IS~自称策士は自重しない~   作:reizen

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諸事情により、見事な次回予告詐欺となりました。

……笑えよ(どこかの地獄兄弟風に)


#38 荒れ狂う暮桜

 突然の爆発に来賓客はもちろん、生徒たちも騒然とし始めた。当然ながら教師も慌てふためいており、観客席は混沌と化している。

 

「ちょっ、何なの!? また襲撃?」

「またですの!? もう―――」

「―――たぶん違う」

「「―――ひゃぁああ!?」」

 

 いきなり現れた簪に鈴音もセシリアも驚いた。その声に簪は首を傾げる。

 

「……どうしたの?」

「あ、アンタが急に話しかけてくるからじゃない!」

「そ、そうですわ! 何かアクションをしてから声をかけてくださいな!」

「……あなたたちのスキル不足」

 

 そう返す簪にどちらも苦笑いを返す。

 

「で、どういうことよ。これが襲撃じゃないって―――」

「さっきゆうやんが何かのスイッチを押してからねぇ。たぶんそれじゃないかな~」

 

 だとすればこれは攻撃ということになる。

 

「もしかして、桂木さんが襲撃者……?」

「何でそうなんのよ」

「もしそうなら大変だね~」

「その可能性は私が生きている限り絶対にない」

 

 力強く否定する簪にセシリアは食ってかかる。

 

「どうしてそう言い切れますの? 彼の考えていることは―――」

「もしそうだったらお姉ちゃんがなんらかの予兆を掴んでいるし、これまでの専用機を見てきてなら黒鋼以外に乗ろうと思わないから。それに、黒鋼を作ったラボがIS学園付近になるのに、ここから脱走したところで他に黒鋼以上の機体を作れる場所がないから」

 

 はっきりと言った簪にセシリアはさらに食って掛かった。

 

「それはほかの国に対しての侮辱ですの?」

「そう受け取るのは彼を理解していないからよ。未だにBT兵器は量産されていないし、マルチロックオン・システムも完成しているのは私たちが所属しているところ以外は未開発。それを完成させているのは轡木ラボのみで、以前はともかく今ではまともな暮らしができている。そんな好条件だけでなく、歩くぬいぐるみ(本音)をいつでも持って帰れる状態を逃して野宿することを選択する必要がある? それに―――」

 

 簪は視線を二人から外し、さっきまで悠夜がいた場所を見る。

 

「どうして彼は今もそこにいるの?」

 

 ビットでシールドを形成させていて、爆発の衝撃を回避していた。

 

「そ、それは―――」

「もっと言えばどうしてこれだけの騒動の中で、どこぞの魔王みたいに余裕持って立っているの? そんなの効率悪いのに? 彼は効率を取るのに?」

「そ、それは……その……」

「かんちゃん、ストップ」

 

 簪の攻撃―――もとい口撃に沈むセシリア。そこに本音が割って入る。

 

「それよりもまだ試合は終わってないんだし~続きを見ようよ~」

「そうね」

 

 本音の言葉に鈴音が賛成し、セシリアと簪を離す形で四人で座った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 煙が徐々に晴れていき、俺がいる場所からでもフィールド内の三人の様子がわかるようになっていた。おそらく織斑もそうなのだろう。慌ててデュノアのところへと近づいた。

 

「シャルル! おい! シャルル!!」

 

 俺はカタパルトの屋根から降りて徐々に織斑たちに近づいていく。

 

「……き…さま……」

 

 装甲がボロボロになって横たわるボーデヴィッヒが俺を睨んできた。

 

「なぜ……私まで……」

「ここで再起不能にでもしておかないと、決勝でも邪魔されると思ったからさ。それに、パイルバンカーを食らってまともに立てるとは思わないし。結果オーライじゃん」

「……ふざけるな……あれしきのこうげ……」

「いやいや、無理だから……無理しなくていいよ。君は魚の餌としての機能はちゃんと働いていたから」

 

 そう言って俺はボーデヴィッヒから離れて今もシャルルを抱えている織斑の方へと移動する。

 

「……悠夜」

 

 一本しかない武装《雪片弐型》を展開した織斑。どうやら抗うらしい。

 

「何でこんなことをしたんだよ! 何でこんなことをするんだよ! 何で正々堂々戦えないんだよ! お前は!!」

「そりゃあ、こんな面倒な前哨戦に苦戦するなんて笑い事になるだけだろ。それに、まともにやったってこっちの勝利は確実なんだ。それを少し早めただけ。お前如きにそこまで言われる筋合いはない」

 

 そう言うと織斑は瞬時加速でこっちに突っ込んできたので回避、俺はすぐに織斑の後ろに回り込み、脚部からナイフを出して織斑を蹴り飛ばす。

 

「うわああああああッ!!?」

 

 まさか蹴られるなんて夢にも思っていなかったんだろうか? 

 奴が立ち上がるのを待っていると、織斑はすぐに立ち上がって馬鹿みたいに突っ込んでくる。

 

「馬鹿の一つ覚えだな」

 

 突っ込んでくる織斑に対して俺はただ回避しかしなかった。

 

「また逃げるのかよ! 逃げてまた酷いことをするのかよ!」

「こういうことも、策の内だ」

「許さねえ。仲間すらも巻き込むようなお前は、俺が倒す! うぉおおおおおおお!!」

 

 シールドエネルギーも少ないのに零落白夜を使うとは、本当に馬鹿だな。

 俺はビームサーベル《フレアロッド》を展開し、織斑の《雪片弐型》と切り結ぶ。

 

「いつまでそうやって自滅するつもりだ?」

「何!?」

 

 すると限界が来たのか、《雪片》から光がなくなった。 

 

「なるほど。だいぶ残っていたみたいだがもうお前にはシールドエネルギーはない。とっとと降伏しろ」

「誰がするか! それに俺はまだ負けてない!!」

 

 強情な奴だ。ならば、俺が直々に引導を渡してやろう。

 尊敬していた上司に庇われ、生き残ったどこぞのスーパーパイロットのように織斑をダルマにしようと《フレアロッド》をもう一本展開し、織斑に接近する。そして二本同時に振り下ろそうとした瞬間、後ろからバチバチと電気が走るを音が聞こえすぐにその場から離脱する。

 振り返って先程の音源を確かめると、そこには黒いナニカを纏っている…いや、纏われているボーデヴィッヒの姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ———何故だ

 

 悠夜の後ろ姿を見ながら、ラウラはひたすら、悔しがった。

 

 ———何故私が倒れているのに、教官を侮辱したあの男がまだ平然と立っていられる!?

 

 今まで自分を「失敗作」と言い続けたもう一人の殺害対象の背を見て、ラウラの中の悔しさは怒りに代わり、そして困惑、絶望へと変わっていく。

 

 ———嫌だ

 

 彼女の中にある千冬が、そしてドイツ軍内で自分が隊長を務めるシュヴァルツェ・ハーゼの面々が、ラウラを見下し始める。

 

 ———止めろ

 

 次々と笑い始め、そして彼女の周りに人が集まり始め、その全員がまるで卑しい物を見る目でラウラを見てきた。

 

 ———止めろ!!

 

 すると全員が硝子のようにヒビが入り、まるでラウラの気持ちがそうさせているのか全員砕けた。

 割れた人間たちは粒子となり、やがてそれらは医務室のようなものを映し出された。

 

「何ですって? あの遺伝子強化素体(アドヴァンスド)越界の瞳(ヴォ―ダン・オージェ)の適合に失敗した?」

 

 白衣を着た女性がそう言うと、同じく白衣を着た男性が頷いた。

 

「そうだ。彼女だけが唯一、ね。ほかの強化素体や遺児は適合したけど、彼女だけがね」

「………ちゃんと指示通りにしたのよね?」

「したさ! それに僕が担当したのは彼女以外にも何人もいたけど、全員が適合しているんだよ? 原因は彼女自身にあるんじゃないかな?」

 

 すると女性が少し考え、男性に言った。

 

「しばらく様子を見なさい。判断は上に任せるわよ」

「おや、いいのかい? 君のことだからすぐに「破棄だ」って言うと思ったけど」

「構わないわ。失敗例のサンプルデータに使えるし、それにちょっと育てれば処理道具としても使えるじゃない。最近、男たちが騒がしいでしょ?」

 

 そう聞いた男性は苦笑いする。

 

「……まさかそれを君が言うとは思わなかったよ」

「どうせ強化素体なんて軍の物でしかないわ。利用できるなら利用するまでよ」

 

 そして二人は粒子となり、彼女が黒いどこかへと立っていた。

 

「……私は…」

 

 ラウラの口からぽつりと言葉がこぼれる。まるでそれを拾うかのように何かがラウラの前に現れた。

 

《———そうだ。お前は弱い》

「だ、誰だ!?」

 

 そしてラウラは自分の前に何かがあることに気付く。

 

《お前は弱い。弱すぎる》

「黙れ!」

《弱すぎる。見ろ、始めて間もない―――そしてお前が殺したかった二人がまだ立っているだろう?》

 

 目の前にいる何かが指を差し、ラウラはそれを追うと一夏と悠夜が未だ戦闘をしていた。

 

《なのにお前はまだそこで寝ているのか? ラウラ・ボーデヴィッヒ》

「……私は」

《おそらく全員がお前を非難しているだろうなぁ。威張っていたが蓋を開けてみればただの雑魚と》

「……私は…」

《でも仕方ないよなぁ。お前は弱いんだから。今頃お前の憧れの教官様も落胆しているだろうよ》

「!?」

 

 それを聞いたラウラは段々と顔を青ざめた。

 

「…そ……そんなこと……」

《いいや。落胆しているさ。何せお前は転校して来てからというもの問題しか起こしていない。それなのにあっという間にやれた》

「……違う…」

《違わないさ。現にあの女をはじめ、全員がお前を否定している。聞こえるだろう? お前を非難する声が》

 

 ———ねぇ、あれって織斑先生の知り合いなんでしょ?

 

 ———なのにあんなあっさりやられちゃって

 

 ———織斑君を倒そうとしていたんでしょ? なのに負けちゃってるなんて、ダッサ

 

 次々と生徒がそう彼女を囃子、ラウラの前に織斑千冬が現れた。

 

 ———失望したぞ。問題ばかり起こして結果はこれか? 二度と私の前に現れるな

 

 その言葉が聞いたのか、ラウラは膝をついてうつむく。ナニカは彼女に手を伸ばし、囁いた。

 

《これが現実さ。今のお前に何もない。ないなら、取り戻すのみだろ》

「……取り…戻す?」

《そう。取り戻すんだよ。過去の栄光も。本当の実力を示して……すべてを壊してな!》

「………こわす……」

《ああ。すべて私に任せろ。お前はただ、すべてを委ねればいい》

「………私は……」

 

 そのナニカはラウラの返事を聞かず、彼女の中へと入りこむ。同時に彼女の何かが変わり、機体が変貌し始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シュヴァルツェア・レーゲンの装甲が溶け、徐々に再形成されていく。

 

(…ってか、ISの装甲って溶けるのかよ………)

 

 的外れだと思いながらもそう突っ込んでいると、ボーデヴィッヒを飲み込んでシュヴァルツェア・レーゲンとは違うものを形成した。心なしか、レーゲンの全長を超えている。

 

「《雪片》……!」

 

 前にいる織斑がそう声を漏らす。ということはアレか? もしかして、織斑千冬?

 

(うっそーん。世界最強じゃないですか、ヤダー)

 

 半ば適当にそう思っていると織斑は何故か突っ込んでいった。だが予想通りというか、テンプレというか、案の定やられて回避が間に合わずに左腕を擦り切っている。

 

「一夏!」

 

 篠ノ之が現れ、後から教師部隊がわらわらと出てくる。いつもなら「遅い」と思うところだが、篠ノ之は次の試合のBブロック一回戦に出るからその後に出てきてもおかしくはないか。

 

「それがどうしたあああッ!!」

 

 そんな雄たけびを上げて突っ込んでいく織斑。一番近いのは俺だから、とりあえず回収しておくために《ワイヤーアンカー》を射出して織斑の道を阻んでおく。

 

「ちょっ! 邪魔するな悠夜! 邪魔するなら―――」

「いい加減にしろ!」

 

 ———パンッ!!

 

 篠ノ之が思いっきり引っ叩き、その衝撃か織斑は呆然とした。その隙に篠ノ之が織斑を一人で下がらせる。どうやら篠ノ之の胸が大きいのは胸筋があるからかもしれない。

 

「何だというのだ! わかるように説明しろ!」

「どうやら説明なんてしている暇はなさそうだぞ」

 

 苦戦している教師部隊を見てそう言う。陣形を組んで攻撃をしているが、今は知らないがモンド・グロッソの時に織斑千冬が使っていた暮桜(くれざくら)と思しき機体は陣形を破壊していく。

 

「篠ノ之、お前は織斑を抱えて下がれ」

「待ってくれ。俺がアイツをやる」

 

 デュノアを持ってそう言うと、何故か織斑はそう言った。

 

「あれは千冬姉のデータだ。それは千冬姉だけのものなんだ。それをアイツは―――」

 

 と悔しそうに言う織斑。俺はため息を吐いて離陸し、ピットの方へと向かう。そこにはすでに晴美さんが待機していた。

 

「桂木君、デュノア君は―――」

「さぁな。ずっと放置していたし」

 

 鷹なんとかが近づいて聞いてきたのでそう返す。

 

「彼は私たちが預かるわ。……事情は既にお父さんから聞いているから安心して」

「それは何より。では、お願いします」

 

 って、考えてみればそうじゃなければ晴美さんが出張ってくるわけがないか。

 ISを展開したまま晴美さんの部下……というよりも朱音ちゃんの部下にデュノアを渡す。

 すると急に悲鳴が聞こえ、モニターから映像を見る。篠ノ之が暮桜と戦闘をしていた。近くにも織斑がある。

 

「ど、どうしよう。このままじゃ二人が―――」

「………はぁ」

 

 どうしよう。同情以前にため息しか出ない。

 篠ノ之が吹っ飛ばされ、暮桜は織斑を見るがニヤリと笑った以外は何もせずそこからとある場所に飛んで行った。VIPルームである。

 

(………まったく)

 

 ただの前哨戦で終わるはずだと思ったが、どうやらそうではないようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 VIPルームに張られているバリアは並大抵では壊れない仕様になっている。さらに言えば今は千冬の判断によって隔壁が降ろされており、どんな強固なものでも破壊されないものとなっていた―――はずだった。

 だがドイツの代表候補生ラウラ・ボーデヴィッヒが駆るシュヴァルツェア・レーゲンに何らかの異常が起こり、暮桜の能力を得て暴走し始め、このVIPルームを襲い始めたのだ。本来なら彼・彼女らはすぐに逃亡するところだが、

 

「一体どうなっているんだ! 何故ドアが開かない!」

「IS学園は何をしているんだ!?」

 

 共同VIPルームから廊下に続く自動ドアが閉鎖しており、先程から比較的若い人間がなんとかしてドアを開けようとしているがビクともしない。

 その中で女権団のボス「石原郁江」は慌て始める自分と同じVIPたちを哀れに思っていた。本当ならば護衛としてそれぞれIS操縦者を連れているが、今回はIS学園内ということもあって別席での待機を命じられている。

 どうにかして外部に連絡を取ろうとするが、どういうことか彼女を含め全員の端末機器がイカレているのだ。

 そんな時、隔壁によって差さなかった光が差し始める。

 

(……もう来たの)

 

 全員が焦り始める。そして暮桜はいとも容易くバリアを破壊し、中に入ってくる。

 

《…ミツケタ》

 

 暮桜は再び笑い、《雪片》を展開してVIPたちに近づいて行った。

 

(……ふざけるんじゃないわよ)

 

 心の中で悪態を吐く郁江は隠していたISを出すためにポケットに手を入れる。本当ならばここにISを持ち込むことは禁止されている。が、郁江は検査員に賄賂を渡して通過したのである。

 それを出そうとした瞬間、VIPたちと暮桜の間の隔壁部分にヒビが入る。

 

「何?」

《…ナンダ?》

 

 奇しくも郁江と暮桜は同じタイミングで同じことを言い、他のVIPもその方向を見る。

 すると何かがぶつかった音がすると同時に隔壁が壊れ、バリアが破壊され、そこから何かが雪崩れ込んだ。それはすぐにVIPたちを、そしてドアを確認する。

 

「行け」

 

 声と同時に4つのビットが飛び出し、ドアに突き刺さるや否や瞬く間にビットはぐるりと一周。そしてビットがそこから離れ、ドアを押して道を開ける。

 

《キサマ!? ナンテコトヲシテクレタンダ!?》

「見ての通り、ドアを無理やり開けたのさ。ここに来る時に以前ならば即刻求婚したくなるほどかなりレベルの高い仕事のできるタイプの先輩から、「VIPルームに続くドアを破壊してほしい」って頼まれたからさぁ。ちなみにレベル的にアンタの方が下だ」

 

 空気を読まずに断言する悠夜。眼鏡をかけていることでカッコつけているがよりダサく見える。

 

《ユルサンゾ、キサマ!!》

 

 そう言って暮桜は悠夜に向けて《雪片》を振り下ろす。だがいとも容易く悠夜は《フレアロッド》で受け止めた。

 そのことに暮桜は驚きを隠せないが、悠夜は何ともない風に答えた。

 

「そう悲観することはない。いくらISでアンタが優秀だろうと、結局お前は俺の想像よりも遅かったんだから」

 

 その言葉でその場に留まっているVIPたちが疑問顔を浮かべる。

 

《ジャマダ! ドケ!!》

 

 悠夜を押し、その隙に残っている暮桜の目当ての人物に対して《雪片》を振り下ろすが、その前に悠夜がその人物を後ろに投げたことで大事になることになかった。

 

《キサマァアアアアアアアアアアッッッッ!!!!!》

 

 怒りのあまり雄叫びを上げる暮桜。それに対し悠夜は恐れもせず淡々と答える。

 

「ブーメランになるかもしれないけど、戦いとは常に二手、三手先を考えてすることだって、どこかのお兄さんが言ってけど?」

《ダマレェエエエエエエッッ!!!》

 

 再び雄叫びを上げ、今度は悠夜に《雪片》を振り下ろす。悠夜はそれを回り込む形で避け、全スラスターを稼働させて暮桜を外へと追い出した。

 

「さて、見せてもらおうか。世界最強のブリュンヒルデの実力とやらを」

 

 どこぞの赤い彗星の名言を吐いた悠夜は後を追う様に外へと出ていった。

 後に残るのは呆然とするVIPたちと散らばる破片のみだった。




次回予告(嘘)

ようやく始まる対VTシステム戦。従来のVTシステムとは違い、荒々しい攻撃に悠夜が苦戦を強いられる。だが悠夜は救援を拒否し、ただ一人で戦うことを選び続ける。
そんな中、暮桜から飛んできた波動を感じた悠夜は切り札を切ることを決意した。

自称策士は自重しない 第39話

「開眼する第三の瞳(サードアイ)

今度こそタイトル詐欺は避けられるのか、作者よ!





個人的にこの茶番という名の次回予告は楽しんでいるだけなので、今後の物語には何の影響もありません。

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