ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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バトルパートになります!

今日放送していたアイランド・ウォーズを見て勢いで書き上げてしまいました


俺たちももっと加速しないとな

「にしても……今回の武装は重いな」

「亮の好みに合わせてみたつもりだお? 名前も晃に聞いて統一してるお」

 

 

 今回のヅダVDの武装は右手に特徴のないシンプルな実弾ライフル――吹雪、左手に大きめなシールドで裏にはサブアームを付け、左右にシュツルム・ファウストを2発装備している盾――五月雨、右肩のハンガーはヒート・パイル――電、左肩のハンガーには近接武器――叢雲を装備している。

 電以外はアーニャが新しく作った装備である。

 

 

「っと話してる内に捕捉したな。行くぞアーニャ!」

「ヲ!」

 

 

 ヅダVDとガンダムF91ミチエーリは迫ってくるガンダムアテナとウイングガンダムファングフェンを捕捉し、お互いに戦闘機動へと移った。

 亮のヅダVDは八々のウイングガンダムファングフェンと、アーニャのガンダムF91ミチエーリは真幸のガンダムアテナとバトルを始める。

 ウイングガンダムファングフェンは迫ってくるヅダVDにバスターライフルに向けて撃つが、ヅダVDは最小限の動きで避け、お返しとばかりに吹雪を連射する。

 

 

「やっぱり当たるわけないよな!」

「そのような単純な射撃は当たらぬぞ!」

 

 

 遠距離での戦闘はウイングガンダムファングフェンが持つ高火力のバスターライフルに分があるため、ヅダVDは一気に加速して接近して行く。

 

 

「ここまで近づけば……その長物は使えねーだろ!」

「じゃが儂にも近接武器はある!」

 

 

 ウイングガンダムファングフェンは素早い動作でビームソードを両手に持ち替え挑んでくるが、ヅダVDはシュツルム・ファウストを1発放ち、それを吹雪で撃ち抜き爆発を起こした。

 

 

「小癪な真似をするの! じゃが、その場しのぎの爆発如きで儂は怯まぬぞ!!」

「一手じゃ終わらねーよ! 二手、三手先まで考えておくのが普通だろ!!」

 

 

 爆煙の中から続けてシュツルム・ファウストが飛び出てくるがウイングガンダムファングフェンは慌てず避け、さらにヅダVDが叢雲を手にして飛び出してくる。

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!」

「そのような攻撃も当たらぬぞ!」

 

 

 亮は雄叫びを上げながら叢雲で斬りかかり、ウイングガンダムファングフェンは後方に避けようとする。

 が、亮は後方に避けようとするウイングガンダムファングフェンにニヤリと笑い……完璧に避けられると思えた瞬間に、叢雲の刀身が伸びた。

 

 

「何!?」

 

 

 先ほどまでの倍以上の刀身となった叢雲はウイングガンダムファングフェンの胸部を斬り裂くが、それは上部だけであり致命傷となる一撃ではなかった。

 ウイングガンダムファングフェンの機動性は高く、亮の予測より後方に逃げられていたのだ。

 

 

「今のを避けるのかよ……」

「あれには少し驚いたぞ。じゃが、儂を倒すには少し足りなかったの」

 

 

 ヅダVDを超える長さとなった叢雲をサブアームとサブグリップ等で支え、亮は八々とウイングガンダムファングフェンに感心した。

 油断や慢心があれば今の一撃で倒せたのだろうが、八々にはそれがなく胸部を少し斬った程度で終わったのだ。

 

 

「なら……俺たちももっと加速しないとな、ヅダ!!」

 

 

 ヅダVDは熱気を纏いウイングガンダムファングフェンへと再び近付いた。

 

 

 

           ◇

 

 

 そして同じ頃、アーニャのガンダムF91ミチエーリと真幸のガンダムアテナは高機動戦を繰り広げていた。

 お互いに撃ち合い接近しては離れ、接近しては離れを繰り返している。

 

 

「中々やるお! だけど……亮の方がもっとИнтенсивные был(激しかった)お!」

「だから私はロシア語わからないのぉ~!」

 

 

 美桜の時も同じような事を言っていた真幸だが、アーニャと美桜はある意味似た者同士なので仕方がないとも言える。

 ガンダムアテナと少し距離が開いた瞬間に、ガンダムF91ミチエーリは左側のヴェスパーでガンダムアテナを狙い撃つ。

 高速で貫通力のあるモードで撃ったヴェスパーだが、ガンダムアテナには当たらなかった。

 

 

「ちまちまとするのは性に合わないお。だから……一気に行くお!」

 

 

 ガンダムF91ミチエーリはビームライフルを投げ捨てると、後ろ腰に装備していた多目的攻撃兵装であるクジャクを手にする。

 

 

「一斉射だお!」

「そんな射撃なんか!」

 

 

 クジャクをスマッシャーモードにしてビームを一斉に発射するが、それはガンダムアテナに当たらず再び接近を許してしまう。

 

 

「これで!」

「当たらないお」

 

 

 GNブレードによる一撃を左腕のビームシールドで受け止め、右足でガンダムアテナを蹴り飛ばす。

 ガンダムF91ミチエーリはクジャクをバスターモードにすると、お返しとばかりに斬りかかる。

 

 

「トランザムッ!!」

 

 

 当たると思われた瞬間にガンダムアテナのツインアイが力強く輝き、その場から消え去ってしまう。

 そしてガンダムF91ミチエーリが振り向いた先には、赤く発光したガンダムアテナがいた。

 

 

「そっちがそのつもりなら……こっちも行くお、ミチエーリ!」

 

 

 ガンダムF91ミチエーリも金色に発光すると同時に、赤く発光したガンダムアテナとお互いに動き出した。

 互いに残像を残しつつ、先ほどより激しくぶつかりあう。

 だが、アーニャはまともにぶつかりあう気は更々なかった。

 ガンダムF91ミチエーリの質量を持った残像は、センサーだけでなく肉眼すら欺瞞する。

 

 

「ど、とれが本物なのよぉ!」

「これで終わらせてみせるお!」

 

 

 ガンダムF91ミチエーリの質量を持った残像はガンダムアテナを取り囲み、一斉にガンダムアテナに襲いかかった。

 アーニャはこれは避けきれないだろうと思ったが、ガンダムアテナは再びアーニャの目の前からその姿を消した。

 

 

「ど、どこに行ったお!」

 

 

 先ほどと違いガンダムアテナの姿は周囲になく、ガンダムF91ミチエーリはその場に止まり周囲を見回している。

 そして次の瞬間……ガンダムF91ミチエーリの右腕は斬り飛ばされた。

 

 

「ど、どういう事だお!?」

「これで、終わり!」

 

 

 次々とパーツを斬り飛ばされ、最後に胴体が斬られてしまう。

 同時にガンダムアテナはトランザムを解除して元の色に戻る。

 

 

「アーニャがやられたか……流石優勝ファイターだな」

 

 

 先ほどまで八々のウイングガンダムファングフェンと戦っていた、亮のボロボロになったヅダVDが近づいて来た。

 吹雪を失い……電は残り1発、五月雨と叢雲もボロボロ。

 対してガンダムアテナはほぼ無傷。トランザムを使用したため粒子の残量は少ないであろうが、ヅダVDもそこは同じなため不利である。

 だが亮は笑っている……この不利な状態を楽しんでいるのだ。

 

 

「さて……このバトルを楽しもうぜ」

「負けないわよ!」

 

 

 ヅダVDはガンダムアテナに叢雲の切っ先を向け、ガンダムアテナもGNブレードをヅダVDへと向ける。

 互いに動かず、武器を向け合ったままでいた。

 そして次の瞬間……同時に動き出した。

 

 

『Time Out』

 

 

 しかし制限時間が来たためバトルシステムが強制終了し、互いのガンプラがその場に倒れ込んでしまう。

 公共の場であるここの筐体は制限時間が設けられており、仕方のないことであるのだが……不完全燃焼である。

 

 

「……とりあえず次の人に交代するか」

「そうですね」

 

 

 とりあえずガンプラを回収してから会計を済ませ、店外に出る。

 

 

「いい経験になったよ。機会があれば今度はキチンとバトルしてみたいな」

「私もです。美桜ちゃんと霊香ちゃんともまたバトルしたいですし」

 

 

 引き分けとなった亮と真幸は互いに再戦を約束しているが、ヤられてしまったアーニャは落ち込み八々は次は負けないと意気込んでいた。

 

 

「それじゃまた会おうな」

「はい。美桜ちゃんと霊香ちゃんによろしく伝えてください」

「次は負けぬからな!」

 

 

 落ち込んでいるアーニャを除き、別れの挨拶を済ませた。

 その後、美桜と霊香に真幸たちと会った事を伝えると、なぜか今まで以上に怒られてしまったのだった。




主人公同士の対決は勝ち負けを付けたくないため、こういった形で終わらせました

ちなみに八々ちゃんとのバトルシーンの決着を書かなかったのは…………自分が八々ちゃん大好きだからです!
なので負けるとこを書くことしたくなかったのです

とりあえず…………ノリと勢いで完成させたガンプラでも載せておきます

【挿絵表示】

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