椿の花の色~あなたは私の胸の中で炎のように輝く~ 作:桜華惨禍
な十八話です。
では、どうぞ
この物語は、睦月姉妹の平凡な日常を淡々と描く物です。
過度な期待はしないでください。
あと、部屋は明るくして、スマホから3メートルは離れて見やがってください。
∽ ∽ ∽
「嘘だッ!」
「どうしたんですか姉さん? いきなり声を荒らげて」
「ちょっと、突っ込みをいれないといけない気がして……」
「後、姉さん今は授業中ですよ?」
バキィッ!!
睦月の脳天に那智さんが投擲したチョークが命中する。
「でかい声を上げて、授業の邪魔するなら少し、そこで反省していろ。如月この漢文の題名を言ってみろ」
「温故知新です」
「正解だ。では、次はこの漢文を読んでもらう」
痛い。
∽ ∽ ∽
「最近、姉さん変ですよ?」
「ごめんね変。けど、なんか突っ込まないといけない気がしたり、変な気配を感じたりしたの……」
「睦月は、幽霊が、見えるの?」
「ぷっぷくぷぅー! 幽霊の話なんてうーちゃん聞こえないぴょん!」
「幽霊は嫌なのね……」
個人的には、勘弁して欲しい
「それに姉さん、ひぐ○しは古いですよ。」
俺の中ではひぐらしだけは、永遠に行き続けてるんだ。
うみねこ? 知らない子ですね……。
というか、ひぐ○しネタ通用するんだ。
閑話休題
「そう言えば今日は特別な演習だそうですよ」
「おぉー、なら、張り切って、まいりましょー!」
特別な演習……。一体何どんなものなんだろうなぁ。
∽ ∽ ∽
演習場
大勢の駆逐艦が集まるなか指導艦の挨拶が始まった
「海の中からこんにちはー!ゴーヤだよ!」
「指導艦の艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー。よっろしくぅ~!」
パチパチと各所で拍手が広がる。
「那珂さん、今日はどんな演習をするっぽい?」
「もう! 那珂さんじゃなくて、親しみを込めて那珂ちゃんて呼んでね☆ 今日は対潜の演習だよ♪」
対潜文字通り、潜水艦を相手にする演習かぁ……。一体どうやって潜水艦って倒すんだろう?
俺が鎮守府に来てから、一度も相手をしたことがない相手だ。
「本来なら対潜装備をして、相手をしてもらうんだけど~。まず、装備なしで相手してみて?」
「掛かってくるでち。オリョール以外の戦闘でゴーヤ気合い十分でち」
「はい! はーい! 夕立試しに戦ってみたいっぽい!」
「私も良いですか~?」
名乗りを上げる我らがぽいぬこと夕立ちゃんと綾波型のネームシップの綾波ちゃんだ。
「きゃはっ♪血気盛んな駆逐艦が二人だね! ゴーヤちゃん大丈夫?」
「毎日出撃してるゴーヤを舐めるなでち」
「うんうん、ゴーヤちゃんも大丈夫そうだねー! じゃあ、駆逐艦綾波ちゃん、夕立ちゃんと潜水艦伊58の勝負だよー!」
∽ ∽ ∽
夕立ちゃんと綾波ちゃんが演習場の演習用のプールの上に浮かび、一方、ゴーヤさんは不気味にプカプカと浮かんでいる。
「では! 尋ォ常にィ……初めッ!!」
合図と同時に、一気に二人がゴーヤさんの方に突っ込んでいく
「先制は~」
「貰うっぽい!」
「と、思うでち?」
「ぽいっ!?」
ゴーヤさんが魚雷を発射していたのだ。
「潜水艦は開幕時に魚雷が撃てるでち」
「うぅ……。これじゃあ戦えないっぽいぃ……」
まさか、開幕と同時に夕立ちゃんが中破
潜水艦はそんなことが出来るのか……。敵として出てきても同じことをしてくるのか……。
「といっても、深海棲艦の潜水艦はエリートクラスじゃない限り、先制雷撃してくることはないよ~」
「夕立ちゃんの仇はしっかり取ります~」
綾波ちゃんが砲撃するものの。
「当たらないでち」
ゴーヤさんが潜航していき、砲撃が当たらない。
「えぇ~……」
そして、綾波ちゃんにも雷撃が命中する。
「ぷはぁっ、こんなとこでち」
「うぅ~……」
「や~られちゃいま~した~……」
武道派な、駆逐艦二名がやられた。
この事実は俺の中では衝撃が走った。
「みんな~。解った? ゴーヤちゃんの強さ?」
『はい!』
「うんうん、じゃあ次は装備有りの状態で戦ったらどうなるか見せるねっ!」
そう言って那珂さんはプールの上に浮かぶ。
「まずはこれ! 水中聴音機、ソナーだね♪ これがあると潜水艦がどこに居るか解るの! 次にこの爆雷を相手のいる場所に投擲してぶつける。ね? 簡単でしょ?」
「那珂ちゃーん! 先制雷撃はどうするっぽい?」
と、夕立ちゃんが那珂さんに質問する。
「気合いだよ!」
根性論っすか。
「解ったっぽい!」
あ、解っちゃうんだ。
「じゃあ、物は試し、ゴーヤちゃんを倒してみるよ☆」
「ゴーヤから先制でいくでち!」
と、魚雷を発射したゴーヤさん。
「当たらないよ~」
魚雷をかわす那珂さん。
「どっかぁーん!」
爆雷を投げる。
「うぅ……。提督指定の水着がぁ~……」
と、見事爆雷を当てる。
これには、皆から自然と拍手が産まれる。
「えへへ~。応援ありがとー! それじゃあ、皆もやってみよぉ~!」
『はい!』
この後、皆で滅茶苦茶爆撃した。
∽ ∽ ∽
「もうオリョールに帰りたいでち……」
目から精気を失い、死んだ目で横になってるゴーヤさん。お疲れ様です……。
「はい! 今日はこれでお仕事しゅーりょー。おつかれさまっ!」
『ありがとうございました!』
声を合わせて、挨拶をする。
んー、今日もこれで終わりかぁ~。今日の晩御飯は何にしょうかな~?
「はーい! ここでじゅーだいはっぴょーっ!」
「なになに?」 「なになになにーっ!」
「なんなの?」 「え? なんなんだろ~」
「あらあら~」 「なのです!」
とまぁ、ざわざわし始める。
「一体何なんだろうねー?」
「気になるぴょん!」
「なん、でしょうか?」
「なにかしらねー?」
すると、那珂さんが皆の視線を集める。
「ちゅーもくっ! じゅーだいはっぴょーとは!」
『じゅーだいはっぴょーとは?』
駆逐艦、皆が、声を合わせて聞く。
「それはぁ……」
『それは?』
「なんとぉ……」
『なんと?』
「次回っ!!」
ずこーっ!!!
皆がスッコロンだ。
誤字・脱字ありましたら、そのときは報告宜しくお願いします。
次回も読んでいただければ幸いです。