ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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婚約者だお♪

 とりあえず亮たちは準備された席に座る。目の前にはいかにも美味しそうな料理が並べられていた。

 アーニャは綺麗に手馴れた様子で食べているのだが、他のメンバーはそうにもいかず……特に桜や志織、晃は手をつけられずにいる。

 

 

「どうしたお? 私が払うから遠慮せず食べていいんだお?」

「そ、そう言われてもね? マナーとか全くわからないし……」

「そんな事なら気にしなくていいお。好きに食べていいんだお」

 

 

 そう言われても、すぐに順応できる3人ではなかった。

 亮や美桜は少しは馴れている様子で食べており、愛にいたっては何時も通り黙々と食べている。

 

 

「そ、それで……貴女は誰なの? 目的は何?」

 

 

 流石に食べられないと思った桜はアーニャに質問をした。

 アーニャはきょとんとしてから、口元をナプキンで拭うと微笑んだ。

 

 

「自己紹介を忘れてたお。私の名前はアーニャ・ベリャーエフで……亮の婚約者だお♪」

「「こ、婚約者ぁぁぁぁぁっ!?」」

 

 

 アーニャの想定外の一言に桜と晃は思わず大声を出してしまう。

 アーニャは2人の反応にニコニコとして楽しそうにしており、桜と晃は口をパクパクとしていた。

 

 

「訂正しておくけど嘘だからな?」

Не ложь(嘘じゃないお)!」

 

 

 美桜はアーニャと亮のやり取りを見て、食事をしながらやれやれと肩を竦めてしまう。

 志織にいたっては、何故か気を失っていた。

 

 

「何時も言ってるけど、兄さんは渡さないよ?」

「別に美桜の許可は求めてないお?」

 

 

 アーニャと美桜の間で火花がバチバチと散っているのだが、机がバンッ! と叩かれて視線が机を叩いた人物に集まった。

 机を叩いたのは……何と大人しくご飯をモリモリ食べていた愛であるのだが、何時も通り無表情でありながらものすごいプレッシャーを放っている。

 

 

「……美桜ちゃんも、貴女も自分勝手。矢倉は……亮は私が貰う」

「はぁ!?」

 

 

 亮は愛が話を終わらせるのだと思っていたのだが……さらに油を注ぐ。

 っと言うよりも、愛も争いに参加表明したのだ。

 これは流石に愛以外もさらに驚いてしまうのだが……1つだけ気になる事があった。

 

 

「なぁアーニャ……酒は出してないだろうな?」

「へ? ликер()は出してないも思うお?」

「ならなんで……愛の顔が赤くてフラフラしてんだよ!」

 

 

 よく見ると愛の顔は赤くなっており、少しフラフラとしていた。

 そして微妙にアルコールの匂いがしており、流石にこれは言い訳ができないであろう。

 アーニャは慌てて店員に確認すると……アルコールが入った飲み物が出ていた事が判明した。

 

 

「も、申し訳ありません! こちらの新人の不手際でお客様にご迷惑を!!」

 

 

 すぐに店主らしき人物が出てきて、酒を持ってきた新人らしい人物と頭を下げていた。

 愛はしばらく色々な事を言ったりしていたが、水を飲ませたら大人しくなり今は寝ている。

 

 

「私は別に構わないですけど……以後、こんなことがないようにしてくださいね?」

 

 

 桜は店主と店員を対応しており、亮やアーニャ達は椅子に座って待っていた。

 しばらくして桜が戻って来て、溜め息をつく。

 

 

「とりあえず……愛ちゃんを連れて帰りましょうか。もう遅いし、子供組も眠そうだしね」

「ですね。美桜と霊香、大丈夫か?」

 

 

 美桜と霊香は眠そうに目を擦っていた。

 時間も9時を回っており、美桜は既に寝ている時間である。

 

 

「なら皆送るお」

 

 

 アーニャが手をパンパンと手を叩くと、複数の黒服の男性が集まる。

 呼んでからすぐに集まる素早さは、驚くべきほど早かった。

 

 

「皆を家に送るお。あ、亮……明日、よく通ってる模型店で待ってるお♪」

 

 

 黒服達は頷くと丁寧に先導して、亮は最後に出ようとするとアーニャはそう声をかける。

 亮が振り返りアーニャの方を見たのだが、アーニャの姿は既にそこにはなかった。

 




どうも、ヅダでは久しぶりのMR.ブシドーです!

本来ならクリスマス特別編を投稿しようと思ったのですが……間に合わなかったのです
なのでこの小説が来年も続いていたら、来年こそはクリスマス特別編を投稿してみせます!
そして久しぶりだったので、色々と可笑しくなった気がします……

関係ないですが、コツコツ作っていたオリジナルザクがもうすぐ完成します!
年始までには完成させたいなぁ……

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