宴会を楽しみ交流を深めていた一行。
だが混沌への第1歩はすでに進んでいた。
それはカカシが頼み1人で飲んでいた日本酒。
それに間違えて口をつけた馬鹿がいた。テマリである。
「ちょっとトイレに行って来る」
カカシがトイレに立ち、俺も俺もとカンクロウとサイ、それにリーも一緒に出て行った。
「それにしても今日は朝から温泉につかって、みんなで町をぶらぶらして、また温泉に入ってこんなうまいご飯を食べる。合同任務様様だぜ」
陽光がつぶやくと隣のマツリもそれに賛同する。
「ですよね、里だとこんな豪華なもの食べないですしね!」
「確かに、こんなうまいものを食べるのは久しぶりだ。蟲たちも喜んでいる」
シノが話しに続くとテンテンも話に参加する。
「だよねぇ、しかも温泉に2回も入ったからお肌もすべすべ!」
バン!
突然音がなりみんな驚きその方向を見るとテマリが立ち上がっていた。
そしておもむろに宴会場のドアを開くと叫ぶ。
「てんいんさーんさっきと同じお酒、10本追加ねぇ!」「はい喜んで!」
すぐさま5号瓶が5本運び込まれた。
その瓶を1本取るとふたを開けて一気飲みするテマリ。
「ちょっ、テマねぇ?まだ未成年なんだからお酒はダメだってばよ!」
ナルトが奪い取ろうとするとテマリがナルトに抱きつき言う。
「なによぉ、ねぇさんの酒がほしいんなら言えばいいじゃない、飲ませてア・ゲ・ル」
そう言うとテマリは瓶に半分ほど残っていたお酒をナルトののどに一気に流し込む。
お酒を飲んだことの無いなるとはのた打ち回り白目をむいて倒れこむ。
「やだぁ、面白いわその顔。もっと見たいわね、誰がいいかしら?」
周りを見渡し狙いを定める。みんな目をそらすが1人遅れたものがいた。
「テンテーンあんただけよ私を見てくれてたのはぁ」
そう言うとお酒の瓶を開けてテンテンに近づく。
「あの、テマリさん、私未成年ですしカカシ先生に怒られちゃうからお酒はちょっと」
テンテンは逃げるべく言い訳を述べるが
「ダァメ」そう言うとテマリは1/4ほどの量を口に含みテンテンに口付けた。
「くぁせhjkhjkhjk」
テンテンは抱きしめられたまま口に日本酒を流し込まれる。いわゆる口移しだ。
全部飲み込ませられると真っ赤になって撃沈する。
そして満足げに瓶の残りが1/5ほどになるまで自分で飲んだあと
「ごちそうさま!つぎはぁ...が~ぁ~ら!あら、いないわ?おかしいわねぇ、じゃぁあんたでいいわ」
我愛羅はすでに逃げていた。そして犠牲になったのはシカマル。
「あんた作戦とかすごかったしもっとかっこいいところ見せてくれるよねぇ?」
そういうとシカマルのひざの上に座る。
「やめてくれ、マジでめんどくせぇこの女誰か止めてくれ!」
シカマルの言葉『めんどくせぇ女』これが火に油を注ぐ。
「さりぃ、飲みたくなかったらこっちにお酒あと2本持ってきなさぁい」
「は、はいぃ」
サリはおとなしくお酒を2本持っていった。
「ありがとう♪でも上司のお酒が飲めないなんて認められないわぁ。この残り飲んどきなさい」
サリはテマリににらみつけられ諦めたように口をつけて一口飲んでみた。
「ぴゃぁぁぁ!」
サリはドアを開け外に走っていった。
「だらしないわねぇ、まぁあんたに飲ませればいいや」
そう言うと新しい瓶のふたを開け、シカマルに飲ませようとする。
「や、やめろよおい、冗談きついぜ?」
腕で止めていたがいきなり後ろから両腕を固定された。
「テマリサーン、ワタシコイツノウデオサエテオキマスカラハヤク」
ユカタは保身のためにシカマルを固定する。
「えらいぞユカタ!お前はできる子だ!」
瓶の口をシカマルの口に突っ込むとそのまま流し込む。シカマルは何とか飲まないよう抵抗していたが、そのときであった。
「飲まないと金○つぶすよ?」
テマリの声にビビリ諦めて飲み込んでいく。
1本目が終わり開放されるとボーっとしてきた頭で考えていると
「ほ~ら、テマリさんがもういっぱい飲ませてア・ゲ・ル」
『悪魔だ』と回りは思ったとか。
シカマルは涙目になりながらも2本目を飲み干す。
そして飲み終えるとふらふらと立ち上がり、座布団が重ねてあるところまで歩くと力尽きた。
「あら、もう1本しかないわ。みんなまだ飲んでないよねぇ・追加しようか?」
その問いにみんな首を横に激しく振る。
「そぉ?じゃぁこれで終わりにしようか、ねぇまぁつりぃ」
マツリは倒れたナルトにどさくさにまぎれて膝枕をしていた。
「あら、なんかピンクな雰囲気ね、あれは邪魔しちゃかわいそうね、じゃぁねぇ」
周りを見渡すテマリ。シノ、ヒナタ、ユカタは全力で視線をそらせた。
「みんなつれないわねぇ、じゃぁみんなでのみましょう」
最後の瓶をあけると、グラスに同じ量の酒を注ぐ。
「ほらあんた達、飲みなさい。飲むまで帰さないわ」
その言葉に覚悟を決めた3人はテマリがおいしそうに飲むのを見て思う。
もしかしたらおいしいのかもしれない。と
そして伊を決して3人はのどに一気に流し込んだ。
シノはむせ返り、ヒナタは若干目が黒ずんでおり、ユカタは目がうつろだ。
そこにカカシたちが帰ってくる。
「な、なに・この状況?」
参上に目を覆いたくなるが、周りを見渡すと起きているのはマツリだけであった。
「あの、話せば長くなるのですが」
マツリは事の顛末を話すと、カカシはため息をつく。
そしてみんなで手分けして倒れ眠るみんなを運ぶ。
そしてカカシは会計に言って驚く。
(1万両だと・・・)
*設定上、円換算だと5万円ぐらいと考えてください
今回の任務の報酬が一瞬で泡となった。
そして次の日、テマリは何も覚えておらず、シカマルは二日酔いに苦しめられ、ナルトとテンテンはテマリに文句を言うのであった。