椿の花の色~あなたは私の胸の中で炎のように輝く~   作:桜華惨禍

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第五出撃 敵は、倒してから本番

──提督の命令により南西諸島海域の沖ノ島を攻略中に、センダイが、何やら他の艦娘を発見し、急行してしまいマシター(涙)

──やっと追い付くとどうやらその艦娘は、無事だったんデスガー何やら追いかけられていたみたいデース。

──許せませんネー。

駆逐艦の子に対してあんな仕打ち可哀想ネー

フフフ、私を怒らせたことを後悔させてやるデース。

 

 

∽   ∽    ∽

 

──単純に凄い光景だった。

同じド級なもの同士な戦いがそこには、あった……

 

「オノレ!オノレ!オノレェェエ!」

 

「Hey!この程度じゃ私は、倒せないネー!」

 

戦艦が放つ砲弾を金剛が、避け、砲撃を放つ単純な戦いなのに俺は、釘付けにされた。

 

──あれが、戦艦同士の戦い……

 

それにしても、あの戦艦も凄い、川内さんの一撃と蒼龍さんの爆撃を喰らいなお、金剛さんに喰らいつこうとしている……

 

……だが、決着は、近いだろうあの戦艦に動きのキレが無くなり初めている。

 

「オノレェェエ!カンムスゥゥ!シズメェェェエ!」

 

──たが途端に、戦艦が赤黒いオーラを放ち始めた。……

 

……重圧が、増える。あからさまにさっきまでの戦艦の毛並みとは、違う

 

かなり離れているのにここまで届く殺気を放っている。

 

……金剛さん大丈夫なのか?……

 

……心配になって来た。たが、自分の出来ることなどたかが知れている……

……だって、今俺は、手の震えが止まらない、汗がとまらず、呼吸が整わない……

 

怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い

 

今俺は、単純に恐怖しているあの化け物の存在に……

 

「知ってる?私は食らいついたら離さないワ!」

 

金剛が、戦艦と微妙に、距離を取る。

……何故距離を取るのか?

そんな疑問を抱いていると……

 

「これでFinish!ここで決着をつけマース!」

 

そう宣言する金剛。

まさか、本当に、決着をつけられるのか?

 

「バーーーーニング!!ラァーーーヴ!!」

 

──次の瞬間大量の弾幕を叩きつけられる戦艦

無慈悲な一撃は、戦艦の命を刈る。

 

「グァァァアァァァ!!!」

 

絶叫と共に海に沈んで行く戦艦

 

……こうして、戦艦との決着は、金剛の勝利という形で終幕が降りた……

 

 

──戦艦は、置き土産を残して……

 

 

 

∽   ∽    ∽

 

 

「これで終わりデース」

 

私は、勝利を手にいれましター

……まさか、この戦艦ル級がエリートクラスだとは、驚きましたけどネー

センダイの一撃とソーリューの一撃のお陰で単独撃破出来ましたが、まさか此処まで耐えるとは、驚きデース

……次は、流石に単独撃破は無理ですネー

 

「フフフ、イマニミテイルガ……イイ……カンムスドモメ……」

 

切れ切れの言葉で、呪いを残してゆくル級

……さっさと消えて欲しいデース

そんな風に思ってたら

 

ズドーン!!

 

一撃を、放ちやがったネー!!

 

ただ此方には、狙ってなくて()()()()()に砲撃した

 

何がしたかったのネー?

 

フフフと、笑いながら姿を消すル級は、ただのホラーデース

 

何か引っ掛かりマース?

一体何が……

 

「!!」

 

そして私は気づいたネー

ル級の狙いがネ……

 

「Shit!ソーリュー、アオバ気づいてネ!!敵の攻撃は、まだ終わって無いネー!!」

 

そうル級の狙いは……

 

 

∽    ∽     ∽

 

 

金剛さんが、戦艦との決着をつけて、全体的に気が緩んでいたその時金剛さんが、此方に向けて凄いスピードで此方に近いてくる。

 

……一体どうしたというのだ?敵は、もう倒した筈じゃ……

 

突如さっきの戦艦の行動を思い出す。

最後戦艦は、砲撃を放った金剛さんに向けてではなく……

 

──!

まさか!

 

俺の嫌な予感が、走る急いで空を見上げると……

 

……不味い此方に向けて砲弾が落ちてくる!

それも俺では、なくそう──

 

──如月ちゃんの方へ!!

 

ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!!

 

如月ちゃんに、教えなくては!!

 

いやもう駄目だ!間に合わない!

 

ならばするべきことは、一つ──

 

∽   ∽   ∽

 

 

金剛さんが、戦艦相手に、決着をつけた。

睦月姉さんと再会できて嬉しい

早く帰投して、姉さんとゆっくり話したいわ

それに髪の毛の手入れもしないといけないわね

そんな幸せの矢先、突如睦月姉さんが、私にタックルをしてくる

 

「キャッ!何をする……」

 

───チュドーン!!

 

 

 

メノマエデ、ムツキネエサンガ、バクハツシタ

 

 

ナニガオキタノカ、ワカラナカッタ。

 

 

「いっ、いゃぁーーーーーー!!!」

 

タダ、ワタシハ、サケブコトシカデキナカッタ。

 

 

∽    ∽    ∽

 

 

────嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

 

死にたくない死にたくない死にたくない

 

だけど目の前で、如月ちゃんが、死ぬのは、もっと嫌だ!!!

 

間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合えェェエ!!

 

─そして()の景色は、爆ぜた。

 

 

──チュドーン!! 

 

 

……そんな爆発音と共に

 

 

イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ

 

 

……目が霞む……上手く前が、見えない……

 

…………如月ちゃんが、泣いている……

 

……体が、海に、沈んでゆく……

 

……如月ちゃん、なかないで?……

 

……だって私は、如月ちゃんの為に……

 

……もう、言葉も、はなせない……

 

…………こんどは、たすけられたかな?…………

 

 

 

そんなことを思いながら俺は(私は)、暗い闇へと意識を落とす…………

 

 

 




最後まで、お付き合いしていただけたら幸いです。

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