死ぬきでついて来い」
そう言うと自来也は下がった。
「そういうことだ、今から2時間後、木の葉の門の前に集合するように」
「御意」
皆が部屋から出ると綱手は息をつくと自来也に命ずる。
「はぁ、自来也。お前にあいつらの命を預けるよ。一人残らずつれて帰ってきな。私はあんたを信じてるから」
その言葉に自来也はうなずき部屋を後にする。
そして綱手は砂へ書状を携えた鷹を飛ばした。
そして2時間後、準備を終えて皆が集まる。
覚悟を決めた顔で集まったのだった。