里を捨てた少年   作:落ち葉崩し

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あれから3ヶ月後、木の葉の里は綱手達が再建に尽力する。
ヒルゼンは木の葉の里のご意見番となり、里のために力を尽くしていた。

一方砂の里では以前にも増して、活気にあふれていた。人々の顔に笑顔が増えていた。

そしてついに迎える合同任務の日。




第34話 合同任務

今回の合同任務で、砂の里と木の葉の里のほぼ中間地点にある街の宿で合流することになっている。

 

その宿の前

 

「じゃぁ入るか」

 

先月の試験で上忍となったテマリ、前回の試験で中忍になった我愛羅、そして下忍のままの2人、そしてマツリたち3人が到着した。

 

今回の任務は、中忍下忍合わせて6名ずつ、そして隊長、副隊長のために上忍が1人ずつ任務に就いている。

 

「失礼します、砂の里から合同任務で参りました」

 

7人は順番に入っていくと、そこには7人の忍がいた。

 

「遠いところご苦労様です。それでは初めてではないかもしれないが自己紹介から始めましょう」

 

「そうですね、じゃぁこちらから。砂の里の上忍テマリだ、よろしく頼む」

 

テマリは真剣な声で自己紹介をする。

 

「我愛羅だ」「カンクロウ、よろしくじゃん」「陽光だ、よろしく」「マツリです、よろしくお願いします」「ユカタです、よろしくお願いします」「サリです、よろしくお願いいたします」

 

我愛羅以外は少し愛想が良かった。

 

「はい、俺は畑カカシ、一応上忍ね、よろしく」

カカシはにこりと笑い会釈する。

 

「奈良シカマル、ま、よろしく」「ロックリーです。今回はお互いがんばりましょー!」「テンテンです。よろしく!」「サイと申します、よろしくお願いします」「日向ヒナタです。お、お願いします」「油女シノ、よろしく」

 

こちらは若干一名暑苦しかった。

 

今回上忍2人、中忍2人、保留が2人(シノと陽光)と下忍が8人、以上14名が集まった。その任務を聞かされているのはテマリとカカシ、そしてシカマルのみ。

 

「それでは疲れているところを悪いが早速任務の作戦会議に移る。今回の任務はAランク任務、それも本来ならば上忍中忍のみで編成するべきなんだが、今はそれができない。そのために優秀な中忍、下忍を集めてもらった。そして今回の任務は命の危険もある。それは肝に銘じて欲しい」

 

カカシが告げると我愛羅と陽光、テマリとシカマル以外が息を飲む。

 

「今回の任務は抜け忍の集団がこの近くの村を壊滅させ、そこを根城に悪事を働いている。そしてこいつらの人数がざっと30名。その全てが中忍以上の実力があると考えられている。そいつらの壊滅、及び身柄の拘束だ。全て生け捕りにし、尋問にかける。それが任務の内容だ」

 

カカシの言葉に皆真剣に耳を傾ける。

 

テマリが主な作戦の概要を説明する。

 

「まず、相手の状況を確認することが大切、そのために偵察が2人、ここは日向ヒナタ、油女シノに担当してもらう。次に陽動、これはうちの陽光とそちらからサイ、2人に出てもらう。次に逃げ場をなくすための攻撃をテンテン、マツリ、サリに任せる。そして実働部隊は我愛羅、ユカタ、奈良シカマルを除く全員。そして我愛羅は砂の檻で抜け忍の回収、奈良シカマルは討ち損なって逃げた忍の確保、ユカタはシカマルの術で動けなくなった敵への薬物投与、そして檻への連行が主な役割。そしてそれについてもう少し詳しく作戦を立てたい。そこで、畑カカシから提案があり、奈良シカマルに作戦の詳細を考えてもらってある」

 

 

そう言われシカマルが立ち上がる。

 

「まず問題は3つ、1つは相手の方が圧倒的に多く、正攻法だと厳しいということ。そして2つ目は相手の実力がわからないこと。そして3つ目、これが一番重要なんだが、奴らのアジトの見取り図が全くわからねぇってことだ。どういうルートで相手が逃げるのか、攻めてくるのか。どういうやり方で相手が連携を取ってくるのか、わからないことづくしだがこの作戦において、3つ目は先に潰しておく。まず作戦はこうだ」

 

大きな紙を取り出し、そこに書いて説明する。

 

全ての説明が終わり皆が凄いと自然に口にする。

そしてテマリは驚き、そして感心している。

 

『こいつ、本当に中忍になったばかりか?まるで百戦錬磨の隊長レベルだったぞ?』

 

そうして夜が来るのを待つ。

 


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