ちなみに砂漠での戦いのときは主人公君登場しませんでした。後々、理由は明かされますが。
何で、何で何で何で何何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何でで何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何でで何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何でで何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何でで何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で――
何でこんなにも私は弱い! 倒さなきゃいけないのに! 殺さなきゃいけないのに! 其れなのに彼奴より弱いシグナムに負けた。完膚なきまでに負けた。勝たなきゃいけなかったのに!
「大丈夫、フェイト」
「うん、大丈夫」
シグナムと無人世界での戦闘に負けてしまい、今は療養のために嘱託魔導師としては活動していない。その分御崎が働いているようだけど。
その為に学校に来たんだけど、アリサに心配されちゃった。そんなことさせちゃいけないのに。
「でもこの頃アンタ疲れているようだし、本当に大丈夫なの?」
「大丈夫、大丈夫だよ、アリサ」
そう。そうつぶやいてアリサは私から離れる。ただ、その時ちらりと見えたなのはの顔は何か不安そうな顔だった。まるで言いたい事が有るけど言えないような。そんな感じだ。
「きゃあ!」
そんななのはの顔に気を取られていたのがいけなかったのだろう。私は曲がり角で歩いていた人に気が付かずにぶつかってしまった。
「す、すみません!」
慌てて謝ったのが相手は唯ぶつぶつと呟いてまるで私がいないかのように、いることを認識できないかのように廊下を歩いていく。
顔は見えたが酷いクマが浮き上がっていた。夢遊病の患者のようにフラフラと歩いている。
「何よ、彼奴! フェイトが謝ったのに何の返事もしないで!」
アリサが言った次の瞬間、さらに角を曲がった同い年位の男の子が私たちに話しかけてきた。
「あ、おい! 九頭竜! たく、彼奴。あっ、とゴメンな。彼奴も悪気があって無視したんじゃないと思うんだ」
「今のって、九頭竜君?」
なのはが歩いていたもう一人の少年に話しかける。
「ああ、高町か。そっか違うクラスになったから知らなかったか」
「知らない?」
「ああ、彼奴ある時からだんだん様子が可笑しくなってよ。今では何時もあんな感じだ。何処を見ているかは分からない。何時も何か呟いていて壊れちまったみたいだ」
何があったのだろう。
「そ、それって如何して!?」
「お、落ち着け高町! 俺の首を絞めてる!」
「あっ、ゴメン」
そう言ってなのは彼の襟元を離した。何であんなに必死になって詰め寄るんだろう?
「でも九頭竜っていたっけ? 去年私とすずかとなのはは同じクラスだったよね? 記憶にないんだけど?」
「彼奴、あんまり目立つようなタイプじゃなかったからな。何時も隅で本を読んでいるような奴だったから、バニングスが知らなくても可笑しくはないよ。
まあ、彼奴がああなっちまったのはやっぱりあれなんだろうけどな」
「あれ?」
「彼奴の隣の席の奴がな、死んだんだよ」
えっ?
「ほら、海鳴を謎の地震が襲っただろう? その日、偶々高いところにそいつが居たんだろうな。
高いところから落下して頭が潰れて死んじまった。そいつと彼奴は仲は良かったから特に堪えたんだな。その日からだんだんと彼奴の様子が変わっていちまった。今ではあんな感じだ。いきなり激怒しだしたり、そう思うと無表情で何かを考えだしたりな。後は変なアクセをいじったり」
それってジュエルシードが原因で発生した事件の事?
「九頭竜君、大丈夫なの?」
「それが、噂だとカウンセリングの先生から精神病院へ通院を進められているらしい。それだけ彼奴は今追い詰められているんだ。だから許してやってくれ! 頼む、彼奴も普段は良い奴なんだ!」
「わ、分かったから頭を上げなさないよ! 状況が状況だからね。此処でそんな無茶苦茶は言わないわよ」
そうアリサが締めくくると彼は慌ててく、クト、クトゥ? 何だっけ? 確かこんな感じの名前の子を追いかけていった。
そんな事が有った日、家に帰ったらいきなりアルフが唸りだした。
「あ、アルフ?」
「フェイト、一体どうしたんだ! そんな臭いをこびり付かせて!」
え? に、臭い? そんなに私臭いかな?
「違うよ! 彼奴の臭いだ!」
「えっ?」
彼奴? 彼奴。彼奴!
「オェ! ゲホ、ゴホ!」
気持ち悪い! 私は彼奴の臭いがこびり付いた制服を着ていた!? 吐き気に耐えきれずにフローリングに吐瀉してしまう。
「だ、大丈夫かい、フェイト!」
アルフの声を無視して私は制服を脱ぎ捨てる。こんな気色悪い服なんて着ていられない!
「だ、大丈夫、アルフ……!」
待って、何で彼奴の臭いがしたんだろう? 私は今日学校しか行っていない。だから彼奴の臭いが付着するはずがない。それにこびりついているという事は私と接触したっていう事? 何時、何処で?
「あっ!!?」
そうだ。彼奴! 私がぶつかったあの男!
「アルフ、その臭いは私の体の前からした!?」
「え、う、うん。そうだよ」
そうだ。だとしたら彼奴しかいない。それに彼奴の近くにいた男の子が言っていた! 彼奴は変なアクセサリーを弄っていたって!
「フ、フェイト?」
「大丈夫、アルフ。少しだけお願いがあるんだ」
うふふ、大丈夫。唯この事を少しだけ忘れてもらうだけだから。
san値
高町なのは 1/1D10
チェック 85% 79 成功
san値減少 85-1=84
状態 発覚する邪神の正体
なのはのsan値チェックはジュエルシードでの死者を突きつけられてしまった事によるものです。また、知り合いがその所為であそこまで変わってしまったという事が、深く心を傷つけたからです。