san値直葬? 何それ美味しいの?   作:koth3

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第7話

 吐き気がするほど醜悪な異形(邪神)になった俺だがそれでもあれを如何にかする以外に力を使おうとは思っていない。邪神の力は強大だ。其れこそ今の俺なら一時間も必要なく人類という種を滅ぼす事すら可能なのだから。

 黒く染まり切った瞳は既に白い眼球に変えている。既に能力は使いこなせている。それくらい簡単だ。容姿の問題はいくらでも解決できる。これで彼らの前に出ても問題はない。しかしやはり一つだけ問題がある。俺ではアレを探索できない。アレを探索する方法が無い為だ。その為既にあの日から数日ガ経過している。

 あの大樹が発生した次の日、学校では俺のクラスは休みになった。クラスメイトの一人が死んだんだ。当り前だが学校での授業など子供が受けられる精神状態ではない。その為臨時で俺たちのクラスは例外的に休みになった。この時間も費やして俺は探したのだが見つからない。あの三人はこの時間を含めれば俺よりも探索時間は短いのに俺よりも効率的に探索している。後れを取るわけにはいかないのに。

 だが、漸くだ。漸く見つけた。あの青い憎々しい輝き。そしてあの波動。間違いない。

 

 

 

 ビル街の一角で俺はアレとアレを取り合う人間の群れを見つけた。何故、何故あんなものを取り合うのかそれは分からない。でもそれ以上に一番不可解なのが何故あの人間は仲間割れをしているのだろうか? 統也と七式が戦い、金色の髪をまとめた少女と高町が戦っている。近くではオレンジ色の狼とフェレットが戦っているという奇妙な状態だ。

 時間が無い。アレは既に思考エネルギーを大分取り込んでいる。今すぐに初期段階で発動しても可笑しくはない。

 そう判断して俺は飛び出そうとして悪寒を感ジた。その正体はアレだ。アレが起動し始めた。急激な光が目の前から放射されて一瞬顔を覆ってしまう。

 

 「クソ!!」

 

 だけど時間は進み続ける。吹き飛ばされた金髪の少女がアレをそれでも得ようと飛び出していくのを見て俺は彼女の動きを変えさせる為に、そしてあの戦闘能力の高い二人を無力化するために幻覚を見せる。

 

 「きゃああ!!」

 「何ぃ!!?」

 

 少女はアレを触ろうとして伸ばした手を咄嗟に引いて後ろに跳び退った。残りの二人は俺の見せた幻覚で気絶したようだ。内容は知らないがよほどの悪夢だったのだろう。今も地面で呻いている。

 

 「フェイト! 一体如何したんだよ、突然後ろに飛ぶなんて(・・・・・・・・・・)!」

 「えっ?」

 

 混乱している少女と言葉を話す動物の隙をついて俺はアレを確保する。路地裏から飛び出して人類では不可能な速度でアレの目の前まで走る。未だ光は飛び散り起動し続けているが俺の予想が有っているのなら俺が持てば……。

 予想通り急激に光は消え去って起動を停止した。

 

 「あっ!」

 

 高町の声に今この場にいる三人の知的生命体がこちらを向く。

 

 「そんな! ジュエルシードを封印した!?」

 

 フェレットの言った言葉に俺は一つの疑問を覚えて尋ねる。

 

 「お前はアレを知っているのか?」

 

 人類ならアレを知っているはずがない。それは当然だ。何せアレはこの世界のものではない。違う世界の技術によって作られた異物。そんなモのを知っている人間などいるはずがない。

 

 「え、は、はい。ジュエルシードは僕が発掘しましたから(・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 フェイトちゃんと私が戦っていた時ジュエルシードがすごい魔力を放って私たちは吹き飛んだ。咄嗟の事でまともに受けきる事なんてできなかった私たちはその魔力に押されて後ろに下がるしかできなくて。でもそれでもフェイトちゃんはジュエルシードを掴み取ろうとしていた時だった。フェイトちゃんが行き成り恐怖を顔ににじませて後ろに跳び退ったの。何が起きたの? 何を見たの? そんな事を考えていたらジュエルシードの目の前には一人の、私たちと同じくらいの背格好の男の子が何時の間にか立っていた。顔は見ているだけで悲鳴をあげたくなるような仮面で隠してあって顔は分からない。服装も何処にでもあるような服の上に擦り切れたポケットの多い薄手のコートを羽織った奇妙な格好の子。けどその子が突然ジュエルシードを握りしめた事に驚いて言葉を漏らして、次のユーノ君の言葉にさらに驚いてしまう。

 

 「そんな! ジュエルシードを封印した!!」

 

 魔法を使ったわけじゃないのに何で封印が出来たんだろう。それが気になったんだと思う。ユーノ君はがそのことで叫んで尋ねた。けれどあの子はそれに答えずユーノ君に尋ねた。ジュエルシードを知っているのかと。そしてユーノ君がそれに答えた瞬間私は死を覚悟した。

 

 

 

 そうか、そうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうか貴様が貴様が貴様が貴様が貴様が貴様が貴様ガ貴様が貴様が貴様が貴様ガ貴様が貴様がきさマガ貴様が貴様ガキサマガ!!!!!!

 

 「お前ノ所為か!!!!!!」

 

 肺の中にある有りっ丈の空気をすべて使い果たして俺は叫んでいた。

 

 「貴様がアんなものをこの世界に運んだのか!!!!!!」

 「ま、待ってください! 如何いう意味―」

 「意味!? 意味をいまさら求めるか貴様は!! あれほどの被害をまき散らしているアレをコの世界に持ち込んだお前が!」

 「な、何を?」

 「分からないとも自分の所為じャないとは言わせんぞ! 貴様が持ち込んだコレの所為でどれだけの被害が出たか分かっているのか!?

 お前は目の前で見たか! コレの所為で願いを曲解させられ永遠と飢えに襲われることになった野犬を! その餓えた野犬に体を貪りつくされた哀れな犠牲者となった人間を! 大樹となったコレの所為で上空に吹き飛ばされて恐怖に満たされて死んだ子供を! それもすべて貴様がこんなくダらないものをこの世界に持ち込んだからだ!」

 

 息が荒い。だけれど止められない。

 

 「ち、違う―」

 「何が違う! 貴様が発掘したとほざいたコレの本当の使用方法も知らないお前に何が否定できる!」

 「止めて! ユーノ君はそんなつもりで―」

 「では何か! 知らなければ人を殺しても良イのか! 人がいることを知らなかったから銃を撃って殺してしまいましたで許されるとでも!!? ふざけるな、ふざけるなよ!」

 

 高町がこの世界にアレを運んだソイツを庇おうとするが止まらない。黒い、黒い感情が浮き上がる。全てに対して理不尽なまでの怒りが込み上げてくる。

 

 「アレが何か知らない人間が吠エるな!」

 

 そこまで叫んだ時、金髪の少女がボロボロの鎌で切り付けてきた。

 

 「何があったかは知らないけどジュエルシードは渡さない!」

 

 まだか、まだ分からないのか。

 切裂こうと振るわれた鎌をしゃがむことでよけてから俺はミ=ゴの電気銃を取り出して発砲する。

 

 「きゃあああああ!」

 「フェイト! 許さない! フェイトを傷付けて!」

 「傷つけて? お前たちがこれから多くの人間を傷つけるのだろう! 異界の存在が!」

 

 見るだけで分かる。この世界の人間ではない。魂が、肉体ガ違う。そんな存在が何故この世界にいる? ……決まっている。コレを本来の用途で使うために回収しようとしているしか考えられない。ならば彼女も認めるわけにはいかない。なぜなら彼女は人間ではないのだから。

 

 「そんなの知るか!」

 「なラば死ねば良い。それデこの世界の人間の平和が守らレるのナラ」

 

 突き付けた銃の威力を最大にまで引き上げる。放てばプラズマすら生成して対象を蒸発できるだろう。

 そして俺はソれを撃った。

 

 

 

 san値チェック

 

 主人公(九頭竜 ???) 0/1D10

 

 チェック         0%(実質64%) 43 成功

 

 san値減少       -100

 

 状態           亀裂を起こす捜索者と破壊者




結構関わる事件が飛び飛びに。上手く介入できないのです。ああ、さすがに竜巻の件くらいは介入させないと。

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