クロスオーバー! REBORN!×名探偵コナン   作:cibetkato

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 14歳時点からの10年後・・・つまり、24歳ツナ様です。

 スレツナっぷりも堂に入ってます。


プロローグ side REBORN!

「久々の日本だぁ~」

 

 感嘆の声をあげたのは、ツナ。これでもイタリアの最大勢力を誇る、ボンゴレ・ファミリーの10代目ボスである。

 

「10代目は、ここ数年ずっとイタリアでしたからね」

 

 苦笑をうかべるのは、名実ともにツナの右腕となった獄寺。

 

「オメェら、観光に来てんじゃねぇぞ・・・と、言いたいところだが・・・まぁ、ちったぁ、ゆっくりしていくのも悪くねェな」

 

 ニヤリと笑った元家庭教師、現御意見番のリボーンを“見上げ”て、ツナは苦笑をうかべた。

 

「なんか、お前、呪いが解けた途端に、優しくなった気がする」

 

「フン、俺様はいつだって優しいだろうが?」

 

「・・・はぁ・・・どこが優しいんだか・・・」

 

 胸を張るリボーンを見やり、ランボが溜息をつく。

 

「・・・何か言ったか、アホ牛」

 

「ヒィィイッ!?」

 

 ギロリとリボーンに睨まれ、ランボは情けない声をあげて、獄寺の後ろに隠れた。

 

「あ、こら、オイ、ランボ、しがみつくな。スーツが皺になるだろうが。」

 

 不機嫌そうに言うものの、獄寺はランボを無理矢理引き剥がしたりはしない。その辺り、丸くなったと言えるだろう。

 

「ハハ・・・やっぱ、母国は良いな。俺も、任務以外では来てねェし・・・なぁ、リボーン、しばらくは滞在するんだろ?」

 

 鋭さが増し、爽やかさよりも、精悍さが際立つようになった山本が問えば、リボーンはわずかに口を曲げた。

 

「さぁな。どれくらいになるか、見当もつかねェしな・・・まぁ、本部は家光と9代目が見てくれるってんだ、じっくりと腰を据えていこうじゃねェか」

 

「そうだな」

 

 頷く山本。

 

「・・・じゃ、基地の建設状況も見ておきたいし、並盛に直行だね」

 

 ツナが言えば、皆も頷く。

 

「先行したクロームと笹川兄は大丈夫でしょうか?」

 

 獄寺が口にすると、ツナは微笑む。

 

「クロームは黒曜に寄ってるだろうし、了平さんは実家か風紀財団でしょ?連絡さえつけられれば、大丈夫。皆、子どもじゃないんだから・・・」

 

 ツナの言う通り、いちいち干渉しなくても“報告(ほう)・連絡(れん)・相談(そう)”は守られている。ツナはただ、守護者を信じるだけで良いのだ。

 

 それは、ボンゴレを継いで、学んだことの1つだ。何でもかんでも、自分1人で片付けられるわけではないのだから、うまく守護者を使え、そう、リボーンに言われて以来、ツナはそれを実行している。

 

「しかし、通称・黒の組織、ですか・・・」

 

「なかなかナメたマネしてくれたのなー」

 

 そう。イタリアでの仕事も忙しい中、守護者も勢揃いで日本に帰国したのには理由があった。

 

「ボンゴレにケンカ売るなんて、どんな命知らずだって思ったら・・・アメリカの組織だってねぇ?」

 

 ツナが確認すると、獄寺は手に持った端末で黒の組織の情報を眺めて頷いた。

 

「霧の部隊が調べた限りじゃ、日本にもあちこちにアジトらしきものがあるそうです。あと、妙な実験もしているとか」

 

「ほうほう・・・ま、とりあえず、黒の組織とやらにはたっぷりお仕置きをしてあげるとしようか」

 

 ニヤリと笑ったツナの顔を見て、思わず黒の組織とやらに同情しそうになったのは、その場にいた守護者とリボーンだけの秘密である。


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