鯖落ち鯖落ち臨時メンテ緊急メンテ、パーリィ一回切りへの変更の無能采配、またメンテ、そしたら報酬バグ。笑えねえぞオイ。
だから敢えて私は何も言わん。何も言わんぞ私は。
ーーー令呪を似て命ずる。自害せよ庄司P
アサシン、真名無し。英霊の素質を手に入れる頃には、自身の名を失っていた。
鏡夜が召喚したアサシンは少し変わったアサシンだった。暗殺者でありながら正面からの戦闘を好み、と思えば意外と健啖家で良い子。冬木に帰って来てから早数日目、アサシンはモードレッドと共にゲームに没頭している。結構ちっこい。
そんな彼女は今ーーー
「ふぉっふぇふぃっふぁらふぁいで(ほっぺ引っ張らないで)」
「おぉー、柔らけえ」
「おくぉるふぉ(怒るよ)」
モードレッドに頬をぷにぷにされていた。
本人曰く全盛期はもう少し大人の顔付きだったのらしいが、今の彼女はどこから誰から見ても10代前半。背は小さく、頬は柔らかい。
「ああ悪い悪い。ついつい柔らかいからやっちまった」
「誠意が感じられ無い。
「タンマタンマ!分かった、何でもするから!一回何でもするから!」
ローブの中の耳をぴくりと立てたのを、アサシン以外は誰も知らない。
ーーーー
ーー
「と、言う訳で。やって来ました百貨店!」
珍しく俗世の物に興味を示したアサシンに色々教える為、オレ達は百貨店を訪れた。メンバーはオレ、ジャンヌ、クロ、アサシンの計四名。残念ながらキョーヤは父上の居候先に行っていないけどな。お土産買ってやるか。
それにしても百貨店ってのは本当に広い。聖杯からの配分でで一般人並みの知識と経験が埋め込まれているから百貨店がいかなる物かは知っていたが、いざ見ると抱く感想も違う。生前にはこんな物無かったぞオイ。文明の発展ってすげえ。
「んじゃどっから行くか?」
「ああ、私とアサシンの普段着を見ていい?流石に
「アサシンもあのローブしか着ないからな。丁度いいか」
「ですね。私を貸そうにもサイズが違うので」
「生前はもっと大きかった……」
いくらサーヴァントとは言えどその肉体の再構築までは叶わぬ。つまりアサシンはちっこいまま。彼女自身胸の大きさの差などは全く眼中に無いが、こうも子供扱いが続くと不服を感じるものだ。
そうだ、とアサシンが思い付く。背が伸ばせ無いのならば無理矢理継ぎ足せば良いでは無いか。そう考えたアサシンは軽く跳躍し、モードレッドの肩のうえに座り込んだ。ーー俗に言う、肩車である。
「のわっ⁉︎」
「これで私の方が大きい」
「考えたわねアサシン」
「モードレッドのチビ…」
ぺしぺし、わちゃわちゃとモードレッドの頭をアサシンは叩く。その光景は第三者が見れば微笑ましい姉妹の触れ合い風景になるだろうが、仮に勘の鋭い魔術師が見れば卒倒案件である。何せ全くの異国出身の英霊が仲睦まじくしているのだから。
「着きましたね」
「服なんてテキトーで良いわよテキトーで。どうせ出かける事無いんだし」
などと言いつつも、強かに鏡夜に受けそうな服を刹那に選び抜いてカゴに入れている辺り、クロもクロなのだろう。言うなれば今の彼女は阿修羅すら凌駕する存在。圧倒的なまでの選定眼でめぼしい物を落として行く。
対するアサシンは服の選び方の「ふ」の字すら知らぬ存在なので、ジャンヌが付きっ切りで面倒を見ている。熱心に聞き耳を立てている辺り、彼女も鏡夜の助言に従うつもりなのだろう。
そして自称漢のモードレッドは、ベンチに座りジュースを飲んでいた。モードレッドからすれば服はオシャレさや可愛さなどよりも動きやすさと気安さの方が優先なのである。その点で言えばジャージは人類最大の発明品、とはモードレッドの談だ。
「あ、このサイズピッタリですよ」
「黒くて目立た無い……。買った」
「アサシンのお会計は全部モードレッド持ちでしたね」
ある意味、何も買わずにジュースを飲んでいたモードレッドの判断は正しいのかも知れない。どうせこの後搾り取られるのだから。
「モードレッド」
アサシンがこちらを手招きしている。落とす事無くそれを視界に入れ、意識で認識したモードレッドは腰を上げ、彼女達がいる服屋へ歩みを進めた。
アサシンはモードレッドが合流するなり、右手を出した。数秒思案した後、ようやくその意味を理解する。どうやら朝の一件を未だに根に持っているらしい。
「お金」
「お手柔らかにな、頼むから」
「大丈夫、ちゃんと残してあげるから」
属性:秩序・善に救われたモードレッドは、以降アサシンの頬を許可無くぷにぷにしない事を心に決めた、らしい。
さて、割とヤバい雰囲気になって来たFGOですが、きちんと3章実装されるんですよね?何かハロウィン延長の影響で3章延期とかありそうで怖い。
考査期間も終了した事ですし、可能性の話ですが更新ペースが上がって行くかもです。生温い眼で見て頂ければと思います。