忠義の騎士の新たなる人生   作:ビーハイブ

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コメントでご指摘のあった書き方を直してみました。



騎士の生き様

「凄いな。俺の知る魔術とは全く違う。この世界には驚かされてばかりだ」

「……僕からすれば君の武器の方が驚きだよ」

「にゃはは……」

 

 ボロボロのバリアジャケットのまま歩くクロノが関心するディルムッドを睨み、後ろにいるなのはがそれを苦笑いしながら見ている。

 

 あの後、ディルムッド、なのは、ユーノの三人はクロノによってアースラに連れて来られていた。

 素直に事実上の降伏勧告に従ったのは、逃げて二人に合流するのは困難であると思ったのと、ここの者達にある『交渉』を行うためであった。

 

「俺には魔術の才能はないからな。宝具……武器でそれを補わなければならないのさ」

「魔術以外に君に勝ってる物なんてないよ………」

「謙遜するな・・・今回は俺が有利な状況だった。そちらの有利な舞台であれば俺に勝ち目はない」

 

 それは冗談でもなく、対魔力も低く、結界宝具も持たないディルムッドがでは遠距離から大火力の砲撃を連続で浴びれば耐える事はできない。

 ディルムッドの宝具は一対一の近接戦であれば強力な効果を発揮するが、それ以外の状況ではその力を発揮しづらいのだ。

 

「さて、いつまでもその格好では窮屈だろうしバリアジャケットとデバイスは解除して平気だよ」

「あ……そうですね……それじゃあ」

 

 ディルムッドに対する棘のある物言いとは違い、なのはに対しては優しい声で声を掛ける。

 先ほどまで緊張した様子のなのはが安心したのか、前かがみで恐々と言った様子からいつもの雰囲気に戻り、バリアジャケットを解除した。

 

「君も、元の姿に戻っていいんじゃないか?」

「あぁ、そうですね。ずっとこの姿だったから忘れていました。」

 

 と言ったクロノの視線の先にいるのは足元を歩いていた使い魔・・・ユーノだった。

 疑問に思っているディルムッドとなのはの様子に気が付かないまま、ユーノが目を瞑ると彼の周りが光だした。

 

「ふぇ?!」

 

 光が収まった時、そこにいたのはなのはと同じ歳くらいの少年がいた。代わりにフェレットの姿が無いということはつまりはそういうことなのだろう。

 アルフで慣れていたので特に驚きはしなかった。どうやら彼も人型にもなれたようだ。

 

「ふぅ……なのはにこの姿を見せるのは久しぶりになるのかな?」

 

 目の前の少年……ユーノがそう言うと、硬直していたなのはの絶叫が廊下に響き当たった。

 

「落ち着けなのは。同じ使い魔のアルフだって人型になるだろう?おそらくあれと同じだ」

「だから僕は使い魔じゃあるませんって!!こっちが本来の姿ですよ?!」

「何っ?!……人間だったのか……!」

「本当に使い魔だと思ってたんですか?!……えーっと……なのはとは最初に出会った時はこの姿だったよね?」

 

 同意を求めるようになのはに問いかけるユーノだったが、当の彼女は勢いよく首を振っている。

 運命共同体のパートナーの間にはどうやら見解の相違があったようで二人とも動揺していた。

 

「二人とも、艦長を待たせているので話は後でしてくれないか?」

 

 黙って聞いていたクロノが会話を切り上げるように伝え、二人ともそれで落ち着いたのか黙ってクロノの後を付いていった。

 

「艦長。来てもらいました」

 

 付いて行った先の扉が開くとそこには先ほど通信を送ってきた女性の姿があった。

 

「お疲れ様。まぁ三人とも、どうぞどうぞ、楽にして?」

 

 機械的な場所に似合わない純和風の部屋で待っていた彼女は、先ほどの凛とした雰囲気はどこに行ったのか、打って変わった朗らかさで迎えたのだった。

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

「なるほど……そうですか。あのロストロギア、ジュエルシードを発掘したのは貴方だったんですね」

「はい……それで僕が回収しようと………」

 

 この艦の艦長でありクロノの母親……リンディ・ハラオウンはなのは達からこれまでの事情を聞き、頷いた。

 

 ディルムッドの話は後ほど話すことになっており、今は先に二人がこれまでの経緯を話していたのだ。

 

「あの……ロストロギアって何なんですか?」

 

 ふと、なのはが気になっていた事を尋ねる。ディルムッドの詳細な情報を知っている訳ではないので話に耳を傾けた。

 

 次元空間の中に存在する無数の世界の中には、自らの文明によって滅びを迎えた世界の技術の遺産が残り、それが他の世界に流れ出てしまうことがある。

 それらは使用法は不明だが下手すれば世界どころか次元を歪ませてしまう程の物らしい。

 

「それらを総称してロストロギアというのよ」

「ディルムッド君の持っているあの槍もそのロストロギアなの?」

 

 黙って話を聞いていると、なのはに話を振られた。

 

「それとは異なるな。宝具は『物質化した奇跡』だ。今は破壊されカタチを失っても俺が存在する限りは再びその手に戻ってくる・・・時間はかかるがな」

 

 あまり理解している様子はなさそうだったがクロノとリンディの方は意味を理解していた様子だった。

 

「じゃあそのついでに今度はディルムッドさんのお話を聞かせてもらいましょうか?」

 

 リンディがお茶に角砂糖を入れながら今度はディルムッドの事情を尋ねてきた。

 隣でなのはが引きつった顔をしているのでおそらくはあの飲み方は異常なのだろう。

 

「漠然としているな。何が聞きたい?」

「色々あるけれど……そうねまずはあなたの正体かしら?」

 

 予想に反して、いきなり核心を突いてきた。現状を伝えるためにも己の身の上を語る事に問題は無い。しかし隣にいるなのはやユーノに聖杯戦争の事を話すのは憚られた。

 

「気分が良い話ではないのだが……なのはが退出した後ではいけないだろうか?」

「私が聞いちゃいけないの?」

 

 話して貰えないのかとなのはがディルムッドを見ながら尋ねてきた。

 相手のことを知り、分かり合おうとする彼女だからこそ、聞きたいと思っているのだろう。その意思を汲んで話を聞かせることにした。

 

「俺の以前いた世界はここと殆ど変わらない地球だった。この世界と異なる魔術が存在していたという違いはあったが」

 

 そしてそこにはあらゆる願いを叶える奇跡の器が存在していた。

 

「それはどんな願いでも叶える願望機……『聖杯』と呼ばれている」

「ジュエルシードと似ているんだね」

「全く違うな。ジュエルシードの方がずっといい……その聖杯を巡り、七人の魔術師がマスターとなり、それぞれが伝説の英雄をサーヴァントとして召喚して殺し合う。そして勝ち残った者だけが聖杯を手にすることができる聖杯戦争が行われていた」

 

 殺し合いと聞いてなのはやユーノが息を呑むのが聞こえた。まだ幼い彼女達には信じられない世界なのだろう。

 

「それが君の正体と何の関係が……」

 

 黙って話を聞いていたクロノが唐突に語られ始めた話に疑問を持つ。それとディルムッドの関係性が理解できていない。

 

「そこにケルト神話の英雄『ディルムッド・オディナ』もその殺し合いに呼び出された。ってことかしら」

 

 己の正体に気が付いているリンディだけがその意味に気が付いていた。

 別次元の世界の一介の騎士に気が付くとは思わなかったが、なんらかの情報を知る手段があったのだろう。

 

「正確には英霊の情報から作られた分身だが。俺は槍兵……ランサーとして戦いに参加した。情けないことに無様にも早い段階で脱落したがな」

 

 どのような結末を迎えたかは言わなかったのは、あまりにも無念な最期だったので出来ることなら教えたくはない。

 ディルムッドが命を落としたのが信じられないという表情をしているクロノ達には申し訳ないがこればかりは黙秘させてもらおう。

 

「命を落とした俺は聖杯の中へと消えるはずだったのだが……気が付けばこの世界にいた。理由は俺にもわからん」

 

 その後目覚めてなのはと出会ったこと。別れて別行動している間にフェイト達とジュエルシードを巡って戦い、共同戦線を張っていたことなどを話した。

 

 そして『交渉』を行うためにもフェイトの現状、母親の虐待、ジェエルシードを集めているのは母親の命令であり、フェイトも母に認めてもらうためであることを教えた。

 

「さて、素直にそちらの要求に応じてここに来たのは交渉したいと思ったからだ」

「交渉?」

 

 隣ではフェイトの苦しい現状を知ったなのはが泣きそうにも怒っているようにも見える様子になっていたが、話を続行する。

 

「先程クロノが言っていたが……俺が犯罪者であるならばフェイトもそのような扱いになるのだろう?」

「残念ながらそうね。貴方が言った事情や子供である事など考慮するから……それほど重い罪にはならないはずだけど」

 

 どうやら減刑は可能であるようだが、確実に罪を無くすのは難しいらしい。それならばここに来た意味はあっただろう。

 

「フェイトの無罪の約束をしてほしい。こちらが提示するのは事件解決までの協力。それで足りないのであれば、彼女の代わりに罪を受けよう・・・無論、俺の罪と合わせてな」

 

 フェイトと共に行動している間、久しぶりに・・・聖杯戦争の時には一度も感じることが出来なかった安らぎを感じることができた。

 

「彼女には恩がある。そして俺はそれを返したいと思っている」

 

 彼女はそんな気は無かっただろうが、共に日常を過ごしている間は騎士としてではなく、人として生きる事ができた。

 

「彼女を救いたい。リンディ・ハラオウン殿。我が槍をその為に使わせていただけないだろうか?」

 

 彼女の苦しみや痛みを知った。だからこそ彼女には幸せになってもらいたいと思った。

 

「わかりました。貴方の協力を受け入れましょう」

 

 

 ならば君が笑えるように、騎士となって己の全てを賭けて君を救おう。

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 民間協力者であったなのは達は、これ以上この件に関わらずそれぞれの日常に戻っても良いそうだ。

 

 しかし、すぐにそれを納得できない二人は一度家に戻って、今後どうするか考え結論を出すという事となったのだ

 

「まぁ、戻ってくるだろうな」

「……貴方もそう思いますか?」

 

 急に余所余所しくなったクロノがなぜか敬語で話してきた。ディルムッドの顔にはクロノ特製の魅了封じの術が掛けられている。

 フェイトの物より優れているようで、包帯で隠さなければならないところは変わらないが能力の低下が彼女の物より大きくないという点がある。

 

「敬語は好まん。それともやはり俺の事が気にいらんか?」

「そうではな……そうじゃなくて、英雄って呼ばれる人物だと知ったらこう……」

 

 現在ディルムッドはクロノと共にブリッジに向かっている。

 協力者として認められ、フェイトの減刑を条件にしているので逃げることは無いだろうというリンディの判断でクロノと一緒であれば艦内を自由に動いていいということになった。

 

「俺はそんな称えられる人間ではないさ。むしろこちらが敬語を使ったほうが良いのではないか?」

 

 彼の役職である執務官とは事件捜査や法の執行の権利、現場人員への指揮権を与えられた者の事で、優秀な人間の中でも一部しかなれないものらしい。

 クロノはすでに三年のキャリアを持ち、組織の上層部からの信頼も厚いと先程リンディが熱く語っていた。

 

「それだけは止めてくれ」

 

 懇願されたので互いに普通に喋る事になった。ちなみに先程教えてもらったのだが彼は14歳でなのはよりも年上だったらしい。

 クロノと行動を共にさせたのはおそらくリンディはディルムッドを完全に信用しておらず、監視の為に付けているのだろう。

 

 ブリッジに向かう途中の廊下で立ち止まり、立ち止まってこちらを振り返るクロノに対し頭を下げた。

 

「クロノ・ハラオウン、これまでの非礼を改めて詫びさせてくれ。貴公は勇敢な男だった」

 

 クロノは圧倒的な能力差にも怯まず立ち向かい、黄槍の呪いを受けても尚、死へ恐怖に飲まれなかった。その強さにディルムッドは本心から敬意を表し、それを行動で伝える。

 

「い……いや、そんな褒められると……というか頭を上げてくれ」

 

 若くして執務官となったクロノを妬む者は多いが、逆にこんな風に賞賛され敬意を示されたことが無かったため、クロノは戸惑っていた。

 

「君と違い、武しか誇れる物がない男だが・・・背中を預けてもらえれば嬉しい」

「あ……あぁ!こちらこそよろしく頼む!」

 

 主には恵まれないが、生前は友が多く、慕う者が多かったのはこういうところがあったからなのだろう。

 

 

 最初は気に入らないところも正直あったが、強く、礼節を重んじ、自分を尊重してくれると言った今までに無いタイプの人間にクロノはすっかり信頼を寄せていた。

 

 ディルムッドがブリッジに入って来た時、クロノのことで文句でも言おうと思っていたクルー達は、クロノのそんな様子に戸惑い、虚を突かれた。

 しかし、自分を驕らないディルムッドの謙虚さはやがてクルー達に受け入れられ、数時間後には彼を仲間として歓迎されたのだった。

 

 

 

 

 ディルムッド・オディナ。主の為に尽くす男であるが、主がいない時の方が輝いていた。

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

「私の……せいだ………!」

 

 夕方の戦いから数時間が経過し辺りが暗くなった頃、傷だらけの身体をソファに横たえながら、フェイトは激しい後悔に襲われていた。

 ディルムッドに追っ手を抑えてもらったおかげで管理局の追撃を受けることなく、連続した転移魔法を使ったことで探知魔法を

 撒くことができた二人は満身創痍であったが拠点であるマンションの一室に戻ることができた。

 

「ちゃんと……ディルムッドの言った通りに下がっていれば……!」

 

 しかし、あれからどれだけ待っても彼は戻って来ず、探査魔法を使っても彼の気配を探知することが出来なかった。

 

 彼が裏切るとも、二人を捨ててどこかに行くとも思えない。つまりは捕まったか、もしくは最悪の場合……。

 

「大丈夫だよフェイト!ディルムッドがやられる訳無いさ!」

 

 最悪の結末を想像して顔を青くしているフェイトにアルフが励ましの言葉をかける。アルフにはあの堅牢な扉を壊して

 あの鬼ババアからフェイトを救い出してくれた男が負けるとは思えなかった。

 

 優れた洞察眼(彼曰く心眼というらしい)を持つディルムッドは周辺にばら撒かれていたサーチャーの存在に気がついていたのだろう。

 

「早く……ジュエルシードを集めに行かないと……ディルムッドの行動を無駄にしちゃう……」

 

 もしも一緒に逃げることができていれば……と思ってしまう。

 

 おそらく彼は転移魔法を使えない自分ではその眼から逃げられないと悟ったのだろう。

 合流することでフェイトの居場所を探知されることを警戒し、単独で逃走したか投降したといった所だとアルフは考えている。

 

「だめだよっ!あいつはそんな風にフェイトが苦しむのを望むわけがない!3日でいい……お願いだから今は身体を休めて・・・!」

 

 ボロボロの身体で、それでも無理をしようとするフェイトをアルフが必死に止めた。

 

 

――フェイトを任せた

 

 

 別れ際にディルムッドが言った言葉を思い出す。

 

 きっとあれはあの場から逃がすことだけではなく、フェイトのフォローも任せるという事だったのだろう。あの時点でディルムッドはこの可能性を覚悟していたのかもしれない。

 

 

 だから改めて誓おう。

 

 

「あたしは必ずフェイトを守るから・・・!どんな事からも……絶対に!」

 

 

 それがあたしの聖誓(ゲッシュ)だ。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「凄いや~。どっちもAAAクラスの魔導師だよ!」

 

 エイミィ・リミエッタが画面の中で戦う二人を見て感嘆の声を上げ、その映像を共に見ていたディルムッドとクロノも二人の強さを改めて実感していた。

 

 クロノの幼馴染である彼女はディルムッドが最初ブリッジに入った時は非情に険悪な様子だったが、

 彼がそれを気にしていない所か、いつの間にか友人になっていたのを見て、彼女も怒りを収めてくれた。

 

「最大発揮値はクロノ君のを上回っちゃってるね~」

「魔法は魔力値だけの大きさじゃないだろ」

 

 自分は二人には負けていないと拗ねるクロノは歳相応で微笑ましかった。

 ちなみにディルムッドの正体を見つけたのは彼女だそうで、この世界には若くて才能を持つ者が多い気がする。

 

「あ、艦長!」

 

 三人で映像を眺めていると扉が開き、リンディが入ってきた。

 

「………確かに、凄い子達ね」

 

 大出力の砲撃を放つ二人を見て、リンディが呟いた。

 

「これだけの魔力がロストロギアに注ぎ込まれれば……次元震が起きるのも頷ける」

「次元震?」

「さっきなのはさん達といる時に説明したロストロギアの暴走によって起きる災害の事よ」

 

 疑問を浮かべたディルムッドにリンディが解説してくれた。

 以前二人のデバイスを損傷させるほどのダメージを与えたジュエルシードの暴走は、二人の魔力が注ぎ込まれたことによる影響だったらしい。

 

「あのことがあったから僕達は二人の戦闘を止めたんだ……君からすれば一騎打ちを邪魔したようにしか見えなかったんだろうけど」

 

 あの時は破魔の紅薔薇によって無力してしまったのでわからなかったが想像していた状況より危険だったらしい。

 

「そうだったか……すまなかったな。どうやら俺はジュエルシードという物を軽視し過ぎていたようだ……その時から俺の存在は知られていたのか?」

 

 監視の気配を全く感じられなかったというのは騎士としては致命的である。

 

「君の存在はわかっていた・・・ここまで実力差があると思ってなかったけど」

「というかあの時点で破魔の紅薔薇……だっけ?あの槍の能力に気が付けなかったのは失敗だったねー」

 

 アハハと笑うエイミィの頭をクロノが叩いた。膨大な知識を持つ彼らでも破魔の紅薔薇の特性をすぐに見抜く事はできなかったのだろう。

 

『失礼します……ってディルムッドさんその顔どうしたんですか?!』

 

 クロノとエイミィのじゃれ合いをリンディと共に微笑ましく見守っていると画面にフェレット……もといユーノの姿が映った。

 

「気にするな。生まれながらの少々厄介な呪いを抑える措置だ」

『呪い…命に関わるもの……とかですか?』

「…そうだな……そんなようなものだが今すぐどうこうといったものではない…筈だ。後、敬語はいい」

 

 実際にこれが原因で二回死んでいるのであながち間違ってはいない。

 ディルムッドの逸話を知っている三人が苦笑いを浮かべ、それをユーノが不思議そうに見ていた。

 

『わかりま・・・わかったよ。それでリンディさん。これからの事なのですが……』

 

 ディルムッドとクロノの予想通り、やはりなのは達は協力の意思を示してきた。

 

『僕はともかく、なのはの魔力はそちらにとって有効な戦力だと思います』

 

 フェイトとの戦いやジュエルシードの回収。

 自分達がいた方が便利であると。そう言われてしまえばリンディ達も断ることができないし、管理局という組織としてもここで彼女を手放したくはないだろう。

 

 そうして、リンディは身柄を一時的に管理局に委ねる事と、指示に従うことを条件にその提案を受け入れたのだった。

 




ディルムッドって某湖の騎士みたいに仲間に慕われてたそうですね。
魅了無しなのに男女関係なくフラグメーカーな人になってきたです。

前書きにも書きましたが今回指摘があったんで書き方いじってみました。
前の話もちょっとづつこの方式に書き直していこうかなと思ってます。

フェイトへの想いとしてちょこっと水樹さんのprayの歌詞の一部をいじって入れてみたりしました。気付いてくれたら嬉しいです。かなーーり無理矢理感ありますが。

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