魔法少女?リリカルなのはDiabolical Modified 〜魔改造された彼女たちの運命〜   作:アリヤ

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次回からどうしようか? アニメ通りでもいいのだけど、特に変化がないところは飛ばすかもしれん。

まぁ、飛ばすとしてもサッカーのあたりまでなのでそれほど飛びませんけどね。

どうするかはその時考えますか、早くて次々回にはフェイトが出るかな……

それではどうぞ!!


第十一話

 それから公園に移動してフェレットを休ませてから少し時間が経つと、ようやくフェレットが意識を取り戻していた。

 フェレットが気絶している間にもすずかとも合流をしており、フェレットが目を覚ますともう一人増えていたことに気になった。

 

「えっと、その子は?」

「一応、魔法を使える一人よ。まぁ、魔力はそれほどないのだけども、一応背後で待機してあったの」

「えっ!? それ、私聞いてないのだけど」

「そりゃ、なのはに言ったの今が初めてだもん。すずかも後で来るとはさっき言ったけども」

 

 なのははアリサからそのことを聞かれていなかったためにどういうことかと思ったが、少し視して魔力がそれほどないということから待機させていたのだと何となく理解できた。

 とにかく、今はそんなどうでもいい話よりも聞きたいことがフェレットにあるため、三人の視線はフェレットに戻し、アリサが代表としてフェレットに話しかける。

 

「とりあえず、どういう状況なのか教えてくれる? あれは一体なんだったのかとその他もろとも」

「えぇ、こちらも少し聞きたいことがありますが、まずは僕の方から話しましょう。あ、その前に名前だけでも聞いていいですか?」

「あぁ、そういえばお互いに名乗っていなかったわね」

 

 そういえばお互いに名乗っていないことに気付いたユーノは、本題に入る前にお互いに名前を名乗っておこうと思ってなのは達に聞いた。

 アリサもそう思ったのか、とりあえずお互いに名前を名乗ることにして、まずこちらから順に名前を言っていくことにした。

 

「私はアリサ・バニングス。それで、先ほどあんたがデバイスを渡したのが高町なのはで、こっちが月村すずか」

「ユーノ・スクライアです。それじゃあ、まずこちらから話しますね」

 

 簡単に自己紹介を終わらせると、すぐに本題へと入る。

 その瞬間空気を一変させ、真面目に話を聞くような形へと変わった。

 

「まず、先ほどのやつなんですがジュエルシードというものでして、願いが叶う石みたいなものです」

「願いが叶う石?」

「はい。しかし、先ほどみたいに暴走してしまう可能性が高く、願いが叶うことなんてほとんどありません。僕たちスクライア一族は遺跡探索にたけており、その遺跡で発見されて移送していたのですけども、途中で事故を起こしてしまい、この世界に散らばってしまったのです」

「遺跡……っていうことはさっきの宝石はロストロギアということ?」

「アリサさんの言う通りです」

「……ロストロギア?」

 

 ロストロギアという言葉がどういう意味なのか気になったなのはは、つい言葉に出していた。すずかもその言葉にどういう意味なのか気になり首をかしげていた。

 そんな二人に対し、アリサはロストロギアという意味を理解していたため、ユーノが説明する前にアリサが答えた。

 

「簡単に言えば古代の遺産っていうこと。だけど、普通の遺産というわけじゃなくてかなりの技術で作られたもので、かなり危険な代物なの。それらのことをロストロギアって言うのよ」

「そんな感じです。とてつもなく危険なものであり、ジェルシードもその一つなのです。僕の指揮で見つけたジュエルシードを散らばらせてしまったのは僕の責任ですから、一人で回収をしていたということなのです」

「なんか聞いている限りだけど、それって別にユーノ君が悪いようには思えないのだけど……」

 

 事故によるものなのだから別にユーノが責任を取る必要はない。そのように感じたすずかはどうして一人で回収しているのかわからなかった。事故によるものならばいずれ仲間が回収に来るとは思うし、それまで待てばいいのではないかと思っていた。もちろんそれはすずかだけじゃなくて、なのはとアリサも同じようなことを思っていた。

 

「発掘したのは僕の指示でしたし、それが事故に巻き込まれたというのならば責任を取らないと思って……」

「……まぁ、その話はいいわ。とりあえずこれからどうするの?」

「このようなことを頼むのは如何なものかと思いますけど、皆さんがよろしければジュエルシードを手伝ってもらえませんか? もしも無理ならば、僕一人でジュエルシードを集めることになりますが……」

 

 一人で集める――それを聞いてなのはは、見つけた時みたいに怪我を負いながら集めるのかと思ってしまった。あの怪我もジュエルシードによるものだと思ったため、これ以上怪我を負わせるのはどうなのかと思っていた。だからこそ、なのははその言葉につい反射で答えてしまう。

 

「というかこちらから手伝わせて。ユーノ君がまた怪我をしながらジュエルシードとやらを集めるのは嫌だし、何よりそんなものが地球に散らばっているのならば余計に手伝わせて」

「いいのですか? かなり危険なことに巻き込んでしまいますけど」

「そんなの、この世界にいたら普通に巻き込まれているから大丈夫。それに……私はそんなことで挫けることはないから」

 

 なのはの言葉にユーノはありがたいと思っていたが、そのなのはの言葉に対して表情を曇らせたすずかとアリサの姿があった。

 なぜなら、なのははこのようなことで手伝ったりすると、他人の怪我はさせないようにするけども、自分が怪我や傷を受けたりするのは全く気にしないからだ。そうなってしまったのはなのはが過去に受けていた実験の影響で、あれに比べたら大怪我でも軽いと思ってしまっているからだ。そのことを知っているすずかとアリサからしてみれば、またそのようなことをするのではないかと思ったからであった。

 また、なのはは今までも自分からそのようなことをしてきた。その理由は自分みたいなものがこれ以上増やさせないようにという気持ちが強く、だれもが幸せになるような気持ちがかなり強く持っているからだった。

 要するに自己犠牲。自分のことなんて怪我を負ったとしても全然気にしていないのだから――

 

「はぁ、まぁ私も早く収束してもらいたいし私も手伝うわよ。すずかも手伝うわよね?」

「魔法に関してはあまり詳しくないけど、私も手伝うよ。私の場合は後衛に回ることになりそうだけど」

「あ、ありがとうございます!!」

 

 ちなみにすずかとアリサが手伝うといった理由は二つあり、一つはアリサが言った通りジュエルシードという危険な物を早く収束させたいという気持ちであり、もう一つはなのはがなるべく傷を負わないようにさせるためだ。このままなのは一人に任せてしまえば絶対に無茶をしまくる可能性が考えられたからだった。それをさせないためにもすずかとアリサはともになのはが突っ走らないように止めようと思い、なのはと一緒にジュエルシードを集めることにしたのだ。

 ユーノは手伝ってくれることに感謝をするが、すぐに自分が聞きたかったことについて三人に聞こうとする。

 

「それで、さっきなのはが魔法を使う前に使ったものなんだけど……」

「私が使ったあれは異能力のものだよ。やっぱり知らなかったかな?」

「いえ、この世界がそのような力があるというのは聞いたことがありますが、詳しくは知らないもので」

「……あぁ、そういうことね」

 

 異能力については魔法のほうでも知られているとはわかっていたアリサは、どうしてそのようなことを聞いてきたのかと思っていたが、なのはの質問に答えた言葉を聞いて納得する。さすがにそこまで詳しい人はいないのだろうから、そのようなことを聞いたのだと理解し、ユーノの質問に答えることにした。

 

「まぁ簡単に言えばそれぞれ特殊な力を持っている人がこの世界にはいるんだけど、正直言えば私たちみたいなのを基準にはできないのよね……」

「どういうこと?」

 

 ユーノはアリサの言っている意味が分からなかった。確かにこの三人を異能力の基準にすることは、かなりの人数が弱いということになってしまうため、少し説明しづらいところがあった。

 そんなアリサを見てかすずかが代わりとなって答えることにする

 

「たぶんアリサちゃんが言いたいことは、今ここで私たちの異能を見せてもいいのだけど、そうしちゃうと勘違いしてしまうというか」

「勘違いですか?」

「うん。実は私たち、異能力の中でもかなり有名で学校で上位を争うレベルなんだ。というか、私たち三人で上位を制圧している感じで」

「……要するに、僕たちでいう魔力の量が多い人たちが、今この場に集まっているっていうことですか?」

「まぁ、そんな感じね。ありがとうすずか。代わりに答えてくれて」

「ありがとうを言うことじゃないよ」

 

 すずかはそれほどでもないとは思って苦笑いを浮かべていたが、ユーノは目の前にいる三人の力を聞いてかなり驚きを隠せないでいた。魔法でいうその基準ならばかなりのメンバーがこの場に集まっているということになるためでもあり、先ほどなのはとアリサの魔法を確認しているためになおさら恐ろしいものだとつい思ってしまった。だが、手伝ったり仲間になったりしてもらえるだけでこれほど心強いものは今までもなかったし、これからもないだろうと思ってしまうほどでもあった。

 

「とりあえず、話すことはとりあえず終えたことだし、それぞれの家に帰ろうか」

「あ、ユーノ君はこれから私の家に来てもらうから。ちなみにその姿のままでもらないといけないけど」

「えっ!? 気づいてたんですか!?」

 

 ユーノはこの姿が本来の姿ではないということに気付かれていたことに驚いていた。助けを呼んでいるときもこの姿のままであったから、まさか気付かれているとは思ていなかった。

 

「気付いたのは私じゃなくて、アリサちゃんがね。魔法については私たちの中で一番詳しいから。ちなみにフェレットのままでというのは私の家でユーノ君を買うことに決まってるからなの」

「あぁ、そういうことですか。わかりました。こちらの世界にいるときはなるべくこの姿でいるよ」

「うん!! それから、これから一緒に暮らすことになるからよろしくね」

「そんじゃ、それぞれ解散としましょうか」

 

 すずかの最後の言葉によってそれぞれ家へと帰り、なのはも家へと帰るのだった。

 ……ちなみに、この後なのはは勝手に家を出たことを家族のみんなからこっ酷く怒られるのだけども、とりあえずユーノの件についてはこれといってなんともなく、なのはの家で飼うとなった。




なのはが家族にこっぴどく怒られたのは誘拐された件もあるからです。一応補足。

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