スノーフレーク   作:テオ_ドラ

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あんまり長いとダレるので、
今回でダーカーの巣窟編は終了です。
割と投げやりな感じがするのは気のせいです。
あわせて登場人物紹介も更新しました。
今回はゲストキャラがたくさん出てきましたが、
いかがでしたでしょうか。
少しでも楽しんで頂けたならば幸いです。
次回からは遺跡編です。EP1ももう終わりが見えてきました。


【挿絵表示】


表紙を描いてくれたRimiQwiさんのページはこちら
http://www.pixiv.net/member.php?id=10995711

登場人物紹介はこちら
http://novel.syosetu.org/61702/1.html

ファンタシースターオンライン2、通称「PSO2」を舞台にしたオリジナルの話です。
本来のストーリーモードの主人公とは違った視点で、
PSO2の世界を冒険していくという内容となります。
気軽に感想を書いてくれると作者喜びます。
要望などは個別にメッセージ機能なり
ツィッター(@neko_neko_xojya)でお寄せ下さい。
※感想欄に書くと規約に引っかかるため
※要望は全てに対応できるわけではないのはで予めご了承ください。


073.「なんだか締まらねぇな」

『……ウェズ。

 巣窟のコア破壊を確認したから

 急いで脱出して』

 

コアを破壊したことでジャミングが解除され

トゥリアからとの通信が繋がる。

 

「レシアたちは無事なのか?」

 

『……他のチームを含めて全員無事。

 むしろ……

 ウェズたちのいる位置の方が危ない』

 

地図に脱出ポイントが表示される。

そこに設置されたテレパイプまで行かないと

キャンプシップは拾ってはくれないらしい。

 

「確かに私たちが一番遠いですね。

 それにダーカーの数も多いようです」

 

ナイトメアが冷静に分析する。

ベルリックも頷き、

自分の頬を叩いて気合を入れなおす。

 

「ならもうここは用済みだぜ!

 さっさと脱出しようぜ!」

 

急いで行かないと

時間がギリギリかもしれない。

ウェズはケーラに声をかける。

 

「ケーラ、行こう」

 

「……わかったよ」

 

彼女は跪き、

レイの亡骸の頬にキスをしてから、

 

「さようなら、レイ」

 

背を向けた。

振り返ることを、

彼女は許してくれないだろうから。

 

全員がその場を立ち去ろうとしたところで、

 

「ちょっ、ちょっと待って欲しい!」

 

突然にかけられる声。

他には誰もいないはずの場所で

初めて聞く声にウェズは戸惑いながらも

周囲を見回すと……

 

キャストの残骸だと思っていたモノが

突然にムクリと起き上がった。

2メートル近くはあるであろう、

非常に大きなキャストだった。

 

「あれ、あなたはもしかして

 ……ギガドロ・ヒルド?」

 

ティオが首を傾げる。

ずんぐりとした巨大なキャストは頷き、

 

「いかにも。

 私はギガドロ・ヒルド!

 お祭りどんちゃん騒ぎなら任せろの、

 ナイスガイである!」

 

ピシッ!とポーズを取った。

先ほどまでの緊迫した空気が霧散し、

なんとも言えない空気が漂う。

そんな中、彼はまるで気にした様子もなく、

 

「うむ。

 ダーカーたちに誘拐されて、

 これはまずいと思った時に

 スリープモードにしてやり過ごしていたのだ。

 いつか救援が来ると信じていた」

 

「……キャストならではだねぇ」

 

シェスタが呆れたように

タバコを取り出して吸う。

 

「私がいなければショップエリアでの

 アークス交流のイベントが大幅に減ってしまう。

 それはオラクルにとって大きな痛手だろう。

 やはりアークス本部も

 私の重要性は認識していたようだな!」

 

自信満々に告げる彼に、

ナイトメアは頭を抑えながら

現実を突きつける。

 

「……ギガドロ・ヒルド。

 残念ながらあなたは連れて行けません」

 

「何故だ!?

 私を助けに来てくれたのではないのか!?」

 

ウェズも言いにくそうに告げる。

 

「もう時間ねーんだ。

 その……アンタ絶対足遅いだろ?」

 

本来はこうして話している暇もないくらいの

一刻を争う危険な状況。

見るからに鈍重な彼を連れては無理だろう。

だが彼は胸を張り、

 

「お祭り男を舐めてもらっては困る!」

 

そう言ってSSPNランチャーを二つ取り出す。

 

ガシャンッ!

 

それを合体させて、彼はそれに跨る。

 

「ロデオドライブ!」

 

着火。

すると彼の巨体を乗せたまま、

信じられないことに

SSPNランチャーは火を噴きながら爆走を始めた。

 

「ははははははは!

 では先に行っているぞ!」

 

「はあ!?

 おいこら、

 さすがにそれはないぜ!」

 

ベルリックが悪態をつきながら追いかける。

慌てて全員が続いて行く。

 

ギガドロ・ヒルドは

行く手を遮るダーカーたちを

ロデオドライブで吹き飛ばしながら激走する。

みんな疲労しきっていたから、

ちょうど良かったとはいえ……

 

「なんだか締まらねぇな」

 

ウェズは苦笑をした。

併走するケーラは頷き、

 

「いつまでも湿っぽいままじゃ

 いけないってことか。

 ギガドロ・ヒルドには感謝するよ」

 

手をそっと、

リボン代わりにした紙垂に添える。

 

「レイ……

 私は、これからどうしようか」

 

小さく呟く。

 

「ケーラ……」

 

なんと声をかけるべきか。

そう悩んでいたが、

 

「ウェズ!」

 

ちょうどレシアたちと合流した。

参加したアークスたち全員が

一斉に走っているので中々の大所帯だ。

それぞれがやり遂げた表情を浮かべている。

 

ウェズは叫んだ。

 

「緊急クエストクリアだ!」

 

そして全員がテレパイプに飛び込んだのだった。




遺跡編かー……
全然 中身考えていないなぁ。
遺跡⇒最後の緊急クエストでEP1は終わりなんですが。

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