スノーフレーク   作:テオ_ドラ

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エピソード1の最終決戦です。
戦うのか、と思わせてちょっと引っ張ってますが、
よくよく考えなくてもあの戦場って、
そもそもがおかしいので私なりに多少脚色しました。
割と自分でも何書いてるか意味不明ですが、許してください。
この章はまるごとDF戦だけとなります、はい。


【挿絵表示】


表紙を描いてくれたRimiQwiさんのページはこちら
http://www.pixiv.net/member.php?id=10995711

登場人物紹介はこちら
http://novel.syosetu.org/61702/1.html

ファンタシースターオンライン2、通称「PSO2」を舞台にしたオリジナルの話です。
本来のストーリーモードの主人公とは違った視点で、
PSO2の世界を冒険していくという内容となります。
気軽に感想を書いてくれると作者喜びます。
要望などは個別にメッセージ機能なり
ツィッター(@neko_neko_xojya)でお寄せ下さい。
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※要望は全てに対応できるわけではないのはで予めご了承ください。


Episode 1 :A STEP TOWARD THE FUTURE(巨躯編)
085.「俺たちに、できることをするだけだ」


モニターに映し出された巨大な姿に、

誰もが呆然と見つめるだけだった……

 

「……パティ。

 騒がなくても聞こえてるし、

 僕もアレを見ている……!」

 

誰かと通信をしていた衛宮が

ウェズたちに向き直り、

 

「悪い、僕は仲間の船に戻る。

 ……何が起きるか、わからない」

 

そう言って足早にテレポート装置で、

他の船へ移って行った。

 

「……ウェズ」

 

レシアの不安そうな声に、

けれどウェズも何とも答えようがなかった。

 

『……みんな』

 

そこでトゥリアから通信が入る。

本部にいる彼女なら何か知っているだろうか。

 

『……驚かないで聞いて。

 今、あのダーカーの正体が通知された』

 

彼女は言い辛そうに一度そこで言葉を止め、

深呼吸をする。

そしてその名前を告げた。

 

『――アレはダークファルス【巨躯】』

 

ダークファルス、その言葉に

アンジュ以外の全員に動揺が走る。

知らない彼女だけは首を傾げていた。

 

「40年前に、三英雄が倒したって、

 私は聞いてるんだけど?」

 

疑うようなケーラの言葉に

メディリスはうんうんと頷き、

 

「どうして、それが惑星ナベリウスにいたの?

 もう消滅したはずじゃないの!」

 

モニターに映る【巨躯』を指差す。

 

『……それは』

 

トゥリアが言葉を濁す。

彼女も知らない事実だったのだろう。

 

「みんな、今はそのことはいい」

 

トゥリアを問い詰めても仕方ない。

ウェズはメンバーを見回す。

 

「トゥリア!

 本部はどうするつもりなんだ?

 俺たちはどうすればいい、指示が欲しい」

 

「うむ。

 戦うしか、ないだろう」

 

ライガンも槍でドンッと床を鳴らし、

気合を入れなおした。

 

『……うん。

 まずは放棄する予定だったアークスシップを、

 【巨躯】にぶつける』

 

「アークスシップ、ですか?」

 

レシアの端末にデータが送られる。

そこに表示されたのは最近ダーカーに襲われて、

壊滅的な被害を被ったアークスシップ。

スリーフレークが

ダーカーの巣窟に行っていた時の話だ。

801番艦は破棄することが決まっていたが……

 

「確かにあれだけの巨体……

 船をぶつけるのはわかりますが」

 

果たして、ダークファルスに効くのだろうか?

レシアの疑問にトゥリアは首振り、

 

『……ぶつけるのはおまけ。

 アークスシップの重力発生装置と

 生命維持緊急装置を利用するの。

 わざと破壊させて、それを足場とする』

 

メディリスがなるほど手を叩く。

 

「さすがにアークスたちも、

 宇宙空間では戦えないもんね」

 

キャンプシップで戦うには分が悪い……

ダーカーを倒せるのはアークスだけなのだから、

そのための「戦いの舞台」を整えようというのだ。

わざわざぶつけるのはあわよくばダメージを、

というところだろうか。

あるいは一か所に集まるよりも、

できるだけ散って戦えるようにということかもしれない。

 

「やれやれ、中々にハードになりそうじゃん?

 壊れた足場であれを迎え撃てって言うんでしょ」

 

しかしケーラの言葉も最もだ。

それは逆に言うと、

宇宙に放り投げ出されたらそれだけでアウトであるし、

また壊れたアークスシップの

生命維持緊急装置も長くはもたない。

短期決戦でなければ宇宙で戦うアークスたちは、

全員が絶命することになる。

 

『……そこから先は、

 宙域ごとにそれぞれの指揮官が指示をするから、

 それに従って……だって』

 

行き当たりばったりな気がするが、

仕方もないことだろう。

なにせ、ダークファルスが復活するなど……

どこまでの者が知っていたというのか。

 

「俺たちに、できることをするだけだ」

 

ウェズは睨みつける、

宇宙に浮かぶ人類の敵を。

 

かつての英雄たちが倒しきれなかった存在……

自分たちが束になって敵うとは思えない。

だが、逃げる場所などない、

ここで今度こそ、倒さねばならないのだ。

 

全アークスたちによる、

決戦の火ぶたが切られようとしていた……




ちなみにEP1が終わったら、
読者の方の疑問にお答えするコーナーを用意しようと思ってます。
その名も「なぜなにスノーフレーク」
原作に沿っているとはいえ、
何かと意味不明な点も多い本作。
EP1が終わったら、ちょうどいいと思うので
一気にお応えして行っちゃいます!

というわけで質問等ある方は
気軽にメッセージで頂ければ
EP1終わった後に解答します、はい。

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