ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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親睦を深めた亮たち模型部

今日は亮と晃は2人で部室で新たなヅダの性能を試していた

そして再び……あの男が現れる


俺の反応に敏感に応えてくれる

「どうかな、カスタマイズした新しいヅダの性能は?」

「最高だ。普通のヅダより動かし易いし、俺の反応に敏感に応えてくれる」

 

 

 亮の新しいヅダは見た目はあまり変わっていなかった。

 だが装甲を支障をきたさない程度までギリギリまで薄くし、土星エンジンの性能を上げスラスターも強化している。

 これにより機動性が上がったが、逆に1歩間違えば爆発の危険性も高まっている。

 そして右手には銃身が折り畳まれている対艦ライフル、右肩に新しくヒート・パイルを搭載していた。

 対艦ライフルは長いままだと近い間合いに対応出来なかったため、折り畳む事で対応出来るように改造し威力も上がっている。

 銃身を展開することでロングバレルとし、遠距離からの狙撃も可能とした。

 新たな装備として搭載したヒート・パイルは成形炸薬弾による大量のメタルジェットで装甲を貫き、同時に内部から破壊する武器だ。

 実際は危険なため設定での話なのだが、これにより一撃必殺とも言える武器を手にした。

 なおザク・マシンガンではなくMMP80 90㎜マシンガンを右足に、ヒート・ホークを左足に搭載している。

 そして右肩には通常通りシールドとシールド・ピック、裏にシュツルム・ファウストもある。

 

 

「それじゃテストバトルを始めるよ。まずは対艦ライフルをロングバレルモードで対象を狙撃してみて」

「了解」

 

 

 晃に言われた通りに対艦ライフルの銃身を展開しロングバレルにすると、テスト用に実体化した丸い緑色の機体――ハイモックを狙撃し一撃で仕留める。

 

 

「威力も上々だな。遠距離でキチンと撃墜できたし」

「みたいだね。次は機動力を試して見てくれるかな? 敵機に接近して至近距離で対艦ライフルで撃破してみて」

「OK!」

 

 

 ヅダは対艦ライフルの銃身を折り畳むと、自由自在に宇宙空間を駆けた。

 その速度はブーストを解放していないのに、以前のブーストを解放したヅダと変わらない……いやそれ以上の速度であった。

 

 

「ッ! かなり速いな……」

 

 

 これでまだ奥の手であるブースト解放が残っているのだ。

 機動力はずば抜けて高い機体になっている。

 

 

「後ろをとった!」

 

 

 ハイモックからの攻撃を回避し後ろをとると、対艦ライフルを発射する。

 

 

「機動力は想定以上だね。いい傾向だよ。次は……」

 

 

 晃が次を試験をしようとすると、極太のビームがヅダが襲う。

 だがそれを難なく回避すると、ビームが来た方向を睨み付ける。

 

 

「いきなり不意討ちを行う……まさにドS!!」

「またアンタかよ……」

 

 

 新作ヅダを攻撃してきたのは模型部の部長である双雲のエクストリームガンダムで、今回はカルネージフェイズであった。

 いつの間にか帰ってきて、乱入してきたのだ。

 

 

「ちょ、部長!? まだテストが……」

「いいさ。実戦テストも悪くないだろ?」

「亮くんまで……まだ予備パーツもないんだからね?」

「わかってる」

 

 

 ヅダは臨戦態勢をとり、対艦ライフルを構える。

 

 

「さぁ私に見せてみせよ!」

 

 

 そう言うと背部のコンテナから再び極太ビームを発射する。

 ヅダはビームをかわすとそのビームに沿うように動き、エクストリームガンダムに迫っていく。

 

 

「ほう、なかなか速いではないか。ならこれならどうだ!」

「この程度、今のヅダなら避けれるんだよ!」

 

 

 ビームが終わると次はミサイルの雨が降り注ぐ。

 ヅダは隕石などを蹴りながら変幻自在の機動でミサイルをかわし、接近すると対艦ライフルをエクストリームガンダムの右肩に発射する。

 

 

「この前は傷が入らなかったが……やるようになったではないか! 悦いぞ、悦いぞー!!」

 

 

 対艦ライフルによる一撃はエクストリームガンダムの右肩を完全に破壊していたのだ。

 

 

「お前に誉められても嬉しくねーよ。オマケだ!」

 

 

 エクストリームガンダムの背後をとると、続けてシュツルム・ファウストを発射して左膝を破壊しそのまま距離を離す。

 

 

「ハッハッハ! 楽しくなってきたではないか!!」

「こっちはそうでもねーよ。まぁ、新兵器の威力を試させてもらう!」

 

 

 ヅダは対艦ライフルを投げ捨てると、右肩に搭載していたヒート・パイルを装備する。

 振り向きこちらを見ているエクストリームガンダムはボロボロな状態で、ヅダは無傷でありまだブースト解放もしていない。

 

 

「このヅダの最高性能を……確認しておくか!」

「私もそうそう甘くない!!」

 

 

 ブーストを解放し熱気に包まれるヅダに、エクストリームガンダムはビーム・ライフルを放つ。

 ヅダはそれ全てかわし、エクストリームの目の前にたどり着く。

 そして右腕に装備したヒート・パイルでエクストリームの胸部を殴り付けると、ヒート・パイルが起動し爆発が起こる。

 

 

「……こんなに威力高くていいのか?」

「……これもだけど想定以上の威力だね。部長のエクストリームガンダムがその、無惨な……」

 

 

 エクストリームガンダムの胸部で起爆したヒート・パイルの威力は2人の想像を遥かに上回り、エクストリームガンダムを一撃で粉砕したのだ。

 

 

「と、とにかくバトルを終わらせようか」

 

 

 バトルを終了させ、プラフスキー粒子を解放させる。

 

 

「それじゃ、一回ヅダは預かるね。さっきの機動でどれだけ負荷がかかったかわからないし」

「おう、頼むな。それじゃ美桜が待ってるしそろそろ帰るからな」

「またな!」

 

 

 亮は晃に手を振り帰って行くなかで、双雲は一言も喋ることなく自分のエクストリームガンダムを見ていた。

 

 

「えっと……部長、どうしました?」

 

 

 あまりにも何時もと違う様子を気になり晃は話しかけると、双雲はいきなり笑いだした。

 

 

「ハッハッハ! 悦いぞ、悦いぞー!! 貴様も見たであろう、あのヅダの微かな輝き!」

「……部長?」

「あの下僕ならば“アレ”を使いこなせるかもしれんな!」

「あの、部長ー付いていけないんですけどー?」

 

 

 双雲は晃の疑問に答える事なく、笑いながら部室を出ていってしまう。

 

 

「……いったい何だったんだろ?」

 

 

 部室に1人取り残された晃は、そう呟いて帰り支度を整え帰っていった。




どうでしたかね、新たなヅダの力は!

ヒート・パイルはACVなどのパイルを想像してくれると解りやすいかと思います
ヅダの加速とヒート・パイルの相性はいいかと思い取り付けました

そしてヅダの微かな輝きは後に語ることになります!

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