クロスオーバー! REBORN!×名探偵コナン   作:cibetkato

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並盛での報告会

 一方、並盛にあるボンゴレの基地までやってきたツナ達は、それぞれに宛がわれた部屋に荷物を置くと、オペレーションルームへと集まる。

 

「さて、報告は?」

 

 ツナが問えば、先行して並盛に到着し、現状を調べていた了平が立ち上がった。

 

「1週間前、潜入していた晴部隊の1人が正体に気付かれ、意識不明の重体。その後、警察病院に運ばれた。その後も、雨部隊、嵐部隊、雷部隊、霧部隊、雲部隊、そして、昨夜はとうとう10代目直属の部隊である天空部隊の1人が襲われて重体になり、警察病院にて、本日死亡を確認」

 

 了平が報告を終え着席すると、次にメカニックとして基地に常駐していたジャンニーニがモニターを見ながら告げる。

 

「死亡した天空部隊の1人以外は、ボンゴレの医療班がボンゴレの息のかかった病院へと移しています。もちろん、その際には痕跡を綺麗に消してありますので、ご安心ください、10代目」

 

「うん、ありがとう、2人共」

 

「10代目・・・天空部隊の者は、その、当たり所が悪かったというか・・・えーと・・・」

 

 ジャンニーニが尚も告げようとすると、ツナはゆっくりと首を振った。

 

「・・・残念だけれど・・・危険な任務だとわかっていて与えたんだしね・・・丁重に弔ってあげたいけど・・・きっと、偽造した身分証明書とか、バレてるよねぇ、警察に」

 

「そうですね・・・真正面から遺体を引き取りには行けないですね」

 

 獄寺が頷くと、山本が顔ぶれを確認して、コトリと首を傾げた。

 

「そういや、クロームは?」

 

「あ、クロームさんでしたら、先程連絡がありまして、こちらに向かっているそうです」

 

「そうか・・・」

 

「・・・霧の幻術で潜入後、回収・・・ってのは無しだぜ、山本」

 

 山本の考えていることがわかったらしい獄寺が言えば、山本は軽く目を瞠り、それから困ったような表情をうかべた。

 

「なんでだ?」

 

「・・・国家機関、しかも、警察に対して幻術を使うのは、ボンゴレポリシーに反する。それは、イタリアだろうが日本だろうが同じだ」

 

「あぁ・・・そうだったな・・・」

 

 落胆した様子の山本に、ツナは苦笑をうかべる。

 

「引き取りの方法は、おいおい考えよう。遺体は警察にあるんだし、悪いようにはしないだろうしね・・・今は、この事件をどう収めるかが先決だ・・・とにかく、被害が増える前に何とかしないと」

 

「・・・とりあえず、潜入している者達には連絡を回し、キリの良い所で抜けて来いとは言ってあります」

 

「うん、それが良いね」

 

「問題は、コレです・・・」

 

 獄寺が指示し、ジャンニーニがモニターにそれを映す。

 

「・・・『A caro il decimo(親愛なる10代目へ)』・・・か」

 

「ナメられたもんだな?・・・どうすんだ?ツナ」

 

 まなじりをつりあげたリボーンがそう問えば、ツナは首を傾げる。

 

「ん~、今のところ、どうするかは状況次第ってところだな。警察がどこまで調べているのか、それから、どこまでこの事件が知られているのかが知りたい。・・・まぁ、ニュースで流れていない所からすると、情報操作をしているとみて良いんだろうけど・・・ここの所大きな事件が解決する度に聞かれる名前が気になる」

 

その言葉に、ランボが反応した。

 

「・・・眠りの小五郎こと、毛利小五郎探偵・・・だよね?」

 

「そう、ランボがイーピンに聞いて教えてくれた、例の探偵さん、だ」

 

 ツナが頷くと、ランボは落ち着かない様子で告げる。

 

「イーピンが、たまたまラーメン屋じゃなくて、毛利探偵事務所の下の喫茶店のバイトをしてた時、警察の相談を受けてたっていう話も聞いたんだけど・・・」

 

「マジか?・・・だとすると、マズイんじゃねぇか?・・・今回の事件も相談してる可能性があるぜ?」

 

「山本の言う通りかもね・・・相手は名探偵って言われてる人だし、ちょっとマズイかもね」

 

「・・・調べますか?」

 

 獄寺の問いに、ツナは頷いた。

 

「そうだね・・・行ってみようか、米花町へ」


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