里を捨てた少年   作:落ち葉崩し

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第38話 大蛇丸の修行

木の葉からサスケが消えてから半年が過ぎた3月。

 

大蛇丸の秘密基地のひとつにサスケはいた。

 

「大蛇丸、今日も修行をつけてもらうぞ」

 

サスケは大蛇丸の部屋を訪れる。大蛇丸の強さを認めたからだ。

 

つれてこられて意識が戻った日には抜け出し、木の葉に帰ろうとしたが大蛇丸の誘惑に負け今はここで修行の日々を送っている。

 

「いいわ、第1実験場に行ってなさい。すぐに向かうわ」

 

 

そう告げるとサスケはすぐに部屋を出て行った。

 

「ふふふ、あの子写輪眼が定着してきたようね、でもまだまだよ、そろそろ状態2に移行できるかしらねぇ」

 

そう言うと棚の中から丸薬を2つ出し、それを握ると部屋を出て行った。

 

 

「お待たせサスケ君、修行の前にこれを飲みなさい」

 

先ほどの丸薬のうちひとつを渡す。

 

「これは何だ?」

 

サスケは怪訝な顔をするが大蛇丸はまったく気にしない。

 

「あなたの今の呪印レベルは状態1。それにはもう1段階上の状態があるの、そしてその丸薬は一時的にだけどその状態2に引き上げてくれる丸薬。そして私が持っているのはその状態から強制的に元の状態に戻す薬。今のあなたでは状態2に耐えうるからだができていない。これから1週間は今からやる修行で状態2を維持するための体作りよ。そして1週間後にはその丸薬が無くても状態2になり、さらにその状態を保てるようにしてあげるわ」

 

そう言うと大蛇丸はサスケを見た。

 

そしてサスケはその丸薬を飲み込んだ。

 

その瞬間体にチャクラが充満する。そして天の呪印が体にめぐり、そしてさらに上の力に引き上げられる。サスケは背中から羽を生やす。それを大蛇丸は嬉しそうに見ている。

 

『すばらしい、すばらしいわ、サスケくん。あなたのその力』

 

そしてサスケはつぶやく。

 

「すごい力だ、今なら機能の10倍強いかもしれないな、手加減はしないぞ」

 

そう言うとサスケは大蛇丸に仕掛ける。

 

「早くなったわね、でももっと早くなるはずよ」

 

大蛇丸はサスケ連撃をいともたやすく受け流してしまう。

 

いったんはなれたサスケは印を結び攻勢に出る。

 

「火遁・豪火球の術!」

 

昨日までとは比べ物にならないサイズの術が大蛇丸を襲うが大蛇丸はジャンプ一番かわす。

 

そこを狙い済ましたようにサスケの飛びまわし蹴りが襲い掛かるがそれを両手でガードするとそのまま足をつかみ投げ飛ばす。

 

「サスケ君、殺す気で来ないと私に一撃も当てることはできないわよ?」

 

その言葉を聞いてサスケはにやりと笑う。

 

「そうか、じゃぁこのチャクラを全部使ってお前に一撃入れる。

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

その日大蛇丸に1撃も入れることはかなわなかったが収穫も多かった。

呪印状態2で、丸薬を使ったとしても30分もその状態で先頭ができれば十分である。

なれれば丸薬なしでもそれ以上の時間使えるようになると大蛇丸は行っていた。

 

サスケは己が強くなっている実感に笑みをこぼし、部屋に戻る。

 

いつかイタチを殺すということを胸に刻んでサスケは修行の日々を送る。


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