【完結】 艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話 作:しゅーがく
前回投票募ってやることにしました。
結構カオスかも......。あと『艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話』と書き方がだいぶ違うので違和感凄いと思います......。
俺が進水した次の日。
朝に呼び出されて昨日案内された執務室に来てみると、白瀬さんとあの比叡、榛名、霧島が居たがその中に俺の見慣れた顔があった。
「私は英国で生まれた帰国子女の金剛デース!......ってえ!誰デスカ!?」
俺は多分口をポカーンと開けていただろう。そして白瀬さんとあの三姉妹も同じ表情。あそこらへんの中では俺は金剛って事になってるが。男だが。
「俺は英国で生まれた帰国子女の金剛だ!......って言いたいが、どういうこった。白瀬さん。」
「いや、私にもさっぱり分からないんだ。」
と頭を抱える白瀬さん。俺にもさっぱりなんだが。
「オーウ、貴方も金剛。私も金剛。......金剛が二人?」
目の前の奴。意味わからん事言ってるぞ。
「さて金剛。」
「「なんだ(何デスカ?)」」
「いや男の方......。んんっ、金剛。私は君の様なのを見たことが無いんだが、説明してもらおうか。」
と白瀬さん俺に拳銃突きつけてるよ。ひえぇぇぇ。
「俺みたいなのを見たことないってどいう事?」
「君みたいに建造ドッグから男が出てきたことが無いんだよ。前例もない。だからこそ、君は誰なんだ。」
そう言われて俺はカクカクシカジカな説明をした。
「ふむ......。君の言い方だと、異世界転生という事か。」
「そうだ。」
そう言って俺の前でまだ『金剛が二人?』とか言ってる金剛の頭に手を乗せた。
「こっちが正しい金剛。んで俺は確かに金剛って呼ばれてたが、金銅 剛だ。人間。」
「そうか......。上に報告するのも面倒だし、このままでいいか?」
このクソアマ。仕事投げやがった。
「それでいい。んで、金剛が2人いる訳だが、如何呼ぶ?」
「面倒だから君も金剛でいい。名簿にも書いてしまったしな。」
適当だなオイ。
「はぁ......仕方ないか。」
俺は諦めた。こういう役職の人間はしっかりしているものじゃないのか。
ーーーーー
ーーー
ー
とまぁ呼び出されて意味の分からん事になってから早半日。鎮守府内に瞬く間に噂が広まった。なんでも『男が増えた!』らしい。艦娘は女子高の女子高生かよって内心ツッコんでいると、行く場所もないので執務室に居たが金剛が声を掛けてきた。
「金剛ー。」
「なんだ?」
「金剛が金剛って呼んでるとややこしいネー。」
「そうだな。」
俺はさっきからこんな風に話しかけてくる金剛をあしらっているが、確かにややこしい。書類上では金剛が2人いる事になっているらしいが、俺と目の前の金剛とでは呼び合い方が掴めずにいた。比叡たちは『金剛お姉様と金剛お兄様ですね!!!』とか言って兄貴出来たとかいって喜んでいたので放置。似非英国人の金剛とはどう呼び合えばいいのか。
「でも金剛は金剛で、私も金剛ネー。書類上でも2人とも金剛なら一人称が自分の名前じゃない私たちは別に呼び方変える必要Nothingネ。だから金剛、よろしくデース!」
「あぁ。よろしく、金剛。」
という訳で意味の分からん纏まり方で纏まってしまった。
ーーーーー
ーーー
ー
俺は今の状況がとてつもなく怖い。やばい。喰われるってレベル。
今、俺と金剛の歓迎会の初め。挨拶のところなんだが、すっげぇ艦娘がこっちを凝視してる。視線で千本ナイフ状態。
「今日進水した金剛デース!ヨロシクオネガイシマース!!」
と言う感じで金剛が挨拶をして俺にマイクを手渡してきた。
「次、金剛の番デスヨ?」
「あぁ。」
俺は立ちあがって中央に立った。
「マイクチェック......ワン、ツー。俺は昨日進水した金剛だ。よろしく。」
なんか遠くで『私のネタ!』って叫んでるのがいるがそれをかき消す勢いで歓声が上がった。
「男よ!男だわ!!しかもかなりのイケメン......グッフフフ......。」
女性がしちゃいけない顔をしてる女性がおります......。その他は『金剛さんと同名?!』とか言ってるが俺は気にせず白瀬さんにマイクをパスした。
「マイクチェック......ワン、ツー。えぇ、歓迎会だ!大いに盛り上げてくれ。」
また『私のネタ!』って叫んでるのいるがもうその反応飽きたので全員流してる。というか最初から流してる。
白瀬さんの一声で解散した全員は何故か俺に詰め寄ってきた。
「ねえねえ金剛君!なんで君男の子なの?!」
「金剛型姉妹が改造巫女服なら、金剛君は改造袴って感じかしら?」
とかいう具合に詰め寄られたので、取りあえず近くに来ていた比叡を盾に離脱した。なんか『ひえぇぇぇぇ!!酷いです!お兄様!』とか聞こえるが気にしない。
そうやってのらりくらりと艦娘の猛攻(詰め寄り)から逃げる事数回。俺はある艦娘の影に隠れていた。一際背が高く、すらりとしていて、まさに大和撫子という感じの艦娘。
「金剛さん?どうされました??」
そう聞いてきたのは、俺が大学で散々からかわれてきた間に調べて知っていた艦娘。史上最大最強の戦艦 大和だ。
「金剛さんだとあっちのと分からないんで別のでお願いします。」
「ふふっ......じゃあ金剛君ですかね?それで、どうされました?」
「匿ってくれ。怖い。」
そう言って大和の影に隠れる。
俺を追いかけていた艦娘は大和の前だと少しシドロモドロしてるので取りあえず大和の近くに居れば安全だという事が分かった。流石に大和を盾にされたらどうしようもないらしい。
「助かった......。ありがとう。」
「いえ。」
そう言ってなんか俺を見てくる。ジロジロというか嘗め回すというか......そんな感じ。
「男......何ですよね?」
「俺が男に見えないなら眼科行け......ああっと、艦娘なら入渠しろか。」
「いえ、確認しただけです。」
そう言って大和はどこから出したのかラムネの瓶を渡してきた。
「ラムネ、飲みますか?」
「ありがと。」
俺は受け取るや否や飲み干し、瓶を机に置いた。
「金剛君もこれから大変になりそうですね。......比叡さんの盾は役に立ちましたか?」
「ありゃ役に立たん。」
そう言うと『酷いですっ!』って聞こえたがまた気にせず流した。
「なら金剛さんたちは?」
「近くに居なかったから盾にすらできなかった。」
そう言って俺と大和を囲んでいる艦娘の群衆の中から金剛たちを探した。......あっ、いた。こっち来てる。
「ならこの集まりが解散するまで大和の近くに居て下さい。不安なら妹を呼びますので。」
そう言って笑ってくれた大和に礼を言った。というか妹?ウチのは妹というより義妹なんじゃ?
「呼ばずとも居る。私は武蔵。」
そう言って俺の横にドカッと座ったのは褐色肌でサラシ巻いて、メガネかけて、銀髪の大和と似た服装をしている艦娘だ。
「よろしく。」
「あぁ。」
そう言って俺の両脇は見事大和型戦艦に固められてしまった。
なんか外野が『空いてる方取られちゃった。』とか『スキを付いてあそこに座るつもりだったのに......。』とか聞こえるがガンスルー。
「飯は私が持ってきたからこれを食え。」
と武蔵に大皿を貰ってさらに大和からラムネを貰った。至れり尽くせりなこの状況。離れる訳にはいかない......。主に俺の脳内警報がそう知らせている。
とか思いつつ飯食ってるとやっと金剛たちがこっちまで来た。
「アレは流石に引くネ......。怖いヨー。」
「お兄様酷いです!」
「榛名は......お兄様が大丈夫なら。」
「お兄様。私のネタを取らないで下さい。」
とかそれぞれ思い思いにいって俺の正面に座る。
「俺も引いてるから安心しろ。怖いって。」
そう言って俺はもさもさと飯を食ってる。そんな状況になってしまったものだから今度は『正面取られた......。』とか『これじゃあ戦えないっぽいー。』とか聴こえるが以下省略。
「と言ってもそんなにこの2人に迷惑かける訳にもいかないから、2人と離れたら比叡を盾にするからよろしく。」
「ひえぇぇぇ.....。」
何となく分かってきたが、比叡はすっごい弄りがいがある。金剛を抜いた他2人はマイクチェック以外ないわ。
「それなら大丈夫でしょう。私たちの大和型の部屋は金剛型の隣ですから騒ぎがあればすぐに出ますよ?」
とか大和は言ってくれたが残念。
「俺の部屋、別だわ。」
ーーーーー
ーーー
ー
俺は部屋に着くと入念に鍵を閉めて布団を出した。
予想よりも艦娘が怖すぎる。このままいくと奴らの恐怖症になる。艦娘恐怖症。
そう愚痴っているが、さっきまで歓迎会の会場に居たがずっと大和と武蔵、金剛と比叡たちが居たので割と怖い思いしなくてよかった。
あぁそう言えば果敢にも武蔵に挑んだ艦娘が居た。髪は軽くウェーブがかかっててカチューシャしてお嬢様っぽいのだったがアレは冒頭で『男よ!男だわ!!しかもかなりのイケメン......グッフフフ......。』とか言ってた張本人だったのは残念。残念なのはあの艦娘か......。武蔵に挑んだはいいが一撃で大破してたし。
俺は布団に入るとそのまま寝てしまった。多分心労のせいだろ。そうに違いない。
改めてみて思いました。すっごいカオス......。
ご意見ご感想お待ちしてます。