遊戯王GX 凡骨のデュエルアカデミア   作:凡骨の意地

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更新遅れました。申し訳ないです。


第七話:闇のデュエリスト、襲来

 テストが終わり、落ち着いた頃の夜、一人の女子生徒が寮を出てある場所へと向かっていた。名前は天上院明日香、オベリスクブルーの優秀な生徒である。そんな彼女が向かっているのは、デュエルアカデミアに存在するボロボロの寮。通称幽霊寮で、かつての成績優秀者が暮らしていた場所だ。現在は使われておらず、学校側から立ち入り禁止となっている。

 何故そんな場所に明日香は向かおうとしているのか。それは、消えた兄を探すためである。兄は行方不明となっていて、居場所の手がかりを探しているのだ。ここ幽霊寮にて最近何人ものの行方不明者が出現していて、もしかしたら自分の兄もその犠牲者ではないのかと考えたのだ。だから、そこへこれから向かおうとしたのだが……。

 

「どこいくんだよ」

 

 明日香の後ろから声がかけられた。明日香はビックリして振り向く。するとそこには、淡い茶色っぽい髪をした青年がいた。

 

「城之内先生……」

 

「天上院明日香か。こんなところふらついてどうしたんだよ、もう夜遅くだぞ」

 

 城之内先生は、明日香に注意する。幽霊寮に入ろうとしているところで声をかけるには教師として当然のことだ。だが、明日香には引けない事情がある。

 

「ここは立ち入り禁止だってことは、わかってるよな?」

 

「はい。ですが、理由があるんです」

 

「言ってみろ」

 

 城之内先生は理由を聞いた。言うべきか迷ったが、もしかしたら何か知っているかもしれない。幽霊寮に行けなくても、情報さえ聞ければそれでいいのだから。明日香はすべての事情を説明した。城之内先生は茶々を入れず、真剣に聞き終えると理解したようにうなずく。

 

「気持ちはよくわかるぜ。俺も、妹の目を救うためにルール破ってデュエルの大会に無理矢理参加したからな。だけど、幽霊寮には入っちゃいけないぞ」

 

「っ……」

 

 やはりダメだったか。今日は諦めるべきだ。そう判断して、踵を返そうとしたのだが。

 

「一人では、な」

 

 城之内先生はにやっと笑って、足を向けていた。幽霊寮へと。

 

「え、ちょっとどこへ……?」

 

「決まってんだろ? 兄ちゃんを救うんだよ。だけど女の子一人にこんなアブねえ場所には行かせられない。だから、俺もいくよ。明日香がここにいたことも目をつむるさ」

 

「……いいんですか?」

 

「いいよ。だからさっさと行こうぜ」

 

 そういうと、城之内先生はライトを持って前を歩いていった。明日香は未だに立ち尽くしていたが、城之内先生が置いていくぞーと叫ぶと、明日香は慌てて付いていった。

 明日香は胸のなかでこう思った。何て、破天荒で変わっている先生なのだと。

 

 だが、明日香がついていこうとした矢先……一人の男の影が、明日香を闇へと落としていった。

 

 

 

 

 ライトの灯りを頼りながら 、寮の中を歩いていく。蜘蛛の巣や埃が溜まっており、すごく汚い。虫の住みかとも化しており、かさかさと気味の悪い虫が這い回っている。

 

「おいおい何だよこれは……気味が悪いなあ……ったく、俺はこういうのマジで嫌いなんだよなあ」

 

 城之内は顔をしかめてライトをあちこちに動かす。気持ち悪い虫が自分のもとへと迫ってこないか、警戒しているのである。

 しかし外の散歩からいつの間に廃墟ツアーになるとは思ってもいなかった。明日香の兄がここで消えたらしいが、一体どういうことなんだろうか……それを、隣にいる明日香に尋ねようとしたが……。

 

「あ、あれ……明日香? おい、明日香!?」

 

 いないのである。消えてしまったのである。何処を見ても彼女がおらず、城之内一人が取り残されてしまったのだ。

 

「おいおい一人は嫌だぜこんな場所!? 明日香ーー!! どこだーー!! 何処にいるんだよーー!! つうか、誰かいないのかぁーーー!?」

 

 大声で誰かを呼ぶが、ここは立ち入り禁止だ、当然誰もいない。それに気づき、落胆する。

 

「とりあえず……外に出るか。来た道を戻れば、どうにかなるな……」

 

 一度深呼吸をして、恐怖心をどうにか押さえつつ、歩き始めた。頼りになるのは一本の懐中電灯、しかし照らす範囲は狭く、それがいっそう恐怖を煽る。

 

「ったく……一体どういけば、出口につくんだ……?」

 

 よく見えない視界の中、とにかく勘に任せて歩く。来た道かどうかすらよく覚えていないせいで、せっかくのアイディアも台無しだ。あとは……窓を探すか。窓を割って外に出てしまえばいい。

 そんなわけでライトを上に掲げて窓を探す。だが、そこに浮かび上がってきたのは石板だった。それも、ただの石板じゃない。日本語で書かれていない、謎のものだった。

 

「なんだこりゃ? 石板か? どれどれ……」

 

 近づいて触ってみると、確かに掘られてある石板だった。しかも見たところこれは、古代エジプト文字だ。何て書いてあるかは、アテムではないから読めやしないけど、これだけは言える。千年アイテム関連のものだ。もしかして、ここは千年アイテムに関わるなにかが起こっていたのか? 例えば……闇のデュエルとか。

 

「明日香がいってたな……ここで兄ちゃんが消えたって。ーーーマジで、闇のゲームがあるのかな……」

 

 城之内は思い出す。そういえば最近杏子からの電話があった。その時に、闇のデュエリストが現れたとかなんとかと言っていた。あのときはデマだと笑い飛ばしていたが、マジであるかもしれない。

 

「だけど……千年パズルが無い今、どうやって闇のデュエルが出来るってんだ、きっと趣味でこんなの集めたんだよ。そいつの気が知れないけど、きっとそうだよ、そう信じよう」

 

 びびりきっている城之内はそう一人で捲し立てて恐怖を無理矢理追いやる。平静を保たなければ、ここから出ることはできない。さっさと出よう、こんな気持ち悪いところ。

 だがーーー気持ち悪いところは、気持ち悪いところだった。千年アイテム全て書かれている石板もあったし、マリクの写真とかも飾られていた。

 きっとここでかつてのエリートたちは闇のデュエルに関する研究をしていたのだろう。だとしたら、消えた生徒たちは……闇のデュエルによって葬られたのかもしれない。

 だとしたら、ここから逃げ出すべきだ。はっきりいって闇のデュエルなんてやりたくない。殺されかけたのだから、もう勘弁してほしい。

 そんなとき、ふとライトを上に向けると、写真が飾られていた。しかし、闇のデュエル関連のものではない。オベリスクブルーの制服を羽織った生徒の顔写真だった。

 

「……?」

 

 この生徒がかつてここにいたということだろうか。しかもサイン入りということは、有名なやつだったということか。

 

「何て読むんだ……FUBUKI 10 JOIN……ふぶき、じゅうじょいん……? いや、ふぶき

てんじょういんか……。ってことはもしかして……明日香の兄貴か!?」

 

 天上院吹雪と書くのかどうかはわからないが、間違いない。きっとこの写真の男は、天上院明日香の兄だ。この幽霊寮で消えたのだから間違いはない。こいつを探せばいいんだ。

 だが、明日香がいない以上、どう探せばいいか分からない。闇のデュエルに関係するこの場所にも、もういたくない。どうしようか迷っていたその時だった。

 

「ーーーおーい!!」

 

 誰かの声が聞こえる。城之内ははっと振り向き、姿を確認する。そこには、3つの光があり、赤の制服を羽織った人間がいた。オシリスレッドの人間だろう。生徒であることに若干安心する。

 

「誰だ?」

 

 城之内は今来た人間に声をかけ、ライトを当てる。すると、そこには見覚えのある人物がいた。

 

「遊城十代に丸藤翔に、前田隼人……何でお前たちがここに?」

 

「誰かと思って声をかけたら、城之内先生!? 先生こそなんでここに……?」

 

 お互いに声を掛け合い、ひとまず安心すると、それぞれ来たわけを説明し始めた。十代達の来たわけは、ただの探検だそうだ。ここが結構危なっかしい場所であるとも知らずに。

 

「俺は明日香の兄貴を探しに来たんだが……その明日香とはぐれちまってよ」

 

「そうなんすか……」

 

「そう、だからどうしようかなって思って……。兎に角もう遅いから帰ろうぜ」

 

 明日香の兄貴の捜索も大事だが、今いる生徒の安全を確保するのも大事だ。帰るように促したのだが……。

 

「キャアアアアアアアアアーーー!!」

 

 耳をつんざくほどの甲高い悲鳴が、幽霊寮に響き渡った。一体誰の悲鳴だ……!?

 

「明日香!?」

 

 十代が叫ぶと、咄嗟にその方向へと走っていってしまった。あとの二人も、十代を追っていった。城之内は、置いていかれた。

 

「おい待てよ!! 俺を置いていくなよ!?」

 

 手を伸ばすも、彼らはすでに遠くへと走り去っていく。ここで置いていかれたらもうここから出られない。仕方なく、十代達の後を追った。

 長い長い廊下を駆け抜けていくと、そこには大きな広間があった。その奥には、女子生徒が不気味な棺のなかで瞳を閉じて眠っているのが見えた。あの茶髪の女子生徒は明日香だ。あの悲鳴の主は、明日香だったんだ。

 

「明日香!!」

 

 十代たちがかけより、明日香へと触れようとする。しかし煙が漂い、一行を阻んだ。その煙は霧のように広がり、視界を覆う。そしてーーー縦に伸び始めていき、人のかたちを作り上げたと思ったら、本当に人が現れた。

 帽子を被り、仮面に覆われた大男が現れると、城之内は息を呑む。間違いない、こいつが明日香に何かをしたんだ。そう感じさせるほどの威圧感だった。

 

「ようこそ、遊城十代。それに……伝説のデュエリスト、城之内克也」

 

 にやっと笑いながら遊城十代の名前を呼ぶ。何故遊城十代の名前をやつは知っているんだ?

 

「お前は一体何物なんだ!? 明日香に何をしたんだ!!」

 

 遊城十代が大声で問う。再び大男は口端を歪ませて言葉を発した。

 

「私の名前はタイタン、闇のデュエルを操る、闇のデュエリストだ。彼女ならば、深き闇の底に眠っている」

 

「闇のデュエリストだと……? あっーーー」

 

 闇のデュエリスト。そういえば杏子の奴がそんなことを言っていた。童実野町にてレアカードを奪っていくデュエリストが現れたとかなんとかと言っていたが、こいつのことなのか。

 

「闇のデュエル……?」

 

 隼人たちはその妙な響きを持った言葉を繰り返す。

 

「闇のデュエルだと!? そんなものただのまやかしだ!! 実際にあるわけがないだろ!!」

 

 十代が認めまいと叫ぶ。確かに十代たちは認めるわけがないだろう。デュエルとは、本来ただの遊びだ。明日香があんな風に眠るわけがない。

 だが、闇のデュエルは存在していた。マリクやバクラ、アテムやペガサスも行ったことがある。だけど……それはかつての話だ。今現在起こるはずもない。

 

「試してみるがいいだろうよ、小僧。ここは万人たりとも足を踏み入れてはならない領域。我はその誓いを破るものに、制裁を下す」

 

「ここでいなくなった人達を消したのは、貴様のせいだなっ!? 明日香を、返してもらうぜ!!」

 

「私に闇のゲームで勝てるのならな……遊城十代」

 

 タイタンはニヤリと笑い、体に巻き付いてある機械のようなものに触れる。よく見るとそこにはカードデッキが収納されている。つまりデュエルでやろうと言うのか。それも、闇のデュエルで。しかもまだ、闇のデュエルを知らないような十代と戦うというのか。

 だが、十代はそんなことを知ってか知らずか、隼人からデュエルディスクを受け取り、きっとタイタンを睨む。デュエルをする気なのだ。

 

「望むところだ!!」

 

 どうする? 十代に任せて見るべきか。十代ならばこのデュエルには勝てると思う。だがそれは普通のデュエルでの話だ。これはデュエルじゃない。ただの命の奪い合い。ならば……そんな戦いを子供にやらせるわけにはいかない。

 

「ーーーおい待てよおっさん。俺の存在忘れちゃあ困るぜ」

 

 デュエルしようと身構えた十代の前にたち、タイタンに話しかける。タイタンは怪訝そうな顔をして城之内を見た。

 

「何ガキ相手にムキになってんだよ。闇のデュエルとかそんなものをやらせてんじゃねえよ、大人げない」

 

「何だと!? 闇のデュエリストを愚弄するのか?」

 

 タイタンはぎりっと歯を軋る。だが、その程度で城之内はびびらない。

 

「それによ、お前が本当に闇のデュエリストか俺が判断してやるよ。闇のデュエル経験者のこの俺がな。だから俺と……デュエルしろ」

 

 城之内はデュエルディスクを構え、タイタンに言う。

 

「何でだよ先生! 何で俺にデュエルさせてくれないんだよ」

 

 突然十代が抗議してくる。城之内は十代の頭を撫でて答えた。

 

「何でかだと? お前のようなすげぇデュエリストに、こんなふざけたデュエルなんかやらせたくないからだ。言っておくが、闇のデュエルなんていうのは楽しいもんじゃない。それを、今俺が教えてやる。もっとも、デマかも知れないがな」

 

 タイタンは一瞬舌打ちしたあと、にやっと笑った。

 

「良いだろう。その代わり、貴様が負けたら貴様の魂も、闇に封印させてもらうぞ」

 

「やれるものならやってみろよ」

 

「依頼主に遊城十代にデュエルを仕掛けろと言われたのだが貴様が阻んだ以上、標的を貴様に変更する」

 

「その依頼主ってのは、この闇のデュエルを知っていたのか?」

 

「さぁな私にはわからん。兎に角だ、貴様がこのデュエルに勝てばいい話だ。プロとはいえ、私のデッキには決して勝てはせんぞ」

 

「そいつはどうかな……言っておくが、俺はそこらで野垂れ死ぬプロとは大違いなんでね。舐めてもらったら困るぜ! いくぞ!!」

 

 互いにデュエルディスクにデッキを差し込み、同時に叫んだ。

 

「デュエル!!」

 

 火蓋が落とされ、5枚のカードを引く。さて、相手のデッキはどうだろうか。

 

「私の先行、ドロー。……ふん、私は《インフェルノクインデーモン》を攻撃表示で召喚」

 

 タイタンのフィールドに、恐ろしい形相の、女王らしき服装をしたデーモンが出現する。

 

インフェルノクインデーモン 星4 ATK900 悪魔族 炎属性

 

「デーモンデッキか……なるほどな。こいつは厄介なデッキだぜ」

 

「ふん、プロのデュエリストもたじたじか」

 

「なわけあるかよ。ライフコストがあるかぎり、勝ち目は無い訳じゃないしな」

 

 デーモンと名のつくモンスターは基本的に自分のスタンバイフェイズに500ポイントのライフダメージを払わなくてはならない効果を持つ。つまり短期決戦に持ち込まなければ負けになってしまうため、それにどうにか耐えきり自滅するのを待てば勝ちは決まる。

 だが、その戦法は相手に読まれていた。

 

「ライフコストは確かに痛い。だが私にはそれを無効にするカードが存在する。私は手札からフィールド魔法《万魔殿ー悪魔の巣窟》を発動!!」

 

 デュエルディスクにフィールド魔法が送られ、光を発すると同時にデュエルフィールドが轟音をたてて変化を始めた。竜や悪魔のオブジェがあちこちに出現し始め、息苦しい空気が辺りを覆う。魔物たちの巣くう場所としては相応しいくらいに不気味だ。

 

「こ、これは……」

 

「さしずめ地獄の現れとでも言っておこうか。このフィールド魔法は、デーモンのライフコストの効果を無効にして、さらにデーモンが戦闘以外で破壊されたとき、デッキからそのデーモンモンスターのレベル未満のカードを手札に加えることができる。つまり、破壊しても新たにデーモンが現れると言うわけだ」

 

「けっ、厄介な魔法だな」

 

 城之内は舌打ちして目の前にたつデーモンを睨む。これでデーモンの維持コストがなくなり、思う存分デーモンを展開できる。

 

「私はこれでターンエンドだ。ああ、それとこの娘が気になるのならば、視界から消しておこう……」

 

 タイタンは、ニヤッと笑いそちらを見ると、ゴゴゴと音をたてながら、地中に明日香の入った棺がしまわれた。人質をとられたということを改めて認識させられ、一層きついものとなる。

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

 城之内の手札にモンスターはいない。さあて、どうやって対応するか。

 

「ふっふっふ、ドローしたか。だが、私はインフェルノクインデーモンの効果を発動する。スタンバイフェイズ毎にデーモンと名のつくモンスターの攻撃力を1000ポイント上げることができる。私はインフェルノクインデーモンを対象にしてエンドフェイズまで1000ポイント上げる!!」

 

「なっ……1000ポイントもだと!?」

 

インフェルノクインデーモン ATK900→1900

 

 下級モンスターのなかでトップクラスの火力を誇る数値を持つデーモンに変貌したことに、城之内は驚く。

 

「くっ……俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「打つ手なしか……私のターン、ドロー。私はインフェルノクインデーモンの効果を発動、1000ポイントアップする。そして私は手札から《ジェノサイドキングデーモン》を召喚」

 

インフェルノクインデーモン ATK900→1900

 

ジェノサイドキングデーモン 星4 ATK2000 悪魔族 炎属性

 

 キングにクイーン、何て組み合わせの悪い奴等だ。次のスタンバイフェイズを迎えたら、キングはクイーンの力を得て、3000という、城之内のよく知る龍とほぼ同等の力を持つことになる。

 

「ジェノサイドキングデーモンは、場にデーモンと名のつくモンスターがいないと召喚、反転召喚が出来ない。そして戦闘で破壊したモンスターの効果を無効にする効果がある。まあ、貴様に今モンスターはいないがな。ではバトルだ、インフェルノクインデーモンでダイレクトアタック!!」

 

 インフェルノクインデーモンが咆哮をあげてこちらへと迫ってくる。しかし、ただではやられない。

 

「攻撃宣言時にリバースカードオープン、速攻魔法《スケープ・ゴート》を発動!! 俺のフィールドに4体の羊トークンを出現させる!」

 

羊トークン DEF0

 

「やったぁ! これで攻撃は防げる!!」

 

 翔がガッツポーズで喜ぶ。

 

「そうなんだな。少なくとも次のターンまではどうにか凌げるんだな」

 

「ちっ……小賢しい真似を……だが、攻撃は続行できる。インフェルノクインデーモンで攻撃だ!!」

 

 タイタンは舌打ちするも、攻撃の巻き戻しでバトルが再開される。盾とはなってくれるがその力はあまりに脆く、すぐに潰されてしまった。

 

「さらに、ジェノサイドキングデーモンで攻撃!! 炸裂! 五臓六腑!!」

 

 いよいよ命令が下ると、キングの胸が破裂し、そこから蟲が沸いてきた。不気味な音を発しながら二体目の羊に迫り、食らいつくしてしまった。

 

「うげっ気持ち悪っ!! 羽蛾のモンスターみたいだな……」

 

「私は一枚伏せてターンエンドだ」

 

「くっ……俺のターン、ドロー!!」

 

「スタンバイフェイズに、インフェルノクインデーモンの効果により、ジェノサイドキングデーモンの攻撃力を1000ポイントアップする」

 

ジェノサイドキングデーモン ATK2000→3000

 

「攻撃力3000か……嫌な数値だな」

 

「ふっふっふ……元プロとだけあって、その数値の恐ろしさを理解していることだろう」

 

「まあな、俺の大嫌いな野郎のエースモンスターとそっくりだからよ。だから、全力でぶっ潰すぜ!」

 

 城之内は手札を確認する。攻撃力3000を突破する術はない。だが、間接的に断ち切ることはできる。

 とりあえず今のところは普通にデュエルできている。闇のデュエリストと言うのははったりかもしれない。それだったら嬉しいのだが。

 

「俺は、《リトル・ウィンガード》を召喚!!」

 

リトル・ウィンガード 星4 ATK1400 戦士族 風属性

 

 小さな羽の生えた、幼い戦士が現れる。こいつならとりあえずどうにかなる。

 

「バトルだ、リトル・ウィンガードで、インフェルノクインデーモンを攻撃!!」

 

 幼い戦士は小さな剣を突き出してインフェルノクインデーモンを貫いた。攻撃力が高くなるのは、クイーンのせい。ならばそれを潰してしまえばいい。

 

タイタン:LP4000→3500

 

「貴様の思惑など読めている。私は罠カード《リビングデッドの呼び声》を発動。効果により、先程破壊されたインフェルノクインデーモンを攻撃表示で特殊召喚」

 

「くそったれ……」

 

 これでは破壊した意味がない。再び攻撃力が1000あがり、面倒なことになる。一応トークンは2体存在するので守れなくはないけれど、厳しいものがある。

 

「俺は一枚伏せてターンエンドだ。エンドフェイズに発動、リトル・ウィンガードは守備表示になる」

 

リトル・ウィンガード DEF1800

 

「攻撃したあとに守備表示になるのはなかなか強いんだな」

 

 特徴的な口調で隼人が解説する。翔もそれに同意するように頷くが、十代は顔をしかめたままだった。

 

「でも隼人、この局面じゃまるで役に立たないぜ」

 

 十代の言葉がすべてを表していた。リトル・ウィンガードは攻撃したあと守備表示になるので、防御を固めることはできる。しかし、1800という数値は、この局面では頼りない。

 

「では私のターン、ドロー。スタンバイフェイズに、インフェルノクインデーモンの効果で、ジェノサイドキングデーモンの攻撃力を上昇させる」

 

ジェノサイドキングデーモン ATK2000→3000

 

「バトルだ、ジェノサイドキングデーモンでリトル・ウィンガードに攻撃だ!!」

 

 盾を構えて守る小さな剣士に無数の蟲が集る。あまりに小さすぎる盾では裁ききれず、そのまま食われてしまった。

 

「さらにインフェルノクインデーモンで羊トークンに攻撃だ」

 

 このままいけば、ダメージを食らうのも時間の問題だ。この辺で、食い止めておく必要がある。

 

「この瞬間、リバースカードオープン! 罠カード《マジックアーム・シールド》を発動!! 自分フィールドにモンスターが存在し、相手に二体以上存在する場合、攻撃モンスターとは別のモンスターのコントロールを得て、そのモンスター同士で戦闘させる! 俺が対象に選ぶのは、ジェノサイドキングデーモンだ!!」

 

 巨大な機械の手がジェノサイドキングデーモンへと迫り、掴みあげる。ダメージ計算が行われ、ライフが削られるのは城之内だが、攻撃力の高いモンスターを対象にとれば、反射ダメージとして相手ライフを削ることができる。それに厄介なインフェルノクインデーモンも再び墓地に落とすことができる。

 だが、その考えは通用しなかった。

 

「では私はマジックアーム・シールド効果にチェーンして発動。ジェノサイドキングデーモンが効果の対象になったとき、サイコロの目が2か5ならばその効果を無効にして破壊することができる」

 

 タイタンがそう説明すると、突然近くにあった溶岩らしきものから、6つの玉が現れる。それらはタイタンの手元に行き、円を作った。

 

「このデュエルでは、サイコロの代わりにルーレットを用いることにする。死のルーレットが今、回り出す」

 

 そういうと、早速ルーレットは回り始めた。炎が数字のかかれた玉を順番に飛び移る。どこに止まるのか。確率は3分の1、低い確率だが当たらない訳じゃない。

 火の玉はぐるぐると回り続けたが、ようやく動きを止めた。火の玉が選んだ数字は……2。つまり、当たりだ。

 

「ルーレットが示すのは2。つまりマジックアーム・シールドの効果は無効とし破壊する」

 

「なっ……!」

 

 機械の手は消滅してしまい、ジェノサイドキングデーモンは解放される。キングの異変に気づいて手が止まっていたクイーンだったが、何事もなかったようで安心し、羊トークンに飛びかかっていった。

 

「ふっふっふ……いくら貴様が罠で防ごうとも、破壊しようとも、デーモンたちによって阻まれてしまうのだ。つまり大人しくやられるしか、貴様に成せる術はないのだ」

 

 確かに、対象をとる効果を3分の1とはいえ無効にされてしまうのは厄介だ。しかも、仮に破壊できてもフィールド魔法の効果によって、新たなデーモンを手札に加えることが出来てしまう。地味にうざったい布陣だ。

 だが……それ以上に城之内はワクワクしていた。何故なら、相手はギャンブルを仕掛けてきたからだ。

 城之内は、ギャンブルデッカーとしても名を馳せていた。サイコロ系やコイントスを要求するカードを上手く使いこなし、勝利へと導いたことを知らないデュエリストは、存在しないくらいに有名だった。

 相手はギャンブルを挑んできたのだ、それに応えない理由はない。

 

「確かにお前の張った布陣は厄介だ。だけどな、それを破る術はあるんだぜ」

 

「何……? ハッタリは止すんだな。私はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「へっ、そう言っていろよ。俺のターン、ドロー! ーーー来たぜ、俺のエースモンスター!! 俺は《時の魔術師》を守備表示で召喚!」

 

時の魔術師 星1 DEF250 魔法使い族 光属性

 

 遊戯からもらった大事なカードを、ここで引けるのは有難い。さあ、力を見せてくれ、相棒。

 

「俺は時の魔術師の効果を発動!! 表か裏どちらかを宣言して、コイントスで同じ面が出た場合、相手モンスターを全て破壊し、外れた場合は自分のモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを俺が食らう。俺が宣言するのは、表だ!! いくぞ!!」

 

 城之内は手元にコインを握りしめ、ピンと親指で弾いた。くるくると回る一枚のコインの軌跡をじっと見つめる。さあ、確率は2分の1だ。

 ちゃりんと心地良い音が響くと共に、コインが地面へと落ちた。示した面はーーー表だった。

 

「よしっ、同じ面だ! よってお前のモンスターを全て破壊する!! タイム・マジック!!」

 

 時の魔術師の手から渦が飛び出してきて、タイタンのモンスターを全て吸い込み、時空の彼方へと送り込んでしまった。

 

「やった!! これで奴のフィールドはがら空きだ!!」

 

 翔が手を大きくあげて喜ぶが、隼人は顔をしかめている。

 

「だけど、あいつのフィールド魔法の効果が発動するんだな……」

 

「そこのコアラ君の言う通りだ。私は破壊されたデーモンのレベル未満のモンスターを手札に加える。私が加えるのは、《トリック・デーモン》と、《デスルークデーモン》の二体だ」

 

「何でも加えろよ。さらに俺は魔法カード《クイズ》を発動だ! 俺の墓地にいるモンスターを当ててみろ。当てられたらそいつは除外、外れたら俺のフィールドに特殊召喚できるぜ!」

 

「良いだろう……」

 

 タイタンは考えた。確か最初に奴の墓地に送られたのは《リトル・ウィンガード》だ。ならば、このモンスターしかーーー。

 いや、待て。待つのだ。その前にタイタンは他のモンスターも送っている。それは羊トークンだ。奴は先にスケープ・ゴートを発動し、攻撃を凌いだではないか。そうとなれば、決まりだ。

 

「貴様が最初に墓地に落としたのは、《羊トークン》だ! これでどうだ!!」

 

「おいおい、お前知らなかったのか? トークンは墓地にはいかないし、モンスター名としては扱わないんだ。よって、トークンじゃだめだ」

 

「そ、そうだったのか……ならば、《リトル・ウィンガード》だ!!」

 

 羊トークンでなければリトル・ウィンガードで決まりだ。だが……そうはさせてくれなかった。

 

「そいつはどうかな? リトル・ウィンガード何てモンスター、俺のデッキにいたかな? もしかしてお前、リトル・ヴァンガードじゃねえの? なんかネーミング聞き覚えあるだろ?」

 

「ん……そうかもしれん……ならば私はリトル・ヴァンガードとする」

 

「ーーー外れだよバーカ」

 

「な、なに!?」

 

 タイタンは驚愕した。なぜ新たにモンスターが特殊召喚されているのか。しかも、最初に予想した、《リトル・ウィンガード》だ。クイズに正解すれば、モンスターが増えることはないはずだ。

 

「まさかこんな簡単に騙されるとは思っていなかったな。俺が最初に墓地に落としたのは《リトル・ウィンガード》だ。リトル・ヴァンガードなんていないさ。よって、攻撃表示で特殊召喚だ!!」

 

「き、貴様ぁ!! 騙したなぁ!?」

 

「騙される方が悪いのさ。第一、少し考えればわかるだろ? リトル・ウィンガードなんて有名じゃん」

 

「有名なわけあるか!! 私は初めて知ったぞ!!」

 

 

「俺に使った揺さぶりテクニックがまたも炸裂した!!」

 

「でもあんな簡単に騙されるものかな……まあモンスターはマイナーだけどさ」

 

 

「くっ……だが雑魚がいくらわいてこようと、私のライフを全て削ることはできぬ!」

 

「まあな、でも攻撃はさせてもらうぜ。リトル・ウィンガードでダイレクトアタックだ!!」

 

 再び現れた小さな剣士が飛びかかっていく。とはいえ、1400というなかなか大きなダメージを食うのは辛いはずだ。

 だがーーーその攻撃は阻まれた。

 

「私は攻撃宣言時に罠カードを発動する! 《魔法の筒》!! 相手の攻撃を無効にして、その攻撃力分のダメージを与える」

 

「しまったっ……!!」

 

 罠を警戒するのを忘れていた。魔法の筒は攻撃を無効にするばかりか、それを跳ね返してしまうという強力な罠カード。半端ではないダメージが城之内へと反ってくることになる。

 タイタンの目の前に大きな筒が二つ現れる。そのうちのひとつにリトル・ウィンガードが吸い込まれ、もうひとつの筒から勢いよくリトル・ウィンガードが飛ばされた。あまりに素早いので躱すこともままならず、そのまま直撃してしまった。

 

「ぐわっ……!!」

 

城之内:LP4000→2600

 

 手痛いダメージだ。だが、まだ勝負はこれからだ。ぎりっと歯軋りしながらタイタンを見つめるも。

 

「ふっ……」

 

 タイタンは笑っていた。魔法の筒で迎撃でき、ライフポイントで逆転できたことの笑みではなく、もっとそれ以上の意味を持つそれだった。

 

「ーーー!?」

 

 タイタンが取り出して見せたものは、逆三角錐の形をした何かだった。黄金に光る表面には、奇妙な目の形をした何かが彫られてあった。あれは、親友の宝物だったものにそっくりだった。名前は千年パズル。戦いの儀の後に封印された、千年アイテムのひとつだ。だが、何故今この男の手に……?

 タイタンはそんな城之内の疑惑を払うかのように、さらに口端を歪ませてると……突然それが光り始めた。全方位に放たれる黄金のそれはこの場の全員の目を射る。

 

「なんなんだこの光は……!」

 

「ふっふっふ……これが闇のゲームだ。見ろ、貴様の体を。ライフポイントが減るに従い、貴様の体は消滅していく」

 

 タイタンに言われるがままに体を見る。するとーーー体が切れ始めていた。腕の一部や胸、足などが所々なくなっている。

 

「本当に、闇のゲームなのか……!?」

 

「その通りだ。それにこの立ち込めてきた黒い霧、重く苦しい黒い霧……。どうだ、息苦しいだろう?」

 

 確かに黒い霧が辺りを包んでいる。どこか息がし辛い。ついでに足も動かない。やはりこれは、闇のゲームなのか……? 

 

「その千年パズルを、何処で手に入れてきたんだ……」

 

「ふん、エジプトでだ。発掘して手に入れたのだよ」

 

「……」

 

 確かにエジプトにある。これでは、真偽はつかめない。デュエルをしていればわかるはずだ。今は、耐え抜くんだ。

 

「俺はこれでターンエンドだ。エンドフェイズに、リトル・ウィンガードを守備表示に変更する」

 

「ふん、まだ闇のゲームの中で立っていられるのか。私のターン、ドロー。私は手札から、《手札断殺》を発動する。お互いのプレイヤーは、手札を二枚捨て、そして二枚ドローできる。私が捨てたのはトリック・デーモンと血の刻印」

 

「俺が捨てたのは、墓荒らしと拘束解除だ。そして新たに二枚ドローするぜ」

 

 城之内が手札に加えたカードは……レッドアイズだった。

 

(レッドアイズ……だが、今この状況では何の役にも立たない。もう一枚は心変わりか。強いカードだが、次の俺のターンにならないと使えない……)

 

「ふふふ……私は墓地に捨てた《トリック・デーモン》の効果を発動。効果で墓地に送られたとき、デッキからデーモンと名のつくモンスターを手札に加える。私が加えるのは、《デーモンの召喚》だ。さらに新たに加わったカード《二重召喚》を発動する。私は二回召喚できるわけだ。まずは、インフェルノクインデーモンを召喚。そしてインフェルノクインデーモンを生け贄にしてーーー現れろ、デーモンの召喚!!」

 

デーモンの召喚 星6 ATK2500 悪魔族 闇属性

 

 ジェノサイドキングデーモンよりもさらに大きなデーモンが出現する。遊戯がかつて使用していた上級モンスターだ。攻撃力なら最上級のブラック・マジシャンと同等で、扱いやすいのはこちらだ。

 

「悪魔族の中じゃトップクラスの攻撃力を持つモンスターだ……」

 

「攻撃は防げるけど、それでもピンチなんだな……」

 

「バトルだ、デーモンの召喚で時の魔術師を攻撃だ」

 

 牙の生えた口から気味悪い光線が飛び出し、時の魔術師を粉砕する。再び全体除去を使われるのを恐れたのだろう。

 

「さらに私はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「俺のターン、ドロー! ……ターンエンドだ」

 

 俺が手札に加えたのはフィッシャーマンだ。しかし、どちらにしても二体のモンスターに破壊されてしまう今、生け贄召喚する意味はない。

 

「ふふ、そうやって防御を固めている以外にやることがないか。私のターン、ドロー。まず、私はジェノサイドキングデーモンを召喚する」

 

ジェノサイドキングデーモン ATK2000

 

「たった二体では壁を破れると思うなよ?」

 

 城之内はそう挑発するが、タイタンは憎たらしそうに再び笑う。

 

「それはどうかな?ーーー貴様の防御も、このカードの前では無力だぞ」

 

 タイタンはふっと笑うと、カードをこちらに見せた。カード名は、《閃光の双剣ートライス》。

 

「ーーーまさか!!」

 

「そう、このカードの前では、貴様の壁を全て打ち破り、貴様にダメージを与えることができる。手札を一枚捨てて、デーモンの召喚に装備する」

 

 

「アニキ、あのカードはどういう効果があるんすか?」

 

「あれは装備魔法だ。手札を一枚捨てて500ポイント下げる代わりに二回攻撃ができる代物さ」

 

「攻撃力は2000になるけど、その代わりにデーモンの召喚で先生にダイレクトアタックが仕掛けられるんだな。これは不味いんだな……」

 

デーモンの召喚 ATK2500→2000

 

「バトルだ!! ジェノサイドキングデーモンで壁を粉砕しろ!」

 

 闇の力に染まったデーモンの王が、羊トークンを粉砕する。

 

「続いて、デーモンの召喚で二回攻撃!! まず、リトル・ウィンガードを倒せ!!」

 

 デーモンの召喚には似合わない、光り輝く剣に力を下げられようとも、元からある高い攻撃力に身を任せて、小さな剣士を切り裂いた。

 

「そしてもう一撃だ、デーモンの召喚、ダイレクトアタックだ!!」

 

 流れるようなステップで城之内へと迫り、そのまま目にも止まらぬスピードで切りつけた。

 

「がぁぁっ……!!」

 

 痛みはあまり無い。だが、体が動かなくなり、どんどん消え始めていく。

 

城之内:LP2600→600

 

「私はこれで、ターンエンドだ」

 

 手痛いダメージを食らってしまった。おまけに壁も失ってしまった。次に何とかしないと、城之内の敗けだ。そうなれば十代は封印され、明日香も助けられない。

 闇のデュエルはやはり実在していた。奴は本当に闇のデュエルの使い手だ。だとしたら、勝ち目はない。何で、こんな目に遭わなくちゃいけないんだ。俺はただ、教師になってデュエル以上に大切なものを教えたかっただけだ。静香を幸せにしたかっただけだ。それがどうして、闇のデュエルをすることになってしまったんだ。どうやって千年パズルを手に入れたかは知らないが、いつのまにかこいつは闇のデュエリストになっていたんだ。

 やばい、意識が霞んできた。立ち上がれない。体もほとんど消えかかっている。あれ……真っ暗になって……。

 

 デュエルフィールドにて、一人のデュエリストが倒れたのを、場の人間たちは目撃し、叫び声をあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なるたけ早く更新します。

心変わりは、リアルではその頃は禁止ではなかったはずなので採用しました。あれ今の時代で解き放たれたら確実に遊戯王終わりますね。

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