ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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練習試合を無事に終え、日常に戻った模型部

だが1つの問題に直面していた

そんな時に一人の女子が現れる


敵の急所に……噛み付いてみせます!

 黒聖高校との練習試合から数日、蒼城学園模型部は今まで通りの活動を続けていた。

 亮の活躍により廃部の話は亡くなったのだが、部員の数が少ないのも問題となっている。

 

 

「まぁ今は……はいヅダの修理終わったよ」

「おお! ありがとう!!」

 

 

 晃の手から元通りに修理されたヅダが手渡された。

 あの練習試合の翌日、落ち込んでいた亮を見つけた模型部のメンバーは理由を聞いたのだが……ボロボロになってしまったヅダを修理することが出来なかったため落ち込んでいたのだ。

 その際に晃が修理してあげると申し出て、亮は申し訳なく思いながらもお願いしていた。その修理がついに終わったのだ。

 

 

「亮、よかったね」

「本当だよ……俺のヅダが元通りに……」

 

 

 亮は嬉しさのあまりに泣いていた。

 原作通り爆発しなくてよかったとの安心感、元通りの姿になったことの嬉しさの2つが今更ながら重なったのだ。

 

 

「全員の機体修理が完了。ならやることは1つね!」

「バトル……ですね。先輩は本当にバトル好きですけど、修理する僕の身にもなってくださいよ」

 

 

 桜が笑顔で燃えていると、部室であるプレハブのドアが少し開き中の様子を窺う人物がいた。

 全員が首を傾げていると、亮がドアに近づいて全開にする。すると覗いていた人物は驚いて尻餅をついてしまった。

 

 

「あ、君は同じクラスの……たしか神通 志織さんだっけ?」

「は、はい……えっと、その……失礼します……」

「ちょっと待てって。ここを覗いていたってことは興味があるんだろ? 逃げなくてもいいって」

 

 

 立ち上がって去ろうとする志織の手を掴み、中に入ると三人は未だに首を傾げていた。

 

 

「ねぇ亮くん。あの短時間でなにがあったの?」

「なにって普通に連れて……って顔真っ赤!?」

「あうあうあう……」

「手、だと思う」

 

 

 亮は最初は何を言ってるんだ?っと首を傾げて志織を見ると、志織は林檎のように顔を真っ赤にしていた。

 亮は手を握っただけでなぜこんなに顔を赤くするのかわからず、愛に言われ手を離すと少しだけ落ち着いたようだ。

 

 

「で、彼女が部室を覗いていたの?」

「他にいなかったし多分そうだと思いますよ?」

「ふーん」

 

 

 桜はジーっと志織を見ているのだが、その視線に志織は脅えて震えていた。

 その様子を見て可愛いと思ってしまったのが2名(亮と晃)ほどいたのだが、これは置いておく。

 

 

「なにこの小動物的な娘! 可愛いんだけど!!」

「あう~!!」

 

 

 訂正、3人であった。

 桜はぎゅーっと志織のことを抱き締め、志織は顔を再び顔を真っ赤にして逃げようと幼稚にももがく。

 晃と亮はお互いに頷きあって、桜を志織から引き剥がすべく協力した。

 

 

         ~10分後~

 

 

 無事に引き剥がすことには成功したが、晃と亮はボロボロになり疲れ果てていた。

 志織は愛に紅茶と御菓子を出され、オロオロとして視線を御菓子、晃と亮、愛、桜と彷徨(さまよ)わせている。

 

 

「大丈夫だよ。飲んで落ち着いて、ね?」

「は、はい……あ、美味しい……」

 

 

 愛に言われて紅茶を一口飲むと、パァと明るい笑顔になる

 それを見て安心した亮は立ち上がると志織に近づいた。

 

 

「落ち着いたところで本題いいか?」

「は、はい……」

 

 

 亮が話しかけるとピシッと背筋を伸ばし、亮は困ったように晃を見るとニコニコと笑顔であった。

 愛の方を向くとすでにチョコレートを食べていてこちらを見てすらおらず、桜は……先ほどの1件で論外、見ることすらしなかった。

 

 

「模型部を覗いていたってことは入部したいのか?」

「あの……そうなんですけど……その、いいのか悩んでて……」

「模型部は新入部員大募集中よ! 是非とも今か「話がややこしくなるから先輩は黙っててください」はーい……」

 

 

 食い付いてきた桜を晃が止めて続きをどうぞと視線で亮に訴え、亮は溜め息をついてから頷く。

 

 

「やる気があるなら入部は構わないみたいだぞ? …………って言うか俺、まだ入部届だしてなかった」

「あ、亮くんの入部届なら偽造してだしといたよ?」

「何やってるんですか! 入部するつもりだから別によかったですけど……」

「あ、あの……なら、私も……入部します……」

 

 

 すでに書いていたのか志織は入部届を取り出し、亮に渡したので一応受け取ると副部長の桜に渡した。

 

 

「はい受け取ったよー。それじゃ……バトルしようか!」

「いやいやいきなり過ぎますよね!?」

 

 

 受け取ってすぐにバトルをしようとする桜に呆れながらも、今回はするしかないかと志織を見たのだが。

 

 

「……意外にやる気な訳な」

「へぅ!? す、すみません!!」

 

 

 志織はケースからガンプラを取り出しており、両手で包むように持っていた。

 そのガンプラは変わっており、一見すると戦車だ。

 

 

「ヒルドルブ……ね。亮くんもだけど、最近はIGLOOが流行ってるの?」

「どうなんでしょ?」

 

 

 志織はモジモジとした様子で亮を見て、亮はなぜかキラキラしていた。

 この二人は互いに同志を見つけたといったような目をしている。

 

 

「この前の……練習試合観てて、その……私以外にも、いるんだって……それで……」

「なるほどな。ならタッグ戦といくか!」

「は、はい!」

 

 

 構わないですよね?っと視線で桜を見ると、ニヤリと音が付きそうな笑顔で頷いた

 

 

「いいわよ! 私のパートナーは……晃くんしかないわね。愛ちゃんはチョコレート食べてるし」

「僕はどちらかといえばビルダーなんですけど……」

「つべこべ言わない!」

 

 

 そう言うとガンプラバトルの準備を進め、プラフスキー粒子がフィールドに広がる。

 今回のフィールドは砂漠だ。

 4人はそれぞれ自分のガンプラをセットし、戦闘準備が整った。

 

 

「トールギスⅢ、獅子骨 桜、行くわよ!」

「山根 晃、ストライク、IWSPで出撃します!」

「矢倉 亮、ヅダ、出撃する!」

「神通 志織、ヒルドルブ改、出します!」

 

 

 空中に出現したカタパルトから次々と勢いよく出撃するが、ヒルドルブだけすぐに落下してしまう。が、着地の瞬間に一瞬だけ浮遊して無事着陸をした。

 その隣に着陸した亮は驚いていた。

 ヒルドルブはモビルタンクと呼ばれる独自のカテゴリーで、スラスターなど一切ないはずなのだ。

 

 

「その、改造して……少しだけならスラスター使えるように……したんです……」

「そうなのか……さて、MS IGLOOのMSの実力を見せてやるとするか」

「は、はい! 敵の急所に……噛み付いてみせます!」

「その意気だ!」

 

 

 ヅダは砂漠を走り出し、ヒルドルブは走行してその後に続いた。

 部内バトル……亮&志織VS桜&晃の勝負の結果はいかに!




個人的な願望ですがHGでヒルドルブの発売求む……

フルブとマキブでも使おうと努力はしているのですが、難しいんですよねー
ヅダと平行して戦えるかな……

後、出してほしい機体などあれば感想にてお願いします!

名前
神通 志織

備考
亮と同じクラスの恥ずかしがり屋の少女
黒聖高校との練習試合を観ていて、亮がヅダを駆りシナンジュを倒した所を観て模型部に入ろうと決意する
なのだが中々声をかけられず入部していなかった
亮が気づいたことで入部することになり、改造したヒルドルブ改を駆り戦う

ガンプラ
YMT-05 ヒルドルブ

武装
30㎝砲
スモークディスチャージ
ザク・マシンガン

使用弾種
通常榴弾(HE弾)
対戦車榴弾(HEAT弾)
対戦車焼夷榴弾(HEAT/I弾)
粘着榴弾(HESH弾)
徹甲弾(AP弾)
装弾筒型徹甲弾(APDS弾)
装弾筒型翼安定徹甲弾(APFSDS弾)
対空用榴散弾(type3)


備考
戦車にモビルスーツ (MS) の利点を組み合わせることにより、地球侵攻作戦の要として試作された超弩級戦闘車両
装甲車輌としては破格ともいえる巨体を誇りながら、ほぼ全てを搭乗員1名のオペレートで賄えるという点でも極めてMS的であると言えよう
これらを利用したモビル形態と呼ばれる半MS形態に変形することで、より高い位置から目視、射撃が可能になり、加えてある程度の対MS接近戦闘もこなすことができた
ただし、この状態では車高が増し、特にコクピットの被弾率が上昇するというデメリットもある
左右に関しては側部に防弾用装甲があるため防御力はほとんど低下していない
名目上、再評価試験であるが「試験終了後は回収せず、そのまま現地配備」という指令は、実地試験の名を借りた事実上の使い捨て処置に等しいものであった

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