魔法少女リリカルなのは 妖精の舞う空   作:スカイリィ

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第十七話 敵意の矛先

 

「はぁ……」

 

 

 昼時の六課の食堂にて、かすかに漏れる溜め息。意気消沈した小さなその音は、食堂の喧騒に飲まれ、誰にも気づかれることもない。

 

 溜め息の張本人、高町なのはは食堂の隅の方で一人、チキンブロスとサラダとトウモロコシパンを食べていた。

 

その顔にはいつもの覇気がない。しかし顔色は良いし、見たところ体調が悪いわけでもないのだが、なんとなく空気が暗かった。

 

 

 なのはは憂鬱だった。

 

 疲れた、やる気が出ない、とか、集中力が出ない、などといった部類とはまた違う気だるさが彼女を包んでいるのである。

 

 

 なのはを憂鬱にさせている原因は、雪風。あの可憐な白い美少女に他ならない。

 

 雪風は六課に来た初日から、なのはや他の隊員に対して冷たい態度をとり続けてきた。それがここのところ、さらにエスカレートしているのである。

 

 最初は顔を背けるぐらいだったのだが、近頃はこちらを睨み付けてくるようになったのだ。シャマル以外。

 

 頭を撫でてやろうと手を伸ばすと、その手を払われたりする。シャマル以外。

 

 明らかにこちらを嫌悪しているしぐさだった。

 

『雪風は私たちを嫌っている』そう思ったら、ますます悲しくなった。あれだけ露骨な態度をとられると、さすがにへこむものだ。

 

 雪風がそんな態度をとり始めた理由は、なのはにもはっきり判っている。『ジャムの情報』がないから、だ。

 

 六課に協力すると約束したのに、ジャムの情報が一切提供されないことが、雪風は気に入らないのだ。

 

 しかし無理もない、と半分諦めた表情で、なのははパンをちぎって食べる。

 

 管理局の上層部はジャムの存在に懐疑的というか、そもそも本気にしていないのか、まったく動こうとしないのだ。情報収集すらしようとしない。

 

 幼馴染みで無限書庫の司書長であるユーノ・スクライアに頼んでジャムに関する情報を探してもらったが、無限書庫にもジャムに関する記述のある書物やデータはないという。ネット上にもジャムに関する情報はない。どの管理世界、管理外世界にも、ジャムの情報は転がっていない。『ジャムらしき噂』の情報もない。

 

 つまり、雪風にジャムの情報を提供をしようにも、渡す情報そのものがないのだ。

 

 

──どうしようもないの──

 

 雪風は『ジャムの情報』という見返りを求めて六課に協力してくれているのだ。ボランティアではない。

 

 深井零は衣食住を重視していたが、雪風はジャムを重視している。衣食住は整っているが、ジャムに関する情報がまったくないのでは雪風は満足しない。一生懸命働いているのに給料がもらえないのと同じだ。雪風が怒るのも無理ない、となのはは思う。

 

 でも……、できれば雪風とは仲良くしたいし、その意志は大切にしてあげたい。しかし、ジャムの情報がないのでは……

 

「はぁ……」再びの溜め息。

 

 

 

「どうした? なのは」

 

 唐突に後ろからヴィータの声。なのはは振り向き、一瞬きょとんとした。

 

「元気ねぇな」そう言いながら、彼女はなのはの隣に座る。

 

「ああ……、うん。ちょっと疲れてね」なのははいつもの笑顔で対応した。

 

「どうせ、雪風のこと考えてたんだろ?」

 

 こともなげに言うヴィータの指摘に、なのははギクリとする。そこまで顔に出ていたのだろうか。

 

「やっぱりな」とヴィータ。「アイツ、最近調子に乗ってやがるからな。そりゃ、お前も頭抱えるよな」

 

 そう言って自身のトレイに乗せられたパスタを食べ始める彼女の意見に、なのははわずかな反発を覚えた。

 

 

──雪風ちゃんの気持ちも知らないで──

 

「……調子に乗っている、ってわけじゃないと思うよ」

 

「はあ?」

 

 怪訝な顔をしたヴィータに、なのはは『雪風が不機嫌になったのはジャムの情報が得られないからだ』と手短に説明した。

 

 

「だけどよ」とヴィータは聴き終えて、再び怪訝そうな顔で訊いた。「それはどうしようもねえだろ? 情報がないんだから。そいつは例えば、漫画家全員が〆切過ぎても原稿出してくれなくて困っている出版社に『雑誌出せやコラ』って読者が言うようなもんだ。出せと言われてもモノがないんだからな。──なのはが悩んだって仕方ないぜ?」

 

「それは、そうだけど……」ヴィータの正論を聴いて、なのはは言葉に詰まる。やはり、自分が心配すべき事柄ではないのだろうか。

 

 悩むなのはをよそに、ヴィータは平然とパスタを食べながら、続ける。

 

「無いものは無いんだ。しかたねぇよ。──それに『ジャム』ってのはエイリアンなんだろ? めちゃくちゃ強いに決まってる。そう簡単にシッポが掴めるわけがない」

 

 なのははヴィータのまとも過ぎる発言に少しばかり驚いた。彼女はそこまで考えていたのか、と。

 

「ジャムって強そうだものね……」

 

「少なくともパンに塗るジャムよりはな」

 

 ヴィータのジョークになのはは小さく笑った。

 

 

「まだ悩むようだったら……エディス・フォス、だっけ? あいつに相談したらどうだ?」

 

「エディスさん?」

 

「カウンセラーなんだろ、あいつ」

 

 そういえば、そうだ、となのはは思い出す。

 

 

 エディス・フォス。数日前にこの六課へとやってきた次元漂流者で、深井零と同じくフェアリィ星からミッドチルダへと飛ばされてきたFAF軍人である。金髪ショートの女医だが、シャマルとは顔立ちも声も背格好も違うため、見間違える心配はない。

 

 アメリカ人でカリフォルニア出身の26歳。カリフォルニア大学ロサンゼルス校、医学部卒だそうだ。いわゆる高学歴。

 

 深井零と違い、友好的で優しい人物だ。先のプロフィールも彼女自身が示してくれた。

 

 

 胸元の露出が多少あるのと、スカートの深いスリットがきわどい、ということを除けば、とてもいい人だ。───あのいけない胸と、切れ込みから見えるセクシーな太ももは、フォワードメンバーの教育上よろしくない。主にエリオの。

 

 

 露出どうこうはともかく、地球防衛軍の医者なのだから優秀な精神科の医者なのだろう、となのはは思う。せっかくそういった人物がいるのだから、世話になってみるのも良いだろう。診察の予約は必要かな?

 

 なのはは一瞬考えたあと、口を開く。

 

「うん。考えてみるよ。ありがとうヴィータちゃん」

 

「おう。──あ、それと午後の会議忘れんなよ」

 

「あれって、深井さんも呼ぶんでしょ? 私が呼んでくるよ」

 

「雪風は呼ばなくてもいいぞ~」

 

「……たぶん私が呼ばなくても、シャマルが連れてくるだろうね」

 

「シャマルのやつ、雪風にずいぶんとなつかれているよな」

 

「見た感じ、親子だものね」

 

「シャマルが雪風のママ、か……、合わないな」

 

「にゃはは……」なついている、というよりは無抵抗なだけなのだが。

 

 シャマルの奇行の件は、すでにはやてから理由を聞いている。はやても良い作戦を考えたものだが、それはもはやシャマルの暴走により形骸化している。

 

 

──仲がいいのは構わないけど──

 

 もう少し考えて行動してほしい、とシャマルに対して思いながらパンをちぎり、食べた。

 

 

 なのははトウモロコシパンをのどにつまらせ、むせる。

 

 

 

 

 

 午後2時。深井零と雪風は、高町なのはに連れられ会議室へと来た。なんでも緊急の会議があるらしい。

 

 零が来た時には、ほとんどのメンバーがそろっていた。なぜかエディスもいる。

 

 

 六課の会議室は特殊戦のブリーフィングルームとはまた違う趣だった。

 

 特殊戦の場合、意外と隊員達の私物──ブッカー少佐の手製ブーメランが壁一面に飾ってあったりする。知らない人間には異様な部屋に見えただろう。

 

 それに比べ、六課はさっぱりとしていた。私物をあまり置かないのだろうか。無駄がない方が好きだ。

 

 零は無言で空いている席に座る。雪風はその隣へ。

 

 

 

 会議の内容は、フェイトの調査で一連のガジェットによるレリック強奪事件の主犯とされる人物が特定された、とのことだった。

 

 フェイトは手元の端末を操作してモニターを出す。モニターにはいくつかの画像。

「これはガジェットの残骸を調べた映像。そして調べた結果、ガジェットはジュエルシードを動力にしていたのが発覚。──そのジュエルシードにこんな刻印がされていた」

 

 モニターがジュエルシードのアップ画像に切り替わる。何か文字が彫り込まれているが、零には読めない。

 

「解析の結果、この文字はある人物の名前だと判明、その人物は……」

 

 一拍置いてから、モニターに痩せた白衣の男が映し出された。見るからに犯罪者の顔つきだ。

 

 

「ジェイル・スカリエッティ。広域次元犯罪者で、指名手配中の科学者」

 

 さらに続くフェイトの説明によると、こいつは人体の改造等を行う、いわゆるマッドサイエンティストらしい。

 

 会議室内がざわつく。

 

 へえ、と零も珍しく反応を示した。

 

 

 しかし、零は、スカリエッティの罪状などはどうでもよかった。

 

 零は、その猛禽のごとき鋭い目付きでスカリエッティの写真を見た。

 

 

──こいつか。おれを殺そうとした張本人は──

 

 ミッドチルダへと飛ばされ、次元震と核爆発によってできたクレーターからよじ登ったとき、零は三体のガジェットに襲われた。

 

 なのはとフェイトが助けてくれなければ、確実に殺されていただろう。

 

 ガジェットの製作者がこのスカリエッティだというのであれば、こいつが、この男が、自分を殺そうとしたということだ。

 

 ならば敵だ、と零は思った。

 

 ジャムだろうが、機械だろうが、人間だろうが、攻撃してくる存在は全て敵だ。この自分の生存を脅かす相手とは戦わなくてはならない。もしこのスカリエッティが、自分ではなく雪風を狙ったとしても、同じこと。

 

 

「……殺してやる」

 

「え?」零の唐突な発言に戸惑うフェイト。

 

 会議室の人間の目が自身に向けられるのを無視し、零は続けた。

 

「……もしこいつが、おれだけでなく、雪風を傷つけるようなマネをしたら、おれは躊躇なくこいつを殺してやる」怨みを込めるでもなく、怒りを込めるでもなく、零はただ無機質に言い放った。

 

「殺す、って……ダメです! 逮捕するんですよ!」とフェイト。「深井さんは被害者ですから、復讐したいのはわかりますよ? でも、逮捕して、罪を償わせないと──」

 

「……復讐など関係ない」零は再び言い放つ。「スカリエッティの作った機械が、おれを攻撃したということは、ヤツは敵なんだ。……おれと雪風を傷つける可能性のあるものは、全て排除する。それだけだ」

 

「深井さん……」

 

「おれは、ジャムだろうと時空管理局だろうとフェアリィ空軍であろうと、雪風を傷つけようとするなら味方だって殺してやる。そこに何の躊躇も───?」零は腕に違和感を感じ、喋るのを止めた。

 

 思わずフェイトへと向けていた視線を、自身の腕へと動かす。

 

 

 雪風が、零の袖口を引っ張っていた。片手で軽く、くいくい、と自身への注意を促すように。

 

 

「雪風……?」

 

 雪風は、じっと、無言で零の瞳を見つめていた。夏空の青をそのまま写し取ったような澄んだ瞳が、零の黒褐色の瞳と重なる。

 

 彼女は零に『私の目を見て』と促しているのだ。

 

 この視線は、まるで雪風の思いがコード化されてこちらにビーム発信されているもののようだ、と零は感じた。その視線をスペクトル分析をするように解析することで雪風の気持ちを理解することが可能だ、と。正常な人間には元来そのような能力が備わっている。

 

 雪風は人間ではない──たとえどれほど人間らしく振る舞っているように見えても、彼女の本質は全くヒトのそれとは異なっているはずなのだ。彼女にもそのようなヒト的能力が存在するのか、と少し驚く。

 

 しかし自分は、と零は過去の自身を振り返る。人との関係が煩わしくて、意識的にその能力を封じ込めてきた気がする。自分のその能力は、今は錆びついているかもしれない。まだ機能するだろうか?

 

 

──スカリエッティは我々の敵だ───雪風はそう目で告げている。

 

 

 それが零にはわかった。だが、この視線は、ただ単にこちらの意見を肯定しているだけのものではないようだ。

 

 零は再び思い返した。

 

 

──我々の敵。我々、の敵。我々の、敵。敵……!?──

 

 

 やがてそのことに気づいた零の背筋を、ゾクリとするような感覚が走った。

 

 

 

 

 

 

──何なのでしょう、あの二人は──

 

 レイジングハートは、見つめ合う深井零と雪風の二人を観察していた。レイジングハートのマスターたる高町なのはも、二人の行動に唖然としていた。

 

 特に深井零は『スカリエッティを殺してやる』といきなり発言し、さらには『雪風を傷つけるヤツは味方であろうと殺す』とまで言い放った。そのせいで会議室はひどく静まりかえっている。

 

 もはやスカリエッティの話題は隊員達の頭のから一時的に抜け落ちているのだろう、とレイジングハートは思った。深井零の発言は少しばかり衝撃的であったからだ。

 

──『雪風を傷つける存在は味方であろうと皆殺し』、ですか──

 

 彼の発言を要約すればそういうことだ。

 

 大げさだ、と思いながらも、彼らしい、という考えがレイジングハートのAIの中に生じる。先ほどの発言によれば、深井零はそれだけ雪風を愛しているわけだ。

 

 元が戦闘機とパイロットの関係なのだから、性的関係にあるわけではないだろう。しかし、強い信頼関係が二人の間にはある、と容易に予想できた。普段は他人に対して無関心な彼にそこまで言わせるほど、彼は雪風と強く結び付いているのだ。

 

 裏を返せば、彼は、雪風を偏愛しているということになる。異常なまでに。

 

 例えば、とレイジングハートは自身のマスターたる高町なのはに意識を向ける。

 

──もし私が、何者かによって傷つけられたとしたら、マスターは怒り、悲しむでしょう──

 

 これまでもそうだった、と今までのことを思い返す。その傷つけた相手に対し、多少の報復も考えるかもしれない。まあ、これはかなり稀だろうが。

 

 しかし、深井零は言った『味方であろうとも殺す』と。つまり彼にとって雪風は、『味方を切り捨ててまで守ろうとする対象』なのだ。極端な話、『世界を捨ててでも雪風を守る』と言っているようなものだ。

 

 いくらなんでも異常だ、とレイジングハートは思った。彼には雪風以外のものはどうなっても関係ない、とでもいうのだろうか。

 

 

──なぜ彼は、そこまでユキカゼに執着するのでしょう──

 

 

 レイジングハートが悶々と考えこんでいると、それまで雪風と見つめ合っていた零が、微笑みを浮かべた。

 

 

「……わかったよ、雪風」零はそう言って、雪風の幼い身体を優しく抱きしめた。雪風も、零の首に腕を回し、抱きつく体勢となる。二人の動作によって、会議室にかすかな『甘い空気』が漂った。

 

 ああ、この微妙な空気は前にもあったような気がする、とレイジングハートも一瞬だけ和む。

 

「え~と、お二人さん。会議……進めてええか?」気まずくなったのか、八神はやてが抱き締め合う二人に恐る恐る告げる。

 

 しかし二人は気にしない。ただ、お互いの存在を確かめ合うように、優しく抱き締め合っていた。

 

 以前のようにシグナムが『甘い空気』に耐えられずキレるかもしれない、という予感がしたが、レイジングハートはそんなことはスルーして二人を観察した。

 

 

 あの二人がいったい何をやりとりしたのか、レイジングハートにはわからなかった。念話で会話したのか、とも思ったが、雪風は念話ができないはず。

 

 たぶん深井零は、雪風の言いたいことを彼女の目を見ただけで理解したのだろう──あの二人なら見つめ合うだけでコミュニケーションできるような気がする。話の流れからして、雪風はスカリエッティのことについて彼に言ったのだろうか。

 

 だとすると、彼女のあの視線は『スカリエッティは敵だ』と、深井零の意見を肯定するようなものだった、と予想できる。少なくとも彼の意見を否定するような視線ではなかった。

 

 

──彼女もまた、深井零や自身に危害を与える存在を『敵』として認識したのでしょうか──

 

 雪風の思考パターンからして、それは正しいだろう、とレイジングハートは自分の説を肯定する。雪風の精神構造は極めて単純だ。よって予測しやすい。『敵を倒す』それだけを目的として造られた戦闘マシンだったのだから、人間より精神構造が単純明快なのは至極まっとうなことだ。

 

 

──ユキカゼは『敵』という目標がなければ自己の存在意義を失う。

 

 

 だから彼女は、ジャムという目標がいなくなった今、存在意義を存続させるために、代わりの目標としてスカリエッティを定めた。

 

 なるほど、自己の存在意義を持続させるための方策を自分で考えるとは、やはりユキカゼは高度な知性体であると言えますね───?───

 

 まてよ、とレイジングハートはそこで自説を立ち止まらせた。彼女の敵とは、何だ?

 

 

 ユキカゼは『敵』という明確な目標が存在しなければ、自己を確立できない。自己を確立させ、保存することは、知性体としての基本中の基本だ。そのために彼女が『敵を捜す』という行動に出ることは有り得る。

 

 

 だが雪風には、確固たる敵が存在していたはずだ。彼女が生まれた時、彼女自身にインプットされた『宿命の敵』。

 

 

 それは『ジャム』だ。

 

 

 雪風は、その正体不明の異星体を倒すために全てをかけていたのではないか?

 

 そのために、機動六課に協力してくれているのではなかったか?

 

 

 何ということだ、とレイジングハートは自身の思い付きに愕然とした。最初から自分の説は間違っていたのだ。

 

 

 

──ユキカゼは『スカリエッティは敵だ』と言っているのではない。

 

 

『スカリエッティはジャムだ』と言っているのだ……!──

 

 

──そして深井零もまた、雪風の言わんとすることを理解したに違いない──

 

 少なくともレイジングハートにはそう思えた。

 

 

 スカリエッティがジャムだとすれば──いや、ジャムと何らかの関わりを持っているとしたら、……我々は空中空母を持つほどの空軍を、撤退にまで追い込むような、極めて強大な敵を相手にしなければならない。その可能性が出てくるわけだ。

 

 最悪だ、とレイジングハートはそれに気付いたことを後悔した。

 

──もし、この仮説が当たっているとしたら、ユキカゼはどうやってスカリエッティからジャムの存在を感じとったのか

 

 まさか彼女には、超能力があるとでもいうのでしょうか──

 

 

 レイジングハートは、何やら得体のしれないものを見たような気がして、誰にも、そのことを打ち明けようとは思えなかった。

 

 

 


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