スパイダー・ストラトス   作:赤バンブル

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取り敢えず、クラス代表決定戦の後始末です。誰も感想送ってくれなくなっちゃったよ(;´・ω・)。ここから雑なつくりになっていくかも・・・・どうしよう。(´・ω・`)
それでも、読みたい方はどうぞ。


決戦の後!セシリアの謝罪!

クラス代表決定戦の終わった日の夜

 

春ではあるがまだ夜は肌寒く、外出する場合は防寒着を着用しなければ風邪を引いてしまうぐらいだった。そんな夜、スパイダーマンにことごとく敗北したセシリアは暗い顔をしながら出歩いていた。

 

「負けた・・・この私が・・・」

 

あの後彼女が目を覚ましたのは保健室だった。話によればスパイダーマンがわざわざ運んで来たらしい。あそこまで侮辱した相手にそんなことまでされたと知った時、彼女は本当の意味で敗北を感じた。

 

自分が傲慢であったこと。もう一つは彼のあの圧倒的強さ。正体すら分からない男にあそこまで手が出せなかったことがよっぽど堪えた。しかし、それ以前に思ったことがあった。

 

「自分の家への誇り」

 

彼はそのことについて褒めてくれていた。自分の家への誇り、それは今亡き母への尊敬の念でもあった。そのことを褒めてくれていたのに自分は彼を見下していた。今考えるとその時点での自分が恥ずかしくなった。そう考えると気が重くなる。

 

「?」

 

そのとき彼女は彼を見つけた。暗い街灯で照らされたベンチに見覚えのある赤と青のスーツを着た男が何かをしていた。隣にはなぜかコンビニの袋があり、その上にマスクが置いてあった。

 

(もしかして、今は素顔でいますの?)

 

好奇心に駆られ、慎重に彼に近づいて行った。運がよければ素顔が見れるのかもしれない。しかし、振り向くとコンビニの袋を残して彼の姿はなくなっていた。

 

(おかしいですわね?さっきまであそこで・・・・)

 

「何をしていたと思う?」

 

「ひっ!」

 

自分のすぐ後ろで声がしたのでセシリアは思わず叫んだ。後ろを振り向くとさっきまでベンチに座っていたはずのスパイダーマンが立っていた。右手には割り箸、左手には弁当を持っていた。

 

「食事をしていたのさ。丁度、空腹だったんでね。」

 

「夕食は食べていませんでしたの!?」

 

「あんな人の多いところで食事ができると思っていたのかい?」

 

「そ、それは・・・」

 

セシリアは考えて見た。確かに入学してからスパイダーマンが学園の食堂で食事をしている姿は一度も見たことがない。それ以前に彼は食事をしていたのかどうかさえ謎だというのが学園では噂になっていた。そんなセシリアの事を無視してスパイダーマンは食事を再開する。

 

「なっ、私の目の前で立ちながら食事をするのは失礼ですわよ!」

 

「ハハハハハ、それならもう大丈夫なようだな。」

 

「あ。」

 

そのときセシリアはいつの間にかスパイダーマンと普通に会話していることに気づいた。本来ならここで謝罪をしなければならないのは自分のはずであるのにもかかわらず。そんなことをよそに食事を終えたスパイダーマンはコンビニ袋を取りに行き、帰ろうとしていた。

 

「では、また明日会おう。」

 

「ちょっ、ちょっとお待ちなさい!」

 

セシリアが呼び止めるとスパイダーマンはきょとんとした顔をしていた(マスクのため分かりづらいが)

 

「まだ何か言うことでもあるのかい?」

 

「あるのかって・・・まあ、いいですわ。」

 

思えばスパイダーマンとは試合の後気を失っていたため会っていなかった。そのため、何も言えずにいた。

 

「こ、この間言ったことを謝罪させてください。」

 

「それは俺じゃなくてクラスの皆に言うことじゃないのか?」

 

「でも、あなたには本当に失礼なことを言ってしまいましたわ!覆面を被って、不審な行動をするからとはいえ、変人と言った上にあんな失礼なことを言ってしまって!」

 

あの一戦の後、自分の傲慢な態度と愚かさを分からせてくれた彼とこれから関係を改めていきたい。だから、彼女は自分の本心を伝えるためには誰もいないここで伝えなければいけないと思った。

 

「あなたのことを散々侮辱して本当に申し訳ありませんでした!」

 

セシリアは頭を思いっきり下げて謝った。それに対してスパイダーマンは少し動揺したがしばらくして、彼女にひとこと言った。

 

「わかったのなら、それでいいさ。」

 

「え?」

 

彼の一言にセシリアはポカンとした顔になった。

 

「どうした?そんな顔して?」

 

「あの・・・怒っていませんの?あんなひどいことを言ったのに。」

 

セシリアは不思議そうに聞くとスパイダーマンはポーズをとる。

 

「亡き母のために努力する少女に心打たれる男、スパイダーマン!!」

 

デッデッデー!デッデデン!ポポポポポポオン!デデッ!デッデーデン!

 

スパイダーマンの態度にセシリアは唖然とした。しかし、その反面思わず笑っている自分に気がつく。その様子を見たスパイダーマンは安心したのか密かに去ってに行くのであった。

 

翌日、クラス代表は千冬が他のクラスとのバランスを考え、セシリアに任命した。セシリアがクラス全員に謝罪をしたとき責める者は一人もいなかった。しかし、スパイダーマンにとっては訳の分からないことが起こった。

 

それは、どういう訳かセシリアに誘われ、食堂に連れて行かれて一緒に食事をすることであった。

 

 




現在の段階で他の小説はセシリアをメインヒロインにするものが見つからなかったので他に作者のことも考慮してセシリアをヒロインにしようかと考えています。でも、Wikipediaとかでは料理が下手だというから大変なことになるかも・・・。誰か意見がある方はお願いします。<(_ _)>

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