遊戯王GX 凡骨のデュエルアカデミア   作:凡骨の意地

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デュエル試験に関してはあえて書かず、採点する城之内君と、旧友との電話を書きました。試験も書いてみたのですが、ただの焼き直しになってしまうことに気づき、城之内君を殺してしまうかもしれなかったのでやめました。万丈目サンダーさん、申し訳ない。


第六話:旧友との電話と、迫る闇

 

 

「デュエルアカデミアの月一のテストの仕組みを説明する。まず、各教科のテストを受けてもらい、その後午後二時から実技試験となる。実技試験の相手は生徒同士だ。組み合わせはあらかじめ決まっているので、テスト終了後に掲示板を見るといい。では、まず城之内先生のテストからだ」

 

 試験監督がテスト用紙を配り始める。黙々と生徒たちは受けとるが、一人空席があることに気づいている。その席は、クロノス教諭を破り、城之内先生と渡り合うほどの勝負をした遊戯十代のものだ。彼の弟分によると、まだ寝ているのではという。

 それはそうと、生徒達の中で、城之内先生の問題は簡単だと噂されていた。クロノスと城之内の会話を盗み聞いたものの話によると、テスト問題数は少なく、クオリティの低いものになるらしい。つまり、全員が満点をとれるような、簡単なものの可能性が高い。

 だからーーー誰も対策しなかった。

 

 数十分後、遅れてきて、なおかつ熟睡した遊城十代とその弟分の丸藤翔以外は、地獄を見た。

 

 

 

 すべてのテストが終了したチャイムがなった。最後の試験監督は、城之内だったが、何故か終わったあとの全員の目がギラギラと輝いている。いや、殺気がすごい。まるで早く終わらせろと、目線で語りかけている。どうしてそんな目をしているんだろうか?

 とにかく早く枚数を数えて、自由にしてやった。すると、全員がなだれ込むように、ドアの外へと走っていった。

 

「なっ、おい! 何処にいくんだよ!?」

 

 しかし城之内の叫びは彼らには聞こえず、我先へと走っていく。その際、彼らが叫ぶ声が聞こえた。

 

「新しいパックだー!!」

 

「俺のもんだー!!」

 

「私のものよっ!!」

 

 ああ、そういうことか。そういえば購買の人がいってたな。新しいパックが今日デュエルアカデミア内で販売されるのか。それならば……。

 

「俺もいくぞっ!!」

 

 城之内も、生徒のあとに続いて走った。なんと、先生が生徒に混じって走っていた。だが、デュエリストなら当然だ。新しいパックに夢中にならないわけがない。例え、生徒から非難を受けることになっても。

 

「先生なんでいるんですか!?」

 

「先生買う必要ないでしょう!? 午後の実技テストのために私たちは補強しなきゃいけないの!!」

 

「うるせぇうるせぇ!! 男城之内、ガキの頃はこうやってカードを手にいれてたんだよぉ!!」

 

 人波を掻き分けつつ、どうにか前に進む。だが、シャッターが目の前にそびえた。なるほど、まだ空いていないというわけか。

 だが、興奮している生徒たちはシャッターを叩いている。そこまでカードが欲しいのかよと思いつつも、子供らしいなとも懐かしく感じた。俺も遊戯の家で最新のパックを買うためにシャッターを鳴らした記憶があるからだ。遊戯がすげえ眠そうな顔でシャッターを開けて、10箱くらい寄越してくれたのを、今でも覚えている。

 

 だが、子供時代には絶対にあり得ない光景を、これから目にすることになるとは、思わなかった。

 

「そこをどけそこを!!」

 

 突然、軍服を来た大人がぞろぞろと警棒を持って生徒たちを威嚇し始めた。ここは学校、そういう輩が来る場所じゃないはずだが。

 だが、そんな訝しげな視線も期待と興奮に変わる。セイラー服を来た男がアタッシュケースを持ってきてからは。

 

「お前達のほしいものは、ここにあるぞー!!」

 

「ウオオオォォッッ!!」

 

 とっさに全員が道を開けて、男がシャッターを開ける。

 

「ついに……レアカードが……!!」

 

「俺城之内先生の問題死んだから、これで挽回できる!!」

 

「俺のレッドアイズデッキも強化できるぜ……!!」

 

 城之内も思わず興奮してアタッシュケースが開かれるのを待ったーーー。

 

 

 

 

 

「この生徒に売約済みだ」

 

 

 

 

 

 セイラー服の男がそう呟いた。アタッシュケースの中が開かれると、そこには売約済みと書かれた札が残されていた。隣には、深い帽子を被った男子生徒がいた。しかしグレーなコートを羽織っている辺り、どの色の生徒かわからない。

 

「おいおいそりゃあどういうことだよ!!」

 

「きたねぇぞ!!」

 

「ふざけんなこの野郎!!」

 

 生徒からも、城之内からも文句が殺到するが、その生徒は舐めきったような態度を取っている。

 

「もうすでに御支払済みナノーネ」

 

 控えめな声で、しかし挑発的に指を降りながら生徒達の波を掻き分けて去っていった。

 

(あれ、絶対クロノスさんだよな)

 

 そこで、一人怒りを顕わにしている城之内であった。

 

 

 

 

 

「まったく、二次試験のデュエル見たかったっていうのに、採点を先にやってほしいだと? ったく、我ながらすげえ難しい問題にしたもんだな」

 

 城之内は、一次試験が終わり、昼飯を食ったらすぐ自室へと向かった。デュエル観戦をしたいと言ったのだが、クロノスに拒否されてしまった。アナタの問題結果を、シニョール瀬人に早く渡さなければナラナイーノと、言われてしまったらしい。海馬のいうことなんて聞くなと言おうとしたが、それこそクロノスにとって無理難題であるから黙ってうなずいた。ただ、条件として新しいパックのレアカードを何枚かもらうこととなった。パックを買い占めたことは、すでにばれている。

 

「さて、そんなに強くない奴から見ていった方がいいな。まずはオシリスレッドのこいつからだ。名前は確か、前田隼人か。どれどれ……デスコアラとかそういったコアラ系のカードばっかだな。まあ、あいつコアラみたいな顔してるし。でもこれじゃあ遊戯の相手にもならないな。留年しているところ悪いけど」

 

 一枚目の答案に10と書いて、別の場所に置く。次は丸藤翔だ。確か十代と一緒にいる眼鏡の奴か。そういえば、学園内で話題になっているカイザー亮とかというデュエリストと兄弟の仲であると聞いているが、その割にはそこまで強くない。プレイングミスはあまりしていないけれど、弱気だからなかなか強いモンスターを出せていない。

 

「丸藤翔は……白紙かよ!? しかもよだれの跡が……俺試験監督は違うところだったからわかんねえけど、ねちゃあだめだろ……。こりゃあ0点だな。昔の俺の方がよっぽど取れてたな、点数」

 

 呆れながら0点をつけた。さて、次はと……。

 デュエルの強さ順に採点していって、点数をつけていく。まったくバランスの取れていない構築や、デッキ枚数が足りないもの、放棄しているものと様々だったが、中にはこんな面白いのがあった。

 

「おっ、バーン系のカードがたくさんあるな。ファイヤー・ボールに、昼夜の大火事、連鎖爆撃とかがあるけどなあ……。発想は面白いんだけどな。ただ、防御が薄いな、60点」

 

「イエローの神楽坂っていうのも面白いな。遊戯のデッキの弱点となるカード全てを洗い出してうまく組み込んでいる。死のデッキ破壊ウィルス、生贄封じの仮面とかいろいろ入ってんな。これなら勝てるかもしれないが、死者蘇生とかでブラック・マジシャンとか呼ばれたらきついだろうぜ。でも、勝てそうかもしれないから80点だ」

 

「おいおい俺のデッキ書いているぞ……悪いけど、俺じゃあ遊戯に勝つのは難しいから20点だな」

 

「遊戯のデッキを使えばいい、か。果たしてそれを使いこなせるかな? 20点だ」

 

 さて、次はいよいよ実力者のブルーだ。採点していくと、かなり緻密に練られたデッキ委が多い。遊戯を追い詰めるコンビネーションもあるし、攻守バランスの取れた構築も存在する。それらのデッキには70から90近い点数をつけたりしていった。

 中でも優秀だったのは、ブルーの万丈目、明日香、そしてイエローの三沢大地だった。万丈目は高い攻撃力のモンスターと強力な魔法・罠で構成されていて、明日香はテーマデッキのシナジーの強さを生かしたデッキ、三沢は遊戯のメタを張るような形のデッキを作っていた。どれも質が高く、90点以上の点数をあげた。

 さて、ここで城之内の期待しているデュエリストの回答を見ることにする。その名は遊城十代。きっと、まともな構築を考えてくれているはずだ。城之内をあと一歩のところまで追いつめたのだ、きっと遊戯だって苦しめられるデッキがそこには―――。

 

 

「……白紙、かよ」

 

 なんも書かれていない、真っ白な紙。鉛筆の跡すら全くない、白紙。強いて言えば―――よだれの跡だけ。恐らく寝てしまったんだと思われる。

 

「こういうやつほど、勉強とかって不真面目なんだよな。まったく、遊戯にそっくりだよ」

 

 怒りや失望を通り越して、呆れの感情が出てきた。まるで、親友を見ている気分だ。遊戯はデュエルに関しては天才的だが、テストの点数は城之内よりも少し上くらいだ。杏子が前に言っていた。デュエルでこんなに強いんだから、数学とか国語とかできるはずなのにと。

 もしかしたら遊城十代の強さの秘訣とは、遊戯によく似ているということかもしれない。やはり、ハネクリボーはそこまで感じて十代のもとへと飛んでいったのだ。

 遊城十代は、きっと城之内の伝えたいことが、わかってくれるかもしれない。デュエルモンスターズというものよりも大切なものに、きっと気づく。何故なら、武藤遊戯によく似ている、決闘者だから。

 見えないけれど、見えるものの大切さを学ぶであろう未来のデュエルキング候補の事を考えながら、白紙のテスト用紙に、赤ペンで0点をつけた。

 

 

「気づけば、もう夜か。そろそろ眠くなってきたし、もう寝るかな……」

 

 採点をすべて済ませた城之内は時計を見ると、もう夜の9時になっていた。まだまだ寝るべき時間ではないにせよ、一日中採点をしていたから疲れてしまった。なんせ何百人ものの生徒の採点をしたのだ、疲れないわけがない。飯もほとんど食わずにようやく終わらせたのだ、さっさと寝かせてほしい。

 

「もう今日は寝るか……おやすみ」

 

 ベッドに転がり、そのまま瞼を閉じた。溜まっていた疲れが徐々にほぐれていき、眠気が全身にまとわりつく。こりゃあ、一秒で眠れるな……。

 意識が落ちていき、目覚めるころには次の朝だ―――。

 

ブー、ブー、ブー……。

 

 なんだこの音?

 バイブ音か? つーことは……電話?

 

ブー、ブー、ブー……!!

 

「だあ~っ!! ……ったく、めんどくせえなあ!!」

 

 眠ろうとしていた時に起こされ、不機嫌そうに怒鳴りながら携帯電話を乱暴につかむ。

 

「はい、もしもしっ」

 

 かなり眠そうで不機嫌ですというニュアンスを込めた応対に、相手はあー……と、後悔したように声をあげて、控えめな声で謝罪した。

 

「夜遅くにごめんなさい、真崎杏子です」

 

「えっ? 杏子なのか……?」

 

「うん、そうだよ城之内。久しぶり」

 

 電話をかけてきた相手が杏子だと知った途端、城之内の機嫌はよくなった。少し眠かったけど、久しぶりに話す親友相手だと、むしろ元気になる。まあ、今は遊戯と付き合ってるらしいけど。

 

「本当に久しぶりだな、最期にあったのいつだったっけ?」

 

「5年前じゃなかったかしら。あんたがプロ引退する前日ってのはよく覚えているわ」

 

「引退っつーか、止めさせられたも同然なんだけどな」

 

「それもそうね。それはそうと、本田から聞いたわよ。あんたデュエルアカデミアに就職したって」

 

「ああ、まあな」

 

「土木工事なんかよりも、私もそっちの方がいいと思うわね。正解よ、城之内」

 

「へっ、何を偉そうに言ってんだよ」

 

 真崎杏子は、遊戯の幼馴染で、現在は遊戯の恋人だ。遊戯が告白して、即OKだったらしい。陰でこっそり見ていた城之内と本田は、あとで杏子にぶんなぐられたけど。

 杏子はデュエリストではないけれど、とても世話焼きだ。遊戯の事もよく見ていたし、誰かが困っていたら過ぐに助けてくれたり、相談に乗ってくれたりする。俺の就職の事も、さんざん相談に乗ってもらった。だから、杏子には感謝している。他人の女なのに、いい奴だとはあんまり思ってはいけないんだろうけど。

 

「そういや杏子、お前何で俺に電話してきたんだ?」

 

 こんな夜遅くに電話するほど杏子は遠慮知らずじゃない。何かあったのかなとも思うが、緊急時で最初にこんなどうでもいい話なんかしない。

 

「ああそうだね。あんたにさ、伝えなくちゃいけないことがあるから」

 

「なんだよ杏子。言っておくが告白はごめんだぜ? 遊戯が悲しむしよ」

 

「あんたみたいな安っぽい男に誰が告白するもんですか」

 

「なんだと、誰が安っぽいだと!?」

 

「あー、ったく、何であんたと話すとこんな子供みたいな言い合いしかできないのかしら。私たちもう大人なのよ?」

 

 杏子とは高校時代から言い合ってきた仲だ。遊戯をいじめていたころにも、杏子が庇って城之内にいつも食って掛かっていた。今から考えれば、芯の強くて優しい女なんだなって思う。城之内はそんな奴に威張っていただけなんだ。

 

「で、何の話だ?」

 

 城之内が杏子に聞くと、杏子は声のトーンを落として、喋り始める。

 

「遊戯が教えてくれたんだけど最近ね、童実野町で闇のデュエリストっていうのが出てきたのよ」

 

「闇のデュエリスト?」

 

「何でも、闇のゲームを仕掛けて、レアカードを奪っていくっていう連中なんだけど……」

 

「はぁ? また闇のゲームかよ。でも千年アイテムが消えちまった今、そんなことできるわけねえだろ?」

 

 そう、あの戦いの儀で千年アイテムはすべて遺跡の中に葬られてしまい、二度と手に入らなくなってしまった。だからもう、闇のゲームなんて行うことなんて出来るはずがないのに。

 

「そのはずなんだけどね。本当のことは分からないんだけど、もしかしたらそっちにも来るかもしれないから、気を付けて」

 

「へっ、なんでだよ?」

 

 城之内が間抜けな声で理由を聞くと、キツイ声が飛んできた。

 

「何でって……デュエルアカデミアはデュエルモンスターズの学校よ!? しかもあんたがいるとなれば尚更よ、あんたは元プロデュエリスト、格好の的じゃない!!」

 

「へっ、俺はそんじょそこらの奴らには負けねえよ」

 

「……静香ちゃんから聞いたわよ。あんた生徒に負けそうになったって」

 

「んなっ!? だ、だけどあれは……その、手札が悪かったんだよ。あ、あは、あはははは」

 

「まったく……あんたって本当に変わってないわね」

 

 呆れながらも、微笑んでいる杏子の声を聴いて、城之内もなんだか眠気が吹っ飛んだ。同時に懐かしさがこみあげてくる。4人でふざけあい、遊び、勉強し、恋をし、デュエルをして。

 楽しかったよ、あのころは。胸が締め付けられるほどに、懐かしさがうずく。あのころに戻りたいと、最近は抱いていなかった気持ちが、再燃し始めた。

 

「なあ、杏子。今度さ……4人で集まらないか」

 

「どうしたのよ、急に?」

 

 杏子が不思議そうに聞いてくる。

 

「俺さ、お前の声を聴いたら、4人で集まりたいなって。高校の時みたいにさ、ぎゃあぎゃあ騒いで、酒の代わりにのんでた苦いジュースをがぶがぶ飲んでさ、カラオケ行って、遊戯の考えた遊びをして……最後は夕陽を見る。休日はいつもそうだったろ?」

 

「そうだね……でも残念。私来週、ニューヨーク行くんだ。遊戯と一緒に」

 

「そりゃまたどうしてだ……あっそっか、お前ダンサーになりたいって言ってたよな」

 

「うん、まだあきらめてなかったんだ。遊戯はアメリカで大会があるんだって」

 

 杏子は高校時代、いや、もっと小さいころから、ダンサーになることを夢見ていた。だからニューヨークで修業したいとずっと言っていた。その夢が、10年後にかなったんだ。これほどうれしいことはない。

 でも、やっぱり寂しい。城之内の知らないところに、世界に皆旅立っていくのが寂しい。

 

「そっか……なあ、杏子。出発は、来週なんだよな?」

 

「うん、そうだよ」

 

「だったら、お前が行っちまう前日に、遊ぼうぜ」

 

「え? でも、ほかの皆の予定はどうなの?」

 

 へっと笑いながら城之内は答える。

 

「意地でも連れてきてやる。本田の首根っこひっ捕まえてもな」

 

「まったく、あんたらしいわね」

 

「そうとも、俺はいつまでも変わらないのさ。だから、遊戯もつれてきてくれ」

 

「……分かったわ。久しぶりに、バカ騒ぎしましょうか」

 

「おうっ! 集合は童実野高校な」

 

「明らかに怪しく見えるわね。まあいいけど」

 

「よっしゃ決まりだ!! さあ、早速本田に電話かけるぞー!!」

 

「よしなさい、もう遅くよ」

 

「お前に言われたかねえよ!!」

 

「確かにそうかもね。じゃあ、切るわよ城之内」

 

「おう、またな杏子」

 

 ぷつんと電話が切れた。いつ以来だろう、こんなに長電話をしたのは。いつもは面接の電話で数分で終わってしまうけれど、今回はとっても長く、充実した会話だった。何か、女の子が友達との長電話に夢中になるのも分かる気がしてきた。

 

「さて……本田の野郎にでも電話をかけるか」

 

 なんの悪びれもなく本田に電話をかけながら、城之内は先ほどの杏子の話に出てきた、闇のデュエリストの事を考えていた。遊戯が嘘をつくとは考えにくいし、でも闇のゲームなんてできるはずもない。千年パズルの力ならば実現できたが(そのせいで死にかけた)、普通のデュエルディスクでは到底不可能だ。いったい何なんだろうか……?

 

「よお本田、よく眠れたか?」

 

「眠れやしねえよ、今何時だと思ってんだよ馬鹿野郎!!」

 

 怒鳴り声が耳をつんざく。しかし―――今度遊びに行こうぜという話をした途端、機嫌が良くなり、愉快に電話を切っていた。あいつ、なんかストレス抱えているのだろうか。なんにせよ、誘うことには成功した。あとは、遊戯が来れば、いい。

 

 そのころにはもう、闇のデュエリストの事なんて忘れていた。しかし黒い影が、迫っていることを城之内は気がついていなかった。

 




若本さん、襲来。

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