スノーフレーク   作:テオ_ドラ

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今回も短いのですが手抜きではないのです。
ちょっと面倒で雑だっただけなんです!
次回は陸ガメさんとの追いかけっこバトルが始まります。
『EMERGENCY CODE―ESCAPE―』
普通に戦うのもつまらないのでこうなりました


【挿絵表示】


表紙を描いてくれたRimiQwiさんのページはこちら
http://www.pixiv.net/member.php?id=10995711

登場人物紹介はこちら
http://novel.syosetu.org/61702/1.html

ファンタシースターオンライン2、通称「PSO2」を舞台にしたオリジナルの話です。
本来のストーリーモードの主人公とは違った視点で、
PSO2の世界を冒険していくという内容となります。
気軽に感想を書いてくれると作者喜びます。
要望などは個別にメッセージ機能なり
ツィッター(@neko_neko_xojya)でお寄せ下さい。
※感想欄に書くと規約に引っかかるため
※要望は全てに対応できるわけではないのはで予めご了承ください。


080.「……さすがに、ヤバいんじゃない?」

ゴゴコゴ……

 

「……さっきから、

 揺れる感覚が短くなってきているな」

 

そのアークスを見送ったウェズたちは、

同じ場所に留まってダーカーを倒し続けていた。

 

……確証はないが、恐らく与えられた任務は

あのアークスが最深部まで行くための露払い。

今もこうしているのはダーカーたちを

少しでも最深部から引き離すためだろう。

 

(何故、並居るベテランではなく、

 あのアークスなのかがわからないけどな……)

 

聞けばウェズたちよりも

たった2か月ほどしか先輩でしかなく、

ルーキーと言っても差支えがない。

一体、何故そうまで期待されいるのか。

……そして何を託されているのか。

 

今回の件で、

アークス本部が「何か」を

隠しているのは間違いないと確信した。

前々から疑問に思っていたことがある。

 

――何故この場面で大手チームや

  六芒均衡が出てこないのか?

 

そういう場面に何度か出くわしてきた。

アブダクションの件もそうである。

つまりアークス本部に近づけば近づくほど、

「自由に動けなくなる何か」があるのだろう。

 

「ウェズ、少しマズいかもしれません」

 

レシアの声に、ウェズは意識を戻す。

 

「地震が起きる度に……

 ダーカー因子が地表に噴きだしてきています」

 

周囲に浮かぶ黒い粒子を見回し、

 

「……このままでは私たちが

 ここを維持できるのも時間の問題でしょう」

 

光のテクニックで照らす。

薄暗いが決して夜ではない……

むしろ時刻で考えるならば明るくなければいけない。

だというのにまるで夜中のような。

雲が空を覆っているわけではなく、

「ただ暗い」のだ。

 

「……さすがに、ヤバいんじゃない?」

 

ベテランのケーラも

異常な現象に冷や汗を流していた。

ライガンも周囲を油断なく睨んでいる。

 

ピピピッ

 

ちょうどタイミングよく、通信が入る。

 

『……撤退指示。

 ……けれど、

 なんか妙にジャミングが酷くなってきて

 キャンプシップが遠くにしか降ろせない。

 そこまで頑張って』

 

トゥリアが送ってくれた座標は、

確かにここからは距離がある。

けれど問題は……

 

「トゥリア。

 これは……さすがに厳しいのではないか?」

 

そう、制限時間だ。

ライガンが唸るのも無理はない。

今からすぐに走って

ほんの少し余裕がある程度。

 

『……ごめん。

 今回は私も、

 ただ指示を伝えることしかできない』

 

そういえば遺跡に来てから

トゥリアからの通信がほとんどない。

……嫌な予感がする。

 

「文句を言っても仕方ない、急ぐぞ!」

 

ウェズの掛け声でスノーフレークの面々は

急いで走り出した。

幸いにもダーカーたちはウェズがいる場所よりも

「最深部側」に沸き始めていたので、

道を塞ぐダーカーはそんなに多くない。

 

ゴゴゴ……

 

もはや分刻みで襲う地震。

躓きそうになるのをなんとか駆ける。

時間に余裕はないが、

このペースでいけば十分だろう。

 

だが、やはりというべきか……

そう簡単には帰還できそうにはないようだ。

 

ドカンッ!

 

突然に強い揺れ。

 

「きやっ!」

 

思わずこけそうになったレシアを

ウェズは抱き留める。

 

「……すいません、ウェズ」

 

すぐに体勢を立て直して、

走り出そうとしたが

ウェズが立ち止ったままなので

疑問に思い抱き着いたまま顔をあげる。

そこにあったのは苦い表情。

 

「……くっそ」

 

その視線の先には、

先ほどの強い揺れで開いた大地の亀裂。

 

そこから巨大なダーカーが

ウェズたちを逃さないとばかりに

顔を出したのだった……


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