魔王様の友人は風変りな悪魔(元男です)   作:Ei-s

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風邪で更新が遅れて申し訳無いです・・・どうやらチョーシに乗っていたのは私であり、風邪が天罰だったのだろうか。あと、原付で滑ってコケて、全身打撲になったのも。てか、未だに痛い。病院行きたくないなぁ・・・頭打って無いし。


第十話

アインズ達はエンリの家で泊まると言い残し、ガゼフと別れた。

ガゼフの部下たちは持てる技術をもって、中途半端に治療された帝国の鎧を着た騎士達がスレイン法国の者達であると裏を取っていた。ガゼフは頭を悩ませる。特にエンリの存在がイタイ。村長の話からして唯の村娘が英雄の領域に踏み込むマジックアイテムとは何であるのかとアインズに問い詰めたい程である。だが、同時に思うのだ。これ程のマジックアイテムがノーリスクで有る筈も無い。そして王国の為には目を瞑るべき事柄かもしれないと。

また一般的に見えるも、素手で人体を引き千切り、治療のエキスパートでもあるジュンと、軽々とハルバートを扱う女戦士。自身が始めに会ったアンジェと言い・・・心労の素でしかない。ガゼフは胃にキリキリと軋むような痛みを感じた。

そんな心労を抱えても出立の準備に忙しく、王都で引き渡された捕虜に対し、更なる尋問を行う為の手紙を用意しなければならない。自身がこれ程尽くそうとも、貴族は何をしでかすか分からない現状は、王国の滅亡の序章ではないかと思うほど、不安に思えて仕方がなかった。

疲れていたのだろう。エンリはネムと食事をし、そのままネムを抱きしめ眠ってしまった。その寝顔を見ながらエンリの頭を優しくジュンは撫でていた。アルベドは既にナザリックに戻り、捕らえた人間の種分け作業に移っており、ニグン、ロンデスと発言した少年の3人以外はニューロニストに引き渡しを終えており、全階層守護者のスケジュール調整と多忙を極めている。

 

「ネム。エンリに明日また来るって伝えておいてね」

 

「うん。ジュン様。アインズ様は来るの?」

 

頭を撫でられるのが嬉しいのだろう。子猫の様に目を細めながらそう聞くネムに、ジュンは驚きを隠せなかった。それはアインズも同じだ。初めて会った際と同じく、骸骨姿の己を怖がらぬ幼児がいるという事実は実に信じがたい。

 

「ネム。私の姿に怯えないのか?」

 

「?最初は怖かったけど、アインズ様は優しいから怖くないの!」

 

故に、近づきそう聞くアインズ。だが、ネムは何が怯える原因になるのか分からず、少し不思議そうに首を傾げながらも満面な笑みを見せた。アインズは鉄のように固く鋭い手で、ネムを傷付けないように気を配りながら頭を撫でてみる。

 

「そうか。では、私も明日は来るとしよう」

 

「うん!」

 

アインズの手は冷たかったが、ネムは特に嫌悪感は無い。ただ向日葵のような笑顔を返すだけだ。眠るエンリとネムを残し、2人は居間らしき部屋で待つアンジェの下へ向かう。

 

「ところでジュン。守護者達は信用に足りるか?」

 

「・・・信じなきゃ始まらないし、よく尽くしているんじゃないの?」

 

歩きながら小声で話すアインズに、ジュンは呆れた。まだ信じきっていない事実は頭が痛くなりそうである。彼等がやっているのは、殆ど書類上でしか知ら無いが、予定よりも早く進んでいるのは間違いないのだ。その献身的な行動は評価すべきである。アインズ自身も、それは承知の上でジュンに聞いたのだが、その反応から『信じるべき』と判断した。

 

「そう・・・だったな」

 

故にアインズは思案する。何処まで心を許すべきか。下手に弱みを見せたくないアインズの心理をジュンは理解している。だが、どうも様子が変に思えるのだ。自身の心理変化による事で己の感受性が変化した為だと思うのだが、どうもシックリこない感覚を味わっている。否、理解した上で目を背けているのだ。

ジュンは『ユグドラシル時代とは大きく変わったモモンガ』を受け入れるべきか、否かの選択肢を前にしているのだが、その選択肢を見なかった事にしているのだ。

 

「・・・アンジェ。この子達をお願いね。無いとは思うけど」

 

「分かってるわ。ジュン」

 

そんな事を取り合えず棚に上げ、手短にアンジェにエンリとネムの護衛を命じて、アインズと共にナザリックへ転移した。

そして、アインズは書類の確認を行い、ジュンは少し眠る事にしたのだ。起きてからジュンはデミウルゴスにより数ヵ所回る事になる。

数時間後、アインズの執務室では守護者一同とセバスが会しており、会議の始まりを待っていた。アインズとジュンが入室した際アルベドが何か言おうとしたが手を軽く上げて制止する。

 

「では、会議を始める前に、まずお前たちに伝える。私は名をアインズ・ウール・ゴウンに改めた。アインズと呼ぶがよい」

 

「「「畏まりました」」」

 

後に玉座の間にて宣言する内容ではある。だが、守護者各員とセバスには先に伝えた方が良いと判断したのだ。アインズの言葉に、皆が席を立ち、跪こうとするのも手で制止した。敬意を示すのは理解できるが今は会議を始めたいのがアインズの心情なのだ。アインズの心情を理解しているのか、異口同音に述べる。

 

会議としては、先ず各守護者達の進捗具合の報告から始まった。また、念のために報告書も用意されており、筆跡が同じである事からアルベドが纏めたのだろうとアインズは判断する。

心労も溜めてしまった負い目も有ることから、後で話すべきと判断するが、今は置いておく。

 

「マーレよ。よくやった。次はアウラと合流し、早めに探索を終え、偽装にも使える第二の本拠地の作成を行え」

 

「は、はい。あの、質問しても良いですか?」

 

ナザリックの隠蔽は上空の幻影魔法をかけるのみとなり、手の空いたマーレをアウラと合流させる事で、早めに予備の本拠地を作成したかったのだ。アインズの言葉に、おずおずと発言するマーレに、アインズは何か有るのかと思う。特に変な事を言った覚えが無いのだから。

 

「良い」

 

「あの、僕とお姉ちゃんだけで、もの凄く光栄ですけど、第二の本拠地とか作って大丈夫なんですか?」

 

アインズの許可に言いにくそうに述べるマーレ。事実各階層守護者としては、眉唾モノの大事業であり嫉妬しない者はいない。だが、やらなければならない事が山積であり、アインズの割り振りには文句をつけないのも、彼等の特徴なのだ。

だがアインズは考える。少ない視点での作成は不備が有る可能性も視野に入れなければならない。アインズがいた世界では公共事業で些細な設計の不備から原因不明の死者が出るモノなのだ。慎重に事を運び、予備の拠点とは言え、万策をもって当たった方が良いと判断した。幾つかスケジュールが遅れるだろうが、それもまた止む無しと考えるしか無い。

また、マーレの自信の無さも『そうあれ』と創られたモノだが、変化が有るか試したいという好奇心も有る。

 

「マーレよ。作成の指揮はアウラに取らせるが、実際は防衛等に関してデミウルゴスやコキュートスにも意見を述べさせる。自信を持って事に当たるがよい」

 

「はぃ」

 

アインズの言葉に名を挙げられた2人は思わずアインズを見てしまう。アインズとジュンはその目に期待に応えようとする色を見た。だが、2人に反してアウラとマーレは残念そうにも見えた。

 

「勿論。アウラとマーレを信用してない訳では無い。事は万全を持って当たるのが好ましいのだ。それでも万が一が起こるのが非常に悩ましいだけだ」

 

故にアインズは続ける。

アウラとマーレは材質、主に木材だが、ユグドラシル時代とは異なり剛性等が劣る事も報告しており、それも含めて各階層守護者に意見を述べさせ、更に高い質をアインズが求めていると判断した。だが同時に、守護者達はアインズが何にそれ程警戒しているのか量りかねる。

 

「して、デミウルゴス。この書類に書いてある事は本当か?」

 

「はい。アインズ様。ニューロニストが9人程使い潰した結果ですので」

 

だがそんな思いを他所に、アインズは話を続ける。書類の特記事項として面倒な報告が挙げられていたのだ。

ニグン以外の陽光聖典の隊員に特定状況下、魔法による『魅了』『支配』で情報を聞き出そうとすれば一度の質問で死亡。次は肉体的苦痛を与えれば3度目の自白で死亡したと有ったのだ。また、その対応方法も書かれていた。だがこの様な報告は直に聞きたいと思う。

 

「ジュン」

 

「さっきデミウルゴスと行って解呪して来た。問題無かったんでしょ?」

 

「はい。現状は同じ手法で聞き出しております。勿論。3名に対して行い、比較しております」

 

ジュンはデミウルゴスに任せる事にした。表情からして、気乗りしていない様子であり、アインズはジュンの価値観が人間に近いのを感じる。

報告書には、デミウルゴスの説明を更に補足するようなモノは無い。魔法の『魅了』『支配』『肉体的苦痛』による情報の聞き出しに1人づつ行っているだけだ。

アインズは、解呪が必要な一組がまだいたのを思い出す。

 

「セバス」

 

「ジュン様による解呪を受けましたが、彼等は未だに目覚めぬ様子。ペストーニャの話では自然に目覚めるのを待つべきとの事です」

 

3人の内2人は、もう10時間以上眠り続ける為、アインズは眉間に手を当ててしまう。強制的に起こそうかと思うも、アインズには医療の知識はない。ナザリックの回復のエキスパートがそう言うのであれば、様子を見るしかないと判断した。

 

「どうも事が進まん。で、ジュン。アイツ等はどう使うつもりだ」

 

「その前に・・・召喚」

 

「お呼びですね。此処にいますよ」

 

だが、アインズは現状の進展具合に不満を持っており、不機嫌なのは間違い無い。そんなアインズを他所に、ジュンは手に入れた情報を提示すべきだと判断し、報告用の悪魔を召喚する。机の上に浮かんだ魔法陣から現れたのは、報告用の小悪魔ではなく、聞き出し用の悪魔。身長が20センチ程度だが、サイコジェニーだった。内心驚くも、何でもないフリをするジュン。

 

「ジェニー。アナタが知った事をアインズさん達に」

 

「畏まりました」

 

ジュンの言葉に跪くジェニー。ジュンとアインズは自分の額に膝が当たっているジェニーの姿がコミカルに思えた。

 

サイコジェニーの報告は、情報が引き出せた相手が『巫女姫』と呼ばれる、アイテムにより自我を奪われ『魔力タンク』的にされた女から引き出したモノであり、死にかけで時間が足りなかった為、少々確定要素に欠けるという注意事から始まった。自我を奪われていた期間の情報は、どうしても曖昧なモノが多くなってしまうのだ。

そして、アインズとジュンを驚愕させ、思わず頭を抱える内容だ。

 

人間種は弱小種族であり、生き残る為に団結し、亜人種を含めた魔物を殲滅する事がスレイン法国の国是であり、六大神が遺した聖遺物を保管し、一部ではあるが神人という英雄の枠組みを超えた強者がいる。蘇生魔法が有るが、使用できる者については秘匿しているとの事。また、回復系魔法は生きる意思が重要であり、それに欠ければ効果が著しく低下するらしい。

また、土の巫女姫が受けた命令は、特殊部隊陽光聖典のニグンが魔封じの水晶を使用した事から、何が有ったのか調べる事であったらしい。第三位階を使えれば一流の魔法詠唱者である為、大半はジュンとアインズの攻性障壁により死亡。巫女姫が辛うじて生きていたらしく情報を奪ったのだと言う。

 

「まぁ良い。少なくとも警戒に値する者がいる可能性が高いという事か・・・」

 

「はい。情報を奪った際、彼女には満足する楽しい夢を見ていただきました。現実を見ない事から、問題無いかと」

 

アインズはレベル30以下の群れにレベル100が紛れ込んでいると判断した。木を隠すなら森の中と言うが、非常に厄介である。ジェニーは回復魔法の注意事項から唯一の情報提供者である、土の巫女姫の蘇生を失敗させるべく行動し、証拠を隠滅したと、アインズの言葉を肯定しながらニコヤカに答える。そして召喚時間が経過したのか、霞のように消えていった。

 

「あの3人。どう使う?」

 

「人間の考えは人間で変えさせる。先ずは第一層から王座の間まで見て貰おうかな?」

 

そんな貧弱な者が多い以上、使い道がアインズには思いつかなかった。だが、ジュンは何かを思いついている様だ。見せる必要性がアインズには思い至らないのだが、謀略に関してはジュンはぷにっと萌えに教えを乞うた事も有り、エグイ一面も有るので任せる事にする。

アインズには何が楽しいのか分からないが、ジュンが微笑みを浮かべている。だが、その目が少しも笑っていない事から碌な事では無いだろう。

 

「ナザリックは観光地ではないのだが・・・」

 

「彼等の水準なら力ある者は、悪魔か神としか認識できないよ。それに、彼らの反応次第だしね」

 

「力か・・・まぁ良い」

 

アインズのボヤキにジュンの頭の中では上手く行く自信が有るのだろう。

策士策に溺れる事にならなければ良い事であるし、事が進めば確認すれば良いのだから。地味に厨二病を再発している様な気がするが、無視しておく。

そして、アインズは次の懸念材料に行き着いた。

 

「だが、ガゼフ・ストロノーフ・・・どうするべきか?」

 

「ナザリックに来てくれるようにエサを撒いてもらう」

 

スレイン法国の捕虜の事も有り、ガゼフが王に報告すれば何かしらのアクションが有るとアインズは確信していた。だが、武技も使える事から『世間的には死亡』して貰う事も視野に入れていたのだ。その方が益になるとは考えていたのだが、ジュンはガゼフに与えた情報から撒餌程度にはなると考えていたようだ。

ガゼフは中々の使い手のようだが、使い潰すには惜しいとアインズは判断する。

 

「・・・コキュートス。お前の役割は重大だぞ。シャルティア、お前には別の役目を考えている。今暫らく待て」

 

「コノ身ニ換エマシテモ、勝利ヲ」

 

「畏まりもうした」

 

言外にナザリックの防衛の要としてアインズはコキュートスを指名し、シャルティアには別件が必要か確認の上で決定しようと考えたのだ。

コキュートスはアインズの指名からその全ての目を気力に満ちたモノにし、口から気炎の代わりに冷気を噴出させ、向かいに座っていたアウラの髪に霜を作ってしまう。だが、アウラもアインズより大役を任されている身。コキュートスのヤル気からして、仕方ないと自己完結した。

シャルティアはアインズの言う役目を知りたいと思う反面。コキュートスが守護者最強の己を差し置き、防衛の要に指名された事が少し不満だった。嫉妬はするが、コレはアインズの決めた事である。反論する気は無い。

以上で一先ず現状で確認したい事は終えた。

 

「・・・よし。アルベドとジュン以外の者は引き続き行動を開始せよ」

 

(アインズ様?ふむ。コレは閨の様な甘美なモノでは無いようでありんす)

 

故に、アインズはアルベドとジュンに話したい事が有る為に残ってもらう事にした。一瞬デミウルゴスを一瞥したのだが、ソレに気付いたのはシャルティアだけだった。シャルティアはてっきり、終にアルベドがお手付きになるのかと戦々恐々していただけに、少し安堵する。そんなシャルティアを他所に、デミウルゴスは少し頷く事でアインズに『了解』の意を示した。アインズの様子からして内密な会談を所望しているのだろう。その密談相手を務める栄光は、彼の心を歓喜で満たす。

 

「ふう。少し話にくいが、仕方ないか・・・」

 

「何をでしょうか」

 

2人以外を全て退出させたアインズは思わず溜息を着いた。視線がアルベドに向いていた為に、アルベドは純粋な疑問という形で問いかける。その瞳には不安が隠しきれていない。

 

「先ず、お前が私への気持ちに気付いたのは何時からだ?」

 

「至高の御方々がお隠れになり、アインズ様が彼女と共にナザリックの維持に尽力している内に、自ずとで御座います」

 

「なに?」

 

アインズは自身の悪戯心と向き合う前に、確認する為にそう聞くが、驚愕した。

アルベドの目は嘘偽り無くアインズの眼窩を捉えており真摯な視線を向けている。ジュンは目の前で何が始まるのかと、少し好奇心を抑えきれない目で2人を見た。

 

「・・・実はな。この世界へ転移する前に、お前の設定を見て不憫に思ってな」

 

「不憫、でしょうか?」

 

「ビッチと書かれていたのだ。私は悪戯心もあり、つい、私を愛していると書き換えてしまった」

 

アインズの不憫と思う『設定』。そう在れと構成する要素が、罵倒の意味である単語が出てきた事に、アルベドは驚きはするものの、アインズの続けて述べた事に、この狂おしい愛情はアインズの書き換えた内容に何か関係するのかと思う。だが、アルベドは確信していた。書き換えた事で増幅された事は有るのだろう。しかし、自身の『モモンガに向けている愛』は、切欠はアインズが手を出す前から在ったのだと。

 

「だが、お前はそれより前から私を・・・」

 

「はい。愛しております。そこにいる彼女よりも、貴方様を!」

 

少し困惑気味のアインズに対し、アルベドは真正面から満面の笑みを浮かべて肯定する。ジュンを見ないのは、隠し切れない嫉妬が原因だろう。

 

「ぬぅ・・・」

 

(えっ?飛び火した・・・)

 

故にアインズは説明に困った。アルベドは真摯に事実を告げていると分かるからだ。正直、意外にも程がある。

ジュンはドラマでも見る様にアインズとアルベドの会話を楽しんでいたのだが、自身も舞台上に居たのかと困惑してしまう。だが、冷静に考えてみれば、妻か婚約者がいる男性が、他の女性を口説いたとすれば、この様な状況なのかとも思った。

 

「ジュン。コレがお前に話したかった事だ」

 

「・・・元々タブラさんは『恋多き乙女』って意味で『ビッチ』と入れたのかな?」

 

アインズは取り合えずジュンに話題を振る事にした。それほど、アルベドの言った事は予想外すぎたのだ。予定では普通に謝って事を終わらせるつもりだったのだが、現状でソレをすれば、最良の結果を得られないと判断した。

ジュンは純粋に、ギャップ萌えのタブラの心境を予測してみる。アインズはふとアルベドの背後にタブラの幻影がいるのに気づく。

 

「そう、みたいだな・・・」

 

(アインズ様の視線が私の後ろに?けど、気配は何も無いし・・・?)

 

タブラの幻影はアインズに向かって数回頷くと合掌した。何故このタイミングで合掌をするのか、意味が分から無いアインズの言葉は困惑しているのが聞いて取れる。

対してアルベドはアインズの視線に背後に気配を探ってみるが、何も無い事が分かるばかり。

 

「アルベド。私のジュンに対する行動で嫉妬していたのだろう。でなければ、おまえがあのような行動する筈も無い」

 

アインズとしては、正直ニグン相手で完全に気が抜けていた事もあり、気にする程度では無かったのだが、よく考えてみれば問題行動だったのに気付いたのだ。また、ジュンに対して嫉妬していたのであれば、納得である。自身の行動が招いたのだから、地位も関係無しにやる事は一つである。

 

「すまなかった」

 

「あ、頭を御上げくださいアインズ様!私も守護者統括の立場でありながら不敬の数々!申し訳ございません!」

 

アインズは椅子に座りながらでは格好が着かないと、立ち上がり、90度腰を曲げて謝罪した。

対するアルベドは混乱していた。叱咤されるのであれば問題無いのだ。まさか正面から謝罪されるなど晴天の霹靂である。

 

「お前に咎は無い。だが少し・・・考えたい事が有る。心配するな。お前の気持ちを無下にする気は無い」

 

「は、はい。それでは失礼いたします」

 

そんなアルベドに対し、アインズは自身が設定を弄った事は意味があったのか不明だが、ナザリックの守護者統括が本当の意味で『ビッチ』では無くなれば、問題無いかと思う。だが、設定を書き換えたのだ。その責任は取らなければ、ジュンに軽蔑されるのは間違い無い為、最後にそう付け加えた。

アルベドは笑みを何とか保ちながら、静かに部屋を出た。自身の気持ちを理解した上で『無下』にはしないという事は、『モモンガの子を孕み、母になる』夢が叶う可能性に近づいた為だ。部屋を出ればダッシュ走り去るも、口から歓喜の叫びを漏らしてしまった。

 

「ぃよっしゃあああああ!」

 

「壁が薄いか・・・」

 

アインズとジュンは何とも言え無い空気を味わっていた。壁越しに聞こえたアルベドの歓喜の叫びが部屋の温度を地味に白けた感じに、冷やす。そして、アインズの言葉が微妙に冷えた部屋の空気を震わせた。

出鼻を挫かれた形なのだが、アインズは理解している。コレからが本番なのだと。アインズがおもむろに椅子へ座れば、ジュンは迷わず執務用の机に座り、足を組んだ。アインズが視線を少しでも上下すれば分かる位置である。アインズの動揺を誘う作戦に出たのだ。

アルベドの設定を弄った事も有る上に、わざわざ無下にしないと宣言したのだ。ジュンは何故かアルベドの目に、女の幸せの色的なモノを見出したが故の行動である。地味にこのポーズを恥ずかしいと感じているのだが、ここは我慢してアインズを睨みつけた。

 

「・・・ガゼフさんに言った事も含めて、説明して下さい」

 

「なんと言えば良いか分かりませんね。彼の前であの態度を取ったのは少し問い詰め過ぎていましたし、話の流れでしたから」

 

アインズは思わず肉も眼球も無い体に感謝した。でなければジュンの思惑に乗ってしまった事が即刻でバレただろうから。素直に白状していると思わせる言動だが、真意は語っていない。

ジュンは予想以上にアインズの動揺が見られない事から、此処で座りなおしても意味がないと理解している為に、少し顎を上げ、高圧的な態度を取ってみる。

 

「なら、アルベドの設定を変えたんなら、少しは配慮すべきだった事ですよね?それに、デミウルゴスの前でも」

 

「デミウルゴスはウルベルトさんが作ったんですよ?その程度は配慮している筈です」

 

ジュンの言葉に丁寧に答えるアインズだが、動揺を上手く隠せていると確信を持って、自信有り気に答える。その態度から、自身の行動の意味を正確に認識していないのかと言いたくなるジュンだが、アインズはソレを眉や、力が込められた手から、此処が勝負時と判断し、ジュンの目を見つめた。胸が視界に入るのだが意図的に無視して。

 

「ただ、一人じゃないって・・・ジュンさんに甘え過ぎていました」

 

「・・・まぁ、自覚が有るなら構いません。ただ、アルベドには誠意をもって応えてください」

 

アインズの冷静且つ弱さを吐き出す様な口調に、ジュンは一先ず水に流す事にした。下手に掘り返すよりも、失敗を経験にした方が良い為だ。仕方無さそうに、困った微笑みを浮かべるジュンに、アインズは自身の勝利を確信した。以後は急がない様に、逃がさない様に策を練るだけだ。

内心安堵してるが、ソレを見せないアインズにジュンはふと、タブラの事を思い出した。

 

「私には見えませんけど・・・アルベドには特に強い思い入れが有ると思うんです。それに、恨まれるのも分かっていたんじゃないですか?」

 

「・・・恨まれる。ですか?」

 

ジュンにはタブラが設定魔であり、本当にアルベドの設定を細部まで覚えている上に神器級(ゴッズ)アイテムを揃えた事が妙に気になっていた。ジュンは地味にアルベドの設定を少し曖昧だが覚えているのだ。その設定は本当に『善』と『悪』がコラボした様な相反するモノが多く含まれており、その結果、自身が引退すれば、もしアルベドのに感情が有るのならば、『残った者に愛は向けられるだろう』と理解していた様な気がしてならないのだ。それは、アルベドが語った事からも推察できる。反対に、去った者には憎悪を抱く可能性も理解していた気もする。

アインズとしては『決して己を裏切らない』という確証が得られた様な気もするが、先程見たタブラの幻影からして、事は単純では無い気がしてきた。

 

「勘ですけど、アルベドはモモンガさんを愛する過程で、半比例のように、1人にした皆を憎んでいる気がするんです」

 

ジュンは何故かアルベドの気持ちに共感出来た。現実世界では、母は物心着く前に他界しており、父は仕事の関係で海外にいたのだから。

兄も仕事が無い時は一緒にいたのだが、誰もいない部屋は幼少期のジュンにとっては孤独であり、最期迄1度も帰って来なかった実父には憎悪すら抱いた。反対に兄には過度な親愛の情を持っていた気がするのだ。故に、そんなジュンだからこそ、アルベドの目的が『母』になる事ではと思い始めている。自身の味わった『孤独と憎悪』を自身の子供に味合わせない。そう考えているのでは。と思ったのだ。

アインズはジュンの目に複雑な感情が浮かんでは消える状態に、アルベドと共感しているのだと理解はするが、何かを見落としている気がする。

 

「私がモモンガさんの孤独を結果的に癒した事にも、多分良い感情を抱いてはいないでしょうし」

 

「流石にそんな事は無いでしょう。ただ、悔しいとは思っているかもしれませんけど」

 

「だと良いんですけど・・・」

 

他人が言えば失笑するジュンの台詞だが、アインズはジュンがソコまで理解していてくれる事に、感謝と歓喜を覚える。だが、強い感情は蛍火の輝きと共に平坦なモノへと変わる。満足感を覚えているアインズはそれ程堪えず、冷静にアルベドの様子からして弁護しておく。そんなアインズの言葉にジュンは溜息を着いた。

アインズは何処か、NPCは設定されていない部分が製作者に似ている気がすると思う。タブラは二面性が有ったが、かなりアッサリとした性格だった。また、責任感が強い所も有り、確り補填するのはニグレドの部屋の一件から分かる。自分がやりたいけども、関われなかった一件に関しては、一過性だが悔しいと漏らしていた事を良く覚えている。

 

「誠意有る行動・・・付き合った事が無いので、どうすれば良いのやら・・・」

 

「少なくとも、私にやった様な事で良いと思いますけど。あと、私には控えるとか?」

 

少し空気が重くなった事を感じたアインズは、敢えてジュンに相談する形を取る。肘掛けに肘を置き、無意識に顔に手を当て、顳顬付近を人差し指でテンポ良くつつく様は、冷静な口調も相まって正に上位者に足りる姿である。

ジュンとしては、極めて自然に緊張と安心の感情を抱いた行為の数々に、思わず顔を紅潮し、少し睨み付けながらそう答えた。

 

「ですかね?けど、外で情報収拾するには夫婦のフリも重要だと思いませんか?」

 

「うっ・・・そ、外ですか?それに、妹とかじゃダメですか?」

 

ジュンはアインズの言葉に色々と詰まらせてしまった。情報収集には意外と男女のコンビは『飴』と『鞭』の関係から有効的なのだ。感情を切り捨てれる事が出来、自然に行動できるのならばこの上ない武器となる。ジュンはアインズはナザリックから動く気は無いモノだと思っていたから意外に思う。

アインズはジュンの言う『妹』を、どう拒否するか考える時間をどう稼ぐか考える。

 

「ジュンさん。私は暫らく外で冒険者をしようと思っているんです。少なくともトップが生活水準とか分から無いと、何処で足元を掬われるか分かりませんから」

 

「あー・・・アルベドは外せませんか?」

 

アインズはカルネ村で村長より、冒険者が付近のモンスターを定期的に狩っている知った為に、尤もらしい理由を述べる。実際はストレス発散がてらの余興のつもりとは言わない。ジュンと旅する事でユグドラシルでは分からなかったジュンの事を知る為など、言える筈も無い。

ジュンはアルベドと共に外へ行けば良いのにとは、言葉に出来なかった。正直、演技とは言え、アインズと夫婦役を演じる事に罪悪感を感じた為だ。アインズの性格から、妹がダメな理由は後で話すだろうと考えている為、ココは先ず黙っておく。

 

「無理です。人間に紛れるのも有りますけど、ナザリックを円滑に運営するにはアルベドは外せません。プレアデスで上手く行くか分から無いので、ジュンさんが好ましいと考えているんです」

 

アインズはジュンが不安と罪悪感を抱いているのを承知の上で、自身の不安も含めてそう答える。正直アインズは、気楽なジュンとの二人旅にならないのは想定済みである。よって、同行する人選は既に決めていた。

ジュンとしては同行する人選としてはプレアデスの内、誰かを連れていくつもりなのだと予測しており、その上で万が一のフォロー要員として欲しい事なのかと考えたが、一つ疑問を覚える。

 

「守護者は連れ出す気は無いって事ですか?」

 

「空きが無いです。情報収拾や代用品の調査。武技等のこの世界特有のスキルの検証、このナザリックの守護も有るんですから」

 

ジュンの疑問は単純に、供が最大戦力の『守護者』では無い事だ。アインズとしては、ナザリックに残すのはアルベドとコキュートスのつもりなのだ。シャルティアは情報が入り次第行動して貰うつもりである。不安材料が多々有るが、人型が少ない以上仕方がない。

 

「・・・アンジェはカルネ村に残しますし、その上でナザリックとパイプ作りをしたいって考えてます」

 

「スレイン法国対策の情報操作ですね?小指は意外と重要ですから。復興にも力を入れましょう」

 

ジュンはアインズの主張を理解した上で、自身が先ほど提示した作戦が上手く行けば、第一に接触するのはカルネ村の面々であると予測している。アンジェを定住させれば、情報はどんな些細なモノでも入り、その上で必要最小限の犠牲で最大の利益を得られると考えているのだ。

アインズとしてはルプスレギナを連絡要員に考えていた為、ルプスレギナの接触を最低限、若しくは村人に隠蔽する事で上手く釣れる様にしたいと考えている。アンジェがいるのならば復興にアンデットやゴーレムを使用し、村人のモンスターに対する恐怖は抑えられる可能性も視野に入れた。

そしてアインズはジュンに『妹』でダメな理由を話す為に、問いかけ形式で答える方が良いと思いついた。

 

「あと、妹でダメな理由ですけど・・・余計な連中が寄って来たら面倒だと思いませんか?」

 

「・・・ある程度のクラス以上の冒険者で、消すと疑われる可能性ですか。確かに面倒です」

 

アインズの言葉にジュンは考える。消して良いチンピラ相手では『夫婦』をアインズが提案する訳が無いと考えたのだ。すると、消しにくい上に、独断で付き纏われる可能性も視野に入れれば、一定以上の権力者や冒険者に目を付けられれば面倒である。仮にも夫婦と言い張れば、権力でのゴリ押しがメインとなり、実力的には逃げるのは簡単だとも思えた。そして、ふと思う。ガゼフは己等を『夫婦として認識』しているのだ。

 

「ガゼフさんを秘密裏に此方に引き込むのか、理解ある使えそうな貴族の炙り出しとか、あとは・・・私の身の安全ですか?」

 

「少しはマトモな判断ができる王族貴族がいれば、助かりますね」

 

アインズの思惑通りジュンは情報を提示した。その中でコネに使えるのをピックアップするアインズ。ジュンとしてはマトモな王国の施政者がいれば、革命も視野にアインズが建国を狙っている様に思えた。マトモな貴族が少ないのは、王の用人であるガゼフの暗殺を企む輩がいる以上、間違いはないとは2人の予測である。

ジュンは、アインズが昨日デミウルゴスへ言った『世界征服』が真実味を帯びており、それが異様に恐ろしく思える。

 

「世界征服を本気で狙っているんですか?」

 

「まだ、ソコまでは考えてませんよ。アレは冗談ですが・・・安寧の地は欲しいですね」

 

ジュンの戦慄した様子にアインズも先日の冗談が、冗談で終わる気がしなくなってきた。だが、必要な事である。異形種が生きやすい国が有っても良いだろう。スレイン法国はどうにかしなければ碌な結果は無いとジュンは考えており、アインズが安寧の地を欲する理由は思いつかなかったが、他のプレイヤーのいる可能性も視野に入れるならば、建国して安全・確実に保護するのが目的の様にも思える。

ジュンはアインズの頭の中に有る計画がどの様なモノなのか測りかねていた。だが、決断すべきは今とも考えた。

 

「分かりました。暫らくだけですよ?私も確認したい事をやったら、帝国で情報収拾しようと考えているんですから」

 

「えぇ。非常時はお願いしますけどね」

 

アインズが村の復興を対価にした事と、『夫婦』を名乗るメリットを理解した上で、ジュンは恥ずかしさと罪悪感を抑えて、アインズの言う案を部分的に受け入れる事にした。正直、弱さを見せて貰えるのは悪い気分では無い。だが、アルベドの件も有る上に、アインズが外へ行くのならば、自身も独自に動くべきと判断したのだ。万が一の際は止められるだけの力が必要であると考えて。

アインズは非常事態に関しての連絡・対応を確りすれば、容認するつもりだったのだが、ジュンが明確に言葉にすれば、不快感を感じずにはいられない。

 

「私は彼等の様子を見てきます」

 

「・・・はい。お願いします」

 

さり気無くジュンはそう言い残し、扉から出て行った。アインズはジュンが出て行って暫くした後に、伝達魔法(メッセージ)を使う。

 

『デミウルゴス。私の部屋まで来い』

 

『畏まりました。アインズ様』

 

視線を一瞥しただけで、己の意図を理解するデミウルゴスは、男の観点から良いアイディアを提示するだろうと思う。

先程のアルベドの失敗が無ければ、ジュンに疑念を抱かせると思いながら、終にアインズは感情の制御を止めた。

 

「くそがぁっ!」

 

勢い良く、右拳は執務用の机に振り下ろされた。激情が渦巻き、第三者から見ればアインズは蛍火のオーラを纏っているような状態となっている。

アルベドに対しては自身の過ちが原因が故に、責めるつもりは毛頭ない。また、責められるのは自身だとも理解している。しかし、ジュンの行動は予想を上回る程に厄介である。アインズは予想しているのだ。ジュンが己を『力』で止める為に何かを考えていると。ジュンは基本的には警戒心が強く、気軽に話しかけるのは情報を得る為の手段であり、ソコに感情が無い事が多い。そんなジュンがアルベドに罪悪感を覚えている。だが、そんなモノはどうでも良い。

ジュンが己の知らぬ所へ行き、別行動を取るのがこの上なく不快なのだ。それが自身の傲慢であるとアインズは理解している。しているのだが、それ以上に欲しいのだ。可能ならばナザリックに閉じ込めたい程に。

アルベドの件も有る以上、今回の様な綱渡りは御免である。デミウルゴスはユグドラシル時代のアルベドを知っているのだろう。ならば、情報を手に入れれば上手い方法は必ず有る筈。また、ウルベルトの性格を考慮し、『完璧』を目指したコンセプトのデミウルゴスは最大の武器になるとも判断している。

アインズは己が『鈴木悟だったアンデット』だと認識出来るのも、『人間の様な感情』が有るのも、『ジュン』がいるからこそと考えている。故に、ジュンが己の傍から離れる等、己を崩壊させる行為だと判断しているのだ。

アインズは気づいている。自身は既に狂っているのだと。その狂った精神が『ジュン』を求めてしまうのだ。自身の精神安定の為、『生』を感じたい為に欲しいのだ。『生前』では出来なかった過度な身体的接触をしてしまう理由も『生』を求めた結果だろう。ソコには『愛』を超越したナニかが有るとアインズは思う。独善的で独裁的でドロドロとした溶けた鉄の様な感情だと理解した上で、大切にしたいとも思うのだ。

しかし、縛ろうとすれば逃げるのがジュンであるとも理解している。だが、縛られている事に『ジュン』が気付かなければ良いだけの事。

 

「ジュン。お前は・・・俺のモノだ」

 

アインズの空虚な眼窩に宿る紅蓮の灯は、刹那的に燃え盛る。扉の先に消えたジュンの背中を幻視し、睨み付けているかのようだ。アインズの声は限り無く冷淡で、周りの空気の温度を確実に奪う程、虚無感に満ちていた。

 

ソレをウルベルトの幻影は心配そうにアインズの背中を見つめる。アインズが狂ってしまった原因の一端が自身にも有るような気がして。

仮に、ウルベルトがジュンをユグドラシルに誘わなければ、仮に引退するときにジュンも無理矢理に引退させておけばアインズがこれ程狂う事が無かったと思えるのだから。

今は『弟』なのか良く分からず、身体的には『妹』になってしまったジュンが心配ではあるが、目の前で狂いながらも正気で在り続けようと、ジュンを求める親友を救ってほしいと、身勝手ながらもジュンにそう願うのだった。




アインズ様の心情を描写してみました。アンデットは生者を憎むモノと記載がありますが、個人的には『命』を求めていると思った結果です。それが、同じアンデットへすべく殺すのが『普通』だと思います。アインズ様は生者を憎むのではなく『ジュン=命=自身の存在を安定する者』と認識しており、求めてしまっている状態です。
ぶっちゃけ、ジュンの懸念は大当たりで、予想以上に、アインズ様は狂ってます。予想外なのは、アインズ様がソレを偽る『二面性』と『自身(ジュン)を安定剤』にしている事で、てっきり、『アインズは人の心を失っていない。元の優しい人格のまま』だと思っています。実際は『独善的』で『狂気にまみれた冷淡な者』なんですが。元の性格も『我儘』ですし。『元の優しい人格』は、ナザリックやジュン等、後は気に入った存在にのみにしか発揮されず、他の者には『社交辞令』なんですけどw
原作より狂っている上で、人間らしい『アインズ様』を目指した結果です。『ほむらちゃん』臭がするのは仕様ですw

本当は、このネタは小話にする予定だったんですが、九尾氏の書き込みで、少し考え直しまして、本編に入れました。

って、いつの間にかお気に入り1000超えていたんですね。皆様の応援。真にありがとうございますw

そろそろ一章終わるので修正作業もしないとw

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