マイスのファーム~アーランドの農夫~【公開再開】   作:小実

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※注意!※
 今回、ナレーション以外の地の文が存在しないので とても読み辛い・わかり辛いと思われます


 こんな書き方になったのは原作『ロロナのアトリエ』のEDの雰囲気を意識して書きたかったからです

 ……おそらく、この書き方は 今回が最初で最後になると思います







※2019年工事内容※
 途中…………


エピローグ「僕らの新たな日常」

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 機械の恩恵を受け大きく発展した街『アーランド』

 

 その街の一角に、仕事をほとんどしなかったために 閉鎖寸前まで追い込まれた『錬金術』のアトリエがありました

 

 店主を『ロロナ』こと『ロロライナ・フリクセル』と、店名を『ロロナのアトリエ』と変え、三年間 『王国依頼』をこなし、ロロナは一流の錬金術士となり 王宮からの信頼と 国民の人気を得ました

 

 

 最後の『王国依頼』を終えた後、 ロロナの師匠アストリッドが長い旅に、仕事の手伝いをしてきたマイスとリオネラ ついでにフィリーの三人が旅行に出たことにより、最初のうちは とても大変だったようです

 

 マイスたちが旅行から帰ってくれば アトリエにくる仕事が減り、手伝ってくれる人が増えるから それまでの辛抱だ、と なんとか頑張っていたのですが……

 

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***ロロナのアトリエ***

 

 

 

「よし、終わった!ホムちゃん、そっちはどう?」

 

「はい、こちらは つい先ほど完了しました。次の仕事に取り掛かりましょう」

 

「えっと……今日は あといくつお仕事残ってたっけ?」

 

「四件です」

 

「ええっ!?まだ そんなに!?わーん!絶対終わらないよー!」

 

 

 

「おーい、差入れ 持ってきたぞ ロロナ…って、毎度ながら大変そうだな」

 

「わあい、ゴハンだ!朝から何も食べてないから すっごくお腹空いてたんだぁ!」

 

 

 

「言っとくけど、あんたには 休憩はないわよ。調合を続けなさい」

 

「えっ、そ、そんなぁ…!」

 

「あんたが仕事を片っ端から引き受けるからでしょ!泣きごと言ってないで早く次の仕事やらないと終わんないわよ」

 

「ううっ…だってぇ……」

 

「が、がんばろうロロナちゃん。私も一生懸命 お手伝いするから…ね?」

 

「りおちゃん……でも、どう考えても調合時間が足りないの、これ」

 

「はあ!?あんた、何で 依頼を受ける時に確認してないのよ!」

 

 

 

「あっ、そうだ! 調合が間に合わないなら、マイス君に作ってもらえば!」

 

「おいおい…」

 

「ロロナちゃん…」

 

「あんたねぇ……あいつが 今 大変だって分かってる?」

 

「えっ…?あっ……」

 

「マスター。ホムも頑張りますから 一緒に仕事を終わらせましょう」

 

「うん…」

 

 

 

 

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***王宮受付***

 

 

 

「くっ!またか……!」

 

「あら?どうしたの ステルク君」

 

「どうしたも何も…!エスティ先輩、王を見かけませんでしたか!?」

 

「えっ、今日は見てないけど…」

 

「そうですか…いったい何処に…」

 

「あっステルク君?……行っちゃった、大丈夫かしら? ……あっちの『大臣』と『大臣見習い』も賑やかね」

 

 

 

 

「おい、トリスタン。この前 お前が提出してきた予算案だが…」

 

「なんだい?何か問題でもあった?」

 

「アトリエへの追加予算だが…悪くはないが、優遇しすぎではないか? それに比べて 農業への支援が無いのは…」

 

「国民の利益のことを考えたら、国から『錬金術』への支援をしたほうが 後々もよさそうだからね。 農業は そもそもこの街には縁遠かった産業だから 勝手がわからない……っていうか、一人で工場3つ分くらいの利益をあげる人に何を支援するのさ…」

 

「しかしだな…彼の今の状況を考えると……」

 

 

 

「農業ねぇ…………最近会ってないけど、マイス君 元気なのかしら……っと、私もちゃんと仕事しないと」

 

 

 

 

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 アトリエはてんやわんやしていて、王宮も新たな体制への(きざ)しを垣間見せながら 人々が(いそが)しそうに行き交っています

 

 

 そして、アーランドの街から離れた場所にある 畑と『離れ』と『モンスター小屋』がそばにある 林に囲まれた一軒の家

 ここに住むマイスにも、大変大きな変化が起こっていました

 

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***マイスの家・畑***

 

 

「そんなに浅いと 作物が育ち難くなるよ。(たがや)す時は もっとクワを深くいれて!」

 

「ハイッ!」

 

「そっちの人は 種と種の間隔がちょっと狭いかな?大体 このくらいは離しておかないと、互いに成長の邪魔をしちゃうから」

 

「ワカリマシター」

 

 

「アノー・・・コノ ハナノ タネハ、ドレクライノ カンカクデ ウエタラ イイデスカ?」

 

「っと、その『ムーンドロップ』は この前に植えた『キャベツ』の半分の間隔で植えてね。花は ごく一部を除けば 全部一緒だから憶えておくといいよ」

 

 

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 旅行から帰ってきたマイスを待っていたのは、数人の人

 マイスと同じ歳くらいの子から青年や中年、男女混ざっていましたが ある共通した用事で マイスに会いに来ていたのです

 

 彼らは マイスに言いました

「私に 農業を教えてください」

 

 彼らは、街に出回る作物の量や質が落ちていることに気づき、その原因を王宮に問いかけ マイスの不在に行きついた人たちで、それをきっかけに マイスの農業に興味を持ったそうです

 

 もちろん、全員が全員 農業に対して本気だったわけではなく 遊び半分で来ていた人もいたようですが、 そんな人たちは マイスが出した料理や 農具と共に置いてあった武器などに興味を持ったようで、いつの間にか マイスに『料理』や『鍛冶』を教わるようになっていました

 

 

 いきなり大勢の人に 色々と教えることになったマイスは、それはもう大変。畑や部屋、道具等、足りないモノをどうにかしながら教えないといけないのですから

 

 そのはずなのですが……

 

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「フム…イキイキとした良い笑顔をしているな、彼は」

 

「あ、あのー…なんでココにいらっしゃるんですか…?」

 

「少し抜け出…視察に来たのだよ」

 

「本当ですか……?」

 

「そう見つめられると どうしてもキミの姉の顔が思い浮かんでしまうのだが……それはさておき、まさか アーランドのすぐそばにこれほどの農場が出来るとは…数年前の私は予想もしなかった」

 

「ううっ…私の安息の地が……モコちゃんとの時間がぁ…」

 

「そこは 彼が充実していることを喜ばしく思うべきではないか…?まぁ わからなくも無い。最近 私も彼の淹れる香茶が恋しくてな…」

 

 

 

 

 

「あと少ししたら お昼の休憩に入りますから、もう少し頑張っていきましょう!!今日の昼ゴハンは『お好み焼き』でーす!」

 

 

―fin―





 そんなこんなで、約半年続いた『ロロナのアトリエ編』、特に盛り上がりも無く終了です


 今後のことですが 告知していた通り、原作・タグの変更を行った後 5月8日から『トトリのアトリエ編』に突入します
 詳しくは 私のページの活動報告をご確認ください

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